幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 6月13日 ● つんくとクレージーキャッツ。

 『LOVEマシーン』以降、お笑い歌謡路線一直線のモーニング娘。を見ていると、昭和30年代〜40年代の人気コミックバンド、クレージーキャッツを思い出してしまいました。もっとも僕の世代ではクレージーはもう全盛期を過ぎており、時代はドリフターズに移りつつあったのですが、子どもっぽいドリフに比べて、クレージーは笑いも音楽もずっと大人っぽくて、僕は子どもなりに「なんてバカバカしくてしかもカッコ良い人たちなんだろう」と思っていました。

 ご存知のようにクレージーキャッツは当時のスーパースター。音楽的にもかなりレベルの高いジャズバンドだったにも関わらず、突き抜けた笑いを主にテレビで披露していました。僕は『SMAP×SMAP』が始まった頃に、SMAPこそ平成のクレージーキャッツだと思いましたが、その後の活動を見ていると、やっぱりジャニーズの限界か、ちょっとカッコ良すぎ&歌下手すぎ。どんなにコントをやっても、どこかアイドル然としたところが抜けきらず、バカに成りきれないのが惜しい気がしていました。

 ところが昔の歌謡曲を心から愛している(と思われる)つんくがプロデュースしたモーニング娘。は、本物のアイドルであるSMAPあたりに比べると、どこかフェイク感が漂っていて、「安っぽい」のが味になっています。歌も大して上手くないし、本格的なお笑いバラエティをやっているわけでもないのに、SMAPよりもモー娘。にクレージーキャッツのエッセンスを感じるのは、実はこの「安っぽさ」のせいでしょう。それはクレージーの安さと言うよりも、昭和という時代の安さなのですが、それをこの平成時代に確信犯として蘇らせているのが、つんくなのです。

 それがよりハッキリしてきたのは、つんくがTOKIOに曲を提供したからです。これまでも『鉄腕dash!』などのバラエティ番組では、そのお笑いとしての実力を遺憾なく発揮してきたTOKIOですが、その反面大したヒット曲には恵まれていませんでした。ところが今回つんくがTOKIOのために用意した曲は、まさに男版モー娘。のような作品。従来のTOKIOのイメージを覆すような明るく軽い曲です。

 もちろんTOKIOとてジャニーズ事務所のタレントですから、つんくが思うようにいじれるかというと、そんなことはないでしょう。ただ、よりクレージーのイメージに近いのは、モー娘。よりもSMAPよりもバンドであるTOKIOですし、つんく自身ももその辺りを狙っているんじゃないかと思います。この曲から今後どうTOKIOが展開していくのか、かなり楽しみになっています。

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