幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 5月24日 ● 2タイプのナンパ中年。

 Mっちゃん(40才既婚)は、何度も書いているように「ほとんどビョーキ」というすっかり廃れた言葉が似合うほどの女好き。最近また彼のナンパ話をいろいろ聞く機会に恵まれて、大いに「Mっちゃん談話」を楽しませて貰っているのですが、話を聞いているうちに同じように見えるナンパ中年にも2タイプあることがわかりました。

 知人にT(38才既婚)という男がいます。彼もMっちゃんに負けず劣らずの女好き。2人とも共通しているのは、女性を口説き落とすことをゲームと考えていて、一番の喜びは口説き落とした瞬間にあると語ること。あくまでも遊びだから決して本気にならないし、ダメだとわかれば執着せずにさっさと切り替えて他のターゲットを狙うというところも同じです。

 Tはナンパ中年にありがちなロレックスをしてベンツとポルシェを乗り回すような小金持ちですが、Mっちゃんは比較すればビンボーだと本人はその違いを強調しています。もっともクルマだけで言えばMっちゃんだってアウディだし、2人とも「頭隠して尻隠さず」という大らかなナンパぶりなので、傍目には大した違いはないように思われていました。

 ただ最近気づいたこの2人の大きな違いは、Mっちゃんと違ってTはコレクターだということです。Tは女好きなだけではなく、クルマ好きカメラ好き時計好き模型好きと、お金のかかる男のコレクションをいくつもこなす男です。もちろん口説き落とした女も全てキープ。向こうから「別れてくれ」と言われるまでは、とりあえず「取っておこう」と考えるようです。アフリカでハンティングした鹿やライオンの首を壁に掛けて悦にいるハンターみたいなものです。

 ところがMっちゃんは、一度釣った女性にはあまり興味を示さないタイプ。ちょっとでも面倒になったら、なんとか嫌われて向こうから振られるようにし向けることに情熱を傾けます(この振られるための手口がまたバカバカしくて笑えるのですが、今回は割愛します)。自分から女性を振って恨まれるようなことはしないという意味では2人とも一緒なのですが、敢えて自ら積極的に振られるように画策するところがMっちゃんの特徴。いわば釣った魚をすぐにキャッチ&リリースするエコなアングラーなのです。

 女性にしてみれば、釣った魚に餌はやらない方式のMっちゃんが良いのか、ずっと餌付けされてしまうTの方がいいのか難しいところです。割り切れればお金をかけてもらって美味しい思いのできるTの方が愛人冥利に尽きるとは思いますが、少しでも真面目なところが残っているのなら、後を引かないMっちゃんの方が傷が浅くて済みます。

 「どっちもしょーもない」と切り捨てられても仕方ないんですが、2人とも薬を飲ませたり拉致したりしているわけではなく、あくまでも知恵とお金をかけて正面から交渉を続けているわけですから、道徳的にはともかく決して犯罪者ではありません。僕としてはその情熱がどこまで続くのか、もう少しウォッチャーを続けたい気がしています。なにせ自分でやるにはリスクが大きすぎるし、なにより普通じゃやれません、そこまで。

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