JAZZ LAB (JUBILEE)

GIGI GRYCE & DONALD BYRD (1957/8/9)

JAZZ LAB


【パーソネル】

DONALD BYRD (tp) GIGI GRYCE (as)
HANK JONES (p) PAUL CHAMBERS (b) ART TAYLOR (ds)
【収録曲】

(01-03) BLUE LIGHTS / ONION HEAD / ISN'T IT ROMANTIC
(04-05) BAT LAND / BANGOON
(06-07) IMAGINATION / XTACY
【解説】 ( 2012年05月27日更新 / 連載 1,033回 )

 ということで、 前回 に引き続き、 岩国フレンドシップデー のレポなんですが、この前、金環日食があって気分が盛り上がったせいか、何だか遠い昔のことのように思えてしまいますな。 キンカン画像とキンカン動画に関しては ここ にアップしたので、見て頂くとして。 何というか、太陽のパワーを再認識させられたイベントでありましたが、太陽のパワーと言えば、腕の皮がですね、ムケてきました。 めっちゃいい天気でしたからね、5月5日の岩国。 めっちゃ日に焼けると聞いていたので、用心して日焼け止めを塗りまくったら、思ったほどは焼けなくて、ちょっとガッカリだったんですが、腕だけはちょっぴり黒くなりました。 で、今頃になって脱皮初日を迎えたところを見ると、太陽のパワー、大したことねえな! そんな気がしないでもないんですが、ま、それだけ日焼け止めが効果的だったのかも知れませんけど。 ということはアレですかね? 目ん玉に強力な日焼け止めを塗れば、日食グラス無しで日食を直視しても、目が痛くはならなかったりするんですかね? ま、目ん玉に塗った時点で、めっちゃ目に毒なような気がするし、日焼けは止まっても、目焼けは止まらないのかも知れませんが、とまあそんなことで、FSDの写真を順不同で公開して、適当にコメントを付けておきたいと思います。


< 岩国フレンドシップデー 2012 (F-4,F-15,F-2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 まずは自衛隊機3種。 今年のFSDは事前にプログラムの発表がまったくなくて、ま、発表されたところで、予定通りに飛ぶことがまず無いらしいんですが、結局、当日になっても何のお触れもなくて、何時から何時まで、何が飛んだり飛ばなかったりするのか、まったくミステリーな状況。 結果、午後になると風が強くなって、ゴミとか帽子とかがけっこう飛んだりしたんですが、午前中は自衛隊機がたくさん飛びました。 こいつらはまあ、普通の航空祭でも普通に飛んでいるので、3機まとめて一括りにしちゃおうと思うんですが、まずはニュータのケロヨン。 こういう、一般人にはよく分からん符牒を使うと、自分がいっぱしのヲタになった気がして、厨二心を擽られるんですが、新田原 (にゅうたばる) 基地所属のF-4ファントムでありますな。 軍ヲタなら当然、会社のパソコンには このアイコン が入っているものと思われますが、これの301飛のカエル。 このマークが尾翼のところに付いているエフヨンなので、ケロヨン。 前にもどこかで書いたことがあるような気がするんですが、この手の薀蓄というのは何度も傾けたくなるものなので、大目に見て貰うとして。 で、続いてはF-15イーグル。 築城 (ついき) 基地所属の “天狗” っすな。 しばらく飛び回って、 「上空デ翼ヲ振ッテ、ソノママ築城基地ヘ帰ッテ行キマース。」 というアナウンスが流れたんですが、帰って行かずにまた戻って来たので、ちょっと焦ってましたな。 「…ト、思ッタラ、又、帰ッテ来マシター!」 外人のオッサンの、めっちゃ流暢なんだけど、ところどころ怪しい日本語のアナウンスが、いかにも在日米軍基地っぽくて、楽しいっすな。 迷子案内の 「親、迎エニ来テクダサーイ」 は、観客に大ウケしておりました。 で、迷子と言えば、16歳児も路頭に迷っておりましたな。 名前までは把握出来なかったんですが、後から聞いた話によると、どうやら女の子だったようで。 そうと知っていれば、迷子センターに行けばよかったっすなー。 「親ノ代ワリニ、迎エニ来マシター!」 とか言って。

 で、続いては “スカル” っすか。 築城のF-2がヲタを間ではそう呼ばれているみたいなんですが、スカルってどういう意味でしたっけ? ドクロとか、骸骨とか、死神とか、そっち系? 名前の由来はよく分からんのですが、飛びっぷりの評価は、なかなかだった模様です。 マニアの基準というのも今ひとつよく分からなかったりするんですが、基本、高度が低くて、爆音がクソ喧しければ、単純にソレで喜んでいるようにも思えるんですけど。 とりあえず、ベイパーが凄かったというのは素人目にもよく分かったんですが、ベイバー、ベイパー、ペイバー、ペイパー。 どれが正しいのかは定かでありません。 便所の 「ベ」 とパンツの 「パ」 の、ベイパーが正解? 林家ペーの 「ぺ」 とパー子の 「パ」 は、たぶん間違いだと思うんですが、パソコンの画面だと分かりにくいんですよね、濁音と半濁音。 濁っているのが濁音で、半分くらい濁っているのが半濁音。 そういう理解でいいような気もするんですが、真っ白なパンツは半濁音なんだけど、一点の濁りも無かったりしますからね。 で、ベイパーというのはアレです。 これ です。 なるほど。 濁点か半濁点かを分かりやすくするために 「ヴェ」 を使う。 そういう手もあったんですな。 「ウ」 に丸が付いた字はありませんからね。 ま、いずれにしろ、 (写真・いちばん下) で、そのヴェイパーっぷりが分かって頂けるのではないかと思いますが、ということで、次。


< 岩国フレンドシップデー 2012 (F-16) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 で、続いては米軍のF-16っす。 ファイティング・ファルコンという愛称があるんですが、何だか、いかにも強そうっすよね。少なくともファイティング原田よりはファルコンな気がするんですが、で、ファルコンって何なのかと思ったら、隼 (はやぶさ) 。 原田だと何となく、飛んでも失速して失敗ジャンプに終わっちゃう気がするんですが、隼なら大丈夫。 で、 (写真・いちばん上) はアレです。物は試しに “Nikon 1 J1” にマウントアダプター経由で70-300mmを付けて撮ってみた一例であります。 「タキシングなら何とか撮れるよね?」 と、タクシン元首相に同意を求める宅麻伸。 そういった出来でありますが、焦点距離が35mm換算で2.7倍になるのは大きなメリット。 APS-Cサイズの一眼レフだと1.5倍なので、同じレンズでも (写真・ちょうど真ん中) みたいな感じになるんですが、ただ、光学ファインダーがない “Nikon 1 J1” で飛んでいる飛行機を撮るのは至難の業。 飛んでない飛行機専用と割り切るしかありませんが、ということで、飛んでるバージョンは普通に “D90” を使いました。 トリミング必須なんっすが、そんなことで、 (写真・上から2番目) 。 ヴェイパーっぷりが半端ありません。 で、 (写真・下から2番目)(写真・いちばん下) は午前と午後、2回のフライトがあったうちの、午の後ろのほうなんですが、超逆光だった午前と比べると光の状況もいい感じになって、ま、わりとよく撮れたと言えるのではなかろうかと。 背中がバックリ見えておりますが、真ん中あたりの 魚の骨みたいなの は、F-2と一緒なんですな。 アレにいったい何の意味があるのか、ずっと気になっていたんですよね。 で、ずっと気になっていた事をすっかり忘れていたんですが、今、ふと思い出したので、この機会に調べておきたいと思います。空中給油用の目安マーク。 ほぉ! ソースは ここ 。 背中にある 「出」 みたいなマークが空中給油の給油口w 「出」 じゃなくて 「入」 にすべき?www 漢字じゃないからwwwwww爆笑 おー、イッツ・ナイス・アメリカン・ジョーク! いや、アメリカンに漢字ネタが分かるとは思えませんが、 「出」 みたいなマーク。 なるほど、そういう表現をすればよかったんですな。 わざわざ魚の頭の絵まで書いた僕の努力は、まったく無駄に終わってしまいそうなんですが、写真の構図から見て、僕の近くにいたっぽいですな、このヲタ。 右のほうの高い雛壇のところですかね? 僕よりも写真の出来が数段上で、ちょっぴり悔しいスーダン人。 そんな気分になってしまうんですが、exifデータを見たら “D300S + VR50-500mm F4.5-6.3 G” となっていて、レンズはシグマの これ っすかね? こんなクソ重い奴、よく振り回しますなぁ。 ま、 エビフライ に比べれば、全然マシなんでしょうが、とまあそんなことで、次。


< 岩国フレンドシップデー 2012 (ハリアー) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 うりゃあ、どりゃあ、はりあーっ! とりあえず意味もなく暴れてみましたが、 “ハリアー” っす。 噂には聞いていたんですが、実物を見るのは初めてっす。 トヨタの奴ならたまに見るんですが、VTOL機のほうは初体験。 VTOL = Vertical Take-Off and Landing = 垂直離着陸。 名前のとおり、垂直に離陸したり着陸したりする、そういう飛行機なんですが、そんなことが可能なんっすかね? 垂直墜落なら何とかなりそうなんですが、そういう命懸けの力業に比べれば、まだ穏健な出し物であるとは言えそうなんですけど。 で、どんなふうに離陸してくれるのか、とっても楽しみにしていたんですが、え? 何か、思ったよりも普通? 滑走路が遠くてよく見えなかったんですが、ぜんぜん真上ではなく、普通に斜めに離陸したようにしか見えませんでした。 VTOL機の名を返上しろ! そう、僧正遍昭 (そうじょうへんじょう) も憤っておりましたが、坊主めくりヲタにしか分からないキャラなんですけどね、遍昭。 いや、もしかしたら僕が気付かなかっただけで、ちゃんと普通に垂直に離陸していたのかも知れませんが、もし事実誤認があるようなら責任を取って、遍昭に僧正を返上させて、ヒラ坊主に降格させるので、それで許して貰うとして。 とまあそんなことで、出だしは普通に見えたハリアーでありますが、しばらくは落ち着きなく周囲を飛び回っていて、で、その後、宙に浮いたままの状態で停止しました。 おおっ、凄ぇぇぇぇ! ヘリコプターでもないのに空中浮遊出来るのって、ハリアーと麻原彰晃くらいじゃないっすか? しかも、アニメだけでなく、実写版でもちゃんと浮いて見せることろがハリアーの偉いところなんですが、しかも、超低速ながら、後ろ向きに後ずさりしたりも出来るんですな。 後は、前向きに後ずさるのと、後ろ向きに前ずさるのが出来れば完璧なんですが、ま、それは今後の課題として頑張って貰うとして。 で、これらの飛行機離れした動きは、静止画だとまったく伝わってこないのがネックでありますな。 めっちゃ止まっているので、写真を撮るのが楽だというメリットはあるんですけど。 オウム真理教の空中浮遊は、正座の状態でジャンプしているだけにしか見えないので、浮いた瞬間を捉えるのは、かなりのテクが必要だったりするんですけどー。

< 岩国フレンドシップデー 2012 (ブルーインパルス) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ということで、ラストは “ブルーインパルス” っす。 2,000円払った特権で、有料観覧席からは儀式の様子がよく見えたのは何よりでありましたが、飛んでる部のほうは、あまりいい写真が撮れませんでした。 結果、地上の様子が多くなってしまったんですが、で、今回から無線傍受の新兵器として、 こんなシステム を構築してみました。 レシーバーは従来通り、アリンコの超定番レシーバー DJ-X8 なんですが、無線を無線で聞けるように “bluetooth” の機器を導入してみました。 送信側は BT-WTM01 。 2人で聞けるように、2台買って、レシーバーの側面に両面テープで貼り付けました。 受信側は音楽用のヘッドフォンではなく、スマホ用のヘッドセットのほうが好都合。 どうせモノラルで聞くだけですからね。 ただ、オーディオプロファイル “A2DP” に対応している奴でないと駄目なんですが、電池の持ち具合とかも勘案して、とりあえず HX550 というのを買ってみました。 モトローラ製なので、モト冬木が作った奴よりはマシだと踏んだんですが、見た目とか装着感とかは、抜群。 こいつ単体でも何かを喋ったりするんですが、いかんせん英語なので、使い勝手は今ひとつ。 他の機器とペアリングしてやろうとか、余計な色気を出すとドツボにはまるような気がして、そこのところがちょっと怖いんですが、ということで、 LBT-HS320 を追加。 こちらは装着感が何か今ひとつなんですが、操作法はよくある “bluetooth” のソレなので、安心感はあります。 いずれの機器もマイクロUSBで充電出来るので、電池が切れても何とかなりやすいかと。 そもそも航空無線を無線化すると、どういうメリットがあるのかというと、首からぶら下げたカメラのストラップと、無線のヘッドフォンとが絡み合って、ウザい。 そういう状況から脱却することが出来るんですよね。 この2つが絡まないようにするには、ヘッドフォンを無線化するか、ストラップを無線化するか、2つに1つしか方法がないんですが、カメラのほうを無線にすると即座に地面に落ちることになるので、ヘッドフォンのほうで何とかするしかないんですよね。 で、試してみたら思った以上に快適だったりしたので、みんなにもオススメ♪ 2セット用意しておけば、迷子センターでお知り合いになった女子高生と一緒に仲良く聞くことだって出来るかも知れないしー。 で、この後、ホーネットが飛ぶのか!? …と期待していたんですが、米軍の兄ちゃん達が有料観覧席の境界線を破壊し始めたので、すべての出し物がミッション・コンプリートしたものと判断せざるを得ません。 それだけがちょっと残念だったんですが、でもまあ、ハリアー見れたから、いっかぁ♪

 ということで、飛行機の飛行に関しては、以上です。 最後に特別観覧席の状況について簡単に触れておきたいと思うんですが、空いていたのと、転がりがよく見えた点では、まったく問題無し。 ただ、並ばなくてもいいと聞いていた専用便所と売店に関しては、やや期待はずれ。 洋式仮設便所は前回に比べて半減だったようで、男便所×5、女便所×5。 そういう状況でした。 途中から女便所×5のうち、3つに貼られていたギャルマークが消えて、性別不明便所、もしくはオカマ便所と化しておりました。 風で張り紙が飛んだのかとか思っていたんですが、あるいは女便所の需要が思ったほどでは無かったので、フレキシブルに共用化したのかも知れません。 とは言っても、ギャルを扉の外に待たせた状況で局部を露出するというのは、変態っぽくてちょっと抵抗があるので、実質的にはほぼ女便所として使われておりました。 黒人の兄ちゃんは普通に使ってましたけど。 結果、最大待ち時間は30分といったところでありました。 噂によると一般席の便所のほうが空いてたみたいで、2,000円 = 有料トイレ代だと割り切ってチケットを買った人には、納得のいかないところかと。 で、また、洋式仮設便所というのが、結構アレでした。 軽くトラウマになると聞いていたので覚悟はしていたんですが、便槽のタンクに大きな丸い穴があいていて、中の汚物が超オープン♪ 隠シ事、ヨクナーイ! そんな西洋人の気質が如実に表れていて、文化人類学的にはとても興味深いんですが、日本人的には、とっても不快っす。。。 とまあそんなことで、食べ物に関して触れるスペースが無くなってしまったので、後半部分に適宜混入させて貰うとして、とまあそんなことで、一旦、おしまい。

 ということで、その他の楽器編です。 その他の楽器編なんだけど、使っている楽器は極めて普通で、演奏のほうも真っ当至極。 そんな作品を取り上げてみたいと思うんですが、ジジ・グライスドナルド・バード 『ジャズ・ラブ』 。 双頭コンボで、楽器別だと、どっちで取り上げていいのかよく分からないので、とりあえず、その他の楽器編。 そういう性格の1枚だったりします。 “ジャズ・ラブ” というのはその後、コンボ名のような形で使われることになるんですが、 “ジャズ・愛” ではなくて、 “ジャズ実験室” 。 “LAB”=“LABORATORY” の略で、名前の通り、ちょっぴり実験的なジャズの創作を目指す。 そんな意図があった模様です。 こういう実験というのは大抵、失敗に終わるのが常なんですが、この人たちの場合は言うほど実験的ではなくて、普通にハード・バップの範疇に収まっているので、聞くほうとしても、そんなに身構える必要はありません。 ジャケットが思いきり理科室なんですが、文系の人でもぜんぜん大丈夫だし、伴奏のほうもハンク・ジョーンズポール・チェンバースアート・テイラーと、紳士的な人たちばかりだし、とまあそんなことで、1曲目。  「ブルー・ライツ」 。 ジジくんのオリジナルの中で、最も有名な作品であると言っていいと思いますが、ファンキーな中にも、青色発光ダイオードのようなクールさが感じられたりして、いかにもジジ臭い仕上がりになっております。 イントロに続いて、アルトとトランペットが微妙にハモる感じでテーマが演奏されるんですが、さほど凝った演出が施されているわけではなくて、理科の実験でいうと、二酸化マンガンに過酸化水素水を加えて、水上置換で酸素を集める。そんな基礎的なレベル。 船でオサワリ。水上痴漢。いやあん♪ 超・基本っすよね。 で、その後、バードのソロが登場します。 で、短いアンサンブル・パートを挟んで、続いてはジジのアルト・ソロ。 この辺りの手法も古典的と言っていいんですが、ピアノ・ソロへのつなぎはオマケなしですんなりと受け渡されていて、全体的にはあっさりした感じの仕上がりになってます。 で、短いアンサンブル・パートを挟んで、ベースのピチカート・ソロがフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 お手頃で、悪くはなかった。 そのように評価していいのではなかろうかと。

 で、続いてはバードのオリジナルで、 「オニオン・ヘッド」 。 「タマネギ頭」 と言えば、黒柳徹子の代名詞みたいなものなんですが、セッションの少し前に、髪の毛を短く切ったポール・チェンバースをみて誰かがつけたニックネームを、そのままタイトルにしたのだという。 そんなエピソードを岡崎正通クンが日本語ライナーで紹介しているんですが、 こんな感じ っすかね? 果たしてこれが 「髪の毛を短く切った」 状態なのかと言われると、正直ちょっと違うような気がするんですが、チェンバースは黒人のわりに顔がぜんぜん怖くないキャラとして知られているだけに、こういう髪型も、ちょっとアリかもー? で、曲のほうはアレです。 ミディアム・ファストのハード・バピッシュな仕上がりでありまして、2管の絡みで、わりとシンプルなテーマが演奏された後、ジジ・グライスのアルト・ソロが登場します。 どちらかというと、やや若さに欠ける嫌いのあるジジくんなんですが、ここでの吹きっぷりは、いかにもパーカー直系らしい 「ふっきれ感」 のようなものがあって、必要十分にヤング。 そのように評価していいと思います。 続くバードくんも、いかにもブラウニー直系らしい雲丹っぽさがあって悪くないし、ハンク・ジョーンズはお上手だし、でもって、タマネギ頭くんのピチカート・ソロもフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 実験室臭さは皆無といっていい出来でありましたが、ホルマリン臭いのが苦手な人にとってはむしろ好都合だし、とまあそんなことで、続いては、こちらです。

 色水〜♪ 岩国ではこれを飲むのを楽しみにしていたんですが、有料観覧席専用売店で売られていたのは、この1色だけでありました。 フルーツパンチ味とか、そういう感じの奴です。 全部で6色か7色くらいはあると思うんですが、よりによって、いちばん微妙なのを置いてくれましたなぁ。 げろマズだと噂に聞いていたので楽しみにしていたんですが、おおっ、不味いっ! 確かに不味いっ! 何とも言えない嫌な感じの後味が残って、2本買ったんですが、4人がかりで何とか1本片付けるのが、やっと。 残りの1本はお土産にして、会社の冷蔵庫に入れておきました。 誰かが間違えて飲んでくれたら、ラッキー。 駄目だったとしても、真夏のクソ暑い日に、外で1日仕事をして、喉が乾いて死にそうな状況で飲めば、もしかしたら玉露に思えるかもー? とりあえず、味覚神経を破壊するくらいギンギンに冷やしておいて、その日に備えようと思うんですが、ということで、3曲目。 スタンダード・ナンバーの 「イズント・イット・ロマンティック」 。 バードのミュート・トランペットをフィーチャーしたバラードで、ジジくんはお休み。 オーソドックスな仕上がりであるな。 そんな感慨を抱かせる1曲に仕上がっております。ハンクのピアノもいい感じ。 で、次。  「バット・ランド」 。 作曲者としてジジ・グライスともう一人、リー・シアーズという人の名前がクレジットされているんですが、誰なのかと思ったら、ジジの奥さんなんだそうで。 爺ィの世話で毎日大変だと思いますが、ボランティア精神を持った優しいギャルんでしょうな、多分。 優しくて、やらしい。 そういうギャルが僕の好みだったりするんですが、昔は間下このみとか、わりと好みだったんですけどね。 で、曲のほうはというと、ファンキーな味わいをもっているブルース。 そう岡崎クンが書いているので、多分そうなんだと思うんですが、聞いてみたら確かに、ま、そんな感じでありますな。 ピアノによるスインギーなイントロに続いて、2管の絡みで、どこかで聴いたことがあるようなテーマが演奏されるんですが、これ、どこで聴いたことがあったんでしたっけ? おそらくジジのリーダー作か何かだと思うんですが、でもってソロ先発は、そのジジくん。 ちょっぴりキャノンボールを彷彿させるものがあったりして、この人にしては結構ワイルドっすな。 ワイルドなのは悪くないどー。 で、続くバードは、ま、いつもの調子で、以下、ハンク、チェンバースと各自のソロがフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 で、続いてはこれ。 ハンバーガー&ステーキサンド ♪ 有料観覧席の専用売店で売られていた食い物はこの2種類とホットドッグのみ。 必要最小限もいいところでありますなー。 で、悪いことに、この写真だと特にステーキサンドがけっこう美味そうに見えたりするんですが、ま、ハンバーガーのほうは見た目の通りでありました。 パンズに真っ黒焦げのハンバーグが挟んであるだけです。 チーズとか、レタスとか、ピクルスとか、そういう余計なものはいっさい無し。 ここまでシンプルだと、清々しさすら感じてしまうんですが、余計なものが無いと同時に、なんの味もなし。 ケチャップとマスタードを用意したから、自分たちで何とかしろ。 そういう方針のようです。 ステーキサンドも、以下同文。 ハンバーガーは一人で1個食う気、満々だったんですが、半分食った時点で、他人にあげました。 ステーキサンドのほうは食いさしが割り当てとして回ってきたんですが、いらんもんを、こっちによこすな! そう言いたくなるレベル。 ちょっと冷めていたせいもあるんでしょうが、これほど見た目とのギャップが激しい食い物というのは、日本ではまずお目に掛かれません。 筋が多くて、食えたもんじゃねぇ。。。 後から “2ちゃんねる” の航空祭スレを見たら、筋も無くて、けっこう美味しかった。 そんな感想を漏らしている人がいたので、当たり外れが激しいのかも知れません。 ついでにいうと色水のほうは、赤色と黄色はハズレ。 ぶどう味の青い奴はけっこうイケた。 そういう意見が多かったので、今度飲むとしたら、青にチャレンジしてみたいと思います。 ということで、5曲目。 ハンク・ジョーンズのオリジナルで、 「バングーン」 。 何だかハンクらしくない、お洒落さに欠けるネーミングなんですが、バンコク+ラングーン÷2=バングーン。 残ったコクランのほうはどうなったのか、定かではないんですが、この数ヶ月前にハンクは、ベニー・グッドマン楽団のメンバーとして両地を訪れていて、これはそのときに頭に浮かんだアンディアを発展させたものだという。 そんなふうに岡崎クンは言っております。 さほどアジアン・テイストではなくて、普通にバップっぽい仕上がりだったりするんですが、2管とピアノのユニゾンで演奏されるテーマが、ちょっぴり面白い感じ。 あ、言われてみたら確かに、ちょっぴりアジアっぽい雰囲気もあったりしますな。 で、ソロ先発は、ハンク。 ここまで脇役に徹していた彼も、ここでは作曲者特権として、脇毛くらいには目立っていて、で、以下、バード、ジジ、アート・テイラーの順で各自のソロが披露されて、テーマに戻って、おいまい。

 で、続いては歌物ナンバーの 「イマジネーション」 。 「いま痔ね?」 「うん、そう♪」 この曲名俳句は個人的には結構気に入っているんですが、3曲目の裏返しで、ジジのアルトをフィーチャーしたバラードになっていて、バードはお休み。 オーソドックスな仕上がりであるな。 そんな感慨を抱かせる1曲に仕上がっております。 で、食べ物編の最後を飾るのは、 ピザ ♪ サバ兄が一般席まで出張して、調達して来ました。 味が濃くて、塩辛くて、2切れ以上は食えない。 そんな事前情報を得ていたので用心していたんですが、8切れを4人で分担したので、ちょうど手頃な割り当て分でありました。 で、これがですね、けっこう普通に、美味いっ! ハンバーガーやステーキサンドに比べると、あまりにも普通に大丈夫だったので、ちょっと拍子抜けして、ガッカリしちゃうレベル。 もっとアメリカらしい、クソ不味いものを食わせろ! そう言いたくなっちゃいましたが、そういえば、アメリカンドッグを食うのを忘れておりましたな。 本場アメリカのアメリカンドックが、どれくらいアメリカンなのかを確かめるのが、次回の課題として残された次第でありますが、で、アルバムの最後を飾るのは、ドナルド・バードのオリジナル、 「エクスタシー」 。  滋養強精に 「エクスタC」 っ! そんなドリンク剤があっても不思議ではないんですが、曲のほうはアレです。 ホレス・シルヴァーの 「ニカの夢」 を思わせるメロディで、ラテン・ビートに乗せて奏でられる哀愁にとんだテーマが、なかなか魅力的だ。 そう日本語ライナーに掛かれている通りの仕上がりで、自由なソロ・リレーの中にも豊かなミュージシャンシップが感じられる、魅力的な1曲になっている。 そんな演奏が繰り広げられております。 とまあそんなことで、今日のところは、おしまい。

【総合評価】

 何と言うか、極めてオーソドックスな王道ハード・バップでありました。 実験室的な要素は、ほぼ皆無と言ってよく、その意味では肩すかしを食らった感じで、ちょっと物足りないかも? フレンドシップデーで言うと、普通にピザが美味しかった時の気持ちに通じるものがあるんですが、ま、悪くはないんだから、いっかぁ♪ …みたいな。 味付けはちょっと薄めなんですが、そのほうが最後まで飽きなくて済むし、気がついたら最後の一切れまで、ペロっと完食。 そんな感じの1枚でありまして、でもやっぱりちょっと物足りないので、さ、 「おやつカルパス」 でも食おうっと♪


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