幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 7月8日 ● ウィンブルドンのベストマッチ。



 ぴったんこさんから振られたので、熱戦続くウィンブルドンの思い出のベストマッチの話です。

 僕がテレビ中継で見た覚えがある一番古いウィンブルドンのゲームは、1979年の男子シングルス決勝戦ボルグvsロスコ・タナーです。当時キャノン・サービスと言えばロスコ・タナーと言われた左利きのビッグサーバーを、不利なはずの芝のコートで見事に打ち破ったボルグのテニスは、まさに王者の風格に満ちあふれていました。

 ベストマッチと言えば、必ず挙がるのが1980年のボルグvsマッケンロー。第4セットのタイブレを16-18で落としたボルグが、ファイナルセットを8-6で競り勝って死闘を制したのですが、残念ながら僕は眠くて最後まで見ていることができませんでした。翌1981年にはマッケンローが6連覇を狙うボルグを破って初優勝を果たすのですが、この2年連続の決勝戦をセットでベストマッチと言えるのでしょう。

 衝撃的という意味では1985年のボリス・ベッカーに勝るものは未だにありません。「ブンブンサーブ」と呼ばれた200kmを軽く超えるサービスと、ド派手なダイビングボレー。あそこまでラケットをブン回せるのか、という意味で、まさにパワーテニスの新時代を切り開いたのがベッカーです。この年のケビン・カレンとの決勝戦も、実に見応えのあるゲームでしたが、なにより17才のベッカー少年の鮮烈なまぶしさが今でも記憶に焼き付いています。

 女子ではエバートvsナブラチロワという古き良き時代の対決よりも、1987年のナブラチロワvsグラフの方が印象的です。優雅な女子テニスをアスリートの時代へと変えたのがナブラチロワであり、それを完成させたのがグラフです。1987年のこの二人の対決は、新旧女王の意地のぶつかり合いでした。負けたグラフが翌1988年ゴールデンスラムを達成できたのも、前年ナブラチロワの意地に押しつぶされた経験がグラフを大きく成長させたからだと思います。

 で、僕が個人的に思うウィンブルドンのベストマッチですが、やはり1996年の女子シングルス準決勝グラフvs伊達公子にとどめをさします。1セットオールで迎えた第3セットが日没サスペンデッドにならなければ、あの試合は伊達が勝っていました。伊達はこの年4月フェド杯でのグラフ戦勝利と、7月の2日がかりのウィンブルドンでの試合で伝説になり、そして9月に引退しました。そして伊達が引退発表した時からこの「コーカイ日誌」は始まったのですから、個人的なベストマッチは伊達しかないと思っています。

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