幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 3月31日 ● 過剰評価される41.3%。

 『ビューティフルライフ』最終回の視聴率が40%を超えたことは、いろいろなメディアで取り上げられて、さらに「伝説のドラマ」に箔をつけたカタチになっています。「あのシーンで涙が止まらなかった」と言う人も心なしか増えたような気がします。

 もちろん、それはそれで構いません。いくら「けっ、あんなドラマ」と思っていたとしても、他人がドラマに感動したことまでバカにするような言動は失礼というものです。自分がどう感じたかということを言うのは自由ですが、他人の感じ方にまでケチをつける権利はありません。誉めたい人は誉める、けなしたい人はけなす、多様な意見があった方が楽しいじゃありませんか。

 ただ同じ誉めるにしても、視聴率が40%を超えたこと、それを盾にして「みんなに支持されたドラマだから素晴らしい」という論法には少々疑問を感じます。5軒に2軒の家では見ていたんだから、なんて、視聴率を無批判に受け容れて良いことなんてないと思います。あれは広告代理店とテレビ局がクライアントを説得する(さすがに「騙す」とまでは言いたくありませんが)ための数字でしかないのですから。まあ視聴率調査の有効性の是非まで話を広げるのは本旨ではありませんから、今回は置いておきますが。

 で、確かに関東地区では41.3%だったかも知れません。しかし、名古屋地区での視聴率をご存知でしょうか。なんと26.8%でしかないのです。その差約15%。最終回が26%なんて、ごく普通のヒットドラマです。他の地域の視聴率までは調べていないのでわかりませんが、恐らく関西地区でも関東よりはかなり低かったのではないかと推察されます。前週の視聴率でも関東では32.9%でしたが、関西では25.4%に過ぎませんでしたからね。

 そもそも、あの一昔前の少女マンガ(主人公が白血病とかになる難病モノのパターンですからね)のような甘ったるい内容が、突っ込みの厳しい関西人においそれと受け容れられるとは到底思えません。過去にも東京で高視聴率のドラマが、関西地区では意外に低視聴率だった例がいくらでもありました。

 東京でヒットしたからと言って、日本全国で支持されているとは考えない方がいいと思います。ドラマに限らず歌にせよファッションにせよスポーツにせよ、これはもしかしたら東京ローカルで支持されているだけかも、という視点を東京在住者及び東京のマスコミは持って欲しいと思います。もちろん全国の消費者をターゲットにしている企業は、地方ごとの特性をシビアに分析して商売をしています。と言うことは、東京のマスコミはその必要がないと考えているから、いつまでも東京偏重の番組作りを続けるのでしょうね。
 
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