THE JAZZTET AND JOHN LEWIS (ARGO)

THE JAZZTET (1960/12/20,21,1961/1/9)

THE JAZZTET AND JOHN LEWIS


【パーソネル】

ART FARMER (tp) TOM McINTOSH (tb) BENNY GOLSON (ts)
CEDAR WALTON (tb) THOMAS WILLIAMS (b) ALBERT HEATH (ds)
JOHN LEWIS (arr,cond)
【収録曲】

(01-03) BEL / MILANO / DJANGO
(04-06) NEW YORK 19 / 2 DEGREES EAST , 3 DEGREES WEST / ODDS AGAINST TOMORROW
【解説】 ( 2012年06月03日更新 / 連載 1,034回 )

 6月ですなぁ。 6月は祝日が無いし、梅雨入りすると毎日がジメジメで鬱陶しいし、暗黒月間と言ってもいいっすよね。 何でもいいけど 「鬱陶しい」 という漢字、 「鬱」 のほうはいいとして、どうして陶器の 「陶」 という字が出てくるんですかね? 磁器の 「磁」 の 「鬱磁しい」 じゃ駄目だったんすかね? そもそも 「陶」 という字にはどういう意味があるのかと思って調べてみたら、(1) 焼き物。 ほぉ。 陶器というのは、焼き物の器だったんですな。 言われてみたらそうですよね。 パイナップルをくり抜いて作るわけではないので、生物の器でないことだけは確かです。 なんでもいいけど生物って、なまものなのか、いきものなのか、せいぶつなのか分からなくて、漢字というのは便利そうで不便だったりするんですが、で、次。 (2) 人格を練りあげる。教え導く。 ほぉ、 「陶」 にはそんな立派な意味があったんですか。 陶器というのは、人格を練りあげる器だったんですな。 魚肉を練り揚げると 「さつま揚げ」 とかになるんですが、人格の場合はどうなるんっすかね? 練馬の揚げ物好きのオッサンみたいになるとか? だとすれば、わざわざ練りあげる程のものでもないような気がするんですが、この意味で使う熟語としては 「薫陶」 なんてのがあったりしますな。 (香をたいて薫りをしみこませ、土をこねて形を整え陶器を作る意から) 人徳・品位などで人を感化し、よい方に導くこと。 そういう事なんだそうです。 「陶」 という字そのものに 「練りあげ」 の意味があるのではなくて、要は陶器なんですな。 となると、 ここ に書かれている内容は、やや的外れ であるように思えるんですが、(3) うちとけて楽しい。 (4) もやもやして晴れない。 まったく逆の状況だったりするところも、ちょっとどうなのかと。

 「陶酔」 というのも、陶器と何か関係があったりするんですかね? 陶器に入った酒を飲んで、気持ちよく酔っ払った状態だったりするとか? 確かにコップ酒よりも陶器酒のほうが陶酔出来そうな気がしますよね。 高級感がありますからね、陶器。 投機筋にも受けがよさそうです。 冬季オリンピックのメダルが陶器だったりしたら、ちょっと嫌かも知れませんけど。 1位が陶器の壺、2位が陶器の皿、3位が陶器のブルーレットとか。 特に3位の人は気分がブルーになって、陶器を投棄したくなるに違いありませんが、となると、 「陶」 = もやもやして晴れないというのも、何となく分かるような気がしますな。 で、6月は雨ばかりで晴れなくて、心も晴れなくて、鬱陶しい。 そういう流れになるわけでありますが、この先、1ヶ月間、何を楽しみに生きて行けばいいんですかねぇ。 …ということで、今日は 『6月の楽しい過ごしかた』 について考えてみたいと思います。 今の時点ではまったく何も考えていないので、果たして1回分のネタになるのか、ちょっぴり心許ないものがありますが、とりあえずは今年限定で6月6日。 金星の太陽面通過 というのがありますな。 レア度では金環日食よりも上で、今回見逃すと、次回は105年後の2117年12月11日まで見れないみたいです。 さばクン、149歳。 死んじゃってるでしょうなぁ、多分。 一生に一度のチャンスとなると、何としてでも見たいっ! そんな思いに囚われるのが人情というものなんですが、今回のコレに限って言えば、まったくもってどうでもいい。そんな気がしちゃいます。 地味過ぎっすよね、こんなもん。 土星の太陽面通過で、輪っかまで見えるというのならともかく、所詮は金星。 んなもん、先場所の大相撲で、豊響が白鵬に勝った時のも見たような気がします。 金星がキンキンに光って見えるならまだしも、ただの黒い影みたいな感じだし、こんなの、ただの黒星じゃん!

 とまあそんなことで、こいつに期待が持てないとなると、6月の楽しい過ごしかたは、何もない。 そういうことになりますな。 となると、ウツを発症したり、湿気で股間にカビが生えたりすることなく、何事も無く夏を迎えることが出来れば、それだけで十分。 そんな消極的な気持ちになってしまうんですが、実を言うとここ数日、微妙に体調が優れなかったりするんですよね。 草むらの隣のポンプ場で仕事していたら鼻水が止まらなくなったので、イネ科の花粉にやられちゃったのか? …とか思っていたんですが、ちょっぴり喉と頭が痛いような気がするし、体温のほうも平熱に比べると0.2℃くらい高くなってるような気がするので、軽い風邪なのかも知れません。 もしくは “六三” にやられちゃったとか。あり得る話ですよね。そもそも “六三” というのは何なのかというと、年末になると新聞販売店がオマケしてくれる 「高島暦」 。 あれのフェチの人ならよく知っていると思うんですが、病気でもないのに頭が痛い、熱っぽい、体がだるい。そんな時は “六三” に掛かっているんです! そんなことが書かれていたように記憶しております。 それって、ただの病気なんじゃ? 子供心にも、そう思わずにはいられなかったんですが、でもまあ、高島クンがそう言い張るのなら、もしかしたら病気ではなくて、“六三” なのかも知れないね。 最近になって、そう思えるようになってきました。 いやあ、僕も大人になりましたなぁ。 ワケのわからん事を言ってるヤツには、何か言うだけ労力の無駄ですからね。 そうそう、ロクサン、ロクサン。 はいはい。 そんな感じで適当に受け流しておくのが得策だと思うんですが、何でもいいけどこれ、 “ロクサン” という読み方で合ってるんっすかね?  子供の頃から何の根拠もなく勝手にそう思い込んでいたんですが、今になって、ちょっと心配になってきましたなぁ。

 ということで、とりあえずググってみました。  六三除けというのがヒットしたんですが、そうそう、これこれ。 高島クンにも同じような図が書いてあったんですよね。 URLの最後のところが “rokusan.html” となっているので、読みとしては “ロクサン” で正解だったようですが、 「図の子女」 「図の子男」 ともに、数字の (八) のところが気になりますなぁ。 出来ればこの部分には数字を付けずにおいて欲しかった気がするんですが、湿気で股間にカビが生えたりとか、そういう症状が出る場合も考えられるので、ま、やむを得ないところかと。 で、今の僕の場合はどうなのかというと、数え年で45歳ということになるので、9で割ると 「5」 が立って 「0」 が残ると。 そういう解釈でいいんですかね? 何だか説明が分かりにくくて、考えているうちに頭が痛くなってきたんですが、残った数字が 「0」 ということは、該当個所、無しっ! 僕はぜんぜん “六三” なんかじゃない♪ そんな事実が判明して何よりではあるんですが、ただ、ネタ的にはちょっと微妙ですな。 頭が “六三” であることが判明して、ああん、やっぱりぃ。。。 これはもう、直ちに “六三除け” の儀式を行わなければなりませんなぁ。 そんなふうに話を進めていこうと企んでいたのに、駄目じゃん! ま、自分がどうあれ、そんなふうに話を進めていく気は満々なので、さほど大きな問題ではないんですが、何でもいいけどこの図には 「六三除けの秘法」 と書かれているんですが、その肝腎の秘法というのがどこにも書かれてませんよね。鹿野山神野寺というところに行って、厄除け・厄祓いのご祈祷を受けろ! そういうことなんでしょうか?  ここ を見ると、 「大」 やら 「特別」 といった字の付かない、いちばん安い普通の厄除祈祷でも1万円也なんだそうで、ぼったくり感が半端ないんですが、でも大丈夫。 こんなオッサンの怪しげな力に頼らなくても、ご自宅で簡単に、自分の力で何とかすることが出来ます。 高島暦にはその方法までちゃんと書かれていたんですよね。 偉いぞ、高島クン♪

 で、僕はその “六三に打ち勝つ方法” を、今でも鮮明に記憶しているんですが、神野寺の野郎を無駄に利することが無いように、ここにその秘法を紹介しておきたいと思います。 用意するものは豆腐一丁。 それだけです。 服装はパンツ一丁だろうが、フリチンだろうが、何でも構わないんですが、下半身を露出した状態で豆腐と格闘しているところを近所の人に目撃されたりすると著しく体面を損なうことになるので、パンツくらいは履いたほうがいいかも知れません。 で、用意した豆腐をですね、年の数だけ賽の目に切ります。 用意するものは豆腐一丁だけと言いましたが、よく考えたら、切るためのまな板と包丁も必要ですな。 お詫びはしませんが、とりあえず訂正だけしておいて、で、パンツ一丁で包丁を振り回しているところを近所の人に目撃されたりすると、川俣軍司? …と思われて怪しまれる恐れがあるので、ズボンを履くか、パンツを脱ぐか、どちらかを選んだほうがいいかも知れません。 で、切った豆腐をどのように料理するかについては、特に触れられてなかったような気がするんですが、とりあえず呪文を唱えるんですよね。 「ごおうなる、なんとか、かんとか、はびこられ、どーとか、こーとか、なんとかにけり。」 とか、そういうの。 とまあそんなことで、僕が “六三除け” の方法として覚えているのは、そんだけ。 要するに、詳しいことは何も分かっていないに等しいんですが、でも大丈夫。 ググればきっと何らかのサイトが引っかかってくるに違いなくて、何の心配もいりません。

 ということで、それでも駄目なら六三除け☆。 どこかで見たことがあるような図と説明が載っておりますな。 まんまパクリ? ただ、その除け方法はというと、僕のまったく知らない世界が展開されておりました。 八つに割れてる八つ手の葉っぱを探せだと? 豆腐は? 豆腐はどこへ行ってしまったの? 豆腐なら近所のスーパー一号館にも売ってるから、楽じゃん。 …とか思って余裕をかましていたら、いきなり八つ手の葉っぱとか言われて、焦ってしまうんですが、そんなのどこに生えてるんすかね? モンテスラの葉っぱが使えるかなと思って数えてみたら、15枚で多すぎて駄目だったみたいだしー。 というか、倍近くも違っていたら、わざわざ数えなくても駄目だと分かりそうなものなんですが、ま、モンテスラの葉っぱと言われても、八つ手以上にワケが分からなかったりするので、使えなくて何よりだったりするんですけど。 で、どうしても八つ手が見つからなかった場合、ヤスデで代用とかは駄目なんすかね? ま、ヤスデを原因不明の病の場所に1日数回押し当てるというのは嫌なので、出来れば代用出来ないほうが嬉しかったりするんですけど。 いずれにしろ、こいつは使えそうにも無いので、次。 福天 (ふくでん) 。 「お水取り」 や 「お砂取り」 といったコンテンツの下に僕の探していたものがあったんですが、おお、これこれ♪ 僕の記憶にあるのは、まさしくこの 「六三除け」 でありました。 御神酒を1合、醤油を少々。 このあたりのキーワードをすっかり忘れていたんですが、呪文のパートはわりといい線、いってましたよね。 「五王」 と 「はびこられ」 と、最後の 「けり」 は、完璧でした。 で、豆腐は5切れ食うんですな。 そのままでは味気無いので、ちゃんと小皿に醤油を用意しておくあたり、なかなか配慮が行き届いてますよね。 残った豆腐を川か海に流すというのは、ちょっとどうかと思うんですけど。 というか、仏壇に立てたロウソク1本でも何とかなるようなので、わざわざ豆腐を切ったり、食ったりする必要は無いような気もするんですけどー。

 結局のところは何だっていいし、その程度のことで治るみたいだし、早い話が 「病は気から」 …というか、 「六三は気から」 。 そんなものだという気がするんですが、体調管理には十分注意して、6月3日の 「六三の日」 を無事にやり過ごそうではありませんか。 で、とりあえずは6月10日の 「六一〇ハップの日」 を楽しみに、1週間、頑張りましょう♪

 ということで、その他の楽器編として、今日はジャズテットを取り上げてみたいと思います。 ジャズテットってぇと、アート・ファーマーベニー・ゴルソンの双頭コンボで、そこにトロンボーンが絡んで3管編成になるヤツ。 そういった認識で、あながち大きく間違ってはいないと思うんですが、ファーマーとゴルソン、どちらが実質的なリーダーと言えるのかは判然としなくて、楽器別に分類しようとすると、その他。 そういう独自の基準によって、ここで取り上げることにしたいと思います。 ジャズテット = ゴルソン・ハーモニーというイメージが強いので、主にあのオッサンが主導権を握っているのではないかという気がするんですが、今日紹介する 『ザ・ジャズテット・アンド・ジョン・ルイス』 というアルバムは、ちょっと異色です。 名前の通り、ジョン・ルイスが参加しているんですが、ピアノを弾いているのはシダー・ウォルトン。 じゃ、ルイスは何をやっているのかと思ったら、楽曲提供、並びに編曲と指揮を担当。 そんなの、ジャズテットじゃねえ! そう言いたくなる気持ちは分からんでもないんですが、ゴルソンの編曲ってぶっちゃけ、3曲くらい続けて聴くと飽きちゃいますからね。 マンネリを打破するために新しい頭脳を導入するというのは、なかなかのアイデアだと思うんですが、果たしてそれが吉と出るか凶と出るか、その成果の程を確かめてみることにしましょう。

 ということで、まずは  「ベル」 。 M.J.Q でも取り上げられている楽曲なんですが、こっちのほうが元祖みたいで、これが初録音なんだそうです。 出だし、荘厳で、クラシカルで、ちょっぴり小難しい系のアレンジが施されていたので、嫌な予感が走ったんですが、その後、テーマに入って、嫌な予感は立ち止まりました。 まあまあ、普通? で、ソロ先発はアート・ファーマー。 この人はアレです。 アートの名に相応しい、芸術的な素養を持った農民だったりするので、ルイスの要求にもきっちり応えられるものと思われるんですが、ここではアレです。変に気負わず、わりと素直にスイングする。 そんなプレイに徹していて、悪くないと思います。 で、続いてのソロはゴルソン。 この人、作編曲家としては高く評価されているんですが、テナー奏者としてはあまり多くを語られることがなく、無駄にクドい吹きっぷりが、概ね不評。 そういうキャラだったりするので、あまり多くは期待していなかったんですが、うーん、まあまあ? で、以下、程度なアンサンブル・パートを挟んで、トム・マッキントッシュとシダー・ウォルトンが短めのソロを取って、おしまい。 何というか、ま、異色なジャズテット。そういう感じだったのは確かでありました。

 で、次。  「ミラノ」 。 ルイスくんのオリジナルの中でも、かなり有名な部類の曲であります。 テーマ部はシダーのピアノが主旋律を奏でて、そこに3管がお洒落に絡んでくる感じ。 室内楽っぽい仕上がりなので、梅雨時でも大丈夫だし、引きこもりの人たちにも受け入れられやすいのではないかと思いますが、ゴルソン、トムくん、農民の順で、各自の落ち着いた風情のソロが展開されて、終盤は集団即興演奏風に3者が絡み合って、でもって、テーマに戻って、おしまい。 簡単に書いてしまえば、そういうアレなんですが、個人的には嫌いではなくて、まずまずよかった。 そのように思います。 で、続いては、ルイスの作品の中でもっとも良く知られている 「ジャンゴ」 。 メンバーたちが “えっ、こんなテンポで!” と驚いたという斬新なアレンジによって、うんぬん。 そう、岡崎正通クンが書いているのを最初に見てしまったので、演奏が始まっても、 「えっ!」 と驚いたり、 「うっ!」 とマンボを歌ったり、 「よっ!」 と戸塚ヨットスクールに入校したりということは無かったんですが、 ほぉ。 その程度には関心しました。 確かになかなか斬新なアレンジだったりしますよね。 スローなテンポで始まって、途中からミディアムに転じて、スインギーに。 それがこの曲をやる時のお決まりなんですが、いきなりアップで来ましたかぁ。 「こんなのジャンゴじゃないっ!」 と、ジュゴンのジュンコあたりが文句を付けるかも知れませんが、人魚ごときが何を言おうと、僕はルイスを指示するっす。 作曲者本人がよかれと思ってやっているんだから、他人がとやかく言う筋合いはありません。 ましてや、他人魚は言われたくないですよね。 ゴルソン、ファーマー、シダー、トムと続く各自のソロも、ハード・バピッシュで普通にいい感じだし、その背後で聞かれるアンサンブルも嫌みにならない程度に気分を盛り上げてくれるし、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。  「ニューヨーク19」 。 何が “19” なのかはよく分かりませんが、 「ベル」 と同じく、M.J.Qのレパートリーのひとつです。 で、同じく、こっちのバージョンが初録音のようで、ルイスくん、もしかしてこのアルバムに結構マジで取り組んでいる? で、演奏のほうはアレです。 トランペット主導で、残りの2管が綿密に絡んでくるテーマ部は、バラード調。 アドリブ・パートに入っても概ねその調子で、わりとオーソドックスにまとめてきた感じなんですが、ゴルソンもこのテンポならクドさ3割引きなので、安心して楽しめます。 続くファーマーとシダーはバラードにも定評があるので、すっかり安心モードだし、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 ということで、次。 「2デグリーズ・イースト、3デグリーズ・ウエスト」 。 カタカナ英語だと今ひとつ分かりにくいので、日本ではもっぱら 「2度東、3度西」 というタイトルで呼ばれているようですが、何となく名前だけは聞いたことがありますな。2度東、3度西なら、最初から1度西でいいじゃん。 そんな気がしないでもないんですが、 「3歩進んで2歩下がる@水前寺清子の法則」 とか、何かそのようなものが発動したのかも知れません。 で、曲のほうはというと、都会的なブルースというか、そういった感じのアレだったりするんですが、テーマの後、トーマス・ウイリアムスのベース・ソロが出てくるところがとってもアレで、いいと思います。 続くシダー・ウォルトンのソロもクール・ファンクで、いい感じだし、で、以下、テリー・ファンクなファーマーと、ドリー・ファンク・ジュニアなゴルソンのソロがフィーチャーされて、いやあ、懐かしいですなぁ、ファンク兄弟。  『ファンク兄弟の熱烈ファ○ク』 とか、そういうホモビデオを作れば、マニアには受けるかも知れませんなぁ。 個人的には、まったく見たいとは思わなかったりするんですけど。 …などと妄想に耽っているうちに、テーマに戻って、おしまい。

 ということで、ラストです。  「オッズ・アゲインスト・トゥモロウ」 は、ハリー・ベラフォンテが主演した映画 『拳銃の報酬』 のために書かれたナンバー。 ほの暗い叙情を漂わせたテーマとスウィングする部分とが、たくみなコントラストを描き出して行く。 そんなふうに正通クンが述べておりますが、 「たくみな」 と言えば、薬注ポンプ屋さんにそんなのがありますよね。 精密ポンプのリーディングカンパニー、株式会社タクミナ。 職業柄、なんとなく馴染みのある名前なので、とりあえず書いて見たんですが、職業柄、好きな枕は “蕎麦殻” で、好きなパンツは “イチゴ柄” 。 いや、職業はあまり関係なくて、単なる個人の趣味だったりするんですが、知的で静かなバラード調なんですな、これ。 『拳銃の報酬』 とは似つかわしくなくて、どちらかというと 『饅頭の琴欧洲』 。 そんな感じだったりするんですが、ちょっとだけマイルスの 『死刑台のエレベーター』 を彷彿させる、都会の夜のアンニュイが感じられないでもなく、で、途中からはテンポが速くなって、普通にハード・バップっぽくなったりもするんですが、個人的にはずっと暗い調子のままでやってくれたほうがよかったような? でもまあ、ずっと暗い調子のままでやられると、途中で飽きちゃうに違いないので、 暗い → 明るい → 暗い。 そういう3部構成にしたのは賢明な措置だったのではないかと思うんですが、演奏時間が11分27秒と無駄に長かったりするので、やっぱり途中でちょっと飽きて、とまあそんなことで、今日は以上です。

【総合評価】

 こんなの、ジャズテットじゃないっ! そう、声を大にして言いたくなるんですが、思った以上にジョン・ルイス色が強過ぎでありますな、こりゃ。 でもまあ、ジョンイル色が強過ぎるよりは全然マシだし、これはこれで、アリかも知れません。 ゴルソンは脇役で、人間の毛で言えば、脇毛みたいなもの。 そう最初から割り切れば大丈夫だと思うし、ゴルソン・ハーモニーを毛嫌いしている人にはむしろ好都合だったりするし、何というか、これ、モダン・ジャズ・ジャズテットの作品だよね♪ …というのが本日の結論です。


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