幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 10月17日 ● 田中康夫知事のこれから。

 田中康夫が長野県知事に当選することは、ある程度予想がついたことです。あれだけ典型的な「悪役」候補相手なら、田中康夫でなくても、そこそこの知名度と若さがあるタレント・文化人なら勝てたことでしょう。

 どっぷりと従来型選挙に浸かっているような選挙のプロには感じ取れなかったかも知れませんが、今の20代から40代くらいまでの政治に対する閉塞感と「変えたい」という意識の強さを、田中陣営はうまくすくい取ったという気がします。

 世代交代やIT革命、政官民癒着からの脱却など、時代の流れをうまく掴んでいたし、池田陣営が「ペログリ」関係でネガティブキャンペーンを張ってきたことも、かえって若い世代の田中支持を強くしたんじゃないかと思います。どこからどう見ても、田中康夫の方が「おいしい」役回りでした。

 ただ「おいしい」のはここまでだ、ということも、多くの有権者が知っているところです。東京の青島、大阪のノックが揃って討ち死にしたように、支持基盤の弱いタレント・文化人候補にとっては、知事になることよりも、知事であることの方がはるかに難題です。「素人になにができるんだ」と思っている人も少なくありません。

 田中康夫の場合も、議会はオール野党で出発しなければなりません。選挙までは御輿を担いで騒いでくれた人たちも、知事になってしまった田中を無条件に応援してくれるわけではないでしょう。石原慎太郎のようなカリスマと強引さと厚顔があれば、それなりに引っ張っていけるかも知れませんが、世代も気質も違う田中に、同じ作家だからと言って石原の真似はできないと思います。

 アイデアマンの田中のことですから、いろいろマスコミ受けするような細かな面白いアイデアは出てくると思います。しかし、長野の県政を大きく変えるような抜本的改革をするには腕力不足という感じですが、どうでしょうか。4年後に田中知事がどういう評価を下されるのか、大いに楽しみです。

 そう言えば、大阪の女性府知事はどうしたんだろう?就任後に話題になったのは、大相撲春場所の時だけだったような気がするんだけど。


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