THE MASTERSOUNDS PLAY HORACE SILVER (WORLD PACIFIC)

THE MASTERSOUNDS (1959,1960)

THE MASTERSOUNDS PLAY HORACE SILVER


【パーソネル】

BUDDY MONTGOMERY (vib) RICHIE CRABTREE (el-p)
MONK MONTGOMERY (el-b) BENNY BARTH (ds)
【収録曲】

(01-03) ECAROH / ENCHANTMENT / NICA'S DREAM
(04-06) DOODLIN' / MOONRAYS / BUHAINA
【解説】 ( 2012年06月10日更新 / 連載 1,035回 )

 宇宙人がアセンションを語りはじめました。 そんなタイトルの電子書籍があったので、とりあえず買ってみました。 ということで、今日はこの本について語ってみたいと思うんですが、題して、 『さば君が宇宙人がアセンションを語りはじめましたを語り始めました』 。 果たして、語るに足りる内容であるのかどうか、甚だ疑問ではあるんですが、今週は現場監督業のほうが微妙に忙しかったりするので、あわよくば、超手抜きモードでお茶を濁すことにして。 で、この本はアレです。 田村珠芳という人が書いたみたいです。 どういう人なのかと思ってググってみたら、追加キーワードの候補として 「地震」 とか 「予言」 とか 「詐欺」 とか、そんなのが出てきました。 詐欺師呼ばわりされたりして、 “Google” を名誉棄損で訴えていいレベルですよね、こりゃ。 で、読み進むうちに、この人はどうやら、経済に強いらしいというのが分かってきたんですが、だとすれば、なかなか世の中の役に立ちそうなキャラでありますな。 少なくとも、きゃらぶきに強いキャラよりは需要が多そうな気がします。 そんなの、佃煮屋くらいにしか相手にされなさそうですもんね。 佃煮屋ファミリーって、ちょっぴりシルバニアファミリーみたいで悪くない気はするんですが、小魚とか、アサリとか、昆布とか、イナゴとか、いろいろな食材があってこその佃煮ですからね。 きゃらぶきだけで飯を食うというのは、ちょっと難しいような気がします。 で、この珠芳ちゃん (←どうやらオバハンらしい) が、具体的にどのように経済に強いのかというと、2007年の7月。 講演会の場で、株価が暴落する。 そう言い切っちゃったらしいんですよね。 するとその翌日、サブプライムローン問題が発覚して、実際に株価が暴落しちゃったそうですが、凄ぇ! めっちゃ凄ぇ! もう、インサイダー取引の疑いで、証券取引等監視委員会に監視されても、文句を言えないレベル。

 そういえば子供の頃、地元の子供会か何かの行事で、集会場の裏の空き地の草むしりとかをやらさせた事がありましたな。 ボランティアではなく、一応は近所の 「いよさん」 という駄菓子屋で、銀矢サイダー1本と交換出来る商品券のようなものが配布されたんですが、今から思えばあれ、 “銀矢サイダー取引” に当たるんじゃないですかね? ま、当たったとしても何の問題もないので別にいいんですが、で、当たると言えば同じメーカーが作っている 「みかん水」 は、よく10円が当たりましたなぁ。 そんなところに予算を使うのなら、10円分、みかんの味を濃くしろよ! …と言いたくなるような、単なる 「みかん色をした水」 に近い飲み物ではありましたが、ま、作る側からすれば、かなり経済的な商品であったのは間違いのないところでありましょう。 とまあ、それくらい経済には明るい珠芳ちゃんの言うことなので、今後の予測にも真剣に耳を傾けなければなりませんが、どうやら日本の経済は、お先真っ暗。 そう断言せざるを得ません。 2009年末には平均株価は5000円ぐらいまで下がり、2010年には3500円ぐらいまで下がるのではないかと思います。 …って、マジかよ!? 僕の記憶では、そこまで酷くは暴落しなかったような気もするんですが、調べてみたら2009年2月に7568円くらいになって、かなりヤバ気だったりしたんですが、その後はなんとか持ち直して、8500〜11000円くらいを行ったり来たり。 そんな状況になってました。 珠芳ちゃんの経済予測、駄目じゃん!

 が、ここで見捨ててはいけません。 彼女には生物に関する深い知識があったりします。 「刺身って、生物だよね♪」 という、その辺の主婦でも知ってるような、ナマモノに関する知識ではなく、セイブツに関する深い知識。 地球人のDNAはもともと12本あります。 でも、動いているのは2本だけ。あとの10本は動かないように改造されてます。 …って、マジっすか!? 誰がそんな余計な改造をしたのかと思ったら、どうやら宇宙人の仕業のようですが、そもそもDNAって、 「本」 とか、そういう単位でカウント出来るものでしたっけ? DNAって、デオキシリボ核酸のことっすよね? もし彼女が 「同窓会で 中川クンがくれた 赤鉛筆」 の略語としてDNAという言葉を使っているのであれば、何となく納得はいくんですけど。 親の跡を継いで 「ナカブン」 (←「中川文具店」の略?) というお店を経営している中川クン(47歳)が、 「お値打ちな “色鉛筆12本セット” がありまっせ!」 と、問屋のオッサンに言われて大量に仕入れてみたら、12本全部が赤色やんけ! そんな詐欺商法に引っかかってしまい、売るわけにもいかず、在庫処分に困って、しかたなく同窓会で同級生にばら撒いたところ、至って不評。 ま、当然でしょうな。 そんなものを貰っても、地球人としては使い道に困りますよね。12本のうち、せいぜい2本も活用すればいいところかと。 ちなみに宇宙人にはDNAが36本あるそうですが、もしかして中川星人クン、36本入りの赤鉛筆セットをつかまされちゃったとか? だとすれば、宇宙人の知能もあまり大したことはありませんなぁ。。。

 ちなみに、地球に入植している宇宙人には、いくつかの人種があるようです。 プレアデス星人とか、ベガ人とか、金星人とか、マゼラン星雲人などなど。 で、珠芳ちゃんに内部情報を漏らしている宇宙人は、どうやら金星人のようですが、見た目としては宇宙人離れしていて、普通の地球人にそっくりなんだとか。 昔からそうなんですよね。 火星人はタコみたいな格好をしているというのに、金星人は至ってノーマル。 北欧系のギャルに似ているので “ノルディックタイプ” と呼ばれて、プロポーションなんかもけっこう均整が取れているという。 金星人だから、均整が取れている。 そういう発想なんでしょうな、多分。 火星人なんか、イメージ的に “仮性○茎” とかしか浮かんでこないので、いろんな点で損をしちゃいます。 それはともかく、北欧人なんて、ただでさえ暑さに弱いのに、灼熱地獄の金星なんかでちゃんと生きていけるんですかね? でもまあ、 「太陽人」 なんて奴らもいるみたいですからね。 うちらのところも結構クソ暑いんだけど、でもまあ、太陽人が住んでるところよりはマシだよね♪ …とか言って、でも内心ではちょっぴり悔しかったりもして、最高気温ランキングで熊谷と多治見に負けて2位に終わってしまった桑名人のような心境を味わっているのではなかろうかと。

 とまあそれはそうと、新聞報道によると、アメリカの27州では、水道水に精神安定剤を入れたことがあるそうです。人々の興奮を抑え、暴動を起こさないためです。 …って、マジっすか!? まさかと思いつつ調べてみたら、何だかわりとマジっぽいので、ちょっとビビってしまったんですが、 『聖☆オーラル学園』にも書かれているところを見ると、信憑性はかなり高いと言わざるを得ません。 で、元ソースはどこなのかと思ったら、 『月刊ムー』 からの都市伝説。 が、書いてあることは意外なほど、まともでした。 水道局の人が意図的に混入したというワケではないんですな。 よく、ウンコに未消化のコーンとか、ひじきとかが混入することがあるんですが、あれと同じレベルの、いわば不可抗力のようなもの。 珠芳ちゃんが言ってるのとは、かなりニュアンスが違います。 しかも彼女は、日本の一部の自治体では、消毒のためと称して塩素やフッ素を入れていますね。普通に飲める水にわざわざ薬品を添加しているのです。たとえ微量でも、毒性のある塩素をわざわざ水道水に入れて国民に飲ませているのはどういうことか、一度考えてみたほうがいいと思います。 そんなことまで言っちゃってますな。 消毒のためと称して…って、実際、塩素は消毒じゃん! で、フッ素は虫歯予防じゃん! 普通に飲める水にわざわざ薬品を添加って、消毒しないとめっちゃ雑菌が蔓延って、下痢じゃん! ちなみに最近は細菌撲滅用の薬物として、塩素ガスそのものではなく、次亜塩素酸ナトリウムというのを使うのが一般的なんですが、この人、アホな宇宙人にたぶかされているという事情があるとは言え、いくらなんでもちょっと、無知過ぎ ぃ。 むちむちギャルならまだ許せなくも無いんですが、ただのオバハンみたいだしー。

 で、その他、金正日は2003年にすでに死亡していて、今は3代目のダミーだとか、新型インフルエンザ騒動はブッシュ前大統領が起こした陰謀だとか、どうしてそんなことをしたのかというと、オバマ君が大統領になって、悔しかったからだとか、僕の知らなかった秘密がたくさん暴露されているですが、で、2011年の春には、日本に北から軍隊が攻めてくるんだそうで。 千島列島、樺太を経由して、北海道と三陸に上陸し、本土になだれ込んでくるって、マジかよ!? おまけに自衛隊の一部が同調してクーデターを起こすそうで、その挙げ句、日本は8つの国に分割統治されちゃうんだそうで。 北海道はロシア、東北地方はドイツ、関東地方はアメリカ、中部・北陸地方はフランス、関西地方はイギリス、中国地方はスペイン、四国はイタリア、九州・沖縄は中国の属国になっちゃいます。 僕の住んでる三重県は中部なのか近畿なのか、その属性が曖昧だったりするんですが、フランスとイギリスとの間で、取り合いになっちゃうんですかね? 僕はフランスもイギリスもそんなに好きではないので、隙を見て関東地方に亡命して、ステーキ、ハンバーガー食べ放題♪ 色水飲み放題♪ …の、アメリカさんの下僕にして頂こうかと思うんですが、あ、でも、分割統治された後に、富士山が噴火しちゃうんですか。いつのことなのかと思ったら、2012年の春。 で、それに前後して東京に直下型の地震も起こると。それはちょっと嫌ですな。 で、その後、日本は一度、水の底へと沈んでしまうんだそうです。 色水ではなくて泥水を飲まされそうで、ちょっとどころではなく、かなり嫌だったりするんですが、それで人類は滅亡しちゃうのかと思ったら、どうやらその心配はないみたいなんですけどね。 その鍵になるのが “宇宙人とアセンション” 。  そういう事になるようですが、詳しく説明するのもアホらしくなってきました。 アセンションって、若松親方の現役時代のしこ名? それは、朝潮っしょ。ん〜♪ …ということで、おしまい。

 ということで、今日はザ・マスターサウンズっす。 どういう集団なのかはよく分からんのですが、CD屋で 『ザ・マスターサウンズ・プレイズ・ホレス・シルバー』 というアルバムを見つけて手に取ったら、ジャケットにはウエス・モンゴメリーの姿があり、で、裏返してパーソネルを確認した結果、どうやらこれはモンゴメリー・ブラザーズの兄弟分のようなものらしい。 そういう判断が下されたので、購入に踏み切った次第なんですが、で、今回、改めて参加者を確認したところ、ウエスくんは入ってませんでした。バディくんとモンクくんはいるんですけどね。 何か変だと思ったら、フェンダーベースを弾いてるモンク・モンゴメリーだったんですな、ジャケ写のウエスっぽい人。顔が酷似しているので紛らわしいんですが、よく見ると顔がちょっぴり老けてるような気がします。 岡崎正通クンの書いた日本語ライナーによると、3兄弟のうち、上の2人が西海岸に進出して “マスターサウンズ” を結成したのに対し、弟のウエスは地元のインディアナポリスで素股をマスター。 時折、ゲストとして一緒にプレイするという形を取っていたようですが、やがてグループは解散。 で、ウエスを正式メンバーに加えて、晴れて “モンゴメリー・ブラザーズ” を結成。 そういう流れになるようなんですが、本アルバムは、そんな “マスターサウンズ” によるワールド・パシフィック時代の最後の作品で、タイトルにあるようにファンキー・ジャズの名バンド・リーダー、コンポーザーだったホレス・シルバーの作品ばかりをとりあげて演奏している。 そういうアレだったりするようです。 岡崎クンの原文ではホレス・シルヴァーという表記になっているんですが、日本人がわざわざ下唇を噛んで “ヴァ” の発音をするのって、何だかこっ恥ずかしくて嫌なので、カタカナ風に改竄させて頂いたことを報告しておいて、では、演奏を聞いてみることにしましょう。

 1曲目は 「エカロー」 。 カタカナだと分かりにくいんですが、英語で書くと “ECAROH” 。 “HORACE” の逆綴りでありますな。 日本でいうと、 “たけむらたけこ” の逆さ読みが有名だったりするんですが、ラテンっぽいタイコのリズムで始まり、そこにベースとピアノが絡んできて、でもって、ヴァイブが出てきて、ファンキーなテーマを演奏する。 そんな導入部がワクワク感満載だったりするんですが、何でもいいけど、シルヴァーの “ヴァ” は駄目なのに、ヴァイブの “ヴァ” は大丈夫だという自分基準が今ひとつよく分からなかったりするんですが、バイブだとどうしても、大人のオモチャが頭に浮かんできちゃいますからね。 青少年に余計な刺激を与えてしまってはアレなので、敢えて僕が下唇を噛む道を選んだ次第でありますが、それはそうとこれ、いいっすなー。 今までこの曲に関して、これといった印象を持ってはいなかったんですが、なかなかの佳曲である。 そのように評価していいんじゃないかという気にさせてくれる仕上がりになっております。 で、ソロ先発はバディ・モンっすな。 熱く燃えるヴァイブ・プレイ♪…とはいかないんですが、ま、さらっとした出来で、悪くないです。 続くピアノのリッチー・クラブトリーは、ジャケットで見る限り白人の兄ちゃんっぽいんですが、適度にブルージーで、悪くないです。 で、最後はヴァイブとドラムスの4バースでそれなりに盛り上がって、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 出だし、極めて会長。 そのように評価していいと思います。

 で、次。  「エンチャントメント」 。 タイトルは 「魔法にかける」とか 「魅惑」 とか、そういった意味であるようですが、魅惑の変身、ふぉん・て〜ぬ♪ 懐かしいですなぁ、 『ノックは無用』 。 セクハラ事件で本当に無用になっちゃいましたけどね、横山ノック。 で、曲のほうはアレです。 ゆったりとしたエキゾチックな雰囲気が何とも言えずに魅惑的でありまして、シルバー作品とヴァイブとの、意外な相性のよさを感じさせるものとなっております。 ま、どちらもラテン系に強いキャラなので、そんなに意外というワケでもないんですけどね。 ムール貝が実はムラサキイガイだというくらいの意外性だと言えるかも知れませんが、で、ソロ先発はバディ・モンくん。 基本、淡々とした味わいなんですが、で、続くリッチーのピアノも、淡々とした仕上がりです。 M.J.Q的な趣味のよさを感じさせる、ぷちファンキーなラテン系室内楽。 そのように位置づけていいかも知れませんが、最後に出てくるベニー・バースのドラムス・ソロも地味にリズミカルで、ちょっぴりメロディアスで、明るい茶の間の笑い声〜、ビオヂアス〜3錠。 2ちゃんねるに 『東海地方の奴ならビオヂアスのCM知ってるよな』 というスレが立っていたので、もしかしたら名古屋ローカルなのかも知れませんが、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。  「ニカズ・ドリーム」 。 日本名 「ニカの夢」 っすな。 もっと遠くまで飛びたいねん。テレマークもばっちり決めたいねん。 それは 「ニッカネンの夢」 。 昔、そういう名前のスキー・ジャンパーがいましたよね。 アホネン以前は、フィンランド人と言えばニッカネンやねん。 それくらい有名だったんですが、ニッカネンは毎日、日記を書くのが日課やねん。 いい心掛けだと思います。 個人的には心掛けよりも 「そぼろあんかけ」 のほうは好きなんですが、で、この曲はパノニカ婦人に捧げられたものとして知られております。 ジャズ界のパトロンで、好きな紙はハトロン紙。 そういうキャラだったりするんですが、絵を描くのが趣味で、二科展に入選するのがニカの夢だったそうで。 ま、工藤静香でも16作連続で入選するくらいだから、ハードルはわりと低いような気もするんですが、早くカニカマになりたい! そんな、カニの夢のほうが難しそうなんですが、で、演奏のほうはアレです。 ラテンのノリで、いい感じっす。 バディ、リッチーと続く各自のソロも上出来だし、終盤は、第2テーマとタイコとの絡み → ヴァイブとタイコの4バースという流れで大いに盛り上がって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 ここまで3曲、まったく隙らしいものがなくて、上々っす。

 で、続いては 「ドゥードリン」 っすか。 タイトルの意味するところはアレです。 電話しながら、手で受話器のコードを弄んだり、メモ帳とかに落書きをしたり。 そういった状況を示すものであるというのを、昔、何かで見たことがあるような気がするんですが、で、調べてみたら、 (話・考え事をしながら) いたずら書きする。のらくらする。ぐずぐずする。 そんな事が書かれていたので、ま、当たらずと言えども遠からず…かと。 となると、アレですな。 料理する、 (話・考え事をしながら) いたずら書きする、する。 アメリカのニワトリの鳴き声の “クック・ア・ドゥードル・ドゥ” を日本語訳すると、そういう意味になるんですな。 ワケのわからんことを喚いていたんですな、アメリカン・チキンって。 で、演奏のほうはというと、かなりスローなテンポで、ブルージーさを前面に押し出したゼンメ (←暖流系の小魚。ヒイラギとも言う) 。 そういった仕上がりだったりするんですが、煮付けにすると美味しいですよね。 僕は小魚が嫌いなので、ゼンメなんて、ぜんぜん美味しいとは思わないんですけど。 ソロ・パートはバディ、リッチーの順で、ちょっぴりマンネリ 化してきた気がしないでもないんですが、中盤、第2テーマみたいなのが出てきた後、モン・モンのエレベ・ソロが地味にフィーチャーされたりして、それなりに工夫の跡は窺えるので、ま、大丈夫かと。 エレベと言えば、パーソネルを見ると、リッチーくんはエレピを弾いているような記載になっているんですが、音を聞いてる限りは普通に生っぽくて、そこのところはどうなんすかね? ま、別にどうでもいいような気もするんですが、ということで、おしまい。

 で、5曲目は 「ムーンレイズ」 っすか。  「月光」 っすな。 個人的には馴染みのないナンバーだったんですが、ちょっぴりボビー・ハッチャーソンっぽい新主流派を彷彿させるような仕上がりだったりして、なかなか。 バディ、リッチーと続くソロも、なかなか。 ベニー・バースのブラッシュ・ワークも耳に心地よくて快適だし、全般的に何だか地味で、特筆すべき点は無いんですが、悪くはない。 そんな1曲だと思います。 ということで、ラスト。  「ブハイナ」 。 タイトルはアート・ブレイキーの回教名でありますな。 ジャズ・メッセンジャーズの盟友でありながら、袂を分かつことになる2人でありますが、僕たち、離ればなれになっても、歯並び悪ぃ。 そんな関係であることが窺われて、矯正歯科に行けよ…と。 で、お洒落さがみじんも感じられない曲名なので、あまり多くは期待していなかったんですが、出だしの部分は何か、どこかで聞いたことがあるメロディですな。 バド・パウエルの演奏で何かこんなのがあったような気がするんですが、全般的には、初耳のような気も。 スインギーな仕上がりで、テーマの後、最初にピアノのソロが出てくるというのもちょっぴり新鮮だし、その後、ベースのソロが出てくるところにも工夫の跡が窺えるし、で、最後にヴァイブが出てきて、こんにちは。 お嬢ちゃん、一緒に遊びましょ♪ とまあそんなことで、テーマに戻って、今日は以上です。

【総合評価】

 知る人ぞ知るシルバーの名曲を堪能出来る、そんな1枚でありました。 ぶっちゃけ、全体的に地味っぽくて華がなくて、2曲くらいウエスがゲスト参加してくれていると、もっとよかったかな? …と、そんな気がしないでもないんですが、ゲストとか、下種 (げす) なことは言わずに、与えられた4人のプレイを精一杯に楽しむ。 そんなオトナの態度が肝要なのかも知れません。 期待度ゼロだったピアノのリッチーくんが思いの外に頑張ってくれていて、これは “モンゴメリー・ブラザーズ” からウエスを引いたものではなく、あくまでも “ザ・マスターサウンズ” のサウンドなんだな。 そう実感することが出来て、素股好きのマスターにも、オススメ♪


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