幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 2月22日 ● イヤなら出ていけ。

 いつも幹事業務での愚痴をついついこぼしてしまうこの「コーカイ日誌」ですが、今回は人の苦労に同情して書いています。どちらも第三者的に聞いた話ゆえ、具体的に書くのは憚られるので思いっきりぼかして書きます。ひとつはある組織の運営方法を巡って参加者が文句をつけ、それに対して運営者が勝手なことばかり言うなと切れた話。もうひとつは、やはりある組織をの運営者が、参加者のあまりの非協力的な傍観者ぶりに腹を立て怒りをぶつけたという話です。いずれも僕がサークルその他の幹事をしていても良く思い当たることがあるような話です。

 どんな組織であれ、組織である以上は勝手に放っておいたら大抵の場合瓦解してしまいます。誰かが管理者・運営者・幹事として主導権を握って事を進めないといけないのですが、こういう場合、大抵運営者になった人間は「貧乏くじ」を引いたと思い知らされることになります。

 なにせ苦労していろいろ気を遣い参加者のために努力しているのに、うまくいって当たり前、どこかに綻びがあればすぐにクレームがつきます。それも単純に自分のミスや不注意なら素直に聞くこともできますが、クレームのほとんどは全体を考えずに自分の都合だけで言っていることが多いから腹が立つのです。クレームをつけた方は、ほとんどの場合大して深く考えて発言していません。ちょっと思ったから言ってみたという程度なのですが、言われた方にしてみれば全体を見てバランスを考えてやっていることなのに、自分勝手なことばかり言うな、と思ってしまいます。

 クレーム同様、もしかしたらそれ以上に腹が立つのが傍観者的・非協力的態度です。文句を言うのはまだ組織の運営に対して積極的ゆえと考えられる時もありますが、お客様のような顔をして全く何もしない参加者を見ると、絶望的な気持ちになることがあります。自分が苦労しているのは一体何のためなんだろう、と思うと、なにもかもがイヤになるほど落ち込むものです。

 こうした運営者の苦悩が生じる原因は、これがボランティアだからです。自分の好意でやっていることなのに、誉められ感謝されるならともかく、貶されるなんて割に合わないと思うのです。至極もっともです。人にタダでやらせておいて文句を言ってはいけません。ボーっと見ているのも御法度です。そうしたいなら、ちゃんとその苦労に見合う報酬を運営者に支払うべきなのです。人間、お金のためならある程度の我慢はできるものです。みんなそうやって仕事しているのですから。

 ただその際、実費を払っているというのは、払っているとは言わないからご注意を。以前、僕はサークルのメンバーの1人に「でもみんなお金払っているんだし」と言われて切れたことがあります。ボランティアの運営者は、ほとんどの場合大儲けしていることはありません。赤字にならないように実費くらいは取るとしても、持ち出しになってしまうこともしばしばです。それななのに「お金払っている」なんて偉そうに言われたらそりゃ切れますよ。

 逆に言えば、お金を貰っていない以上、運営者は強気に出ることも可能です。文句ばかり言う奴や非協力的な奴に「イヤならやめろ」ということもできます。もしくは「俺の代わりにやってくれ」というセリフが使えることもあるでしょう。でもそれを言っちゃあお終いよ、なのです。独裁者に変身してしまうと、後戻りができません。実際、お金を取らないで運営しているのは、最終的に責任逃れをしたいためかも知れません。逃げ道を作っているのです。

 組織の運営者は、有能であることよりもまず打たれ強く我慢強いことが大事、というお話でした。ま、本当は彼らは誉めておだてておけば、いくらでも働くものなんですけどね。運営者の使い方がうまい組織こそ、長続きすると思います。あ、なんだか最後はやっぱりいつもの愚痴モードになってしまったような気がするなぁ。あ、それと今日の話で「それって僕(私)のこと?」って思った人、そうかも知れないし、そうでないかも知れません。いちいち聞かないでね。

 
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