【アルバム名】
HIP HARP (PRESTIGE)
【リーダー名】
DOROTHY ASHBY (1958)
【パーソネル】
DOROTHY ASHBY (harp) FRANK WESS (ts) HERMAN WRIGHT (b) ART TAYLOR (ds)
【収 録 曲】
PAWKY / MOONLIGHT IN VERMONT / BACK TALK / DANCING IN THE DARK /
CHARMAINE / JOLLITY / THERE'S A SMALL HOTEL
【内   容】
 やあみんなぁ、毛利元就の「3本の矢の教え」は知ってるよね?2人だとマンネ リだけどぉ、3人だったら、ああん、とっても新鮮なのぉ♪という教えなんだけど、や っぱり昔の偉い人というのは立派なことを言うもんですなぁ。本日は、こういう“昔の 偉い人の金言”をココロの片すみにでも置いておくと、いざという時にとっても役にた つよねっ♪という話をしたいとおもいます。ということでスキーのお話。いや、やっぱ りアフタースキーも3人だと新鮮だよねっ♪とかそういう話ではなく、先日「ウイング ヒルズ白鳥リゾート」というところへスキーに行こうとしたんですけどね。で、国道か ら別れてスキー場へのアクセスルートに入ったところ、だんだん路面情況が危なくなっ てきたわけです。僕の車って一応は四駆なんだけどぉ、タイヤはノーマルだしぃ、やっ ぱチェーン巻かないとヤバいんちゃう?ということになってチェーン脱着所でチェーン を巻くことになったんですけどね。一言にタイヤチェーンと申しましても様々な種類が ございまして、材質ひとつとってみても、古典的な金属チェーンから樹脂製、ゴム製な ど、様々なチェーンがございます。やっぱシリコン?なんてこだわりを持っている人も いますしね。で、形状にしても網状になったネット型、はしごのような形をしたラダー 型、マニア向けには亀甲タイプなんてのもございます。チェーンを購入する際には脱着 の容易さと価格とのバランスなどをあれこれと比較検討したあげく、私、ゴム製の亀甲 がイイのぉ♪というふうに個人の趣味・趣向に応じて好みのタイプを選ぶわけですが、 私の持っているのは車を買ったときにディーラ・オプションで購入した「スプリング・ チェーン」というものでありまして。形状としてはラダー型、材質は金属ワイヤーとな っております。で、ハシゴでいうと足をかける部分にあたるワイヤーに金属で出来た硬 質スプリングがいくつも通してありまして、それがクルクルと回転したり左右に移動し たりして、それがとってもナイス・アイデアだねっ!と、作った本人は自負してるみた いなんですけどね。で、事件はそのチェーンを装着しているときに起こりました。
 
 まずは右側のタイヤからの装着です。このチェーンはハシゴの両端に止め金具が ついていて、まず内側の金具を止めて、そのあとで外側の金具を止めればOKで、作業 はあっという間に完了し、思ってたよりも簡単だねっ♪楽勝だねっ♪と、鼻歌なんぞを 歌いつつ左側のタイヤの装着に取りかかったんですけどね。で、まず内側の金具をとめ て、次に外側の金具をとめようとすると、どうも金具の位置が悪い。チェーンの金具と パンツの中身は、位置が悪いとどうにも落ち着かないのぉ。。。という経験は誰にでも あると思いますが、そこで私は作業員Aに命じて、ちょっとバック、お・願・い・ねっ ♪と頼んでみたわけです。すると作業員Aは快く作業にとりかかってくれたわけなんで すが、「ちょっとバック」とお願いしたにもかかわらず、何を血迷ったのか思いっきり バックしてくださいまして。おかげでチェーンがどこかに引っ掛かって無理な力がかか ったのか、内側の止め金具が変形して外れなくなってしまったのぉ。。。外れないチェ ーンと貞操帯ほど困るものはありませんな。変形しちゃった止め金具を外すべく、「う めジュース」(“オロナミンC”形状)のビンを駆使して金具をたたいて元に戻そうと しましたが、そんなもので元に戻るようなヤワな金具ではありませんで。で、今度は車 載工具のプライヤー(ペンチみたいなの)を引っ張り出してきたんですが、それで思い っきり挟んだところで止め金具はびくともしません。20分くらいあれやこれやと試行 錯誤したあげく、どうにもならん!ということが判明いたしました。ここでふと、「有 名人の金言・その1」が頭に浮かびました。
 
 「ネズミは諦めが肝心なんだ」。これは“トムとジェリー”の中でジェリーが吐 いた名言であります。私はここできっぱりとチェーンを諦め、「ぶっ壊してでもハズす 」という方向に方策を転じました。
で、まずは「金具を引きちぎる」という方針で作業を進めたわけですが、これもな かなかうまくいきませんで。つづいて「ワイヤーを切断する」という方法を試みようと したんですが、あいにく車載工具にはワイヤーを切断するような器具がございませんで 。とりあえずプライヤーではさんでみたんですが、そんなもので切れるハズがありませ んな。そので脳裏に浮かんだのが「毛利元就の3本の矢の教え」でした。これはもう“ 逆・毛利元就”しかないっ!またの名を「“3匹の子豚”のオオカミ作戦」。3本束ね た矢は容易に折ることは出来ないが、1本ずつにしてしまえば屁でもない。3匹そろっ ている子豚は容易には「生姜焼き」にすることは出来ないが、1匹ずつバラバラにしち ゃえば「豚バラ肉」だってへっちゃらだねっ♪という考え。すなわち、何本か束ねて“ ねじねじ”したワイヤーはそのままでは切ることが出来ないが、“ねじねじ”をほどい て1本ずつの細い線にしちゃえば楽勝だねっ♪というわけであります。さっそくこの方 式を実行に移して、“ねじねじ”をプライヤーとドライバーでほぐしては、プライヤー で引っ張ってプチっ!と切断。ほぐしては、プライヤーで引っ張ってプチっ!と切断。 という地味な作業を繰り返すこと苦節30分。ついに最後の細い線がプチっと切れた瞬 間は、物事を完遂させた達成感のあまり、おもわずバンザイ三唱してしまいました。あ あ、人間、努力すれば報われるものなんですなぁ。
 
 さて、苦労の末にようやくワイヤーを切断したチェーンをタイヤから外そうとし て、私はとある重大な事実に気付き、茫然とその場に立ちつくしてしまいました。
「しまった!どうでもええ外側のワイヤーを切ってしもた!」
 
 @ さ、ドロシー・アシュビーですな。あ、ちなみにタイヤ・チェーンなんです が、最初っからやり直して内側のワイヤーを切断しました。外側での“事前練習”の成 果があって、わりとすんなりと切断することが出来ました。やっぱり何事も一度経験を 積んでいるとスムーズにコトが進むものですなぁ。で、チェーンのいらない「めいほう スキー場」に行き先を変更して、コトなきを得ました。で、ドロシー・アシュビーなん ですが、ハープを弾くおばさんですな。ハープの弦というのがどういう構造になってい るのか知りませんが、もし「細い線を何本か束ねて“ねじねじ”したもの」であるなら 、切断する際には「逆・毛利元就」の話を思い出してくださいねっ。切る弦を間違えな いようにねっ♪で、泥私意亜守備です。ハープを弾くおばさんです。何気なく『イン・ ア・マイナー・グルーヴ』というアルバムを購入したところ、思いのほかデキがよろし かったので、今度は『ヒップ・ハープ』というのを購入してみたんですけどね。ドラム スがロイ・ヘインズからアート・テイラーに変わった以外、メンバー的にもほとんど同 じで、相変わらずフランク・ウエスのフルートとアシュビーのハープとの相性は抜群だ よねっ♪録音は『イン・ア・マイナー・グルーヴ』のほうが後みたいですけどね。んで 、アシュビーのオリジナル・ブルースにスタンダードを交えた選曲も同じで、『マイ・ グル』とは姉妹盤と言ってもいい間柄だと思います。んぢゃ、1曲目から聴いてみよう ねっ。「ポウキー」はアシュビーのオリジナル。なんか「ポッキー」の“ばったもん” みたいですな。カバヤあたりが作ってませんかね?ポウキーでウキウキ♪とか。そうい えば僕の使っているスキーバックがですね、“サロモン”なんですけどね、ファスナー の調子が悪くって、すぐにパカッと裂けて、真ん中から口を開いちゃうんですよね。ん もぉ、しまりなさすぎぃ。。。“YKK”なのに、おかしいなぁ?と思ってよくみたら 実は“KKK”だったんですけどね。そういえば昔、塩サバ2号が“HAYAMA”製 のギターのピックを持ってましたな。アコースティックギターなんか買って、何をした かったんでしょうね?「禁じられた遊び」を弾きたかった?で「ポウキー」なんっすが 、シンプルなブルースもハープで聴くと“なかなか”ですなぁ。意外とブルースとハー プって相性がイイんっすかね?で、テーマに続いてフランク・ウエスが登場します。こ の人のフルートがブルースと相性がイイのはミルト・ジャクソンの『オパス・デ・ファ ンク』で実証済みですな。で、続いてはアシュビーのソロとなります。
はたしてハープなんぞでまともなアドリブが出来るのか?というキグをよそに、見 事にブルージーなソロが展開されますです。アシュビー、おばさんながらに立派です。 はい2曲目、「バーモントのカレー」。大人の私は超甘口のバーモントはあまり好みじ ゃなくって、30代ならやっぱりジャワ?って感じなんですが、フルートとハープがと ろーり溶けてるこのヴァージョンにはヒデキも思わず感激しておりました。私が直す! って、それはヒロシ。で、演奏自体はとっても綺麗なバラードです。大甘ですけど、ま 、バーモントだから仕方ありませんね。
 
 はい3曲目。「バック・トーク」は再びアシュビーのオリジナル。フルートとハ ープが“コール&レスポンス”してる、ファンキーなナンバーでございます。ウエス、 アシュビーのソロは共に良好です。はい4曲目。「ダンシング・イン・ザ・ダーク」。 このアルバム一番の期待曲ですね。だってぼく、この曲、好きなんだもん♪期待したわ りに演奏のほうは“そこそこ”でしたけどね。ていうか、“ダンシング・イン・ザ・ダ ーク”ってこんな曲だっけ?というのが第一印度象でした。ウエス、アシュビーのソロ は共に良好です。今日の僕ってば、ぜんぜんヤル気なし。はい5曲目。「シャーメイン 」はポーラックとラッペの共作です。誰なんだよ、ポーラックとラッペ?健全なナンバ ーです。6曲目、「ジョリティ」。アシュビーのオリジナルです。綺麗な曲です。7曲 目「ゼアズ・ア・スモール・ホテル」。美しいメロディのスタンダードです。以上、こ うして聴いてみるとムードが単調で飽きやすいのがネックぅ?途中でハープとフルート 以外に尺八を加えるなどして“3P”に突入したほうがマンネリ打破にはよかったです かね?ま、尺八を加えるっていうか、口にくわえるのが尺八なんですけどね。なにを言 っておるか!ということで、今週はおしまいっ♪


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