ここのところマウスの調子が悪くイライラしていたので、新しいマウスを購入することにしました。なにせこのマウスは、今使っている「キューハチ」（って、NECのPC-98シリーズのことです。今やいにしえのパソコンですね）の純正品。こいつはWindows95登場時に購入したのですから、もう5年前の製品です。そりゃ調子が悪くなっても仕方ないというものでしょう。

　早速会社帰りに大須へ寄ってみました。ところがかつて圧倒的シェアを誇ったPC-98シリーズも、今や全くの少数派。マウスもほとんどがDOS/V機（というのも古いですね）対応で、売場のほんの片隅にようやく98用のマウスを見つけて買うことができました。

　我が家でオンボロのキューハチに新しいマウスを接続して「おおっ、快適」などと喜んでいましたが、もうこれからこのマシンに新しい周辺機器を繋ぐのは、どんどん大変になることはわかっています。基本アイテムのマウスひとつにしても選ぶほど製品がないんですから、新しい機器などとても無理。なにか新たにパソコンを使ってやりたいことができたら、いよいよマシン自体を丸ごと買い替えるしかなくなりそうです。

　もちろん昔と違って10万円も出せば新しい快適なデスクトップマシンを買えるのですから、いつまでも古い時代遅れのパソコンを使っていなくとも良いのでしょう。でも、なんとなくこのキューハチから離れられない気持ち、わかってくれる人もいると思います。どこも悪くはなっていないし、今のままの使い方ならさほどストレスも感じません。なによりMS-DOS時代からパソコンを使い始めた人間としては、この98の持つ感覚が妙に馴染むし嬉しいのです。

　車にしろカメラにしろパソコンにしろ、古い使いにくい機械に対する奇妙な愛着というものを理解してくれる人は、少ないかも知れませんが確実にいると思います。余命いくばくもないと思われる我が家の「キューハチ」ですが、環境問題とかどうとかではなく、単なる趣味として最後まできちんと使ってやりたいと考えています。

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