幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 8月5日 ● 千葉すずは変わっていない。

 アトランタ五輪の時の千葉すずバッシングを世の中の人はもう忘れてしまったのでしょうか。あの時はとにかく生意気で自分勝手な女、というイメージが世間に流布してしまい、彼女が後からなにを話しても、きちんと伝えてもらえるような雰囲気ではありませんでした。「悪女」にされた千葉が日本に見切りをつけてアメリカに行ってしまったのも無理からぬ話だったと思います。

 ところが今回の一連の代表漏れ問題からは、逆に千葉すずは一躍「正義の味方」になってしまいました。“悪の親玉”古橋vs“ジャンヌ・ダルク”千葉という構図で全ての報道は括られてしまい、これまでとは反対に千葉が語る言葉は好意をもって伝えられ、水連=古橋会長の主張は全て「千葉のことが嫌いだから」という色眼鏡をかけて見られるようになってしまいました。

 しかし、千葉自身はアトランタの時も今回も全く変わっていないと思います。相変わらず合理的思考から個人の権利を主張し、日本的な「和」の精神を軽視しています。変わったのはアトランタの時の彼女は五輪代表チームの中心という「強者」であり、今回は不運にも代表落ちした「弱者」であった、という立場の違いだけです。しかし、その差が判官贔屓の日本人の琴線に触れたのでしょう。

 今回の裁定はそういう意味では見事に中立的だったと思います。報道では千葉が代表になれなかったことを残念がる論調が強く、「千葉は負けていない」的な発言も見られますが、裁定上は、はっきりと千葉の負けです。水連は確かに今後の選考について釘は差されましたが、今回の選考自体は妥当だったというお墨付きを得られたのですから、安心したことでしょう。

 ただ千葉は代表の座は得られませんでしたが、「イメージ戦略」ということでは見事なまでの勝利を収めることができました。アスリートとしての千葉にもう先はないでしょうが、今後もしスポーツタレントとしての活躍をもくろんでいるのなら、今回の問題で彼女の価値は急騰しました。広告にもぜひ使いたいタレントです。もっとも千葉の性格では、いつまた騒動を引き起こしてイメージが逆にふれるかもわからないですけどね。


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