幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 6月5日 ● 『なごり雪』を聞いて。

 日曜日の「ミュージックフェア」にかぐや姫が出ていました。若い人たちには単なる妙な明るいオヤジでしかない南こうせつも、僕たちの世代にはかなり思い入れの深い歌手の1人です。しかもかぐや姫の魅力は、南こうせつだけではなく、山田パンダと伊勢正三との3人のユニットだったことにありますから、復活して3人で歌っている様子はやはり感慨深いものがありました。

 あまつさえこの番組ではゲストとしてイルカが出てきて4人で『なごり雪』を歌ってくれたのです。この歌は多分僕が死ぬまで「個人的に好きな歌ナンバー1」の位置を譲らないであろう名曲なので、それを4人で歌われた日にはもう涙ものでした。もっとも番組ではフルコーラス歌わずに最後の「君が去ったホームに残り〜」の部分をカットしたのが納得できませんでしたけど。

 この『なごり雪』もそうですが、かぐや姫の楽曲の中でも、特に伊勢正三が作った歌が僕は好きです。パンダの暖かさやこうせつの優しさも良いのですが、伊勢正三には壊れそうな繊細さと少しの冷たさが混じっていて、またその世界には常に物語があります。

 『海岸通り』『あの唄はもう唄わないのですか』『22才の別れ』『君と歩いた青春』など、僕の好きな彼の歌は『なごり雪』も含めてどれも別れをテーマにしています。終わってしまった恋を振り返るこれらの歌を10代の頃に聞いた僕は、恋愛の醍醐味は実はその最中よりも終わった時にあるのでは、と当時思っていました。実際には別れは醍醐味なんてものではなく、かなり精神的にきついものがあるんですが、若い頃は単なるハッピーストーリーでは満足できないのです。

 かぐや姫だけではなく、今年はアリスも復活します。当時の歌を耳にする機会も増えることでしょう。10代の頃を思い出して、ちょっとセンチメンタルになってしまいそうです。

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