幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 5月23日 ● 3横綱6大関時代?

 魁皇が悲願の初優勝、そして雅山が大関昇進を確実にした夏場所。普通なら新しいスターの登場に沸き返るはずの相撲界ですが、どうも雰囲気がどんよりとしています。相撲人気が復活するようにはとても思えません。

 すっきりしない感じがするのは、数が多い割には、本当に現在の横綱勢を脅かすような強い大関がいないせいでしょう。来場所の名古屋では雅山が昇進する代わりに、また貴ノ浪が陥落するので、3横綱4大関は変わりません。しかし、名古屋場所で魁皇が11勝し、貴ノ浪が10勝したら揃って秋場所に大関昇進です。となると3横綱6大関という希にみるトップヘビーのバランスの悪い番付が生まれることになります。ところが6人も大関がいながら、次の横綱と期待できるような大関は一人もいないのです。

 貴ノ浪はもちろん、魁皇と武双山もすでにベテランの域に達しています。本来ならとっくの昔に大関になっていて良い力士ですから、今さらこれ以上多くを望むのは難しいことでしょう。それに比べると千代大海、出島、雅山は、まだ若く将来がある素質豊かな大関です。ですが、彼らには横綱勢を凌駕するほどの地力はとてもありません。何となく現在の地位を守りながら、早く目の上のたんこぶがいなくなってくれないかな、という雰囲気があります。

 長らく相撲界をリードしてきた若乃花は引退し、貴乃花も曙も衰えが目立ちます。故障が癒えてカムバックする武蔵丸はこの1年くらいがピークで、これからは落ちていく一方でしょう。今が実力者の交代期にあることは、ここのところ優勝力士が関脇以下から交代で生まれていることからも窺えます。ただそれが下克上とか群雄割拠とかいうアクティブなイメージではなく、単に衰えた実力者からタナボタ式の払い下げという自民党の政権交代のような感じがするのが残念なことです。

 さらに相撲界がパッとしない理由は、相撲の上手い小兵の業師がすっかり影を潜めていることでしょう。若乃花が引退しただけではなく、舞の海も引退し、琴錦は十両陥落、寺尾も来場所の十両落ちは決定的、そして智の花はすっかり十両生活が長くなりました。上位の大型力士をひっかき回すような小兵力士がいない土俵は寂しいものです。まるで落ち目の4番打者ばかりを並べた某球団のような番付では、人気が出ないのも仕方ないかと思わせますね。

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