幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 1月12日 ● スキーは環境に優しくない娯楽。

 なんでも今年もまた観測史上に残りそうな暖冬のようで、東北地方では正月から氷点下を記録していないとか。過去100年間でもなかったくらいの暖かさだと天気予報でも伝えていました。当然、スキー場にも雪はなく、青々とした山の一部に雪を貼り付けてスキーしているとか。狭いゲレンデに人が集中するわけで、滑っていてもあまり楽しくないことでしょうね。

 僕は基本的にスキーはやりません。どうも山に登っては滑り落ちてくるだけの行為の何が楽しいんだか、と思ってしまうのですが(同様にスケートや水泳、マラソン、登山といった類も、見るのはともかく自分でやろうとは思いません)、まあアフタースキーって楽しみもあるらしいですし、そこのところは人それぞれとしても、地球環境的に見た場合に、スキーってどうよ、という疑問は以前から抱いています。

 夏に山や高原に行くと、そこには緑の山に無様なスキーのリフトが並んでいます。ああ、このみっともないリフトがなければどれほど心が洗われる景色となることか、とそのたびに慨嘆してしまいます。白馬には長野冬季五輪の時に作られたジャンプ台がありますが、あれも観光資源として活用しているとはいえ、やはり北アルプスの美しい景観を大いに損ねていることには変わりありません。

 長野五輪でアルペンスキーコースを決める際にも揉めたように、基本的にスキーコースを造るということは、木を切り倒し山を切り開いていかなければならないため、そこにはどうしたって自然破壊が生じます。日頃からエコロジーを唱えているアウトドアライフ大好き人間に限ってスキーファンが多いようですが、そのあたりの自己矛盾をどう考えているのかと思ってしまいます。

 もちろん悪いのはスキーヤーだけではないですよ。ゴルフ場建設による自然破壊も相当なものです。農薬まみれのあの不自然な緑に囲まれて「ああ、自然はいいなぁ」なんて思っているとしたら相当のお間抜けさん。ゴルフなんてスキー以上に害あって益なしです。

 もっとも、突き詰めていくと、そもそも人間の営み自体が自然破壊だということになってしまいますので、あまりこの手のことをエキセントリックに論ずる気もないのですが、話を戻して、スキーヤーは(もちろんボーダーも)、自分が破壊された自然を利用して遊んでいるんだ、というくらいの認識はもって滑ってはどうか、と雪のないスキー場の映像を見て思うのでした。

 

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