幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 3月29日 ● 監察医って儲かるんですね。

 朝日新聞の報道によれば神奈川県知事が任命した監察医3名が、遺族から年間数千万円の報酬を受け取っていながら、ほとんど税務申告していなかったそうです。戦後すぐに監察医制度ができて以来、ほぼ半世紀にわたって無申告の状態が続いていたということで、しかもその監察医らはみな20〜40年もその職に就いていたらしいですから、本当にとっても割の良いアルバイトという感じだったのでしょう。

 監察医と言えば以前放送され話題になったドラマ『きらきらひかる』を思い出します。主演の深津絵里が新人監察医役で、柳葉敏郎、鈴木京香、小林聡美ら先輩監察医とともに検案・解剖した死体から事件解決のヒントを導き出していく、なかなか良質のドラマでした。

 あのドラマのイメージでは、監察医は警察の関連組織で、警察と協力して事件解決へ向けて努力する公務員かと思っていましたが、実際には全然違ったようです。そもそも監察医制度は日本中どこにでもあるわけではなく、東京、大阪、横浜、名古屋、神戸の各市だけ(任命者は知事)。それに準じた制度も埼玉、茨城など数県にあるだけとか。つまり基本的には東海道エリアの大都市にしかない制度だったのです。

 また費用は当然公費かと思っていたら、神奈川県だけは遺族が支払っているんだそうで、これまた驚きです。解剖なら4〜5万円、検案だと1〜2万円が相場で、葬儀業者が監察医に現金で立て替え払いをして、後で葬儀費用と一緒に遺族に請求するということですから、その不透明さたるや僧侶のお布施と同レベルです。

 つまり宗教法人で非課税の坊主と同じようなものだと考えているから、遺族から受け取った報酬を「お志」としてポケットに入れて知らん顔していたということなのでしょう。しかもその額が年間5000万円にも上るというのですから、本当にとんでもない話です。

 まあよくよく考えれば彼らも医者です。知り合いの開業医が羽振り良く暮らしているのに、自分たちは地味に死体の解剖なんか毎日やっていれば、それくらい貰ったって罰は当たらないだろう、と考えたのかも知れません。

 そう言えばドラマの監察医たちも毎回美味しそうな高級レストランで食事していたし、高そうな服やバッグ持っていたもんなぁ。ドラマのスタッフも事前に監察医に取材して、ある程度裏事情まで知っていたりして。「朝日新聞、今頃なに言ってるんだよ」なんて思っているかも。でも『きらきらひかる』のスペシャルは作りにくくなったから、編成は頭抱えているかもね。
 
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