我々のテニスサークルはもともとかなり電脳化が進んではいました。サイトを見て入会してきたメンバーはもちろんですが、メンバーの紹介などで入ってきた連中も、それぞれ会社や自宅でメールアドレスを持っているので、一部を除きほとんどの連絡はメールで済ませていました。

　もちろん、中にはメールが使えないメンバーもいるので、彼らだけは電話で連絡していたのですが、先日最後に残った非電脳メンバーであるＴくんから「メールアドレスをゲットしました！」というメールが届き、とうとう100％電脳化を達成することができたのです。

　これで幹事業務はかなり効率化が図れることは確実なのですが、こうなると次に考えるのは以前から企画はあったサークルのメーリングリストを作ることです。他のテニスサークルではすでに実現しているところもいくつかあるのですが、我々のサークルではまだサイトの掲示板がその役割を負っています。

　しかし完全にオープンな掲示板ではサークルの内輪話はできませんから、本当はメーリングリストと掲示板を使い分けするのが理想的なのでしょう。話題をそれぞれに使い分けることで、より密なコミュニケーションが実現できることになるはずです。理想としては。

　ただ実際には僕は少し懐疑的です。と言うのも、他のサークルでもそうですが、メーリングリストを作ると掲示板に書き込みが極端に減るのです。そりゃそうでしょうね。同じ話をするのならメーリングリストの方が簡単ですし、読んでいる人間が限られているので、それだけ内容に制約が少なくなるからです。

　しかし、掲示板には掲示板の役割があります。メンバー相互のコミュニケーションが中心なのは変わりませんが、外部にも開かれている分だけコミュニケーションに広がりが生まれます。また、そこから漂う雰囲気が、そのままサークルの雰囲気になりますから、サークルに入ってみようかな、と迷っている人には良い参考になるはずだからです。

　内輪のコミュニケーションは楽しいかも知れませんが、反面新しい刺激がありません。発展性が乏しいと思います。内向きに蛸壺化するくらいなら、やはりサークルに新しい風が吹いてくる方を選択したいと僕は思っています。

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