幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 6月3日 ● 人生は不公平。

 僕の同僚のNさんは、この10年「人生はどうして人によってこんなに不公平なのか」ということを悩んできたそうです。最近は宗教関係の書物を読みながら、少しずつ自分なりの結論を導き出しつつあるようで、その様子は彼のホームページに詳しく記されています。

 僕がいい加減に書くと怒られてしまうかも知れませんが、あえて僕なりの解釈で彼の考えを書くと、本来人間は霊的な存在で、現世での姿は肉体を借りているに過ぎない。肉体を借りて活動しているこの現世とは、人間が霊格を上げるための修行の場であり、そのために人それぞれ辛い状況に置かれたりしているが、全て霊魂に戻れば幸せになれるのだ、というようなことらしいです。

 こう考えることによって、彼は人生の不公平さも修行だからこそであり、霊魂に戻ればみんな平等に幸せ、ということで納得したらしいのです。もっともこれは彼が考えたわけではなく、宗教関係の書物から獲得してきた知識らしいので、原典にあたればさらに深いことが書いてあるのでしょう。

 ただ僕のように「霊」とか「前世」とか言われると、それだけで「なに言ってんだ?」と思うようなタイプには、逆にどうしても得心できない話です。まあ来世とか生まれ変わりとかを信じることによって、今辛い立場にある人の心が救われるというのはわかります。宗教とは結局人間を哲学的悩みから救済するためにあるのですから。

 ただ「人生はどうして不公平なのか」という疑問については、やはりおかしいと思わざるを得ません。だって僕の場合、最初から人生はもともと不公平なものなんだと思っていますから。みんな公平でなければならない、なんて誰が決めたんだと思いますよね。不公平だからこそ、その差を少しでも埋めようと努力したり、逆に無駄な努力をせずに諦められたりするわけです。不公平だからこそ、小説や映画はドラマを生むのだと思います。不公平バンザイ、とまでは思いませんが、いいじゃん、不公平だって、とは思っています。

 

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