先日の「TVチャンピオン」は、名物企画「大食い選手権」春の新人戦だったのですが、その舞台がなんと名古屋でした。東西の予選を勝ち抜いた7名の大食い選手が、名古屋名物を食べまくる、という、いかにも「こってり」感の強い番組構成に、さすがの名古屋人ですら見ていてゲップが出そうでした。

　そもそも独自性が強い名古屋の食べ物を、地元民ではなく敢えて東京と大阪の人間に食べさせると言うところに、この番組スタッフの鋭さがあります。もちろん番組のメインテーマは「驚嘆すべき大食いの凄まじさ」であり、実際その期待に応える27才の美女（あくまでも大食い選手にしては、というエクスキューズがつきますが）が彗星の如く出現するというシナリオ通りの展開だったわけですが、その奥で名古屋独自の食文化をも「驚嘆すべき」ものという視線で番組では取り扱っていました。

　1回戦天むす、2回戦名古屋コーチン、3回戦味噌カツ丼、決勝きしめん。名古屋名物として全国に知られているものを無難に並べたラインアップですが、とりわけ見物は3回戦の味噌カツ丼でした。番組の予告を見たときは「叶」か「矢場とん」の味噌カツだろうと思っていたら、「栄太呂」だったのには裏をかかれた思いでしたが、とにかくあれだけボリュームがあってくどそうなものを5杯もぺろりと平らげる選手達の胃袋には言葉もありませんでした。

　それにしても今回登場した大食い新人・岩田美雪。すごいです。これからの鍛錬次第では現チャンピオン「ノンストップイーター」岸を倒すどころか、番組の意図通り「女王」赤坂尊子の後継者として大食い界に君臨することも可能でしょう。そんな世界で君臨したところで、なんの役に立つのかという疑問は別にして。

　

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