幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 2月8日 ● ドリーム・マッチ、グラフvs伊達。

 自分への誕生日プレゼントなんて、いい年したオジサンが言ったら恥ずかしいのですが、たまたま誕生日前夜に行われたのがグラフのワールドツアーin名古屋。女王グラフが名古屋でプレーするのは最初で最後でしょうし、しかもその相手が日本女子テニス選手で最高の成績を収めたヒロイン伊達公子となれば、これを見たくないテニスファンはいないでしょう。

 グラフは昨年全仏オープンで新女王ヒンギス相手に奇跡の復活優勝、続くウィンブルドンでも準優勝を果たしながら全米オープン直前に引退を表明しました。選手としてはまだまだトップクラスの実力を保持したままの引退だけに惜しむ声は世界中に満ちていたと思います。その声に応えるために今年行っているのが、この世界14ヶ国を回る引退ツアー。その皮切りの南アフリカでは世界10位台のクッツアーを粉砕し、まだまだ実力は十分なところを見せつけたそうです。

 対する伊達も引退したのはすでに3年半も前ですが、年齢はグラフの1才下。本来ならまだ十分プレーできる年です。今回はグラフが日本で引退試合をするのなら伊達と戦いたいと指名したために、久々にトレーニングを重ねての対戦となりました。日本の女王と世界の女王。ともに人気と実力を兼ね備えたスーパースターの対決。他のスポーツなら野茂vsマグワイアとか、中田vsロナウドと言ったところでしょうか。

 前日の日曜日、東京で東レ・パンパシフィック決勝戦の後に行われた第1戦では、グラフが2-1で勝ちました。名古屋での第2戦。現役時代からスロースターターの伊達らしく、第1セットは6-3でグラフ。第2セットに入ると伊達も現役時代を彷彿とさせるようなスーパーショットを連発、お互いにブレークなしで6-6からタイブレークに入ります。ここでも伊達が一時は4-2とリードしたのですが、そこからグラフが5ポイントを連取して、結局セットカウント2-0でグラフの勝利に終わりました。

 しかし結果よりも大事なのはグラフと伊達のプレーを目の前で見られたことです。グラフが会場に登場しただけで場内の雰囲気が変わったほど、スーパースターのオーラは凄いものがありました。グラフの特徴的なショットであるフォアハンドの逆クロスやバックハンドのスライス、伊達のライジングでのカウンター気味のフォアハンドや追い込まれたときの左手一本のショットなど、2人とも得意技を連発。いつもテレビで見ていたショットを目の当たりにして、その迫力を十分に堪能することができました。

 S席11,000円。ちょっと見にくい斜め後方の席でしたが、決して内容からしたら高かったとは思いません。超満員の観客全てが満足していたと思います。最近スポンサーがどんどん離れていってテニスは満足にトーナメントも開けないほど不人気ですが、こんな試合が世の中にはあるんだから、もっと何とかならないのかと思います。バースデー・イブに素晴らしい試合に巡り会えただけに余計に考えさせられてしまいました。  

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