幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 4月20日 ● 英会話を選択制にする理由。

 昨日の「英語は会話よりも読み書き重視を」という話が、思った以上に反響があったので、気をよくして(?)さらに今日も書き続けることにしました。なお、昨日の「コーカイ日誌」をお読みでない方は、折角ですからそちらも読んでいってくださると嬉しいです。

 昨日、英会話は全ての日本人に必要なわけではないから選択制にしてはどうか、ということを書きました。もちろん、本当に必要か必要でないか、という判断は、昨日の僕が書いた「一生で数十日間しか使う機会がないから」という詭弁に近い論理では納得できないかも知れません。ただ選択制にするメリットはそれだけではありません。

 語学、特に会話の習得というのは、かなりセンスがものを言います。スポーツや音楽やダンスなどの才能と同じで、耳が良くてリズムを掴むのがうまい人が早く上達するようです。当然、スポーツや芸術と同じく英才教育が効果を発揮するわけで、上達する人には、どんどん高いレベルの学習をさせるとより効果的なのです。

 ところが現在のように、全ての生徒に一律に教えていると、どうしても低いレベルに合わせた授業をすることになってしまいます。しかもそれで低いレベルの生徒が何とか基礎だけでも覚えられるのかというと、これがそうじゃないんですよね。で、当然高いレベルの生徒も進歩がないから、本当に話せるようになるわけではなく無駄に時間を過ごす羽目になってしまいます。

 その技術を必要としない、学習意欲のない人間に合わせて低いレベルの授業をするよりも、進歩の具合に応じた難度の高い課題を与え続ける方が技術者は育ちます。中学校の数学の授業は、単なる高度な数学を学ぶための基礎というだけではなく、数学的な考え方を身につけることで、より論理的な思考力を高めるという目的もあります。しかし、英語の場合は、昨日も書いたように英米社会の精神文化を学ぶという意味でなら、英文学に親しむ方がはるかに効果的ですから、「読み書き」をしっかりやれば良いのです。

 英会話を選択制にする理由はここにあります。英会話が単なる技術なら、レベルの合った生徒だけで、より効率的な授業をすべきではないか、ということです。もっと極論を言ってしまえば、英会話は学校の授業ではなく、補助金を出して英会話学校で学ぶことにしても良いくらいです。英会話は学問ではなく実用的な技術なんですから。

 
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