幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 5月8日 ● まずトルシエ解任ありきか。

 またまたサッカー協会が迷走を始めた気配がします。先日トルシエ監督の解任が報道された時には、ベンゲルが代表監督を受けるという返事を貰ったから、ということでしたが、どうやらベンゲルはアーセナルの契約を守るということのようで、トルシエの後釜も決めずに、ただ彼を辞めさせることだけが協会首脳の間で決まっているようです。

 しかし、そんなバカな話があるのでしょうか?確かにトルシエは代表監督として結果を残していません。僕も何回か書いているように、コーチとしては優秀な人ですが、采配を振るう監督としての能力には疑問符がつきます。だから、ここまでトルシエが育てた選手達を、勝てるチームとして仕上げられる後任がいれば、その監督に代表を託すというのが理想的だと思います。

 ところがベンゲルに断られて、他に適任も見つからないままに、ここでトルシエを解任して、何か日本サッカーにとってプラスになることはあるのでしょうか?シドニー五輪までもう時間もありません。五輪チームは誰が采配を振るうのでしょう?A代表はともかく、五輪代表やユース代表は「トルシエボーイズ」たちが彼の戦術を理解して、しっかりチームとして機能しています。ここでトルシエがクビになったら、これまでの強化はなんだったのかということになってしまいます。

 トルシエがこれまでも協会に対していろいろと苦言を呈してきたことは事実です。協会首脳には彼が扱いにくい自分勝手な監督と映ったのかも知れません。しかし、日本人ではなく、また結果を出さなければ評価もされないトルシエが、自分の要求を協会にストレートに突きつけるのは考えてみれば当然のことで、協会がそれを単に「うるさい奴」として片づけてしまっては何の進歩もありません。「もうゴチャゴチャ言う奴はこりごり」とばかりに、タテ社会に慣れた素直に言うことを聞く日本人監督を起用しようと考えているのなら、まさにそれは愚行蛮行としか言いようがありません。

 トルシエとの契約を更新せず、時間切れでとりあえずの日本人監督を選ぶくらいなら、トルシエとW杯まで心中した方がマシでしょう。2002年はダメでも、トルシエの遺産はきっと2006年には花開くと思います。それとも協会には、実はベンゲルを口説き落とす逆転の隠し技があるとでも言うのでしょうか?だったら西野で我慢してもいいけどね。


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