DONE IT AGAIN (PACIFIC JAZZ)

JOHNNY LYTLE (1967)

DONE IT AGAIN


【パーソネル】

JOHNNY LYTLE (vib,xylophone) JIMMY FOSTER (org) 
MAJOR HOLLY (b) PEPPY HINANT (ds) DON ALIAS (conga)
【収録曲】

(01-03) DONE IT AGAIN / PEOPLE / HAPPY PREACHER
(04-05) JUNGLE CHILD / THAT'S THE WAY I FEEL
(06-08) SLEEPY DOZER / ZOTE / IT EVER I SHOULD LEAVE YOU
(09-10) SUNNY / THE NEARNESS OF YOU
【解説】 ( 2011年10月16日更新 / 連載 1,002回 )

 清水港の名物は〜、お茶の香りと…、お茶の香りと…、お茶の香りと…。 ということで、やってきました清水港。 清水港の名物がお茶の香りと何なのか、未だによく分からなかったりするんですが、ちなみにお茶の香りは特にしませんでしたな。 どことなくオッサンの香りは漂っていましたけど。 たまにいますよね、薫(かおる)という名前のオッサン。 ちなみに今回の伊豆旅の1日目の行程は このように なっております。フェリーやバスの便が下痢便ほど頻繁ではないので、かなり綿密なプランニングが求められるんですが、ここまでのところ極めて順調、好調、快調ロプロス、空を飛べ〜。 ちなみに清水駅から清水港までは専用の無料シャトルバスが出ておりました。同じバス停からフェリー乗り場行き以外に、エスパルスドリームプラザ行きと駿河健康ランド行きのバスも出ているので、乗り間違えないように。周囲を見回して、客層が妙に女子中学生の集団だったり、高齢化が進展していたりする場合は注意が必要です。胡散臭そうなオッサンと、横幅のあるお姉さん、それに爽やかな好青年 (←僕のこと) が乗ってるバスが正解です。 思ったよりも小さなバスだったので、利用者はさほど多くは無さそうなんですが、とまあそんなことで、清水港に到着。 駿河湾フェリー は旅客のみの乗船の場合は予約不要なので、現地に到着した時点で切符を買えば大丈夫。 とってもお手軽なんですが、で、 フェリーバスセット券 なんてのもあるんですな。 僕は今回、堂ヶ島より南のエリアは東海バスの 南伊豆フリーパス を利用するつもりなので、堂ヶ島までのセット券を買いました。 これでもうすっかり安心なんですが、それはそうとフェリーって、どこから乗ればいいんですかね? 切符売り場の建物は何となくロープウェイやゴンドラ乗り場みたいな雰囲気で、今までの経験からすると階段を上った2階の部分が乗り場になっているんですが、周囲を見回してもそのような案内はどこにもありません。 出発まではまだ時間があるんですが、も、もしかしてこのまま乗り場が分からずに路頭に迷って、フェリーに乗り遅れちゃうかも? 焦燥感に駆られながら、と、とにかくちょっと頭を冷やそう。 そう思って建物の外に出たんですが、あー、もしかして船って、外から乗るものだったりするのかもー? そんな気もしてきたので、とりあえずその辺で待っていたんですが、結果的にそれで正解だったようです。 いやあ、建物の中でずっと悩んでなくて、よかったっす。

< 駿河湾フェリー > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ということで、フェリーがやってきました。 で、着岸して、中からクルマがぞろぞろと降りて来ました。 全部のクルマが降りたら、今度は陸上で待機していたクルマが乗り込む番になるんですが、ちなみに伊豆に到着して降りる際には、向こう側の扉が開くみたいですな。 バックしなくてもいいので、運転が苦手な人でも大丈夫。 で、旅客のみの乗船の人はどこから船に乗りこむのかと思ったら、クルマと同じところ。 (写真・上から2枚目) に赤と青のカラーコーンを手にした青いオッサンが写っておりますが、その右側の部分を歩いて船に乗り込むことになります。 桟橋からじゃないところが、ちょっぴり新鮮♪ で、階段を上った2階部分が客席になっているんですが、クルマで乗り込んだ人も自分のクルマの中に幽閉されるワケではなくて、勝手に降りて船内を自由に歩き回ったりも出来るんですなー。 フェリーは初体験なので、何もかも新鮮♪ で、船内の様子はですね、 こんな感じ でした。 右のほうに階段が見えておりますが、3階は特別室となっているので、一般人は立ち入ることが出来ません。 特別な人だけに許された特別なスペースなんですが、で、どうすれば特別な人の仲間に入ることが出来るのかというと、階段の横のところに自販機があるので、それで 500円のチケットを買えばオーケーです。 わりとリーズナブルに特別感が味わえるんですが、人の噂によるとこの特別室はさほど眺めはよくないようなので、今回はパス。 というか、天気のいい日は薄暗い客室に篭っているよりも、 デッキ に出たほうがよっぽど快適です。 めっちゃ開放的で、風も心地よくて、外にいるほうが絶対に船酔いしにくいですよね。 万が一、不測の事態に陥ったとしても、そのまま海に向かってゲロを吐けばいいので、勝負が早いです。 サカナの餌付けも出来るし、一石二鳥…というか、一ゲロ二魚。 もっとも湾内を走るフェリーなのでほとんど揺れず、決して乗り物に強いほうのタイプではない僕でも、ぜんぜん大丈夫でした。 乗船時間は約70分。 景色を眺めているだけで、あっという間に時が過ぎてしまいます。 とりあえず30分くらいは過ぎます。 さすがにそれを越えると、景色を眺めるのにも飽きてきちゃうんですが、本を読むなり、音楽を聴くなり、たこ焼きを買って食うなりして、各自で好きなように過ごして下さいね。 試しにGPSでログを取ってみたんですが、その結果をグラフ化してみました。 いつもは縦軸に標高を取るんですが、それだと最初から最後まで、ずーっと海抜0mだったので、今回は時速にしてみました。 ほぼ 32km/hで安定的に航行していた模様です。 清水港を出て1時間11分、土肥港に到着〜。 向こう側の扉が ギギィ〜と開いて 、伊豆に上陸〜。 期待していた船上からの富士山は残念ながら見ることが出来なかったんですが、なかなか快適なフェリーの旅でありました。

< 堂ヶ島(その1) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ここからはずっと東海バスのお世話になることになります。 時刻表をよくチェックしておかないと行程に無駄が生じることになりますが、僕は予め 乗換案内 を作っておいたので、大丈夫。 当初、土肥港からではなく、熊の川というところから堂ヶ島行きのバスに乗る予定だったんですが、これはどうしてというと、何となく。 フェリーの到着からバスの発車までちょっと時間があるので、2つほど手前のバス停まで土肥のビーチでも散策しようかと思っていたんですよね。 が、やめました。 フェリーバスセット券を買っちゃったので、余計なことをすると差額が発生するし、港のところから見た感じでは、土肥のビーチって何だか思ったよりも地味だったしー。 土肥なのにトイプードル、ぜんぜん走り回っていないしー。 で、大人しく土肥港から乗ることにしたんですが、バスを待っているのは同じフェリーに乗り合わせた胡散臭そうなオッサンと横幅のあるお姉さんの2人だけ。 ゆったりとした旅が楽しめそうですなぁ。 …とか思っていたんですが、やって来たバスはけっこう混んでおりました。 ここが始発というワケではないので、よく考えたら当然なんですが、中にはちょっとDQNっぽいペヤングも2組。うーん。。。 そういえばこのバス、例の場所も通るんですよねー。 おまいら、恋人か? 恋人岬に行くんか? 恋人岬で“愛の鐘”を鳴らして、 “恋人宣言証明書” を発行して貰うんか!? これはもう、絶対にそういう魂胆に違いないと決めて掛かっていたんですが、車内に 「次は、恋人岬〜」 という恥ずかしいアナウンスが流れても、誰も降車ベルを押す気配は無し。 おまいら、恋人岬に行くんじゃなかったのか? 結局そのまま誰も降りることもなく、何事も無かったかのようにその場所を通過してしまったんですが、昭和か? 恋人岬で “愛の鐘” を鳴らすというしきたりは、昭和の時代で終わってしまったのか!? 何だかちょっぴり寂しい気分になってしまいましたが、それと同時に、行程表に恋人岬を組み込んでおかなくて、本当によかった! …と、心の底から安堵しました。 あの場所でピンポンを押して一人でバスから降りるのって、相当に勇気がいりますよもんね。 で、降りた後、中の奴らに何を言われるか分かったものではありません。 ちなみにペヤングのうちの一組は黄金崎クリスタルパークで、もう一組は僕と同じく堂ヶ島で降りたんですが、ま、それが無難かも知れませんなー。

 とまあそんなことで、とりあえずその周辺を散策してみることにしました。 うーん、なるほど。 名高い観光スポットだけのことはあって、まずまずの景観っぷりでありますなー。 島とか岩とか洞窟っぽいものとかがあったりして、なかなか絵になります。 で、当初の予定では、昼飯は何か適当にその辺の店で買って軽く済ませるつもりだったんですが、1件の店が目に入ったので、そこに入ってみることにしました。 前に呼び込みのオッサンが立っていたんですが、あまり商売には熱心で無さそうな態度が、むしろ好印象。 あまりしつこく勧誘されると、うるせぇ!うぜぇ! …とか思ってしまいますからね。 海鮮食堂・岩屋 という店です。魚貝類の類があまり好きではない僕としては、海鮮食堂というのは正直あまりソソられるものが無いんですけどね。 ま、疥癬食堂よりはマシだと思うし、せっかく伊豆まで来たんだから、コロッケとかよりは海のものを食べてみたいような気もするし、とまあそんなことで、入ってみました。 1階が干物屋で2階と3階が食堂になっております。 13時を過ぎておりましたが、そこそこの繁栄っぷりで、ペヤングと相席にされちゃったのがちょっとアレだったんですが、メニューを眺めてみると“金目浜ヅケ丼” (小鉢・つけもの付) 1,580円というのがあったので、それにしました。 魚貝類の類の中では貝類よりも魚類のほうがマシだし、刺身の類であれば、むしろ好きだったりするレベル。 で、せっかく伊豆まで来たんだから、金目鯛を食べてみたいな。 そんなふうに思っていた僕にとってはベストの選択であると言えそうです。 ベストのことをチョッキと呼んでしまう僕の世代としても、家でチョッキの洗濯をするよりも、ベストの選択。 とか言ってるうちに、 注文の品 が到着〜。 愛想のいい店のオバチャンが、「真ん中にあるこのワサビ漬けを、おさかなに乗せてね〜」 と、食べ方を指南してくれます。 うーん、ワサビ漬けと来ましたかぁ。 正直、僕はあまり好きではないんですよね。 が、食べ方の指南に逆らうのは至難の業なので、ワサビ漬けに金目鯛って、めっちゃ伊豆っぽくて、最高♪ そう、前向きに捉えて、オバチャンの言うとおりに食べてみました。 うん、普通に美味ちい♪ 隣席のペヤングも既に退席してくれたので、ゆっくりと味わうことが出来たんですが、ちなみにお代金のほうは1階のレジで支払うというシステムになっております。 ついでに干物も買っていけ! そんな魂胆が丸見えなんですが、肝心の1階の担当のオッサンがあまり商売には熱心で無さそうな態度なので、特にしつこく勧誘されることもなく、飯代だけを払って店を出ることが出来たのでありました。

 で、その後、 らんの里堂ヶ島 を見学。 らんの花そのものより、吊り橋とかがある遊歩道のエリアのほうを楽しみにしていたんですが、受付で切符を買おうとしたら、係のお姉さんに 「今、ここ (遊歩道) の部分は行けなくて、お花だけになりますが、それでもいいですか?」 と言われてしまいました。

  工工工エェ(´Д`)ェエ工工工

 帰りがけに見たら 「台風15号による影響うんぬん」 という看板が出ていたんですが、そんな話、ほ→むぺ→じのどこにも書いてなかったしぃ。 今見たら 「つり橋方面への通行は、先日の台風15号による災害復旧工事により、一時通行止とさせて頂いておりましたが、16日(日)より再開させて頂きます。」 と書いてあったんですが、そういうことは通行止めになった時点でお知らせして欲しかったっすな。 通常 1,300円の入場料が 1,000円になっていたんですが、何だかちょっと騙された気分。 で、ここはですね、客層が最悪でありました。 おまいら、らんの花なんかまったく興味ないやろ? そう思わずにはいられない、アホっぽくて下品で, クソやかましいオッサン集団が何故だか大量に繁殖していて、ウザいこと、この上なし。 DQN率が80%を越えておりましたな、ありゃ。 おかげで堂ヶ島全体の印象も悪くなっちゃったんですが、ま、らんの花そのものは綺麗だったんですけど。 いかにも “昭和の観光地” な雰囲気は漂ってましたけどね。 で、雨が降った場合の最悪の選択として一応は候補に入れておいた 加山雄三ミュージアムなんですが、幸いにもお土産売り場を通過するだけで済ますことが出来て、何よりでした。


< 堂ヶ島(その2) > (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 で、その後、遊歩道を歩いてみました。 遊び気分で歩くにはちょっぴりハードな遊歩道でしたが、意外と上り坂が多いんですよね。 が、絶景♪…なので、ちょっと苦労してでも歩くだけの価値はあります。 らんの里で低下した堂ヶ島の印象もV字回復。 もっと好天であれば、さらにイメージは好転したんでしょうが、微妙に曇っていたのはちょっぴり残念。 事前の天気予報では朝から夜までずーっと太陽と月のマークが並んでいて、雲が出て来る余地など、みじんも無さそうだったんですけどねー。 ま、晴れているには違いないんですけど。 で、左のグラフは今回の散策の成果を断面図にしてみたものなんですが、らんの里って、意外と山っぽい地形だったんですなー。 吊り橋とかも歩くとなると、ちょっと大変なような気がしてきましたが、お花部分だけの所要時間はざっと見て回って 26分という結果。 オフィシャルサイト にある 「らんの里堂ヶ島を気軽に楽しむコース(約30分)」 という記載は、まことに妥当。吊り橋も含めると+15分ですか。  堂ヶ島遊歩道のほうは距離としては 500m足らずなんですが、エレベータなどの機械力に頼らない分、ちょっと大変で、所要時間は 27分。 飯屋の滞在時間は、ちょっぴり待たされて 37分程度。 ちなみに天窓洞という有名な洞穴は遊歩道の上から覗くことも出来るんですが (写真・いちばん下) 、上から見てもあまり大したことはないので、ここはやはり 遊覧船 にも乗ってみたいところでありますな。 一人だと浮きそうなので、今回はヤメておいたんですけど。 洞窟めぐりが乗船時間だけで 20分、加山雄三で、ま、10分くらいは間が持つとして、堂ヶ島を堪能+昼食ということになると、3時間は見ておいたほうがよさそうですな。今回は潮の関係でトンボらなかった三四郎島のトンボロ現象も含めると、更に1時間追加。 で、今回の散策ルートは、こちら。

   “堂ヶ島散策” の軌跡  ( ← Click Here!! )

 15:16発のバスに乗って松崎に向かう予定だったんですが、1本早い15:02のバスに乗ることが出来ました。 バス停にはどこかで見たことがあるようなオバチャンが。 金目浜ヅケ丼を食べた店のオバチャンっすよね、多分。 向こうはそうとは気付いてないようで、この偶然の再会によって、会話が弾むという事態にはならなかったんですが、バスの運ちゃんとは顔見知りのようで、とっても会話が盛り上がっておりました。(ちなみに乗客はオバチャンと僕の2人だけ。) そのうち、運転手が 「今日は曇ってるから夕日も駄目だしぃ。」 てな事を言い出しました。

  工工工エェ(´Д`)ェエ工工工

 今回、それがいちばんの楽しみだったのにぃ。 事前の天気予報で朝から夜までずーっと太陽と月のマークが並んでいるのを見て、「よしっ!」 とガッツポーズまでしたのにぃ。。。 ま、確かに微妙に雲ってはいるんですが、一応は晴れてるし、大丈夫なんちゃうん? そんな気もするんですが、そんな話を耳にして、僕の心にもちょっぴり薄雲が掛かってしまいました。 そのうちにオバチャンは降りていって、僕と運転手の2人きりになってしまったんですが、このオッサンは無類の話好きのようで、今度は僕がターゲットになってしまいました。 「何を撮られるんですかー?」 首からカメラをぶら下げていたので、そういう流れになったんでしょうが、先ほどの会話を聞いていた僕としては、「夕日を撮りに来たんすけど、今日は駄目っすかねー?」 そう聞かざるを得ません。 「うーん、雲が出ているから、ちょっとねぇ。」 地元民がそう断言するからには、やっぱり 「ちょっとねぇ。」 なんでしょうなぁ。。。 そのうちにカメラの話になって、「 (ニコンの) “D90” って、鳴り物入りで出で、みんな飛び付いたんだけど、いろいろと不具合とかあるみたいですねー。」 あのぉ、僕のカメラ、その “D90” なんすけど。。。 「松崎からどこそこ行きのバスに乗って、ユースホステルのところで降りると田んぼがあって、夕日に光って綺麗ですよー。」 そんな提案をされたりもしたんですが、いや、僕は海に沈む夕日を撮りに来たんすけど。田んぼとか、桑名でもいくらでも見れるから、わざわざ伊豆まで来て撮りたくはないんっすけど。 「ま、せっかくやから、海へ行ってみますわ〜。」 松崎の町を散策してから、日の入の時間に合わせてバスで堂ヶ島方面に戻る。 そういうプランをご説明申し上げたところ、「今の時期、堂ヶ島よりも乗浜のほうがいいですよ〜。日の入りは5時頃かなぁ?」 大丈夫っす。 今日の日の入は 17時19分。 太陽が沈む方向からすると、堂ヶ島よりも仁科漁港から乗浜海岸のほうがよさそう。 綿密な下調べの結果、最初からそのつもりだったりするので、どうぞお構いなく〜。 とまあそんなこんなで、バスは終点の松崎に到着。 降りる時、運ちゃんに 「ちょっと!」 と呼び止められて、何かと思ったらこのオッサン、運転席から床からニコンの “D5000” を出して、僕に見せてくれました。 なるほど、本当は “D90” が欲しかったんだけど、高くて手が出なくて “D5000” で妥協しちゃった、さば兄と同じような境遇のオッサンだったんですな。 悔しくて 「すっぱい葡萄の心理」 で、ついつい “D90” の悪口を言っちゃったんでしょう。 で、問題の “田んぼの夕焼け” の写真も見せて貰ったんですが、なるほど。それはそれは確かに、なかなか見事な風景なのでありました。 ありがとう、オッサン! またいつかこっちに来るチャンスがあったら、今度は田んぼにも行ってみるから〜! いや、多分、途中で気が変わって、やっぱり海に行っちゃう事になるとは思うんですけど。

 そして僕は一人、松崎の町へと歩き出したのでありました。 (つづく♪)

 ということで、今日はジョニー・リトルです。 “LYTLE” なので、昔は “ライトル” と書いたりしていたんですが、普通に “リトル” でいいんすかね? とりあえず今後はその表記に統一する所存でありますが、今日はそんなリトルの 『ドン・イット・アゲイン』 というアルバムを紹介したいと思います。ジャケットに大きく 『LOOK!』 と書いてあるので、そっちがタイトルなのかと思ったんですが、どっち? ま、別にどっちでもいいんですが、今日は前半だけで目安の長さの8割強くらいを浪費してしまったので、後半は早く勝負をつけたいところです。 で、ネタ用に新たに仕入れたこのアルバム、原盤はパシフィック・ジャズっすかね? リトルくんはヴァイブ以外にザイロフォンも使っているんですが、 前回 の教訓からすると、マリンバよりも安っぽい雰囲気が色濃い木琴でありますな。 この人、ヴァイブを弾かせても普通にチープだったりするんですが、大丈夫っすかね? で、サイドマンはと言うと、ジミー・フォスターのオルガンに、メジャー・ホリーのベース、ペピー・ハイナントのドラムスに、ドン・アリアスのコンガ。 中ではメジャー・ホリーが、そこそこメジャーな堀井かな? …という気がするんですが、オルガンとコンガ入りという時点で、シリアスな展開には期待が持てそうもありません。 せめてシマリスなキュートさがあれば救いなんですが、ま、恐らく、軽くあしらっておいても大丈夫な類でありましょう。

 とまあそんなことで、1曲目。 リトルのオリジナルでアルバム・タイトル曲の 「ドン・イット・アゲイン」 。 何ともポップで安っぽい仕上がりでありまして、特にテーマの途中からオルガンが絡んできたりする辺り、何とも言えない脱力感が。 で、アドリブ・パートに入ると木琴を叩き始めることになるんですが、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 ちょっとした小品であるにも程がある。 そう評価するしか無くて、真面目に論じるに足りません。 ということで、次。 スタンダード・ナンバーの 「ピープル」 。 これはいいです。静かなバラードなんですが、オルガンとヴァイブとのハモり具合が何とも言えずにお洒落。 さっきの曲と基本、同じ楽器の組み合わせなんですが、こうも雰囲気が変わるものなんですなー。 テーマの後、リトルのヴァイヴ・ソロがフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 それだけのちょっとした小品なんですが、普通によかったっす。 で、続いては 「サニー」 っすか。 ジャズ好きならソニー・クリスの演奏が、そうでない一般人のオッサンなら日産の安っぽい車が頭に浮かんでくるタイトルなんですが、曲そのものの出来はそれなりに高級だったりします。 日産車で例えると、チェリーって感じぃ? …って、むしろ格が落ちているような気もするんですが、ベタな雰囲気を持ち合わせているだけに、ジョニー・リトルのスタイルとはよくマッチしているような気がしないでもありません。 ソロ・パートで木琴が出てくるあたり、大衆路線一直線な加瀬大周でありますなぁ。 加瀬大周って、何でそんな体臭がキツそうな芸名を付けたのかと思ったら、勝海舟から取ったものなんだそうですが、新加瀬大周とかも出てきて、何がなんだかよく分からなくなってましたよね。 新でない旧のほうの加瀬大周は覚醒剤やら大麻やらで、新ではないものの死んだも同然になってしまって、芸能界を引退。 今はバーテンダーとして働いている模様です。 …って、どうでもいいトレンディー俳優の半生を振り返っているうちに演奏が終わってしまって、ちょっぴり半生しておりますが、ということで、次。 リトルのオリジナルで、 「スリーピー・ドザー」 。 何となくスリッパと泥鰌が頭の中に浮かんだんですが、ついでにウガンダ人の顔も浮かんだりしました。 五反田にウガンダ人がいたんだ。 見たんだ、俺。 そんなどうでもいい事を報告しているオッサンの顔とかも浮かんだんですが、で、曲のほうはアレです。 ファンキーなゴスペル調。 そういった感じで、うーん、まあまあ? ベタなんですが、独特の体臭が感じられ、マニアにはたまらないものがあるかも知れません。 ヴァイブのほか、ジミー・フォスターのオルガンと、メジャー堀井のアルコ・ソロもフィーチャーされて、でもって、テーマに戻って、おしまい。 終盤、いかにも子供がやって喜びそうな “鉄琴のバチ、横スライド奏法” が乱発されたりして、もうお腹いっぱい。

 で、続いてもリトルのオリジナルで、 「ゾテ」 ? 正しい読み方が分からないんですが、ゾテっとした仕上がりであることは確かです。 アップ・テンポの賑やかな仕上がりで、ソロ・パートではザイロフォンを駆使。 ドン・アリアスのコンガも無駄に張り切っていたりして、ま、そういったナンバーです。 続く 「ジャングル・チャイルド」 では洗濯板みたいな打楽器も登場していて、何だか全体的に駄菓子っぽい雰囲気になってきましたな。  「駄菓子だがや。」 とか名古屋人にも言われちゃいそうで、アドリブ・パートでは駄ムードに相応しい木琴が登場。 駄ムードと言えばちょっと古い話題なんですが、凱旋門賞のヒルノダムールは惨敗でありましたなぁ。 桑名の金属加工屋の蛭川というオッサンが馬主だというので応援していたんですが、駄ムール、駄目でした。 ちなみに僕は貝類の類が苦手なので、ムール貝とか、駄ムールっす。 で、次。  「イフ・エヴァー・アイ・シュッド・リーヴ・ユー」 。 歌物ナンバーなので、ちょっぴり期待していいんじゃないかと思うんですが、案の定、なかなかいい感じのバラードに仕上がっていたりします。 終盤、オルガンとの絡み具合がちょっぴりクドくなっちゃうのが工藤クンの悪いところなんですが、いや、どこにも参加はしてませんけどね、工藤クン。 で、何でもいいけどこれ、もしかして原盤はブルーノートなんすか? 輸入盤CDのジャケットを眺めていたら “Originally released 1967 by Blue Note Records” という記載があることに気付いたんですが、ま、だからと言ってこのアルバムの印象がV字回復するようなことは無いんですけど。 でもまあ、このアルバムの印象がちょっぴりM字開脚したのは確かでありまして、とまあそれはそうと、次。 リトルくんのオリジナル、 「ザッツ・ザ・ウェイ・アイ・フィール」 。 微妙にラテンっぽいファンキー・チューンといった感じで、これでクドくさえならなければ、日本人に温かく迎えて貰えそうな気がします。 以前、顔がアントニオ猪木なプーチョというおっさんの ラテン魂な兄弟 のアルバムを取り上げたことがあるんですが、何となくアレと似たような雰囲気が漂っております。 アレが大丈夫なら、コレだっていける筈です。 …と思っていたら、ソロに入ってザイロフォンが出てきたので、僕の評価は急降下しちゃったんですが、どうも何だかあまり好きにはなれんのですよね、木琴。 モックンはぜんぜん大丈夫なんですけど。 むしろ、マッチとかトシちゃんとかは許容出来なかったんですが、終盤はヴァイブとオルガンの絡みになって、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 9曲目は究極のバラード、 「ザ・ニアネス・オブ・ユー」 。 普通にいいです。 で、ラスト。 ライトルのオリジナルで、 「ハッピー・プリーチャー」 。 「幸せ説教師」 っすか。 幸せそうで何よりです。 とまあそんなことで、今日は以上です。

【総合評価】

 ヴァイブって、都会的でお洒落な楽器だよね。 ちょっぴりアンニュイで、それでいて哲学的だったりして。 そう考えている人にとっては許しがたいサウンドでありますな、こりゃ。 歌物バラードの3曲を除いて。 とにかく下品なので、品のない人にはそれなりに楽しめるかも知れませんが、個人的には、うーん…。 ま、とりあえず1回分の原稿は賄ってくれたので、1回分の原稿すら鮪ってくれないよりはよかった。 そんな作品でありました。 貝が有ると書いて、賄う。 魚が有ると書いて、鮪(まぐろ)。 そのことに気付かされただけでも、収穫。


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