THE SOUL OF TOOTS THIELEMANS (SIGNATURE)

TOOTS THIELEMANS (1959/10,11)

THE SOUL OF TOOTS THIELEMANS


【パーソネル】

TOOTS THIELEMANS (harmonica,g,whistling) RAY BRYANT (p)
TOMMY BRYANT (b) OLIVER JACKSON (ds)
【収録曲】

(01-02) YOU ARE MY SUNSHINE / NUAGES (IT'S THE BLUEST KIND OF BLUE MY BABY SINGS)
(03-06) FIVE O'CLOCK WHISTLE / SOUL / LONESOME ROAD / MISTY
(07-09) CONFIRMATION / LES ENFANTS S'ENNUIENT LE DIMANCHE / BROTHER JOHN
【解説】 ( 2012年05月20日更新 / 連載 1,032回 )

 前回 、錦帯橋でソフトクリームを食べたところまで話が進んでいたと思うんですが、その日のお宿は 岩国国際観光ホテル でありました。 橋に近くて、とっても便利♪ ただ、フレンドシップデーの会場である岩国基地まではけっこう遠くて、かなり不便だったりするんですが、6キロ近くはありそうですよね。歩いて行くにはちと厳しいかと。 そこで、クルマに折り畳み自転車を積み込んで出撃する “パーク・アンド・ケッタ作戦” を挙行することにしたんですが、その経路は、 ここ (↓) を参照して下さい。

  ☆錦帯橋〜岩国基地の軌跡☆

 見れますかね? 今まで、チャリ用のナビにオマケで付いてきた atlas tour というアプリを使っていたんですが、何だか色々と不具合が生じてきたので、今回から ジョイフルGPS というのを使ってみることにしました。 5,880円もするわりに中身のほうは無料アプリと大差なくて、感無量なカダフィー大佐。 そんな気分になってしまうんですが、 html形式で出力出来るというのはいいですな。 無料アプリは “Google MAPS API key” がどうのこうのと難しいことを言われて、よく分からんかったんですよね。 で、仕方なく、難しいことを言われない mht形式で保存してアップロードしていたんですが、会社のパソコンではうまく見れなくて、2日間ほど悩みました。 仕事が手に着かなくて、関係者の皆様にもご迷惑をお掛けしたんですが、もう大丈夫。優良な有料アプリのおかげで何とかなったので、心置きなく原稿書きという仕事に打込むことが出来るようになりましたぁ♪

 ということで、移動の経緯について検証してみたいと思います。 今回、岩国国際観光ホテルは2食付のプランだったんですが、通常は7時開始となっている朝食が、この日は特別待遇で5時に前倒し。 無駄に朝が早い航空祭ヲタのニーズに的確に応えてくれて、超グッジョブ♪ ということで、5時半にメシを食って、6時過ぎにクルマを 錦帯橋の近くの河原の駐車場 に移動。 ここは多客時でも1回 200円という、とっても良心的な価格設定なんですが、朝の早い時間だと誰もいないので、タダで勝手に止めることが出来ます。 ま、錦帯橋を渡るだけで300円取られたり、シロヘビを見るだけで100円取られたりするので、それくらいのサービスは当然かも知れませんが、とまあそんなことで、06時21分に出発〜♪ 軌跡の青い線が往路なんですが、橋を渡った後で、川に沿う形でちょっぴり遠回りなルートを走ってますよね。 何故かと言うと、この時点で前方に、明らかに岩国基地に向かっていると思われる親子3人のチャリ軍団を発見したからなんですが、迷いのない確かな漕ぎっぷりは、この人達について行けば、間違いないっ! そう確信させてくれるものがありました。 僕が事前に想定したルートとは違っていたんですが、道路事情を熟知している人について行くほうが確実だろうと。

 が、このオッサンは国道にぶち当たったところで自転車を止めて、交通整理をしているお巡りさんに道を聞き始めたんですよね。 不安になって、後ろで待機していたオッサンの嫁と思われる人に、 「自転車って、どっちに行けばいいんっすかねー?」 と聞いてみたら、「さあ? 今、聞いてるんですけどぉ。」 他人に頼らず、自分の信じた道を進むべきでしたなぁ。。。 復路 (←軌跡の黒い線) は同じ過ちを起こさないように注意して走ったんですが、道に迷って、迷走して、結局は似たようなルートを走ることになりました。 いずれも、そんなに大きな時間のロスは無かったので、別にいいんですけどね。 新しいアプリでは 「高低図」 や 「GPSログ解析」 というのも出るようになって、なかなか優良なんですが、沿面距離は 5.66kmっすか。 ほとんど高低差のない平坦な道程だったので、楽勝でありました。 途中、セブンイレブンに立ち寄って、お茶や氷を買ったんですが、それを含めた経過時間は41分55秒。 止まっていた時間を差し引いた移動時間というのも出てくるんですが、こちらのほうは29分09秒となっておりますな。 車道のほうは西岩国駅の辺りまでクルマがずらっと連なった状況で、いつ基地に辿り着けるのかまったく読めない状況。 渋滞に大ハマりしてイライラしている奴らを横目に、心の中で 「この情弱め!」 と罵りながら、最高時速 19.7km/hのチャリで疾走するのは、もう最高っ! 専用レーンを走るので渋滞知らずでスイスイだと噂されていた岩国駅から基地に向かうシャトルバスも、今年は大ハマりしたみたいだし、やはり航空祭は折り畳み自転車が最強でありますな。 もう、 「チャリで来た」 のプリクラを撮りたくなっちゃうくらい。 で、その後の時間的経緯は、このように (↓) なっておりました。

正門前並び始め 07:10
入 門 開 始 07:47
手荷物検査完了 07:55
有料観覧席到着 08:43

 8時の開聞予定がちょっとだけ早まって、7時47分には列が動き始めた模様です。 で、今回、入場に当たって、身分証明書の提示と手荷物検査が科せられることになったんですが、その列でまた、しばらく並ばされました。 左のほうの列と、右のほうの列があって、左のほうが何となく空いてそうだったので、そっちのほうに行ったんですが、その選択は失敗でした。 身分証明書のほうは、本籍地の記載がない新タイプの運転免許証のチラ見せで大丈夫だったんですが、手荷物検査のほうが、かなり念入り。 ちょっぴりマッコイ・タイナー似の恐そうな外人のお兄さんに鞄の中を引っ掻き回されて、めっちゃ緊張しました。 時間的には10分弱だったようですが、それ以上に長く感じられましたな。 一方、右列に並んだサバ兄は身分も手荷物もスルーパスだったそうですが、何でや? そんな差別が許されてもエエんか!? …と思ったら、後から聞いた話によると、どうやら右列が日本人用、左列が日本国籍を持っていない向けのレーンだったようで。 なるほど、それで怪しまれたのかぁ♪ …と、納得。 ま、それならそれで、 「怪しい人はこちら♪」 とか、分かりやすく表示して欲しかったところではあるんですけど。

 で、基地内の移動経路に関しては軌跡の赤い線を参考にして下さい。 無駄に広くて、どこに有料観覧席があるのか見当もつかなかったんですが、地上展示を鑑賞しつつ適当に歩いていったら、何とか見つかりました。 ログを見ると、正門からの沿面距離は 1.74km、移動時間は35分26秒となっていて、かなりの距離であることが判明したんですが、ところでみんな、有料観覧席のチケットは無事にGET出来たかな? 今年の販売方法は こんな感じ になっていたんですが、僕は先行販売で無事に3枚分を確保することが出来ました。 一応は抽選ということになっているんですが、外れたという話は聞いたことがないので、確実に手に入れるには、金に糸目を付けずに早めに手を打っておいたほうが得策かと。 後に参加者が1名増えたので、通常販売のほうで買おうとしたんですが、販売初日に、わずか数時間で完売しちゃいました。 その後、何度か追加販売があったので、何とか手に入れることが出来たんですが、いやあ、危なかったっす。 で、その特別観覧席の様子は こんな感じ 。 高い雛壇と低い雛壇とがあって、高いほうは既に埋まっておりましたが、低いほうはまだ余裕。 で、その前の地べた部分は、ほぼフリー状態でありました。 2年間に滑走路が沖合に移転して離着陸の様子が見れなくなったので、ほとんど意味が無くなったとか言われておりましたが、ま、タキシングの様子は丸見えだったりするので、2,000円分の価値はあったと評価していいのではなかろうかと。 専用の売店と便所があるので、並ばなくてもいいのが最大のメリット。 そんな話を聞いていたんですが、今年は便所が半減したようで、その意味ではちょっとアレでした。 売店も必要最小限のものしか売ってないし。 ま、一般エリアと自由に行き来することが出来るので、問題は無いんですけどね。 ちなみに先行予約の特典の公式パンフレットと記念メダルは、とても 1,500円分の付加価値があるとは思えないんですが、確実にチケットを入手するための保険だと思って、諦めるしかありません。

 ということで、後は軽く写真の解説でも書いておこうかと思うんですが、午前と午後で同じようなプログラムが2回行なわれたりしたので、掲載の順序は時系列に沿ったものではなく、その辺りは、ま、適当と言うことで。


< 岩国フレンドシップデー 2012 (地上展示編) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 まずは地上展示。 米軍基地に行くのは初めてなので、今まで見たことのない飛行機がいっぱい止まっていて、ワクワク♪ ただ、今まで見たことのない飛行機ばかりなので、名前がさっぱり分かりません。 仕方がないので他人様のブログを見て、照合してコメントを付けておいたんですが、 (写真・いちばん上)(写真・下から2番目) が “ホーネット” でありましたか。 で、 (写真・上から2番目)(写真・ちょうど真ん中) が “F-16” 。 言われてみれば日本の航空自衛隊の “F-2” とよく似ているので、納得。 “F-16” を魔改造したのが “F-2” ですもんね。 僕の知ってる軍ヲタ知識はその程度のものなんですが、で、(写真・いちばん下) が “ハリアー” っすか。 カバーみたいなのが掛けられているのは空気取り入れ口っすかね? ヲタが食べ残しのステーキなんかを投げ込んだりしたら大変ですからね。 せっかくの生焼けステーキが、黒焦げになっちゃうやんっ! ハンバーガーの中身のハンバーグなら最初から黒焦げなので、あまり問題はないかと思うんですが、ま、食べ物系に関しては次回にでも書くことにして。 ということで、次。


< 岩国フレンドシップデー 2012 (ウイスキーパパ & Others ) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

  (写真・いちばん上)(写真・上から2番目)ウイスキーパパ という競技曲技飛行チームの演技。 この手のヤツを生でみるのは初めてなんですが、小型機だけに小回りが利いて、うーん、まあまあ? 地面の上を這いずっている時はともかく、空に浮かんでしまうと小型機だけに小さくて地味なので、写真の出来としては今ひとつになっちゃうんですけど。 で、 (写真・ちょうど真ん中) はアレです。 ヘリです。 別に何がどうっていうこともない1枚なんですが、増量の意味を込めて、とりあえず載せておきました。 ミックスナッツに入っているジャイアントコーンのようなものだと思って、軽く受け流して頂ければと。 で、 (写真・下から2番目)(写真・いちばん下) はパラシュートによる降下の様子を捉えたものです。 かなり高いところから飛び降りているらしく、 「今、飛び降りました。」 とアナウンスされても、しばらくはまったく目に見えません。 ある程度の時間が経つと、周囲から 「あっ、あそこ!」 と言った声があがり始め、その指差す方向に目を凝らして、ようやくパラシュートを背負った人間の姿を発見。 とまあ、そういった過程を楽しむのが主眼の出し物なんだと思われますが、フレンドシップデーでは日米の友情の証として、両国家の国旗が掲げられることになります。 日の丸も星条旗も、どちらもいい感じのたなびき具合で、何より。


< 岩国フレンドシップデー 2012 (飛行艇 & 売店状況) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 で、続いては海上自衛隊の飛行艇。 飛行艇が飛行しているところは初めて見たんですが、何だかカッコ悪いっすなぁ。 見た目はともかく、性能のほうはとっても優秀らしいんですが、詳しくは ここ を見て貰うとして。 新明和って、ポンプや 「天突きダンプ」 や 「すいちょくゲート」 だけでなく、こんな大物まで作っていたんですなー。知りませんでした。 というか、前身は川西航空機なんですな。 時速90kmという超低速で飛行し、波高3mの荒れる海でも離着水可能。 おお、凄ぇ! この日も時速100kmくらいの超低速飛行を披露してくれて、おかげで写真のほうも撮りやすくて何よりだったんですが、空を飛んでいる分には、ただのドン臭いカッコ悪い飛行機にしか見えないところが弱点かと。 是非とも離着水デモを披露して頂きたいものでありますが、海まで遠くて無理だというのなら、特別観覧席の前にデカいプールを作るとか。 もしそれをやってくれたら、アメリカ軍は真の友達だと認定してあげてもいいんですけどねー。 で、後半は、お店で頑張っているお友達を捉えたものなんですが、 (写真・ちょうど真ん中) は一般席のピザ屋、 (写真・下から2番目)(写真・いちばん下) は有料観覧席の売店の様子。 ハンバーガー製作状況の背景に見えているのは、一般人たちの姿でありますな。 おお、混んでる、混んでる♪ 有料席のほうはこれに比べれば天国のような状況なんですが、ただお店の品揃えのほうは、今ひとつ。 ま、食べ物系に関しては次回にでも書くことにして。 ということで、次。

< 岩国フレンドシップデー 2012 (レッドブル) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ディープブルース というのか、 “レッドブル” というのか、小型機による競技曲技飛行チームの演技 (その2) というか、そういうのがありました。 素人にはよく分からんのですが、ヲタを評価はウイスキーパパよりも、こっちのほうが上のようです。 変なテンションのナレーションは評判悪いみたいですけどね。 ヒラヒラと失速したみたいに落ちてくるヤツとか、見ているほうがハラハラしちゃう 「腹腹時計」 by 渡辺文樹、失神者続出! そんな感じでありまして、あんた、調子にのっとると、いつか事故って、死ぬで! そう思わずにはいられません。 実際、死んじゃいましたからね、 ロック岩崎 。 ヲタにも評判がよかったみたいだし、一度、 「エアロック」 というのも生で見てみたかったものでありますが、室谷クンも同じ運命を辿るかも知れず、今回、生で見れたのはよかったっす。 ちゃんと、お手振りもしてくれたしー。 静止画では分かりにくいんですが、 (写真・下から2番目) は、色んな方向に斜めな状況で、左から右へこのまま平行移動していくという不自然な出し物でありまして、何か、凄ぇぇぇ! ちなみに写真に付けたコメントは、アレです。 途中で考えるのが面倒になったので、今世紀を代表する名曲 「メロラップ」 から引用させて頂きました。 炎上したらアカンやろ!? …という気はするんですが、とまあそんなことで、偉大なラッパー、今井メロに敬意を表しつつ、この続きは、次回♪

 ということで、今日はトゥーツ・シールマンスっす。 その他の楽器として、ハーモニカを吹くオッサンとして有名んですが、ずーっと前に取り上げた このアルバム ではジーン・シールマンスという名前になってました。 多分、同一人物だとは思うんですが、確定事項ではないので、念のために調べてみました。 その結果、シールマンスくんの本名はジーンで、 “トゥーツ” というのは村上 “ポンタ” 秀一の “ポンタ” 、もしくは、つのだ☆ひろの☆。 そのような物であることが判明しました。 正式名称はジャン・バティスト・フレデリク・イジドール・ “トゥーツ” ・シールマンス。 ジーンじゃないじゃん。 ジャンじゃん。 ベルギー出身らしいので、アメリカ読みとネイティブとの違いなんだと思われますが、“Toots” というニックネームはミュージシャンの Toots Mondello と Toots Camarata に由来しているんだそうで。 で、今日はそんなトゥーツくんの 『ザ・ソウル・オブ・トゥーツ・シールマンス』 というアルバムを紹介したいと思うんですが、さすがにハーモニカ1本で勝負するのは無理があると自覚したのか、ギターも弾いてるみたいです。 余計なことをしてくれましたなぁ。。。 おかげでジャケットにもハーモニカを吹くシールマンスと、ギターを弾くシールマンスの2パターンがあしらわれていて、絵を書くのがめっちゃ面倒。 その他 (whistling) という記載も見られるんですが、これは恐らく、口笛を吹くシールマンス。 そういうキャラであるものと思われます。 いいですよね、口笛。 青春を感じさせます。 口笛吹いて〜、空き地へ行った〜、知らない子がやって来て〜、遊ばないかと笑って言った〜♪ そんな歌がありましたよね。 残念ながらこの歌は、知らない子はもういない〜♪ そんな結論を迎えてしまうんですけどね。 「知らない子となんか一緒に遊ばねーよ!」 そう冷たく言われて、どこかへ行ってしまった、知らない子。 不憫ですなぁ。 「お前なんか、小便入れられちまえばいいんだよ!」 そんなふうに虐められる尿瓶 (しびん) と同じくらい不憫なんですが、それはそうとこれ、サイドマンがなかなかだったりしますよね。 ピアノがレイ・ブライアントで、ベースがトミー・ブライアントっすか。 レイとトミーは兄弟ですよね、確か。 ちなみに、ケビンとロビンとユーバンクス兄弟は、レイとトミーのブライアント兄弟の甥だったりするようです。 で、レイ・ブライアントと言えばシグネチュアの 『レイ・ブライアント・トリオ』 というアルバムが有名なんですが、この 『ザ・トゥーツ・シールマンスの魂』 は同じレーベルの作品で、リズムセクションはアレとまったく同じ。 4年ほど後の録音ではあるんですが、おまけ付きの続編という捉え方も出来るかも知れず、とまあそんなこんなで、何かと楽しみなところではありますな。

 ということで、1曲目。  「ユー・アー・マイ・サンシャイン」 。 こりゃまた、ベタなのを最初に持ってきましたなぁ。 超カントリーっすよね。 ま、ハーモニカなどという “たそがれ戦隊ノスタルG” な楽器にはお似合いなのかも知れませんが、…と思ったらこれ、ギターで演ってるんですなー。 指パッチン+トライアングル、ちーん♪ そんなベタな演出で始まって、で、そこにベースが加わって、やがてドラムスとピアノも参戦して、わりと普通のジャズっぽくなる。 そういうアレだったりするんですが、気分がすっかりハーモニカになっていた身には、ちょっぴり拍子抜け。 ギターに続いて登場するレイ・ブライアントがいい感じにゴスペル・ファンクなソロを披露してくれるので、それで少しは気持ちを取り戻せるんですが、で、その後、お待たせ! ハーモニカのソロ、参上! ま、来たら来たで、何だかちょっと微妙な空気になったりもしたんですが、基本、ジャズにはあまり向いてなかったりするんじゃないっすかね、この楽器。 ま、オリバー・ジャクソンのブラシとの絡みはなかなかいい感じだし、後半はシールマンスくんも結構ノリノリで、まずまずの盛り上がりを見せたりもするんですが、とまあそんなことで、ハーモニカによるテーマに戻って、おしまい。 何と言うか、ま、こんなもんっすかね?

 で、次。  「ヌアゲス」 。 カタカナ表記、これで合ってるんっすかね? 括弧して (イッツ・ザ・ブルーエスト・カインド・オブ・ブルース・マイ・ベイビー・シングス) とか何とか、長々と書かれておりますが、邦題のほうは極めてシンプルに 「雲」 。 それでオーケーっす。 ジャンゴ・ラインハルトの代表曲でありますな。 ジャンゴくんはフランスとベルギーの国境のジプシー地帯で生まれたらしく、ベルギー人のシールマンスくんにとっては尊敬の対象だったりするようですが、 「雲」 と言えば月曜日の金環日食は、やっぱり曇りっすかね? ずーっと前に “ND-100000” という撮影用の減光フィルターと、72-77mmのステップアップリングを買って、これでもう、準備は万端♪ 後は晴れてくれるのを祈るだけでありますなぁ。 …と、暢気に構えていたら、撮影に使おうと思っていたレンズのフィルター径が67mmだったことが判明して、やべぇ! 67-72mmのステップアップリングが “amazon” のお急ぎ便を使えば何とか間に合いそうなので、慌てて注文したんですが、で、結局、ドン曇りで見えずじまいかよ! そんな結果に終わってしまいそうですなぁ。 半休を取って、地元桑名の揖斐川の河口で撮ろうかと思ってたんですが、朝早めに出て、出勤途中に海津あたりの揖斐川で撮るという方向に変更しました。 その日は墨俣の現場に直行します! そういう予定にしておいたので、少しくらい遅刻しても大丈夫♪ ま、どうせ曇って見えないんでしょうけどねー。 とまあ、そんな憎い 「雲」 ではありますが、曲のほうはというと、小綺麗なバラード調で、なかなかでありますな。 ギターとピアノの絡みでテーマが演奏されるんですが、銀座ジプシーのような哀感があって、心に染みます。 テーマに続いてギターとピアノのソロがフィーチャーされるんですが、ま、どちらも頑張っているなと。 特にブライアントは流石だなと。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 で、次。  「ファイブ・オクロック・ホイッスル」 。 スイング時代の名曲で、グレン・ミラー、デューク・エリントン、ウディ・ハーマン、エラ・フィッツジェラルドなどが取り上げている。 そう、日本語ライナーで熊谷美広クンが解説しているナンバーなんですが、確かにスイングっぽい感じの、水ing。 そんな仕上がりだったりします。 「水ing」 と書いて、 「スイング」 。 そんなDQNネーム全開な会社が実存したりするんですが、この水ingっぽい曲をシールマンスはハーモニカで料理しております。 既に1曲目で慣れてしまったので、さほど違和感はありませんな。 レイ・ブライアントのソロが相変わらずいい感じなので、それの添え物だと思えば、刺身のつまの大根の細切りくらいには楽しめます。 水っぽくて、それなりに水ingですからね、あれ。

 ということで、4曲目。 シールマンスのオリジナルで、 「ソウル」 。 タイトルどおり、魂を感じさせるタムシ。 そんな感じの仕上がりだったりして、むず痒さがちょっぴり癖になっちゃいます。 スローなブルースっぽい作風で、郷愁的なハーモニカの音色とそれなりにマッチしている近藤正臣。 …って、真彦ちゃうんかい!? とまあ、そんなアレだったりするんですが、なかなかの名曲ですよね、 「スニーカーぶるーす」 。 アレに比べると、こっちのほうはちょっと見劣り…というか、聞き劣りするんですが、 「酢にイカを垂らす」 。 それくらのレベルには達しているので、さほど問題は無かろうかと。 「イカに酢を垂らす」 ならまだしも、逆はちょっと無理があるんじゃなイカ? そんな気がしないでもないんですが、テーマの後、ハモ→ピアノの順にソロが出て、その後、ハモが再び登場することになるんですが、ここのところが倍テンポになって、スインギーに盛り上がっていて、なかなか。 ということで、次。  「ロンサム・ロード」 。 熊谷クンの解説によると、アメリカの作曲家ナサニエル・シルクレットという人の作品のようです。 成せば成る、成さねば成らぬ、ナサニエル。 そんな教えを説いたシルクレットは、シークレットブーツの愛用者としても広く知られているんですが、ま、広く知られてしまっては、シークレットでも何でもなかったりするんですけど。 で、これ、1929年に映画 『ショウ・ボート』 で取り上げられ、消防と警察の人に広く支持されることになるんですが、調子のいいナンバーなので、銚子市民のウケもようさそうですな。 シールマンスはギター担当。 普通にいい感じで、個人的にはハモよりもいいかも? そんな気がしないでもないんですが、それだと 「その他の楽器編」 の意味がなくなってしまうので、さ、頑張りましょう。

 ということで、次。 エロール・ガーナの超有名曲、 「ミスティ」 。 レイ・ブライアントは、例のシグニチュア盤のトリオでも取り上げていて、で、それは名演のひとつとして名高い名高達男。 そういうアレだったりするんですが、ここでのシールマンスによるハーモニカ・バージョンも悪くないっすな。 ゆったりとしたテンポの郷愁を誘う仕上がりで、教習所を強襲しようとした教授も、今日中にギョウ虫を享受。 そんな世界が展開されています。 2分56秒という、ほんの小さなちょっとした小品なんですが、で、次。  「コンファメーション」 。 チャーリー・パーカーのバップ曲をギターでグルーヴィーに料理していて、うーん、まずまず。 通例よりはゆったりとしたテンポ設定なんですが、これはこれで、アレかも知れません。 で、次。  「レス・エンファンツ・セヌイエント・レ・ディマンチェ」 。 カタカナ表記、これで合ってますかね? まず間違いなく、間違っているような気がするんですが、フランス語なんでしょうな、多分。 で、日本語のタイトルも表記されていて、「日曜日の子供は退屈」。 退屈ならタイで靴磨きをするとか、子供ならいくらでも工夫のしようがあると思うんですが、ま、そんなことをしてたら、次の日、学校に間に合わなくなっちゃいますけどね。 で、これ、根はシャンソンのようで、哀愁味に溢れたメロディが何とも言えずに日本人好み。 で、これがまた、ハーモニカの音色と実によくマッチしていて、いいっす。 バラードかと思わせておいて、アドリブに入るあたりからスインギー路線に転じるところも、いいっす。 ブライアントのソロもいいっす。 で、最後にスローなテーマに戻って、おしまい。 ということで、ラストっす。 アルバムの最後を飾るのはシールマンスのオリジナルで、 「ブラザー・ジョン」 。 ジョン兄弟っすか。 ジョン万次郎とジョン万太郎。 恐らく、そんな兄弟に捧げられたものではないかと思うんですが、ジョン万三郎とかジョン万四郎なんかもいるのかも知れません。 姉妹も加えていいのなら、ジョン万子とか。 人前では口に出せない名前なので、姉妹は加えないほうが賢明かも知れませんが、で、曲のほうはアレです。 何と言うか、けっこうイカしてる感じぃ? 根はブルースなんだと思うんですが、泥臭かったり、アーシーだったりすることはなくて、何と言うか、田舎のヤンキー中学生っぽいというか。 で、ここではシールマンスの得意技らしい、ギターと口笛のユニゾンを聞くことが出来るんですが、何とも言えない独特の味があって、いいっす。 更に修行を重ねて口笛とハーモニカのユニゾンが出来るようになれば完璧なんですが、とまあそんなことで、今日のところは、おしまい。

【総合評価】

 レイ・ブライアントのリーダー作にオマケが付いてきた。 そのように考えれば必要十分に楽しめる1枚です。 シールマンスのハーモニカは必要以上に期待さえしなければ、ま、それなりかと。 何も期待してなかったギターのほうが思ったよりも悪くなかったのは収穫でしたけどね。 …とまあ、中盤くらいまではその程度の評価だったんですが、終盤の出来映えがなかなかだったので、全体としての評価も上昇しました。 普通にシールマンスのリーダー作だと考えても、やっていける。 そのように評価していいのではなかろうかと。 少なくとも退屈な日曜日を有意義に過ごすための糧 (かて) にはなると思うので、うーんと暇な人は、買ってね♪


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