LOUISIANA SLIM (PRESTIGE)

LEON SPENCER (1971/7/7)

LOUISIANA SLIM


【パーソネル】

VIRGIL JONES (tp) GROVER WASHINGTON JR. (ts,fl) MELVIN SPARKS (g)
LEON SPENCER (org) IDRIS MUHAMMAD (ds) BUDDY CALDWELL (conga)
【収録曲】

(01-03) LOUISIANA SLIM / MERCY MERCY ME / (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
(04-05) OUR LOVE WILL NEVER DIE / THE TROUBLE WITH LOVE
【解説】 ( 2012年04月29日更新 / 連載 1,029回 )

 今日は “日本三○” とか “日本三○○” とか “日本三大○○” とか、そういうものについて考えてみたいと思うんですが、いやあ、ゴールデンウィークですなぁ。 うちの会社の休みは暦通りなので、3連休 → 2日出勤 → 4連休。 そういうシステムになります。 で、後半には岩国のフレンドシップデーに行くことになっているんですが、せっかくなので広島、宮島、錦帯橋あたりも散策してこようと思っております。 安芸の宮島と言えばアレですよね。 “日本三景” 。 宮島以外の他の二景はどこなのかと言うと、天橋立と松島でしたっけ? どうしてこの3つが選ばれたのかというと、昔のオッサンが何か適当なことをホザいたから。 恐らくそういうことではないかと思うんですが、裏で多額の裏金が動いたことも考えられますよね。 サザエさんのオープニングで取り上げられるだけでも、かなりの経済効果が期待されるそうですが、ましてや日本三景。 産経グループが三景の選定に深く関わっているのは間違いないところでありましょう。 ま、経緯はどうあれ、宮島。 今回、初めて行くので楽しみにしているんですが、調べてみたら厳島神社の大鳥居が こんな状況 に。 えー、マジっすか? 厳島神社にとって大鳥居は、大トリを務める鳳啓助。 それくらい重要な役割があるんですが、この前の暴風で ここの部分 の銅板が剥がれちゃったみたいですな。 えー、ぜんぜん大したことないじゃん! これくらいの破損で全面をびっしり足場で囲っちゃうとは、足場業者から多額の裏金が動いたんじゃないか? そう勘ぐってしまうんですが、ただちに影響はないレベルの損傷のように思われるので、せめて連休明けから工事を始めてくれればいいのにぃ。。。

 が、年度明けで足場屋さんも暇だったのか、足早に足場を架けられてしまって、僕が行くことには全体を覆われてしまいそうな勢いなんですが、ま、海の真ん中に組まれた足場というのも、それはそれでシュールで、いいかも? …と、無理やりにでもポジティブに考えないと、やりきれないんですが、で、世の中には “新日本三景” というのもあるんですな。 この手の “新ナントカ” で成功したのは、郷ひろみ・西城秀樹・野口五郎の “新御三家” くらいしか思い付かないんですが、 “新日本三景” というのもまったく定着してませんよね。 どこが新しい日本の三つの景色なのかと思ったら、大沼、三保の松原、耶馬渓。 なーんか地味っすなぁ。 ちなみに三保の松原は 『暴れん坊将軍』 のオープニングで松平健が馬に乗って走っているところなんですが、 “がっかり名所” だという話もよく耳にしますな。 「松が生えてるだけじゃん!」 みたいな。 この人 なんか、そうですよね。 松原に、他に何を期待していたのかはよく分からんのですが、ここの場合、天気が悪くて富士山が見えなかったりすると、がっかり感は半端ないでしょうな。 この人の場合はちゃんと見えていたようですが、ま、富士山とか北アルプスとか、雪が積もっていない時期だと、魅力が半値八掛け二割引きくらいになっちゃいますからねー。 で、この松が生えているだけの三保の松原なんですが、新日本三景の他に “日本三大松原” にも選ばれているんですな。 他の2つは佐賀県唐津市の 「虹の松原」 と、福井県敦賀市の 「気比の松原」 。 残念ながら桑名の近くの 「千本松原」 は選から漏れちゃったみたいです。 ま、あまり大したことはありませんからね、ただ松が生えているだけで。 ま、そんな事を言ったら天橋立も砂州に松が生えてるだけだし、松島も島に松が生えているだけだったりするんですけど。

 で、残念ながら三保の松原も選に漏れちゃっているんですが、 “日本三大がっかり名所” というのがありますよね。こちらのほうは “新日本三景” なんかよりも、よっぽど世間に知られているんですが、高知のはりまやばし、 札幌の時計台、沖縄の守礼門。 この3つが選ばれております。北の果てと、南の果てと、四国の僻地。 日本の中心から遠く離れたところばかりなんですが、わざわざクソ遠いところから見に来たのに、このショボさかいっ! その徒労感が余計に 「がっかり」 の度合いを高めるんでしょうな。 例えば 「天武天皇御足洗い井戸跡」 なんてのは、胡散臭さバリバリ全開の遺跡だったりするんですが、僕の家から歩いて1分くらいの距離なので、そんなにガッカリはしません。 ま、最初から何も期待してないからというのもあるんですが、札幌の時計台の場合、思ってたよりも小さくてショボくて、がっかり。そういう事になっちゃうみたいです。変に期待するからよく無いんでしょうな。 ビル街に埋もれているロケーションもよくないみたいですな。 カメラマンの腕、パねえ! …みたいな。 で、守礼門の場合は、門しかないやん! そういう状況がガッカリの要因だったんですが、最近になって首里城の復元が進んで、かなりマシになったと言われております。 その代わりに長崎の 「オランダ坂」 を “三大がっかり” に推そうじゃないか! そういう機運が高まっているようですが、坂しかないですもんね、あそこも。 道が傾いてるだけやんっ! そのように言い換えることも出来るんですが、ま、最初からそんなもんなんですけどね、坂なんて。 最初に変な期待を持ってしまうからガッカリするだけで。 最近では “がっかりスポット” として有名になり過ぎて、誰も期待していなかったりするんですが、行ってみたら思ってたよりも立派で、あまりガッカリしなくって、がっかり。 そういう状況になっているようです。 正確な情報が広く知れ渡るようになったのは、いい事なんだか、悪いことなんだか。

 その点、 「はりまや橋」 は違います。 期待の無さを遥かに上回るようなショボさで、思ってたよりもずっとガッカリすることが出来て、満足♪ そんな領域にまで達しちゃってます。 最近は、あまりにガッカリと言われ過ぎて、それを返上する為に橋の下に川を復元したり、 「第2はりまや橋」 みたいなのを作ったりしてますよね。 かなり間違った方向に進んでいるようで、その点がちょっと気掛かりなんですが、ということで、次。 “日本三大河川” 。 これは結構メジャーですよね。 誰でも2つくらいまではわりと正解を出しやすいです。 信濃川と…、えーっとね、利根川? そうです。それで正解です。 「えーっとね」 と 「利根」 で韻を踏んでいるので、何となく思い出すことが出来るんですが、で、残るひとつが問題です。 ちなみに “桑名三大河川” ということになれば、木曽川、長良川、揖斐川で決まり。 この中ではいちばん地味な揖斐川が純粋な桑名の持ち物で、長良川は長島町、木曽川は弥富町の取り分。 そういうイメージだったんですが、市町村合併で長島を取り込んだおかげで、3本まとめて僕たちのもの。 そう言ってしまっても、どこからも文句の出ない状況になりました。 で、僕たちの木曽川には頑張って日本の頂点を目指して頂きたいところなんですが、調べてみたら長さでは日本で8位なんですな。 オリンピックだとぎりぎり入賞レベルで、あまり褒められたものではありません。 1位が信濃川で2位が利根川、続いて、意外な伏兵が健闘して、北海道の石狩川が3位に食い込んで来ております。 で、このメダリスト達がそのまま “日本三大河川” に選ばれているんですが、こういう具体的な数字の裏付けがあるヤツは文句の付けようがありませんよね。 裏で裏金が動く余地はなくて、何とも清々しいスガシカオ。 そんな気がします。

 そこへいくと “日本三大夜景” なんかは、オリンピックの採点競技のような、若干の胡散臭さがありますよね。 日本の夜景の中でも特に美しいとされる3箇所として、函館、神戸、長崎が選ばれたようなんですが、その根拠は極めて曖昧。 食い物か? 食い物に釣られたのか? 裏でこっそり選考委員の元に、函館からは大量のイカ、神戸からは大量の牛、長崎からは大量のカステラが供出されて、それに籠絡されて、よきに計らった結果、こうなった。 そう勘ぐられたとしても、やむを得ないものがありますよね。 ちなみに、対抗馬として “新日本三大夜景” というのもあったりするんですが、こっちはどういう面子なのかというと、北九州市の皿倉山、奈良の若草山、山梨の笛吹川フルーツ公園。 やはり “新” のほうは “元祖” に比べると、ちょっと見劣りがしますな。 北九州から大量の皿うどん、奈良から大量の奈良漬け、山梨から大量の桃とブドウと信玄餅を供出されたところで、あまり、よきに計らう気にはなれなかったんでしょう。 個人的にはこの中からなら、函館のイカを外して、山梨の信玄餅を選ぶところなんですが、たまたま選考委員が無類のイカ好きだったのが山梨にとっては不幸でありましたな。 ま、食べ物抜きで純粋に夜景として考えるなら、函館のほうが断然に上だと思うので、諦めて貰うしかないんですけどね。 選考委員にやるだけ無駄なので、その信玄餅、こっちによこせ! そう思わずにはいられません。

 ということで、最後に 「錦帯橋」について考えてみたいと思うんですが、これはですね、 “日本三奇橋” のひとつに数えられております。 他にはどんなのがあるのかと言うと、山梨県の猿橋、富山県の愛本橋、徳島県のかずら橋、栃木県の神橋、長野県の木曽の桟。 “三奇橋” なのにたくさんあり過ぎるところが何とも言えずに 「奇」 なんですが、愛本橋と木曽の桟は現存しないようなので、除外しても、どこからも文句は出ないのではなかろうかと。 猿橋と錦帯橋は当選確実で、残りの一枠を “神” と “かずら” で争うという、そういう構図のようですが、いずれにしろ錦帯橋の地位は安泰のようなので、ほかの奴らにはその辺で適当に小競り合いして貰うとして。 で、この橋はですね、全長193.3メートルなんだそうです。半端ですな。どうしてもうちょっと頑張って 200メートルきっかりにしなかったのか、設計者の見識が激しく問われるところでありますが、ちなみにこの長さは直線で測った場合の数字。 カーブした橋面にそって測ると210メートルなんだそうで、うーん、まあまあ? 幅が5メートルというのもきっちりしていて気分がいいし、ま、詳しい話は ここ を見て貰うとして。  1950年に台風で流れちゃったんですなー。 再建物となると正直、あまり大した価値はないような気がするんですが、でもまあ、水に流れちゃったものは、しょうがないしー。 水に流れてしまった過去はきっぱり水に流し、一から人生をやり直すという姿勢も、それはそれで立派な生き方であると言えるかも知れません。 で、現在の橋は水に流れる前に先手を打って、2004年に架け替えられた物のようですが、流れる前に直すというのは、 「食べる前に飲む」 の田中邦衛に通じるものがあって、立派な心がけだと思います。 いいですよね、田中邦衛。 田中防衛大臣の後任は田中邦衛防衛大臣しかない! そのように思っている人は少なくないに違いありません。 ま、なったらなったで、すぐに不適切発言で問責決議案を出されそうなんですけどね。 「食べる前に飲む」 というのは、専守防衛の原則に反するんじゃなイカ? …とか、イカ娘に言われて。

 海外での武力行使を前提としたアメリカ海兵隊が日本にいるというのは、専守防衛という観点からして、どうよ? そういった意見もあるようですが、とりあえず岩国のフレンドシップデーで、その実態を確かめてきたいと思います。 ステーキとか、ハンバーガーとか、ピザとか、アメリカンドッグとか、食べまくるぜー! で、 色水 を飲みまくるぜー! ま、噂によるとゲロまずらしいんですけどね、あっち産のゲーターレード。 ステーキとか、ハンバーガーとか、ピザとか、アメリカンドッグとか、しこたま食べた後にヘンなものを飲んで、気持ち悪くなって、吐いたりすると勿体ないので、食べる前に飲む。 その方向で行こうと思うんですが、とまあそんなことで、行ってきまーす♪

 と、その前に後半を片付けなければならんのですが、ということで、今日はレオン・スペンサーです。 冷たい亀料理? …って、それは冷温スッポンさ。 出来たてのアツアツでも亀臭そうなのに、冷めたスッポンは勘弁して欲しいですなぁ。 とまあそれはそうと、で、レオン・スペンサーというのはどういう人なのかと言うとですね、よく分かりません。 前々回に取り上げたチャールス・アーランドの 『ブラック・トーク』 というアルバムにヴァージル・ジョーンズという入っていたんですが、ぶっちゃけ、カーメル・ジョーンズとごっちゃになってました。 で、ヴァージルって、誰だっけ? …と思ってググってみたら、レオン・スペンサーの 『ルイジアナ・スリム』 というアルバムが引っ掛かってきたんですが、ヴァージル・ジョーンズのほか、メルヴィン・スパークスアイドリス・ムハマッドバディ・コールドウェルと、4人も参加者が被っているんですな。 リーダーが違うとは言え、オルガンなんて基本的に誰が弾いても同じようなものなので、実質的には姉妹盤のようなものだと考えていいのではなかろうかと。 で、サックス担当はあっちがヒューストン・パーソンだったのに対して、こっちはグローバー・ワシントン・ジュニア。 世間での知名度という点ではこっちのほうが遙かに上っすな。 ただ、グローバーなワシントンのジュニア = フュージョンの人。 そういう印象が強いので、果たしてちゃんとした純ジャズをやってくれているのか、ちょっぴり心配だったりするんですが、とりあえず “Amazon” で注文してみました。 で、届きました。 正直、ジャケットを飾っているギャルが僕のタイプではないし、先行してジャケ絵を書いたら失敗に終わったので、ちょっぴり心がやさぐれている昨今でありますが、とりあえずまあ、1曲目から聞いてみることにしましょう。

 まずはアルバム・タイトル曲の 「ルイジアナ・スリム」 なんですが、これはアレですな。ファンクっすな。 いかにも70年代っぽいスカスカ感満載のリズムと、黒々感が半端ないオルガンをバックに、テナーとトランペットのユニゾンでテーマが演奏された後、グローバー・ワシントン・ジュニアのソロが登場するんですが、普通にちゃんとした純ジャズっぽいアドリブになっていて、まったく問題はありませんでした。 メロウなサックスの音色に、今井メロもメロメロ。 そういった展開を予想してたんですが、何と言うか、普通にソウル系のテナーっすな。 で、続くヴァージル・ジョーンズはちょっぴり前衛的なブルー・ミッチェルというか、やや保守的なウディ・ショウというか、そういったスタイルで楽しませてくれて、で、続いてメルヴィンのギターがスパークします。 この人、前に聞いた時はカントリーで垢抜けない兄ちゃんというイメージがあったんですが、垢舐め (←妖怪) にでも舐められたのか、一皮むけて脱皮した感がありますな。何と言うか、ちょっぴりロックンロールっぽいカッコよさが感じられるようになって、なかなか。 で、続くレオン・スペンサーのソロはアレです。 オルガンです。 オルガンなので、基本、誰が弾いても同じようなものだと思っていたら、何だか思ったよりも泥臭くなくて、グルーヴ感も半端なくて、ノリノリで、今までとはちょっと違ったタイプのオルガン弾きであるようにも思われ、冷温スッポンさん、意外とやるじゃん♪ 全体で10分12秒もある長い演奏なので、フィーチャーされっぷりもかなりの物だったりするんですが、最後まで飽きさせることはなく、でもって、テーマに戻って、おしまい。 日本語ライナーを書いた中村智昭クン (←誰?) は、長尺メロウ・ファンクで、クールネス。 そのように表現しておりますが、長尺とファンクは同意、メロウとクールネスは、やや見解の相違。 普通にイケイケ・ホットな作風だと思うんですが、いや、もしかしたら中村クンは反語的な意味で言ってるのかも知れませんけど。 いずれにしろ、オルガン・ジャズというより、ブラック・ファンクっぽい仕上がりだったりするので、ソッチ系が好きな人から、グッチ系の裕三まで、幅広い層に受け入れられる1曲であると評価していいのではなかろうかと。

 ということで、次。  「マーシー・マーシー・ミー」 。 これはアレです。ゲイの人達の間で絶大なる人気を誇るマーヴィン・ゲイのヒット曲でありまして、 “google” で 「マーシー」 と入力しただけで候補の中に出てくるところをみると、相当にメジャーな歌であるものと思われます。 候補に出てこない 「田代まさし」 なんかより、知名度は上? で、聞いてみたら確かにどこかで聞いたことのあるような曲調だったりしたんですが、微妙にボサノバっぽい軽めのリズムが耳に心地よく、いかにもゲイに受けそうな芸風であると言えそうです。 テーマ部はオルガン主導で、最初と最後に軽くホーンが絡む感じなんですが、ゴテゴテしてないところがシンプルで、いいと思います。 で、その後、グロ・ワシ・ジュニアのソロが出て来て…と思わせておいて、すぐに合奏パートみたいなのが出てくるので、あるいはここまでがテーマの一部という位置付けなのかも知れませんが、でもって、その後、レオン・スペンサーのオルガンがかなり大きくフィーチャーされることになります。 相変わらず、いい感じにグルーヴしていて、途中からホーン・アンサンブルが被さってくるという演出も、ベタながらも、なかなかオシャレ。 で、その後、管楽器やギターのソロが出て来て、ますます盛り上がる…のかと思ったら、フェイドアウトして終わってしまって、ちょっぴり物足りない感はあったんですが、1曲目が長めの演奏だったので、次長あたりに自重を求められたのかも知れませんな。 中途半端に権限を持ったりするんですよね、次長って。 逆らえなかった気持ちは分からんでも無いんですが、ということで、次。  「(ゼイ・ロング・トゥ・ビー) クローズ・トゥ・ユー」 。 これまた、どこかで聞いたことのあるようなメロディなんですが、んーと、バカラック? …と思ったら、正解でした。 「遥かなる影」 。 そんな邦題が付いてたりもします。 管楽器抜きのシンプルな編成で、肩肘を張らないリラックスした演奏が繰り広げられております。 テーマの後、メルヴィンがスパークスなソロを披露して、で、続いてレオンのスペンサーなオルガンが登場します。 基本は寛いだ寛 (ひろし) クンな雰囲気なんですが、時おり感情が高ぶって、 「ぶってぶって姫」 みたいになるのがこの人の特徴みたいですね。 いや、懐かしいですな、姫井由美子。 小沢一郎クンの無罪判決に、さぞやお喜びのことでありましょう。 小沢クンと言えば、桑名の水谷建設の問題、アレはいったい何だったんでしょうな? 何だかよく分からないまま、会社更生法の適用を申請する事態になっちゃったようですが、胆沢ダム関連事業のスポンサーがどうたらこうたら。 で、一方のスペンサーはというと、ソロの終盤に 「線路は続くよ、どこまでも〜♪」 を引用するなどして、余裕をかましてくれるんですが、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。  「アワ・ラブ・ウィル・ネヴァー・ダイ」 は、スペンサーのオリジナル。 「僕たちの愛は死にません」 っすか。 とりあえず心中する心配は無さそうなんですが、お、日本ハムの稲葉クン、2000本安打を達成しましたな。おめでとぉ♪ 僕と同じ名字だし、愛知県西春日井郡師勝町の出身だから生まれた場所も近いし、恐らく17代前くらいまで遡れば、遠い親戚だったりするに違いないんですが、日ハムのイナバ、物置のイナバ、塩サバのイナバ、 “日本三大イナバ” の一員として、僕も頑張らなければなりませんなぁ。 目指せ “jazz giant” 連載 2,000回っ! …は、目標としてちょっと遠過ぎるので、とりあえず何とかして 1,029回目を完成させたいと思うんですが、で、これはアレです。 微妙にボサノバっぽい軽めのリズムが耳に心地よく、グロ・ワシ・ジュニアの吹くフルートも爽やかで、なかなかお洒落な作風だったりしますな。 この人、作曲の才能もなかなかのものだと評価していいと思いますが、でもって、ソロ先発はメルヴィン・スパークス。 で、続いてフルートのソロが登場します。 基本的に誰が吹いてもギャル好みの仕上がりになる楽器なんですが (←ローランド・カークは超絶的に除外)、ここでのグローバーの四つ葉のクローバー的でグローバルな幸せ感は、後にメロウ・ジャズの世界で大成功する素地のようなものを垣間見せてくれます。 で、続くレオ・スペのソロは、ボサノバ調とオルガンのと相性の良さを再認識させてくれる出来でありまして、全体で10分17秒という長めの演奏なので、フィーチャーされっぷりもかなりの物だったりするんですが、最後まで飽きさせることはなく、でもって、テーマに戻って、おしまい。 いやあ、よかったっす。

 ということで、ラストです。 全部で5曲入りであるところも、チャールス・アーランドの 『ブラック・トーク』 との姉妹感を高めてくれるんですが、それはそうと、どうして十姉妹はジュウシマツなんすかね? どう考えても 「じゅうしまい」 としか読めないのに 「しまつ」 って、どうにも始末が悪い気がします。 間違えて読んだ人を馬鹿にするために、わざと無理のある読み方にしたとしか思えないんですが、 “十姉妹” を “十女市女末” と間違えて、じゅう、おんな、し、おんな、まつ? …と読んでしまったその名残で、じゅう、し、まつ。 そういう説もあるようです。説得力ゼロの説ですけどね。 で、最後を飾るのはスペンサーのオリジナル、 「ザ・トラブル・ウィズ・ラブ」 。 中村クン曰く、哀愁のスウィンギン・ブルースなんだそうですが、このアルバムの中ではもっともアーシーな仕上がりでありますな。 そんなに哀愁でもなければ、スウィンギンとも違っていて、どうもこの中村クンとはセンスの違いを感じずにはいられませんが、オルガンに2管のユニゾンが絡むテーマ部に続いて、グロ・ワシ・ジュニアのちょっぴり泥臭いテナー・ソロが登場します。 その後、オルガンが出ます。 かなりしつこく出続けます。 ま、わりと盛り上がっているので別にいいんですが、でもって、今日は以上です。

【総合評価】

 期待していたヴァージル・ジョーンズに、あまり活躍の場が与えられてなかったのがちょっとアレだったんですが、グローバー・ワシントン・ジュニアが普通にジャズをやれる人であることが判明したのは収穫だったし、レオン・スペンサーのオルガンに関しては、予想を上回る物がありました。 マーヴィン・ゲイにバカラックという選曲は、辛口ヲタからは間違いなく馬鹿にされるでしょうが、レオ・スペのオリジナルの出来も悪くないので、トータルで見れば、上出来かと。 個人的にはアーシー曲は中だるみの位置に持って来て、お洒落なボサノバで最後を締めて欲しかったところですが、で、欲を言えば、ジャケットを飾っているギャルをチェンジして頂けたら、もう何も言うことは無いんですけど。 ちなみに日本語ライナーを書いた中村クンは、ジャケットデザインの素晴らしさをベタ褒めしてますけどね。 アンニュイな表情を浮かべるブラック・ビューティー。シャツの胸元はナチュラルに大きく開いている。彼女はレオン・スペンサーのクールな音色と共に、これからも永遠に美しいままだ。 …とか何とか。 ま、胸元に関しては同意なんですが、それ以外は意見の相違が。 ま、岩国基地には僕好みのブラック・ビューティーがいたりするかも知れないし、何かと楽しみであるんですが、とまあそんなことで、行ってきまーす♪


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