幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 4月10日 ● 鑑別所に入れるよりも。

 中学時代からの古い友人で名古屋市緑区に住んでいる主婦がいます。彼女は地元の学校では心配だからと言って、わざわざ都心の学校に一人息子を越境入学させました。新興住宅地でそれほど治安の悪いところではないはずなのに、と思っていましたが、彼女によれば学校の荒れ方は尋常ではないと言っていました。その彼女の言葉が今回の事件で証明されてしまいました。

 それにしても恐喝の被害額が5000万円というのは尋常ではありません。加害者だけではなく、それだけ出せる被害者の少年も、またその親も普通じゃないことは誰だって感じます。5000万円からの現金をどうして中学生が手に入れられるのか、親は一体どういう風に金を管理していたのか。学校や警察にも相談に行ったそうですが、その前にまず金の流れをストップさせることはできなかったのかと思います。

 もちろん相談されたのに放置した学校や警察の責任も重大です。それだけの金が動けば周りの人間も当然何かしらおかしいことに気づいていたはずです。特に警察は被害届が出なかったから動けなかったなどと白々しい言い訳をしていますが、ますますこれで自らの信頼を損なったことを感じているのでしょうか。

 しかも主犯格の少年の1人は、以前にも他の生徒から100万円を恐喝して書類送検になっていたそうです。当然学校も警察はこの少年の動きを掴んでいたはずです。知らなかったのではなく、知っていても見て見ぬ振りをしていたとしか思えません。そしてもちろんこの少年の親。今頃被害者に返済するとか言っているそうですが、その前にできることがいくらでもあったはずです。

 と、大人の責任も問い始めればキリがない事件ですが、なんと言っても問題は加害者本人にあることは間違いありません。脅し取った金でタクシーを乗り回し、ゲーセンやパチンコ、挙げ句にソープランドにまで繰り出していたそうですから、とんでもない奴らです。年こそ中学生でも、やっていることは暴力団と変わりありません。

 彼らは今後家裁送りになって鑑別所で更正するように求められるのでしょうが、ほとんどの人が感じているように、こういう連中は鑑別所から出てきたらまた同じ道を歩む可能性が高いと思います。出来心やはずみでやってしまった犯罪ではないのです。鑑別所を出てくれば、ますます犯罪のレベルがエスカレートしていっても全然不思議ではありません。それでは彼らにとっても社会にとっても不幸です。

 少年たちにはもっと別の更正方法はないのでしょうか?例えばカンボジアへ地雷撤去のボランティア活動にいくとか、内紛が起きている地域で赤十字活動を手伝うとか、有珠山で避難生活している人たちの代わりに牛の世話をしにいくとか。もっとも真面目にボランティアしている人たちにとってみれば、そんな厄介なお荷物を押しつけられるのも迷惑千万な話です。

 やっぱりこういう極悪な少年は世間の迷惑にならないように隔離しておくしかないのでしょうか?そもそも鑑別所に入れたら、どれほどの少年が更生してまっとうな社会人になれたのか、というデータもありません。それでも家裁は鑑別所行きを指示するんでしょうね。大人って事なかれ主義ですから。

 
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