幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 9月13日 ● 枕詞は「伊勢湾台風以来」。

 東海地方を襲った集中豪雨は、予想をはるかに上回る被害を出しました。なんでも名古屋の年間降水量の3分の1強が、この1、2日の間に降ったそうですから、そりゃ川も氾濫するし、道路も冠水するってもんです。

 交通機関もかなり麻痺状態だったので、会社もお盆並みの静かさで、あまり仕事になりません。僕はテニスサークルのメンバーと連絡を取って安否の確認をしていました。サークルのメンバーは名古屋市をはじめ、尾張、西三河、三重、岐阜と広く分布しています。携帯電話はつながりにくいので、メールと一般電話、それにホームページの伝言板が頼り。伝言板はもう1日中被災地レポートでした。

 まず被害のひどい西枇杷島、西春、新川、西区方面のメンバーですが、幸い怪我人も浸水もありませんでした。かなり家の近くまで水に浸かってしまったところはあったようですが。

 さらに尾張西部と大府方面もなんとか無事であることが確認できて一安心。家に帰れなかったり、出張先から名古屋に戻れなかったメンバーはいましたが、これだけ東海地方各地に被害が出ている割には、大したことなくて良かったです。

 それにしても今回の集中豪雨で「伊勢湾台風以来」という枕詞がつくことが多かったこと。5,000人を超える死者を出した41年前のこの大災害は、未だに東海地方の人々のDNAに刻み込まれているのです。「あの時を思えばこれくらい」という年配の方の言葉も聞きました。

 ただ、この伊勢湾台風以来、名古屋では大きな水害がありませんでした。それが今回の集中豪雨に対して過信につながったのではないか、という気はします。何となく「伊勢湾台風より大きな台風が来ない限りは大丈夫」という気持ちがあって、それが「これくらいの雨くらい」という軽く見て被害を大きくしてしまった原因になっていると思います。

 河川の氾濫に対する避難の遅れや、道路の冠水を甘く見て立ち往生するクルマが続出したこと、鉄道会社の対応のまずさなども、根は同じだと思います。大災害の記憶がかえって足を引っ張ったとしたら皮肉な話です。被災地の一刻も早い復旧を願っています。


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