幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 9月24日 ● 中田にバッジョを思い出した。

 アメリカ戦、残り時間1分まで2-1でリードしながら、結局PKで同点にされ、挙げ句に延長同点PK戦負け。日本五輪代表チームは、内容で敵に勝りながら勝負に負けた、という印象を受けました。それでも決勝トーナメント進出、世界のBEST8です。少し前のアジアでも勝てなかった日本サッカーの実力を思い出せば、十分過ぎる結果を残したと考えて良いと思います。あくまでもサッカーでは最終的な目標はW杯です。五輪はそのための経験値稼ぎに過ぎません。

 今回の五輪で株を上げたのは中村、稲本、高原の3人でしょうか。特に高原のガッツ溢れるプレーは、ジュビロの先輩中山を彷彿とさせるものがありました。まだ決定的なチャンスに枠を外してしまうところは目立ちますが、常に前を向いてゴールを狙う姿勢は、A代表でも十分いけると思います。

 もっとも、今回の五輪代表は、このままかなりの人数がA代表にスライドしていって、2002年W杯を戦うメンバーになることでしょう。と言うより、この五輪代表が2002年A代表の母体となるのだとトルシエは考えていると思います。それほど今回のチームは技術レベルも高く、国際経験も豊富で完成度が高いチームでした。

 気になったのは中田英の不調です。すでに予選リーグの時から、イタリアで見せているようなスルーパスがなかなか出ず切れの悪さにどうしたことか、という感じでしたが、アメリカ戦に至ってはほとんど良いところなし、絶不調という印象を受けました。最後のPKを外したのも、ある意味、今大会におけるヒデを象徴しているような気がします。

 もちろん負けたのはヒデ1人のせいではありません。ただアメリカW杯決勝のPK戦で最後に失敗したロベルト・バッジョと同様、敗戦の象徴となってしまうのもまた中心選手・スター選手だからこそです。前回のアトランタ五輪では、最後の試合に出して貰えなかったヒデが、4年経った今回は、良くも悪くもチームを象徴する存在に成長してしまったということでしょう。

 サッカー選手としてすでに後半戦を迎えていた当時のバッジョと違い、ヒデはまだこれからがいよいよ旬の選手です。この失敗を糧に、さらに大きくなって2002年の日本代表を引っ張っていってくれることでしょう。


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