幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 9月11日 ● 魁皇の成長。

 大相撲秋場所は貴乃花が休場している割には「満員御礼」が出たりして、それなりに盛り上がっています。盛り上がっている原因のひとつは上位陣がここ最近になく充実して白星を重ねているからでしょう。全勝の武蔵丸はもちろんですが、他の横綱・大関陣も、前半戦はそれなりに締まった土俵をつとめてきました。

 中でも目を引くのが新大関の魁皇。ライバル武双山と入れ替わるように大関に昇進したのですが、武双山が2場所で陥落したり、雅山がいきなりカド番になるなど、最近の新大関は受難です。魁皇もかなりプレッシャーがかかっていると思いますし、また昔からそういうプレッシャーには弱いタイプなのですが、今のところ順調に武蔵丸を追って優勝争いに加わっています。

 今場所の魁皇の良さは、従来の右上手にこだわった相撲を捨てて、きっちりお手本のようなおっつけから攻める圧力のある相撲を取っていることでしょう。これはどうやら場所前に稽古で右手親指を突き指したことからくる怪我の功名のようです。

 親指を突き指するというのは、力士としては恥ずかしいことです。なぜならまわしを取りにいく時は、かならず小指から、というのが基本だからです。貴乃花のまわしの取り方を見ていると、実にその基本に忠実です。ところが右上手を取れば天下無双の魁皇は、その右上手が欲しいあまり、いつも強引にまわしをとりにいくので、結局相撲がバタバタして負けてしまっていました。

 ところが今場所は親指を怪我しているために、上手をとりにいくのではなく、基本通り右からのおっつけで攻めています。それが魁皇の相撲に安定感を加え、大関らしい土俵につながっているわけです。こういう相撲を覚えて身に付ければ、魁皇の地力からして、大関維持どころかすぐにでも横綱を狙えることでしょう。なかなか若手で伸びてくる力士がいない昨今、魁皇が一気に頂点に立つ時が来るかも知れません。

とりあえず、読むたびに(1日1回)


を押してください。 日記猿人という人気ランキングに投票されます。
初めての方は、初回のみ投票者登録画面に飛びます。
結構更新の励みにしていますので、押していってくださると嬉しいです。


この日記をマイ日記猿人に登録してみる

前日翌日最新今月