幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 6月15日 ● 結論だけ言うな。

 よくクドクドと回りくどい説明をして「結論を早く言え」と怒られる人がいます。物事を報告する時は、まず結論を先に言い、それからその理由を簡潔にわかりやすく述べるというのが基本。ビジネスをきちんとやっている人なら、それくらいはわきまえていて欲しいものです。

 とは言え、結論だけを聞きたいわけでもありません。そうなるに至った原因をちゃんと話してくれなければ納得もできないし、今後の対策も立てられません。これも当然のことなんですが、どうも最近「結論だけを言う」人が増えているような気がします。

 「だって終わったことをいくら言っても仕方ないじゃないですか」というのが、この「結論だけ派」の言い分なのですが、世の中それで全てが収まるわけではありません。これからも良好な関係を続けていくためにも、お互いがその結果に至った過程をきちんと検証し、今後に役立てなければ進歩というものがありません。結論だけ言ってお終い、という行為は、単にその手間を面倒だからと言って省き、本人が楽をしているだけなのです。

 これは何も仕事の時ばかりではありません。例えば一緒に遊びに行く約束をしている友人同士であっても、突然「ダメになった」と結論だけを伝える人がいますが、それで良しと思っているとしたら、とんでもないことです。この場合は、今後の対策と言う理性的な問題よりも、まず感情問題の方が重要になります。単に「ゴメンネ」と謝ればそれで済むわけではありません。何事に寄らず相手を傷つけた場合は、それを納得させる理由が必要なのです。

 こういう人は「今さらどうにもならないことで理由を説明しても仕方ないし面倒くさい。ちゃんと謝ったからいいじゃん」と思っている気配を感じるので、こちらは余計に腹立たしくなります。相手の気持ちになって考えることができない人が増えているのでしょうか。それとも、本当に自分が逆の立場になっても、結論だけ聞けば彼らは満足なのでしょうか。

 理想を言えば、その結論に至る前に、まず相談して相手にも時間と気持ちの余裕を与えるべきです。事前に相談されていれば、少々自分にとって不利益があろうとも、相手のために我慢しようという気にもなります。ところが結論だけ言われると、全然相手に信頼もされていないんだということになり、相手に対する気持ちが一気に引いてしまいます。

 コミュニケーションを面倒がって疎かにしている人間には、決して幸せな人間関係は築けません。「結婚できない」とか「彼氏(彼女)ができない」とか悩んでいる人も、もう一度自分の他者に対する基本的な接し方を見直してみてはいかがでしょうか。いや、本当にそう言いたくなるような事例をたくさん見かけるのですよ、最近。

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