幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 2月18日 ● 来るか?卓球ブーム。

 山崎努が空を飛ぶ話題のCMを始め、アルコール関係ばかり卓球のCMが現在3本オンエア中。嘘か真か、なんでも渋谷の卓球場はすでに休日は30分以上の待ちが出るとか。あまつさえ先週の『うたばん』ではSMAPがなんと丸々1時間ずっと卓球に興じていました。しかもキムタクが「卓球っておもしれー!」と何度も叫び、それをテレビ局もスーパー付きで流すのに至っては、これは誰かが仕掛けているなという匂いがプンプンします。

 かつてのビリヤードブームの時には映画『ハスラー2』というわかりやすい引き金がありましたが、今回の卓球ブームにはそれがありません。松坂慶子主演の『卓球温泉』という映画はありましたが、もちろんマイナーに終わりました。卓球マンガと言っても目立ったのはもう古い古谷実「行け!稲中卓球部」か松本大洋「ピンポン」くらいですし、卓球界のスターと言えば相変わらず福原愛ちゃんくらい。ロリコンならともかく美少女と言うには、まだまだ成長途上です。こんな状況で卓球ブームを引き起こすにはキムタクに「卓球っておもしれー!」と言わせるしかないでしょう、確かに。

 スポンサーは卓球協会?でもキムタクを巻き込むほどのお金があるのかな、という疑問は残ります。それとも卓球ブームを作っておいて一儲けできる仕組みを、どこかのメディアが持っているのでしょうか?コンテンツ商売が注目される昨今、卓球を野球までとはいかなくても、サッカーやK-1くらいまで成長させられれば十分に儲けることができるのかも知れません。

 でも思うに僕は卓球って見るスポーツではなくやるスポーツだと思うんですよね。だって見ていても、野球におけるホームランとかサッカーのゴールのような「ゲームの中の非日常」と言った解放感がなく、地味でファッション性の極端に乏しいスポーツですから。しかも手軽にやれる割には、地道な練習をしなければ上達しないスポーツだけに、余計にブームを呼ぶには難しいものがあると思います。ビリヤードのように、運があれば下手でもうまくいくことがあるとか、ゴルフやボーリングのように対人ではなくスコア勝負のものなら、ハンデをつけて競い合えるし、スコアを伸ばす喜びもあります。

 ところがテニスとか卓球のようなスポーツは、強い者が強い、弱い者は弱いということが言い訳なしにハッキリするスポーツです。ですから、流行で始めても努力をしなければすぐにつまらなくなると思います。僕たちが大学生の頃に始まったテニスブームも、なかなか上達しないことに業を煮やした連中は、さっさとコートから逃げ出しました。ファッション性が高くスポーツらしい爽快さがあるテニスですらそうなのですから、いわんや卓球をや、というところです。

 それでも訳のわからないまま卓球がブームになったら、僕はそそくさと卓球場から逃げ出して(今でも年に数回は卓球をする筋金入りの卓球好きですから)、これも大好きなボーリング場にでも行こうかと思っています。ブームの裏をいけば待たなくてもたっぷり楽しめますからね。

 
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