BRIGHT AND BREEZY (JAZZLAND)

RED GARLAND (1961/7/19)

BRIGHT AND BREEZY


【パーソネル】

RED GARLAND (p) SAM JONES (b) CHARLIE PERSIP (ds)
【収録曲】

(01-03) ON GREEN DOLPHIN STREET / I AIN'T GOT NOBODY / YOU'LL NEVER KNOW
(04-06) BLUES IN THE CLOSET / WHAT'S NEW / LIL' DARLIN'
(07-08) WHAT IS THERE TO SAY? / SO SORRY PLEASE
【解説】 ( 2012年10月28日更新 / 連載 1,051回 )

 B−1グランプリ でしたなぁ。 最近、いろんなところで似たようなイベントをしょっちゅうやっているので、「しょっちゅねー。」 と、具志堅用高もちょっぴり辟易気味だったりするんですが、来場者数は2日間で61万人(主催者発表)。 半端ないっすなー。 ま、世の中で主催者発表ほどあてにならないものはないので、半値八掛け二割引と考えても19万5200人。それでもなかなかの集客力と言えるんですが、ちなみに今年の開催地は北九州の小倉。 こりゃ、グランプリは “小倉トースト” で決まりですなー。 そのように僕は予想してたんですが、結果は大ハズレ。 そもそも “小倉トースト” なんて出展すらしてないし、小倉(おぐら)だから北九州の小倉(こくら)とは何の関係もないし、美味しいんですけどね、あれ。 無駄にカロリーが高そうなので、食べるのを 「ちょっと躊躇っちゅねー。」 と具志堅用高が言っておりましたが、 名古屋人の大好きな小倉トーストのカロリーを計算してみた。 ほぉ。 283kcalっすか。セロリのカロリーよりは多いんですが、意外と少ないんですなー。 とまあそれはそうと、小倉サンドがエントリーしてないとなると、有力候補は “焼きうどん” ということになりますかね? 2年くらい前まではぜんぜん知らなかったんですが、小倉の名物らしいんですよね。 ここ 参照。 無駄に長過ぎて自分でも読み返す気がしないんですが、別府の地獄の魅力に負けて小倉はただ寝るだけになってしまって、結局は焼きうどんを食わずに帰ってきちゃいました。別に後悔はしていません。僕の心の焼きランキングでは

  焼肉>焼き鳥>焼き蕎麦=焼き飯>>焼きうどん>>焼きサバ>焼き芋=焼き茄子>焼入れリボン鋼

 それくらいの順位だったりしますからね。 北九州にはもうひとつ、門司の “焼きカレー” というのもあるみたいで、これは鳥と蕎麦の間くらいにソソられる焼き物だったりしたんですが、やはり時間の都合で食べることが出来ず、駅でレトルトの奴を買って帰りました。お味のほうは、うーん、まあまあ。 ちゃんとした店で食べれば、それなりにまあまあだったりするのかも知れませんが、で、今回の投票結果は こちら 。 焼きうどんと焼きカレー、10位にも入ってないやんっ! 何故かと思ったら、開催地の団体は投票の対象外とするという、そういうルールがあるんですな。なるほど。 でないと、ホームタウンディシジョンとか、組織表とか、大人の事情とかで、インチキし放題になっちゃいますもんね。 ちなみに焼きカレーのほうは出展すらしてないようですが、で、今回、見事グランプリに輝いたのは “八戸せんべい汁” でありますか。 そもそもこの大会はせんべい汁の普及促進を図る目的で八戸せんべい汁研究所のマイケル・センベイさん (仮名) が始めたものらしいんですが、いつも2位とか3位とか、いいところまではいくんですが、どうしても金メダルは取れなかったんですよねー。 それが大会7回目にして悲願のグランプリ獲得、おめでとぉ〜♪ もっとも、5回目からはグランプリを獲得した団体は “殿堂入り” ということで投票の対象から外されるシステムになったので、ライバルの引退で金メダルが転がり込んできたという側面もあるんですが、ただ、前回の姫路大会で銀メダルだった “津山ホルモンうどん” は7位まで順位を落としてますからね。 去年は隣県での開催だったので、何らかの圧力が働いたとしか思えないですが、同じような形で今年は長崎の “対馬とんちゃん部隊” なんてのがいきなり2位に入ってたりして、何だか胡散臭い物を感じずにはいられません。 ま、いずれにしろ、「富士宮やきそば→富士宮やきそば→厚木シロコロ・ホルモン→横手やきそば→甲府鳥もつ煮→ひるぜん焼そば」 と続いた 「焼きそばとホルモンしかないやんっ!」 な流れに 「せんべい」 という新しい風が持ち込まれたのは画期的でありますな。 とは言っても、他に 「せんべい」 を使った料理など聞いたことはないので、来年はまた焼きそばかモツに戻ると思うんですが、ちなみに次回の開催地は豊川っすか。 “いなり寿司で豊川市をもりあげ隊” が投票対象外となると、グランプリは “浪江焼麺” あたりっすかね? で、隣県ディシジョンが効いて “亀山みそ焼きうどん” が2位に躍進するという、そんな流れが見えてくるんですが、豊川ならわりと近いので、来年は行ってみようかな? …と、そんなふうに思ったりもしております。

 …と、その前に、来月は和歌山に行ってみようかと思っていたりするんですが、一部既報、 ここ っすな。 無論、A級・B級・C級を問わず、地元ならではの美味しいものを食べてこようと思っているんですが、和歌山のB級グルメって何があるんですかね? とりあえずB-1グランプリの加盟団体で言うと、ん?皆無? 大阪や滋賀も無さげだったりするんですが、よくよく見ると、ちっとも全国的では無かったりするんですな。 加盟してないからB級グルメそのものが存在しないかと思ったら、そうでもなくて、御坊市には 「せち焼き」 なんてのがあるみたいです。どんなものなのかと思ったら、根は焼きそば。 そこに御坊らしく牛蒡でもトッピングするのかと思ったらそうではなく、卵をどばーっとブチまけるようです。 焼きそばの上に目玉焼きをのっけた状ではなく、オムそば風でもなく、焼きそばを卵だけでお好み焼き状に固めたものなんだとか。ほぉー。悪くは無さげですな。 ただ残念ながら、今回は御坊に特に用事は無いんですよね。 主要な目的地は白浜なので、出来ればその近辺で地物を食いたいところなんですが、白浜そのものにはコレといったものが無さげでありました。 強いて言えば、めはり寿司とサンマ寿司あたりっすかね? 白浜というより、南紀の辺りでは普通に食われているようですが、懐かしいっすなぁ、めはり寿司。 昔、三重県の南のほうに仕事に行ってた頃、オークワというスーパーで買って、よく食ってました。 寿司と言っても魚貝類っ気はなく、でかい飯の固まりを高菜の浅漬けで包んだおにぎり状のものなんですが、何だかけっこう美味しかったりします。 が、んなもん、和歌山まで行かなくても、三重県の南のほうのオークワに行けばいくらでも売ってますからね。 最近、オークワは岐阜県の西濃地方にも進出しているので、もしかしたら養老あたりでも食えるかも知れません。 わざわざ白浜くんだりまで行くんだから、そこでしか食えないものを食いたいところなんですが、桑名では食えないものとなると、 「クエ」 っすか。 どんなものなのかと思ったら、 こんな魚 。 デカっ!グロっ!クエーっ! 個人的に魚貝類の類いはさほど好きではなかったりするんですが、苦手なのは煮魚だったり、頭だったり、皮だったり、内臓だったり、卵だったり、そういうアレだったりします。 大きめな魚の切り身の刺身だったり、焼いたのだったりなら大丈夫なので、ちょっと食ってみたい気もしますな、クエ。 幸い、僕が泊まろうと思っている 湯崎館 というの宿の晩飯は これ なのかと思っていたら、11月にはメニューが変わるみたいなんですが、どうやらこの時期から旬を迎えるクエも何らかの形で登場しそうな気配が。 いちばん楽しみにしている 「牛ロースの陶板焼き」 が 「子持ちクエの頭と皮と内臓の煮付け」 とかに変わったりしたらショックなんですが、 「クエ刺し」 とか 「クエしゃぶ」 の方向で、湯崎館の湯崎くん、もしここを見ておられましたら、そこんとこヨロシク! クエ刺しの食いさしとかは嫌なので、誰も手をつけてないのでお願いします。

 クエは夜に食えるとして (←多分) 、ランチ向けの何か手頃な食い物はないのかと思って調べてみたところ、白浜のお隣の田辺市に あがら丼 なるものがあるのが判明しました。 そういう名前の特定の食い物があるわけではなく、とりあえず田辺の特産っぽいものを使っていれば、何をどのように料理したってオーケー。 そういう、かなり適当な企画みたいで、パチモンご当地グルメの典型としか思えないんですが、地元民からは冷たく見られているんでしょうな、多分。 でもまあ、余所者の目から見て美味そうだったら由来とかは別にどうでもよくて、個人的には 味弁慶 という店の丼にちょっとソソられるものを感じました。 「季節野菜のかき揚げとしらす丼」 は、しらすの部がちょっと余計な気がするので(←小魚、嫌い。) 「うめ鶏のくわ焼き丼」 。 これがいいっすなー。 “くわ焼き”って、何? …と思って調べてみたら、醤油とみりんのたれにつけた肉や野菜をフライパンや鉄板で焼いた料理。名前にある鍬は、田畑を耕すための道具のことで、昔、農作業の合間に野鳥をつかまえ、 使っていた鍬の上に置いて焼いて食べたことがルーツといわれている。 ほぉ、ワイルドっすなぁ。 クワなんかで焼いたら、せっかくの野鳥が泥臭くなったり、肥臭くなったりするんじゃないかと心配なんですが、でもまあ、味弁慶ですからね。 恐らく、くわの代わりに 「なぎなた」 の上で焼いてくれるのではなかろうかと。 いずれにしろ、桑名人なら、くわ焼きを食わな。 そんな気がするので、1日目は新大阪から特急 「くろしお」 に乗って、白浜の手前の紀伊田辺で降りて、くわ焼きを食う。 そういうプランでいこうと思います。 で、夜は旅館でクエと牛ロースの陶板焼きを食うと。(←多分。) 鶏、牛となると、ついでに豚も押さえておきたいところなんですが、調べてみたらちょうどいいのがありました。 前回 、最初のほうに名前だけ出て、そのまま終わってしまった須佐見というところに、 こんな王国 があるみたいです。 残念ながら今回はクルマでは行かないので、 イノブータン城 の貴賓室で国王や王妃に接見するのは難しそうなんですが、 イノブタ料理 は駅前でも食べられそうです。どうせならガッツリとステーキで頂きたいところなんですが、となると、 はまみせみっちゃん がよさそうですな。 みっちゃんというと、みっちゃん、みちみち、ウ○コたれて〜♪ あの歌しか頭に浮かんで来なくて、今ひとつ印象はよくないんですが、でもまあ、 「みっちゃんカレー」 とかではないので、ま、いいかと。

 で、2日目の宿泊地でありますが、諸般の事情からホテル浦島はやめて、串本の 民宿はし杭 ということころにしようかと。 橋杭岩から昇る朝日を写真に撮りたい。 そういう意図からすると抜群のロケーションなんですよね、ここ。 ま、それ以外には何の取り柄も無さそうなんですが、素泊まり4,000円でお値段もお手頃だし、ただ寝るだけなら十分ではなかろうかと。 1階がうどん屋になっているみたいなので、贅沢を言わずにうどんとか、さんま寿司とか、めはり寿司で妥協するなら、食うにも困らないみたいだしー。 ただ、僕の心はすっかり 「イブの恵み」 に傾いちゃっているので、2日目の日程は、アドベンチャーワールドでパンダ堪能→どこかで適当に昼飯→リラクシン・アット・日帰り温泉→円月島で夕日を撮影→すさみに移動→イノブタステーキ堪能→串本に移動→寝る。 そういう線で行こうかと。 で、3日目は橋杭岩で朝日を撮影した後、串本から電車 (汽車?) に乗って紀伊勝浦に移動しようと思っております。 素泊まりなので朝飯は無し。 で、勝浦と言えばマグロ。 朝っぱらからマグロを食わせてくれるような店は、無いでしょうなぁ。。。 オークワで適当に寿司でも買って食うことにしますかね? …とか思っていたんですが、勝浦港では日曜日、ちょうどいい具合に にぎわい広場 というのをやっているんですな。 11月24日(土) いせえび祭り。 これは1日違いで駄目なんですが、通常の朝市でもまぐろ、地元産物、郷土料理、地元創食品。 そういったものが出品されるみたいです。 まぐろを使って串カツ・コロッケねぎま汁・ミニ丼・おむすびなど創意工夫しながら毎回出店しています。一度、味見しに来てね。 これは一度、味見しに行かねばなりません。 朝飯、決定! で、その後、 紀の松島めぐり の船に乗って太地に行ってみようと思うんですが、太地と言えば、クジラ。誰が何と言おうと、クジラ。シーシェパードが文句を言おうと、クジラ。 子供の頃、給食メニューの 「鯨のノルウェー風」 が大好きだった僕としては、何としても食わねばなりませんな、こりゃ。 ガイドを見ると くじら家 という、そのまんまの名前の店が有名みたいなんですが、客席は5人掛のテーブルが2セットのみ。お一人様にはちょっと敷居が高いっすなぁ。。。 あまり有名ではなさそうなんですが、 お食事処 しっぽ という店のほうがいいかも? 行列のできる店はホンマにうまい?さん ( 30代後半・男性・大阪府 ) が辛口の点数を付けておりますが、

  (まぐろ丼の) ごはん炊き立て(゜◇゜)/

 それが不満だっただけみたいなので、「鯨の竜田揚げ」 狙いの僕としては無問題。 給食で出された桑名パンのぜんぜん美味しくないコッペパンに比べたら、ごはん炊き立てって、極楽やんっ♪ 揚げパンだったら桑名パンでもまったく無問題なんですが、太地に桑名パンは無いだろうし、揚げパンに竜田揚げだと、揚げ揚げ過ぎて胸焼けしちゃいそうなので、炊き立てごはん、竜田揚げ、油揚げの味噌汁。 揚げ揚げ具合はそれくらいでちょうどいい気がするんですが、出鱈目、生真面目、みかじめ希ボンヌ Year Baby! いやあ、懐かしいっすなぁ、DJ OZMA の 「アゲ♂アゲ♂ EVERY騎士(ナイト)」 。 ということで、11月23日からのイケイケ☆Friday Night ヌゲヌゲ☆Saturday Night アゲアゲ☆Every Night いいんじゃない♪ …を楽しみに、とりあえず今日のところは、おしまい。

 ということで、今日はレッド・ガーランドなんですが、 「アゲアゲ」 が流行って、もう6年くらいになるんですかね? 月日が経つのは竜田揚げ。 そう思わずにはいられませんが、ちょうどあの頃、スキーでコケて脚の骨を折って病院に入院してたのではなかろうかと。 看護婦さんが DJ OZMA がどうのこうのと言ってたのを何となく記憶しております。 ちょうどあの頃に納車された社有車のカローラフィルダーがつい先日、 お役御免になりました。6年間の走行距離は19万と9千キロちょっと。惜しくも20万キロ突破はなりませんでしたが、で、新しい車はエブリィのバンになっちまいました。 これ 。 いつも隣にいる筈のエクストレイルくんの姿が見えませんが、つい先ほど、急にエンジンが掛からなくなってしまって、クルマ屋さんに入院することになりました。全治どれくらい掛かるのか分かりませんが、とりあえず今度の和歌山は鉄道を使うので問題はないんですけど。 とまあそれはそうと、ガーランド。 この人は無駄にリーダー作が多くて、僕もかなりの数を所有しているので、しばらくネタに困る心配はないんですが、この人の場合、あまり大きく外すことはないんだけど、さほど突出したものもない。 そんな傾向にあるような気がします。ホームランか三振かというタイプではなく、内野安打で地味に打率を稼ぐ感じ。 たまに 『グルーヴィ』 みたいな3塁打を打つこともあるんですが、ほとんどがシングル・ヒット止まり。 よって、どのアルバムを取り上げても、まあまあそこそこだったりはするんですが、そんな中、今回は 『ブライト・アンド・ブリージー』 というのを紹介したいと思います。 この人の場合、プレスティッジから出しているリーダー作の数が半端ではないんですが、サイドマンは概ねポール・チェンバースとアート・テイラー。 何だか聞く前からパターンが読めちゃいますよね。 テーマに続いて小粋なピアノ・ソロがあって、で、この後、間違いなくベースのアルコ・ソロが出てくるなと思ったら、やっぱりかいっ! …みたいな。 ま、それはそれで、ひとつの様式美として楽しめばいいんですが、今回は敢えてジャズランド盤を選んでみました。 サム・ジョーンズチャーリー・パーシップが参加しているんですが、この面子でガーランドのプレイがどう変わるのか、要注目!

 ということで、まずは1曲目。  「オン・グリーン・ドルフィン・ストリート」 。 ドルフィンと言えば太地の人達はクジラだけでなく、イルカも食べちゃうんですよね。 クジラとイルカは大きさが違うだけで、基本的には同じ生き物であるとはいえ、イルカを食べちゃうのはさすがにちょっと引けますな。 クジラなら竜田揚げられて当然だし、クエなんて食われるのが前提のサカナとしか思えなかったりするんですが、で、演奏のほうはアレです。 いかにもガーランドらしい、ブロックコードを多用した小粋なソレに仕上がっていたりするんですが、背後で聞かれるパーシップの叩きっぷりが、やっぱり何だか新鮮。 テーマに続いて小粋なピアノ・ソロがあって、で、この後、間違いなくベースのアルコ・ソロが出てくるなと思ったら、意表を突かれてピチカートだったりするところが、めっちゃ新鮮。 「OH!新鮮娘」 by 新井薫子。 とまあそんなことで、最後、ピアノとドラムスとの絡みがあって、テーマに戻って、おしまい。 新鮮ではありましたが、あまり書くことは無かったっす。 ということで、次。  「アイ・エイント・ゴット・ノーバディ」 。 テーマからピアノ・ソロにかけて、ガーランドっぽさバリバリ全開な仕上がりだったりするんですが、ここでもサム・ジョーンズのピチカート・ソロがフィーチャーされていたりして、目新しが少し薄れておりますな。 終盤、ピアノとドラムスの絡みもあったりして、おしまい。 悪くはない出来なんですが、あまり書くことはなかったっす。

 ということで、次。 このままのペースだと、いつにも増して内容がないよう。 …な状況で後半が終わってしまいそうなので、何とかしなければなりませんが、 「ユール・ネバー・ノウ」 。 これはアレです。しっとりとした珠玉のバラードっす。 変にブロック・コードを多用せず、シングル・トーン中心に淡々と弾いてるところがいい感じで、ベースとタイコが脇役に徹しているのも賢明な措置と言えるでしょう。 ソチ五輪も安泰でありますな、こりゃ。 その先の韓国の平昌オリンピックはどうなるか分かりませんが、とりあえずヒラマサの刺身でも食っていれば何とかなるような気もするし、とまあそんなことで、次。  「ブルース・イン・ザ・クローゼット」 。 おすぺ師匠こと、オスカー・ペティフォードの代表作でありますな。 単純、明快、シンプルな作風で、アドリブの出発点としては最適な曲なんですが、ここでのガーランドも頑張っておりますな。 悔しいけれど、お前に夢中〜、ガーランドぉ (ガーランドぉ) ガーランドぉ (ガーランドぉ) ♪ もんたよしのりの作詞・作曲だったんですな、西城秀樹の 「ギャランドゥ」 。 言われてみたら確かに、もんた君の声で余裕で脳内再生出来ますな。 ゴン太くんの声では無理です。 ウゴウゴ。 歌、歌えそうにないっすよね、あれ。 あの声の正体はクイーカという打楽器らしいので、普通に音楽は出来ると思うんですけど。 おしゃべりの 「つかせのりこ」 が1989年に43歳という若さでお亡くなりになっていたと知って、かなりショックだったんですが、あの声があってこその 『できるかな』 でしたからね。 『つるピカハゲ丸くん』 の声もやってたようですが、とまあそれはそうと、演奏のほうはガーランドぉの卓越したアドリブを堪能出来るシステムとなっていて、チャリ・パーの切れ味鋭いドラミングもいい感じで、サム・ジョーのウォーキング・ソロもフィーチャーされていて、でもって、締めはピアノとドラムスの4バース。 “全部入り” で大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 ということで、次。 定番スタンダードの 「ホワッツ・ニュー」 。 昔のほ→むぺ→じの定番でしたよね、“What's New”。 トップページにこれを付けて、新しく更新したところにピカピカと点滅する “new” のマークを付けるのがお決まりだったんですが、 ※ WEB上では “更新履歴” という意味で使われますが、日常会話では上記の意味であいさつとして使われます。 で、その上記の意味というのが、 「何か変わったことはない?」 そんな感じだったりするんですが、で、この歌の内容はと言うと、小柳ルミ子の 「お久しぶりね」 。 あれのアチラ版だと思っておけば間違いないでしょう。 JAZZトンデモ訳詞 などという、いかにもつまらなさそうなブログがあったんですが、見てみたら中身のほうは至って普通。 もっと、飛んで飛んで飛んで飛んでトンデモれよ、円広志! そう思わずにいられませんが、これ、オッサンの心情を歌ったものだったんですな。 ヘレン・メリルの印象が強いので、ギャル歌だとばかり思ってました。 メロディはルミ子と比べると正統的なしっとり系のバラードで、ガーランドの甘々なタッチが心に染みます。 大変よかったのではないか。そのように評価していいのではなかろうかと。 で、次。  「リル・ダーリン」 。 ちょっぴりベタな曲調がカクテル・ピアノ紙一重なガーランドのスタイルとよくマッチしていて、近藤真彦。そのように評価していいのではなかろうかと。 テーマの後、サム・ジョーンズの骨太なベース・ソロが出てくるところが新鮮でありまして、で、続くピアノのソロの出来も普通によくて、ドラムスとの小粋な絡みとかもあったりして、7分19秒というちょっと長めの演奏なんですが、最後まで飽きさせることなく、何より。

 ということで、次。  「ホワット・イズ・ゼア・トゥ・セイ」 。 しっとりとした珠玉のバラードで、いい感じです。裏で支えるサム・ジョーのベースも効いてます。 ということで、ラスト。  「ソー・ソーリー・プリーズ」 。 ガーランドは無論、パウエル直系ピアニストの一員であるワケですが、パウエルのオリジナルを取り上げるのって、ちょっと珍しい気もします。 師匠の気難しい系キャラの対極にいる感じですからね。 実は若い頃にボクシングをやってたりとか、意外と武闘派な一面もあったりするんですが、ここではパウエル君のタイトでちょっぴり小洒落たバップ曲をいい感じにこなしていて、とまあそんなことで、今日は以上っす。

【総合評価】

 あまり多くを期待していたワケではなかったんですが、これは意外と 「隠れ名盤」 だったりするかも? とりあえず、弓弾きベースのギコギコに悩まされることがないという安心感は何にも勝るアドバンテージだし、チャーリー・パーシップのタイコも適度にスインギーで、アート・テイラーとは一味違った雰囲気を醸し出しております。 適度に混ぜられたバラードも分量的にちょうどいい具合だし、見た目が地味なわりに、意外とやってくれる。 そんなニクい1枚なのでありました。 魚よりも肉っすよねー、やっぱ。


INDEX
BACK NEXT