幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 10月6日 ● “FUCK ME!”より凄い。

 かつて白いTシャツは自分のメッセージを書き込んで世の中に訴えるものでした。いつの話?もちろん、愛と平和を信じていた古き良き時代、まだロックが反体制のシンボルであり、30才以上は信じちゃいけねぇ、と叫ぶ、自分たちもいつか年を取るということを忘れた若者たちが溢れていた時代のことです。

 その後、Tシャツは普及するにつれて単なるファッションアイテムになってしまい、そこに書かれているメッセージや図案は、あくまでもデザインに過ぎなくなりました。時々妙な間違った英語が書いているTシャツを着ている若者に対して、「なんてTシャツを着ているんだ」とオジサンが呆れることはあっても、大半の人はもう書いてある内容にまで気にとめるということはなくなったのです。

 ところが昨晩僕が地下鉄の中で出会った女性(推定年齢19才)は、そのTシャツの図案だけで車内の人々の好奇と驚きを十分に誘っていました。最初に彼女が友人と2人で地下鉄に乗り込んできたときは、「なんか奇妙な図柄のTシャツだな」と思っただけでした。

 だいたい10センチ前後の大きさの丸や楕円のカタチをした写真が、所狭しとプリントされているそのTシャツは、部分的にカラー写真が目立つところに使われていて、後の写真はブルー1色刷り。問題は、その写真です。Tシャツに何十点とプリントされている写真は、全部が全部白人のお姉ちゃんのヘアヌード写真なのです。いかにも安っぽい向こうで売られているエロ雑誌の写真そのもの。

 しかも、ご丁寧に一番目立つ数点のカラー写真は、全て正面向きで大胆に足を開いているポーズ、もちろんヘアもばっちり写っています。肝心な部分だけは赤く塗られているのですが、その塗ってあるカタチがまた男性器に似ているのです。想像していただければおわかりの通り、かなり最低な外国土産のTシャツです。

 こういうTシャツをアメリカ出張の際にシャレで買ってくるような人はいるかも知れません。さらにシャレで、それを若い女の子に見せびらかして、キャーキャー言われるのを喜ぶオジサンもいることでしょう。しかし、それを貰った挙げ句に、女友達とショッピングに行くときに着用する女の子は、世界中探したって滅多にいないと思います。

 最初目を疑った僕は、何度もその図案を確認した後「親の顔が見たい」と思わず呟いてしまいました。このTシャツを着て出かける娘に、親はなにも注意しなかったのでしょうか?あんなTシャツ着ているのは「襲ってください」という看板を首からぶら下げて歩いているようなものだと思いますが。いや、“FUCK ME!”の方が、英語を理解できない人々には通じないだけマシです。ヘアヌード大股開きのお姉ちゃんの写真は、言葉を全く知らない人間にでも通じる真の人類共通語ですからね。

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