Ｊリーグと天皇杯の覇者が激突する開幕直前のビッグイベント「ゼロックススーパーカップ」が雨の国立で行われました。ジュビロとグランパスエイトの顔合わせは、今のＪリーグを代表する実力チーム同士の対決だけに、悪コンディションにも関わらず熱い好試合が繰り広げられました。

　ともに攻撃型のチームです。ゴンと高原、ピクシーと呂比須という屈指のFWを持つ両チームだけに点の取り合いになるかと思われましたが、意外やこの試合では中盤の激しい潰し合いが目を引きました。もちろんコンディションが悪くシーズン最初でパスミスが多かったためということもありますが、攻守の入れ替わりが早く、攻め込みながらフィニッシュまで持ち込めずにボールを奪われると、あっという間に自陣まで攻め上がられてしまいますから、見ていてもかなりスリリングです。

　またジュビロもグランパスもともにDFが新しくなっています。トーレスが抜けて新しくセンターバックにホミルドが入ったグランパスも不安ですが、ジュビロは移籍した井原を加えた3バックだけに、よりDF間の連係が注目されました。見ているとちょっとまだ不慣れでマークがずれる感じがしました。よく頑張って1点で抑えはしましたが、このままリーグ開幕を迎えるのはお互い心配なことでしょう。

　試合は1-1のままPK戦になり、ともに楢崎、尾崎両GKがファインセーブを連発。結局ジュビロが3-2で勝ちましたが、内容的にはどちらに転んでも不思議ありませんでした。もちろんPK戦というのは、どんな時だってどちらに転んでも不思議はないんですけどね。ただPKの失敗が全て枠内に飛びながらGKのセーブによって止められたというところが素晴らしいと思います。

　11日から始まるＪリーグ。観客動員ナンバー1のレッズがＪ２に落ちて、いよいよ存亡の危機に立っていますが、こんなスリリングな試合ばかりなら何とか再浮上することもできると思います。代表の試合ばかりが注目を集めるいびつなサッカー人気を正常に戻すためにも、リーグ戦での熱戦を期待したいですね。

　

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