幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 1月18日 ● ちょっと古いクルマの話。

 昨日のクルマ話に結構あちらこちらで「古い青年」たちから反響があったので、その流れでまた書きます。本当は別のネタがあったんだけど、それは明日以降に先延ばし。

 かつて雑誌「NAVI」に「ちょっと古いクルマ」という連載がありました(って、もしかしてまだあったりして。読んでないから知らないんだもん)。エンスー受けする本当のクラシックカーやビンテージカーではなく、青春時代の懐かしいクルマを、そのオーナーと一緒に紹介する記事でした。

 当時はまだ僕も若かったので、そこに出てくる「ちょっと古いクルマ」も僕にしてみれば「随分古いクルマ」だったりすることが多かったのですが、最近では自分や友人が学生時代に乗っていたようなクルマが、もう20年くらい前に登場したクルマだったりするわけですから、十分に「ちょっと古いクルマ」になってしまいました。

 僕の学生時代、憧れのクルマと言えば、今と違って当然スポーツカー。中学生の頃にマンガ『サーキットの狼』が生んだスーパーカーブームの影響もあって、フェラーリやポルシェはもとより、ランボルギーニ・カウンタックやロータス・エラン(もちろん主人公が乗っていたロータス・ヨーロッパも)なんてマニアックなクルマにも憧れてはいましたが、そんなクルマはお目にかかることすら珍しく、現実味があるのはやっぱり国産のスポーツクーペでした。

 スカイラインGT、サバンナRX-7あたりを代表に、セリカやレビン&トレノ、シルビア、渋いところではギャランラムダ(その前にはGTOやFTOもあったなぁ)、コスモ、117クーペ、ベレッタなんてのもありました。そして、1980年代に入って爆発的ヒットとなった初代ソアラが登場してからは、スペシャルティカー、デートカーがナンパなお兄ちゃんお姉ちゃんに大人気。ソアラに対抗したレパードはあまり人気が出ませんでしたが、ソアラより安いプレリュードも大人気を獲得していました。

 僕はと言えば、貧乏学生が自分で買えるクルマなどたかが知れていて、大学2年の時にバイトで貯めた30万円で、4年落ちのサニー(1976年式)を購入(ただしこれはエクセレントというサニーの上級スポーツモデルだったあたりが、ささやかなこだわりでした)。当時の大衆車にはパワステやエアコンはおろか、間欠ワイパーもトランクオープナーさえもついていませんでしたから本当に不便極まりないものでした。間欠ワイパーもどきに、一定の間隔でワイパーを動かしては止めたりを繰り返したり、パワーウインドウの如く肩を動かさずに手動で窓を開ける練習をしたり。今思うと本当に意味のないことをやっていたものです。

 それでも当時の大学生が自分のクルマを持つというのは、まだまだ贅沢なことでしたから、いくらクルマヒエラルキーの中では最下層にいても、僕としては大満足状態でした。友人もだいたいカローラクラスを運転していて、時々コロナやブルーバードに乗っている奴がいると、それは大抵親のクルマ。マニュアル車も多く、下手をするとまだコラムシフトのクルマを運転している奴もいました。あ、僕も自動車学校ではコラムシフトだったなぁ。

 あの頃のクルマはまだエンジンルームもすかすかで、よくボンネットを開けてはいろいろいじったものです。クルマを買った整備工場に持っていっては、そこの整備士のお兄ちゃんとクルマ談義に花を咲かせ、時にはちょっと整備の仕方を教わる。当時の男の子にはそんなクルマ好きがいっぱいいました。それに比べると今のクルマはハイテクの権化ですから、ボンネットを開けてもギッシリとよくわからない部品が詰まっていて、エンジンオイルをチェックするのさえどこにあるのか戸惑ってしまいます。中身のことは何も考えずに、ただ走らせておけばOKということなのでしょう。

 なんだかパソコンも似ていますよね。昔のMS-DOS時代には、いろいろいじるところもあったのに(バッチファイルを書いた経験のある人はどれくらいいるんでしょう?)、最近はもうただアプリケーションを使うだけ。オートマチック免許で高速を暴走しているような人がたくさんいそうだもんなぁ。あ、なんだか話が年寄り臭い。加齢臭が漂ってくるような話題は、若い女性が離れ中年以上しか寄ってきませんから、やっぱり避けた方がいいようですね。

とりあえず、読むたびに(1日1回)


を押してください。 日記猿人という人気ランキングに投票されます。
初めての方は、初回のみ投票者登録画面に飛びます。
結構更新の励みにしていますので、押していってくださると嬉しいです。



前日翌日最新今月