僕たちの仕事はアイデア勝負ですから、放電ばかりで充電をしていかないと、いつの間にやらバッテリー上がり、という状態になってしまいます。最近は仕事ばかりしているので、感覚的には放電しっぱなし、という感じです。長年同じ仕事をしているので、うまくコントロールするテクニックは身についていますが、それでも充電なしでは辛いものです。

　充電の方法は人それぞれでしょう。僕の場合は、まず本や雑誌などの活字メディアと、映画・テレビ・ビデオなどの映像メディアからの刺激が大事です。マスメディアに乗ってやってくるものには、くだらないものもたくさんありますが、それはそれとしてアイデアの源になることが多々あります。

　それと人と会うことも、大切な充電方法です。軽くお酒でも飲みながら、バカ話に興じることは、ストレスの解消になるとともに、そこから得られる何とも言えない刺激があるものです。

　そして最近もっとも足りていない充電方法は、街を歩くことです。街には情報と刺激が満ちあふれています。本屋を覗き、コンビニやスーパーで買い物をし、ブティックを横目で見ながら、お客さんの動きを観察する。店と人を見ることは、直接的にはマーケティング的情報を得ることにもつながるのですが、それよりも「いま」がビビッドにインプットされていくことの方が大事です。

　街と人とメディア。それが人生の全てかどうかはわかりませんが、広告を作る上では大事な3つの要素です。ま、広告屋の人生なんてそれだけで出来上がっているのかも知れませんけどね。

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