【アルバム名】
MAN BITES HARMONICA! (RIVERSIDE)
【リーダー名】
JEAN THIELEMANS (1957/12/30,1958/1/7)
【パーソネル】
JEAN THIELEMANS (harmonica,g) PEPPER ADAMS (bs) KENNY DREW (p)
WILBUR WARE (b) ART TAYLOR (ds)
【収 録 曲】
EAST OF THE SUN / DON'T BLAME ME / 18TH CENTURY BALLROOM / SOUL STATION /
FUNDAMENTAL FREQUENCY / STRUTTING WITH SOME BARBECUE / IMAGINATION /
ISN'T IT ROMANTIC
【内   容】
 みんな、手羽先は好きかなぁ?子供の頃、流行りましたよねぇ。大きなマスクを して、夜道に立ってるんでしたっけ?で、「私、きれい?」って聞くんですよね。「う んっ、綺麗だよっ♪」と答えると、女はマスクをとり、「これでもかぁ!?」と、口に 手羽先をくわえた姿で襲ってくるわけです。流行りましたよねぇ、「手羽先女」。流行 ってねーよ、ンなもん。ということで、今日は手羽先のお話。数ある“名古屋モノ”の 食べ物の中でも、僕は手羽先がいちばん好きっ♪「きしめんパイ」も悪くはありません が、「うなぎパイ」に比べるとインパクトという点で、どうしても見劣りしてしまいま すね。だって“夜のお菓子”と“きしめん”では、月とスッポンなんだモン♪さすがに 「スッポンの郷」よりはマシですけどね。あとは「味噌カツ」ですかぁ。私にとって味 噌カツは「嫌いではないが、それほど気になるタイプでもない。」という程度の存在で あるに過ぎません。少なくとも、名古屋でトンカツを頼むと問答無用で味噌がかかって くるという風潮だけはなんとかしてほしいと常日頃から苦々しく思っております。「味 噌かソースか?」という選択権を客から奪うというのは基本的人権にも関わる一種の犯 罪行為でございまして、公正取引委員会、もしくはJAROあたりに訴えて早急なる善 処を求めていきたいと、市民コンブズマンの一員である私は思っております。いや、器 具好き市民の団体なんですけどね、市民昆布ズマン。
 
 で、味噌カツ。東海北陸道の関サービスエリアに売っていた「ちびっこ串カツ」 も問答無用で“味噌串カツ”でありました。しかも「おいしい味噌だれたっぷり!」と いう宣伝文句に嘘偽りはなく、その点では“JARO的”には極めて優秀なのでありま すが、その「たっぷりの味噌だれ」が垂れてきて、ズボンに点々と“見た目うんこ状” の染みを形成したのでありました。けしからんっ!このようなデンジャラスな食べ物を “ちびっこ”に与えてもいいのか?名古屋クリーニング振興組合あたりの陰謀ではない のか?と、市民の憤りは留まるとことを知りませんが、この前また買ってみたら、味噌 ダレの「ちびっこ串カツ」以外にソース味の普通の串カツもあることが判明し、ぢゃ、 ソース味にしてっ♪と明るく注文し、車の中で食べました。おいしかったです。
 
 最近、サービスエリアやドライブインの屋台形式・テイクアウト系の店舗で急速 に勢いを伸ばしているものに「飛騨牛串焼き」というのがございます。安曇野のスイス 村にも売ってました。この「飛騨牛串焼き」の隆盛の要因は、ひとえに“むっちゃエエ 匂い”にあるものと思われます。ひとたび「飛騨牛串焼き」の屋台の前を通れば、肉の 焼ける匂いとショーユの焦げる匂いにヤマト民族の血は騒ぎ、なんとなく「フランクフ ルトでも買おうかぁ?」と思っていたココロは北アルプスの稜線の彼方へと吹っ飛び、 ふと気がつくと「飛騨牛串焼き1本っ!」と力強く注文している自分に気がつくはずで す。それが証拠に、スイス村で飛騨牛串焼きが焼けるのを待っていた兄ちゃんは「つい つい匂いにつられて買ってまうんやよなぁ。。。」と誰に言うともなく呟いておりまし た。「飛騨牛串焼き」というネーミングも絶妙ですよね。ただの「牛串焼き」ではなく 「飛騨牛串焼き」。ブランド名を付すことで高級イメージを高めるのは常套手段であり ますが、「神戸牛串焼き」でも「松阪牛串焼き」でもなく、「飛騨牛串焼き」。これが もし「神戸牛串焼き」や「松阪牛串焼き」だったら今日の隆盛はなかったであろうとい うことは、この三者を口にしてみればすぐにわかります。「まつざかぎゅうくしやき」 。なんて言いにくいっ!私のようなシャイで無口な性格の人の場合、松阪牛串焼きの匂 いにつられて、ついフラフラと注文しようとしても、なかなかすんなりと「まつざかぎ ゅうくしやきくださいっ!」とは注文できません。
「ま、ま、ま、まつ…、ま、まつ…、ままままま…」などと吃っているうちに後ろ からきたオバチャンに突き飛ばされ、ま、いいやぁ。。。と寂しくその場を去るスイス 村の午後3時。ということになってしまいます。日本人におけるシャイで無口な人の割 合を50パーセントと算定しても、売上半減はまぬがれません。
 
 加えて、客が多弁であつかましい場合であっても油断はなりません。「まつざか ぎゅうくしやき」では、注文する途中で舌を噛む恐れが多分にあります。舌を噛むぐら い、たいしたことではないぢゃないか?と考えるのは大きな間違いで、舌を噛んじゃっ た客はなんとなく牛タンを食べたような気分になり、牛串焼きに食欲をソソされる割合 が実に78.9パーセントも減退する(経済企画庁調べ)と言われております。日本人 における多弁であつかましい人の割合を50パーセント、そのうち舌を噛みやすい人の 割合を35パーセント(←根拠なし)と算定すると、ここでも「松阪牛串焼き」の売上 は、えーと…、よくわかりませんが、「かなり落ちる」ということは間違いありません 。シャイな人でも舌を噛まずに注文できる「飛騨牛串焼き」にしといて、よかったねっ ♪ということで、手羽先の話は、また次回。
 
 @ さ、ジーン・シールマンスです。ここで極めて基本的な質問なんですが、確 かハーモニカでジャズをやる人にトゥーツ・シールマンスとかいう人がいますよね?で 、この『マン・バイツ・ハーモニカ』のリーダーはジーン・シールマンスとクレジット されているんですが、同じ人ですよね?よくわからんのですが、とにかくハーモニカ。 小学生の頃、よく吹かされましたなぁ。この楽器は“吹くと出る音”と“吸うと出る音 ”が交互に並んでいるのが特徴でありまして、そんなん、覚えきれんやん!と、児童の 間で不評をかっていたものでございますが、そんな扱いにくい楽器を自由自在に吹ける とは、なんて凄いっ!というのが第一印象ですね。私は「楽器はさっぱり」で、音楽会 ではいつも“すず、もしくはトライアングル担当”のクチだったので、楽器が出来るっ ていうだけでソンケーしちゃうなぁ、ボク。で、ハーモニカでジャズをやるとどうなる かというと、「ハーモニカでジャズをやったら、きっとこんな感じになると思うナ♪」 と想像してたのとだいたい同じようなものだったので、ま、そういうものなんでしょう ね。で、1曲目、「イースト・オブ・ザ・サン」。ドリューのイントロがとっても井伊 感じなのぉ♪続いてハーモニカが登場してテーマを吹くわけですが、なかなか達者なも のですなぁ。ハーモニカ1本でメシが食えるんじゃないでしょうか。私は箸2本で飯を 食べてますけどね。“吹く音”と“吸う音”を間違えて途中で出ない音が13個ほどあ ったのぉ。。。ということもなく最後まで吹ききっているあたり、「立派である」の一 言に尽きます。続いてペッパー・アダムスのバリトン・サックスが登場。ハーモニカと バリサクの取り合わせはハーモニカと尺八ほどではないものの、意外と悪くない味わい を醸し出しております。で、続くドリューのソロが絶品ですな。ぼーっと聴いていると ケリーに聞こえるけど、言われてみれば確かにドリューだねっ♪といった感じの歌心に 溢れたソロに続いて、シールマンスとペパ・アダの4バースがあって、テーマになって 、おしまい。いかにもハーモニカ・ジャズらしい小粋な小品でございました。
 
 2曲目、「ドント・ブレイム・ミー」。ハーモニカというと「赤とんぼ」を吹く 楽器であるというイメージが強いんですが、この「責めないで」はそういった「赤とん ぼ的」な郷愁と哀感を感じさせる“しみじみバラード”に仕上がっております。ペパ・ アダはお休み。アート・テイラーの燻し銀ダラぷれい♪も光ります。3曲目の「18世 紀のタマ部屋」はレイ・ブライアントの曲。チェンジ・オブ・ペースとして、シールマ ンスはここでギターを弾いております。ハーモニカって悪くはないんだけど、なんとな く“あざとい”イメージが無きにしもあらずなので、ここでギターに徹したのは正解で すな。ギターとバリ・サクが、何となく“南部”を彷彿させるアーシーなテーマを演奏 したあと、シールマンスのギター・ソロとなります。ギター1本でもメシを食っていけ る感じの立派なソロでございます。続くペパ・アダのソロも良好そのものです。
続くドリューのソロはブルージーな味わいがあって、とっても井伊よねっ♪以上、 “ちょっとした小品”といった感じのナンバーでした。4曲目、「ソウル・ステーショ ン」はシールマンスのオリジナル。タイトルどおりソウルフルなブルース・ナンバーで 、汁マン吸うは、あ、なんて爽やかでない変換っ!シールマンスはここでもギターを弾 いております。ギターとバリサクがコール・アンド・レスポンスなテーマを奏でたあと 、ペッパー・アダムスのソロとなります。こういったアーシー・ナンバーでも独特の味 わいを聴かせますよねぇ、ペパ・アダ。続いてシールマンスが今度はハーモニカを持っ て登場します。ギターも悪くないけど、やっぱりハーモニカあっての汁マン吸うだよね っ♪ということを感じさせ、良好です。続くドリューのソロはブルージーな味わいがあ って井伊っすよね。って、さっきからこればっかり。でも、やっぱりイイです。ウィル バー・ウェアのベース・ソロも聴けますね。一音一音にとっても説得力があるよね、ウ ェアのピチカート。最後にシールマンスが再びギターを持って登場し、ペパ・アダと後 テーマを奏でて、おしまい。爽やか白人中心ジャズだねっ♪と思っていたら、こういう “こってり”した演奏も出来るんですな。僕、見直しちゃったなぁ。
 
 5曲目の「ファンダメンタル・フリークェンシー」もシールマンスのオリジナル 。アップ・テンポの速い演奏です。ま、アップ・テンポは速いに決まってますけどね。 なんとなくウエスタンな駅馬車競争を思わせる曲であります。ファンダメンタル・フリ ークェンシーとは何かと思ったら「基礎的な周波数」というような意味でした。駅馬車 、あんまり関係ないねっ♪シールマンスのハーモニカ・ソロに続いてアダムスの荒々し いソロとドリューのブルージーなソロも聴けます。6曲目の「バーベキューを持って気 取って歩く」はルイ・アームストロングの曲。なんとなくパリのエスプリを感じさせる 曲で、「パリジャンはバーベキューを持って気取って歩くぢゃん」といった光景が瞼の 母に命の母ホワイト。自分で書いててワケわからん。パリとハーモニカの愛称は事のほ か琴の若。別名“ミスター1分”って、ああん、早過ぎるのぉ。。。相撲としては遅い んですけどね。シールマンスのハーモニカ・ソロに続いてアダムスの荒々しいソロとド リューのブルージーなソロも聴けます。7曲目、「イマジネーション」。
 
  ・「いま痔ね?」「そう♪」
 
  > 隠せぬ愛。
 
アダムス抜きでシールマンスはギターというカルテット演奏です。しみじみバラー ドです。相変わらずドリューが抜群にイイです。はい、ラスト。ロジャース・ハートの 「ロマンチックじゃない?」ミディアム・テンポで小粋に演奏されます。シールマンス はハーモニカ。モニカといえば尺八ぢゃん?というのはホワイトハウスの常識ですが、 過去を蒸し返してはいけませんね。アダムスの荒々しいソロとドリューのブルージーな ソロも聴けます。ということで、今日はおしまいっ♪


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