幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 9月10日 ● ワガママだと気が利く。

 先日「見えていない人」について書きましたが、逆に「見えている人」でも困る人がいます。ワガママな人というのは、大抵周りを困らせるものですが、ちょっと頭を使うタイプのワガママは、逆に一見よく気のつく「良い人」を装うことがあるからです。

 僕の会社にも結構いるのですが、単にワガママを言うだけでは、子どもの頃ならいざ知らず、大人になってからは通用しません。で、自分の我を通したい場合は、通すためにいろいろな画策をし始めます。

 「根回し」をするというタイプはその典型です。あらかじめ話を通しておいて、自分の思うとおりになるようにネゴしておくという、これまでの日本社会に多いタイプです。

 敢えて日頃面倒なことを引き受けておいて「良い人」「腰の軽い人」「気の利く人」を演じるタイプもいます。いわゆる「人徳」を高めておく作戦です。「あの人にはいつもお世話になっているから」という無言の貸しを作っておけば、いざと言うときに、自分のワガママも通しやすくなるわけです。

 むろんこの「人徳」もワガママと裏腹の場合は、結局相手に見透かされてしまい、通り一遍の貸しにしかなりません。本当に「人徳」がある人と、見せかけの「良い人」というのは、長い間付き合っていれば自然とわかってしまいます。「良くやってくれている」程度と「彼には本当にお世話になっている」というのとでは、いざという時に差が出ます。そしてこの差は「ちょっと気が利く」程度では埋められない、本当の人間性の差なのです。

 この中途半端な「気の利く」タイプは、営業をやらせておけば、そつなく数字を稼いできますが、それ以上ではありません。もちろんそこそこ使えるので、重宝はされますが、本当に信頼されてはいません。いざと言うときは、気は利かなくても実は信用できるタイプの人間に頼りたくなるものです。そういう人に僕はなりたい、とずっと思っているのですが、どうも言うのは易しいですが、実際には難しいですね。

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