CLUBHOUSE (BLUE NOTE)

DEXTER GORDON (1965/5/27)

CLUBHOUSE


【パーソネル】

FREDDIE HUBBARD (tp) DEXTER GORDON (ts)
BARRY HARRIS (p) BOB CRANSHAW (b) <except #3> BILLY HIGGINS (ds)
BEN TUCKER (b) <#3>
【収録曲】

(01-03) HANKY PANKY / I'M A FOOL TO WANT YOU / DEVILETTE
(04-06) CLUBHOUSE / LADY IRIS B. / JODI

【解説】 ( 2011年03月27日更新 / 連載 973回 )

 “原子力”。 子供の頃、うちの近所でよくこの文字を目にしました。 しょうらいはきっと “原子力” が、はばをきかせることになるんだろうな。  コドモ心にもそう思っておりました。 コドモの考えた事なので、漢字が少ない点には目をつむって貰うとして、 「はばをきかせる」 なんて漢字、43歳になった今でもよく分かりませんもんね。 幅を利かせる? 調べてみたらそれで正解だったんですが、ま、パソコンがあるからまだ何とかなっているだけの話で、素では本当に漢字が書けないオトナになってしまったんですけど。 で、大人になって、 “原子力” が幅を利かせることになったのかというと、残念ながら子供の頃の予想は完全に外れてしまったと言わざるを得ません。 大人になる前に、まだ十分に子供だった頃の時点で、うちの近所ではまったく見掛けないようになってしまったんですよね、“原子力”。 あれだけたくさんポスターを見掛けたんだから、本人が自主的に貼ったのでなければ、レコード会社としてもそれなりに売り出しを図ったんだと思うんですが、結局、まったく売れなかったんですよね、原子力。 何の話なのかというと、昔、いたんですよね、原子力 (はらこ・つとむ) という名前の歌手が。

 今回の福島原発の事故で、ふと懐かしい名前を思い出したんですが、うちの近所でよくポスターを見掛けたところをみると、ご当地歌手だったんすかね? 気になったので調べてみました。 『まじかる☆タルるートくん』 江戸城本丸は勉強・運動共に得意ではなく、その上スケベを絵に描いたようなダメ小学生。 (中略) 時にはライバルである原子力(はらこ・つとむ)と戦うためにタルるートの魔法で特訓をし、次第に成長していく。 いや、これは違いますな。僕の見た原子力はアニメではなく、実写版でしたからね。 「原子力 はらこつとむ 歌手」 というキーワードでググらないと駄目っぽいんですが、あ、出ました。 これ です。 青森県出身。本名が原子春男。 あ、ご当地でも何でもないですな。わざわざ桑名にまで営業に来てくださって、申し訳ない限りです。 確か東芝EMI所属ではなかったかと思うんですが、僕の家の隣が東芝の電気屋さんだったので、あるいはその関係で近所にポスターが張ってあったんすかね? 福島原発は2号機・3号機・5号機・6号機が東芝絡みだし、僕の隣の東芝の電気屋さんは引越して空き家になった後で火事で燃えちゃったし (←さば家にも延焼) 、どうしてくれるんや、本名・原子春男!? ま、恐らく原子春男はどうもしれくれないと思うんですが、さば家の火事も原発事故も、この演歌歌手にはまったく責任が無いので、それも仕方のないところではあるんですけど。 しかしアレですな。 「聴くと何かが起こりそうな気がして怖いのだ。」 というのが、何とも不気味ですな。 もしかしてこのオッサン、今回の地震の直前に 「貴男が命」 を聴いちゃったとか? それだけではなく、ついでにB面の 「大阪の女」 も聴いちゃったとか? だとすれば、真に責められるのは原子力ではなく、この “ほ→むぺ→じ” を書いたオッサンということになるんですが、あ、下のほうに、 無断転載を禁止します と書いてありますな。 1999.10.11記述 とも書かれています。 前回 、“11”という数字には何か不吉なモノが潜んでいるのではないかという話を書いたんですが、ここにも “11” が!

 それはそうと、「貴男が命」。 ホモか?ホモなのか、つとむ!? あ、でもB面は 「大阪の女」 。 両刀か?両刀使いなのか、つとむ!? とりあえず、つとむ君の代表作(?)が判明したので、今度は曲名を絡めてググってみたんですが、その結果、《タイトルに“大阪・おおさか”が付く歌編 その1》 (順位不同) というのが引っ掛かりました。 つとむ君はずーっと下のほうに出てます。  (順位不同) との事ですが、冷遇されてますなぁ、つとむ。。。 「貴男が命」 ではなく、 「貴男がいのち」 が正解のようですが、それにしても 「紅白歌のベストテン」 の特番 (あらかじめレコード店に設置されたアンケート結果と当日の電話によってステージ中央の電光掲示板に500点以上の点数がでた歌手だけが歌うことができるという、見かたによってはとても残酷なシステム) で、6点って、マジか? 岩崎良美、河合奈保子、柏原よしえ、松田聖子と、ライバルがあまりにも強力過ぎるとは言え、ゆうゆう500点を超えた岩崎良美よりも高得点を出した田原俊彦の 1/100 くらいの価値しかないのか? あまりの屈辱に原子力が逆ギレして再臨界しちゃっても、誰もツトムを責められないレベルなんですが、というか、原子力がテレビに出たことがあるという事実が、ちょっと衝撃だったりするんですけど。新井薫子の 1/10 くらいの知名度はあったんすかねー?

 ということで、今日は “原子力” の話です。 ツトムではなくて “げんしりょく” なんですが、僕は菅直人クンと違って、ものすごく原子力に詳しくはないし、放射能の危機に怯えている人たちの神経を逆撫でするような事を書いてしまうかも知れません。 でもまあ、サバなんてヤツは所詮はサカナなので、 “逆撫で” も、やむ無し。 そう思って大目に見て頂きたいんですが、いやあ、大変なことになってますなぁ、福島第1原発。 地震直後の段階では1号機がほんのちょっとだけ、ヤバいかも? そんな話だったんですよね。裏を返せば、それ以外の号機はまったく問題がない。そのように認識しておりました。 ちなみに問題の1号機は4台ある非常用ディーゼル発電機が津波で全滅しちゃった。そういう話だったと思います。日頃、非常用ディーゼル発電機のメンテナンスにも関わっている僕としては、他人事とは思えないですが、でもまあ、水を被っちゃったらどうしようもないですからね。 惜しむらくは、オシムが出てくるACの広告がちょっとウザかったりするところなんですが、今後、非常用ディーゼル発電機はジップロックに入れて密封しよう。 そういう貴重な経験が経験が得られたことは、これからの原子力行政にとって大きな意味があったと思います。 ま、こんな大事故になる前に気付いて欲しかったところではあるんですけど。 で、ちょっとだけヤバいかも知れない1号機なんですが、発電機が使えずにポンプで水を送れないだけの話なので、なんらかの方法で原子炉内に水を入れて冷やしてやれば、ぜんぜん大丈夫。 当初はそのように認識しておりました。 よって、1号機に海水を注入する作業が始まったというニュースを見た時は、これでもうすっかり安心♪ そのように思っていたんですが、なんのなんの。 その後の経緯に関しては “2ちゃんねる” の原発スレでよく見る “AA” を引用させて頂くと、 こんな感じ になっております。 あまりにも不謹慎なんですが、よく出来てますな、こりゃ。 大丈夫、大丈夫! 安全性にまったく問題はないから! そんなふうに聞かされていたのに、いきなり爆発しちゃったんですよね、1号機。 その後、3号機とかも、ちょっとヤバいかも? …とかいう話が出てきて、案の定、爆発しちゃいました。 つい数日前まで、中国で石油工場が爆発した。石油工場が爆発した。プラスチック工場も爆発した。 椅子と冷蔵庫と圧力鍋と温水便座も爆発した。 そんな話で盛り上がって、多分に中国を馬鹿にする空気が漂っていたのに、日本でこんな大変な爆発が起こっちゃうとは。。。

 ここまでは、まだいいです。 いや、全然よくはないんですが、今から思えば、まだよかったほうです。 僕が本格的にヤバいと感じたのは、2号機の冷却水が空になって、燃料棒が全露出しちゃた。テヘ♪ その知らせを聞いた時でありました。 「テヘ♪」 じゃ、ねえ!! しかも、冷却水が空になった原因というのが、海水を送っていたポンプの燃料切れだというのだから、開いた口が塞がらないよね。 そう、 こんばんワニ も嘆いておりました。 確かに開いた口が塞がっておりません。 こんばんワニは “ありがとウサギ” のすぐ横でスキップしているので、ウサギたんが食われちゃうんじゃないかと見ていて気が気ではないんですが、この口なら大丈夫かも知れませんな。 顎が外れたまま、当分は、完治しそうにもありません。 その点では安心なんですが、安心ならないのが2号機の状況でありまして、このままでは非常にマズい状況になっちゃうとか? 僕は固唾を飲む思いで菅直人クンの会見をラジオで聞いていたんですが、「1号機と3号機が水素爆発、そして、4号機で火災が発生して…。」 はぁ?4号機ぃ?何、言うてんねん。 今、いちばん問題なのは2号機やろ! 誰もがそう心の中で突っ込んだに違いありませんが、本当に燃えちゃってたんですなぁ、4号機。。。 1号機から3号機以外は地震発生当時は定期点検中で停止していたので、まったく問題なし! 確かそんなことを言ってたのに、実は使用済み核燃料というのも、相当にヤバいものだったとは。。。 そもそも “使用済み核燃料” という呼び方がよくないですよね。 何だかこう、燃えカスだからまったく安心♪ …といった、誤った印象を与えるために恣意的に付けられた名前のように思わずにはいられなくて、それにすっかり騙されてしまいました。 その後、使用済み核燃料のプールに水を入れる為に、自衛隊のヘリコプターやら、機動隊の高圧放水車やらが駆り出されたのは、ご承知の通り。 隊の人たちが命を懸けて頑張ってくれたのに、こんなことを言うのはアレなんですが、今から思えば無意味でありましたな、ありゃ。 せっかく自衛隊のCH−47 (←通称 「チヌーク」 もしくは 「チヌたん」 ) が懸命に放水してくれたのに、焼け石に水、もしくは、二階から目薬。誰もがそう思わずにはいられませんでした。 過激派一掃には絶大な威力を誇る高圧放水車も、結局のところプールには水が届きませんでしたなぁ。 何だかこう、 「ファミコンウォーズ」 で戦闘工兵が敵の戦車に攻撃を加えようとして、 「タマギレ」 と言われた時のような脱力感を覚えてしまいました。 ま、その後の自衛隊の特殊消防車による放水はそれなりに効果があったみたいだし、それに続く東京消防庁第8方面ハイパーレスキュー隊の活躍には、目を見張るものがあったんですけど。 こんなことなら、1号機が 「ハーイ」 した時点で特殊な消防車を使っておけばよかったのにぃ。そう思わずにはいられませんが、コナミがハイパーオリンピックの続編として 「ハイパーレスキュー・イン・フクシマ」 を出して、その活躍を称えるべきレベルだと思います。

 「被ばく線量最大、自分でいい」 と言ったハイパーレスキュー隊長、カッコよろしいなぁ。 人の上に立つ人は、こうでなければいけません。少年時代はきっと、 こんな感じ だったんでしょうなー。 いや、個人的には こっち も悪くないと思うんですけど。 オトコの顔がムカつくので、一部モザイクを入れておきましたが、“しなしさとこ” という総合格闘家のブログに載っておりました。 本名(旧姓)は尻無智子というそうですが、 “尻無” って、そんな苗字のギャルがいるんですなー。 調べてみたら全国で 32世帯 (27893位) と、かなりレアな部類でありました。 “尻無” があるなら “乳無” もあるのかと思って調べたら該当が無くて、貧乳フェチとしてはちょっと残念なんですが、乳の付く苗字としては、乳原ちゃん、乳久保ちゃん、乳深ちゃん、乳根ちゃん、乳川ちゃんなんかがいるようです。 “乳” と書いて “みぶ” と読む、超レアなケースも 1世帯 (90200位)。 が、 “乳” と書くなら、読みは “ちち” やろ? そう思わずにはいられなくて、さほど嬉しくはありません。 普通に乳久保ちゃんのほうがいいです。 これ を見ると、少なくともウイングスには乳久保逸と乳久保貴、2人のチチクボくんがいるみたいですけどね。乳久保逸がピッチャーで、乳久保貴がキャッチャー? “助っトゥ−” という名前の投手もいるみたいで、なかなか人材が豊富でありますな。 …って、話が反れてしまいましたが、今回、被災地で活躍されている警察、消防、自衛隊などなどの皆様には、マジで感謝します。 日本の命を貴男たちが守ってくれているわけで、まさに 「貴男がいのち」 って感じぃ? とりえあず乳久保貴と貴男がいてくれたら、日本は大丈夫です。 頑張れ、たかお!

 ということで、今日はデクスター・ゴードンです。 デクスターの 『クラブハウス』 というアルバムを紹介したいと思います。 実はこれ、去年の秋頃に買ったものなんですが、今まで一度も聞いたことがありません。 5枚ほどまとめ買いして、その日のうちに残りのCDは適当に視聴したんですが、こいつにまで手が回らない…というか、耳が回らなかったんですよね。 デクスターの演奏って聞かなくても何となく想像がつくので付くので、いちばん後回しにされた挙句、そのまま忘れ去られて今日に至ったという、そういう次第であります。 欲しくて買ったのではなくて、取りあえずネタ用に押さえただけなので、ま、不遇な扱いもやむを得ないところかと。 で、今回、改めて手に取ってみたんですが、フレディ・ハバードが参加しているんですな。いいぢゃん♪ で、リズム隊はバリー・ハリスボブ・クランショウビリー・ヒギンズのトリオ。 めっちゃいいぢゃん♪ 1曲だけベースがベン・タッカーに替わるようですが、今まで放置してきた事を悔やんでしまうほど、なんともソソられる面子ではありませんか。 恐らくこれ、録音された当時は発表されずに、オクラ入りになっちゃったセッションだと思うんですが、こんなよさげなアルバムが発掘されちゃうとは、パねえ、パねえ、ブルーノート、マジパねえ。 で、調べてみたらこれ、『ゲッティン・アラウンド』 の前日に行なわれたセッションなんですな。 言われてみたら確かにリズム隊が被ってます。 何でもいいけど、懐かしいですなぁ、最後通牒。 あれから7年半。 いつ青龍会(有)料金収納課の人がグリーン車かビジネスクラスに乗ってやってくるのか、ガクブルしながら過ごす毎日だったんですが、未だに僕の家に来てはくれません。 そうこうするうちに、とっくの昔に朝青龍も引退しちゃったじゃないっすかー。 どうしてくれる、青龍会(有)料金収納課? とまあそんなことで、では1曲目から聞いてみることにしましょう。

 まずはデクスターのオリジナルの 「ハンキー・パンキー」 。 僕は先ほど、今まで一度もこのアルバムを聞いたことが無いと書いたんですが、すいません。実は嘘をついていました。 今日の朝、この曲の出だしの部分だけ、ほんの20秒ほど聞きました。 もしかしてこれ、 『クラブハウス』 などと名乗っているものの、今までに聞いたことがあるヤツの名前を変えただけだったりするとか? …と、ふと心配になったからなんですが、輸入盤だと、たまにありますからね。 あまり有名でない人のリーダー作を、有名なサイドマン名義にして出しちゃったりとか。 が、これは大丈夫でした。 ということで、落ち着いて 「ハンキー・パンキー」 に取り組むことが出来るんですが、 「ハンキー・パンキー」 と言えば、死んじゃいましたな、庄司昭夫さん。 誰なのかというと、 「びっくりドンキー」 の創始者なんですが、けっこう好きなんですよね、びっくりドンキーの レギュラーバーグディッシュ 。 300gにすればボリューム満点なんですが、1057kcalもあるんですな、あれ。 デザートに メリーゴーランド を付けたら、1500kcal近いじゃないっすかー。マジパねえ。。。 これからはドンキーはやめて、ハンキーとパンキーか、ピンキーとキラーズにしようと思うんですが、で、これ、タイトル通り、なかなかハンキーでパンキーな曲に仕上がっております。 と言っても “HANKY” や “PANKY” がどういう意味なのかはよく知らんのですが、調べてみたら “HANKY-PANKY” のセットで、いんちき、ごまかし、不正行為、(性的に) いかがわしい行為。 そんな意味があるようです。 (性的に) いかがわしい行為って、どんなんですかね? イカ娘プレイとか? だとすれば、ちょっと試してみたいような気もするんですが、で、演奏のほうはアレです。微妙にマーチっぽいリズムに乗せて2管のユニゾンでテーマが演奏されて、でもって、ソロ先発はデックスでありますな。 レイジーな雰囲気があって、悪くないと思います。 続くハバードのソロも適度に張り切っていて、悪くないと思います。 バリー・ハリスのピアノもブルージーで、いいっすなぁ。 …とまあ、なんとも通り一辺倒な解説になってしまいましたが、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。 歌物ナンバーの 「アイム・ア・フール・トゥ・ウォント・ユー」 。 歌謡曲っぽく和訳すると、「貴男が欲しいなんて、わたし馬鹿よね〜」。 これはアレです。バラードです。まだ聴いてはいないんですが、聴かなくてもかなりの確率でそうだと確信が持てます。 何故なら、この人のアルバムは全6曲入りで、2曲目と5曲目がバラードというのがデフォだからなんですが、聴いてみたら案の定そうだったので、心の中で小さくガッツポーズをしました。やりぃ♪ で、演奏のほうはアレです。 まず、バリー・ハリスのイントロが絶妙です。 イントロだけで飯が食える。そういうレベルです。飯だけでなく、おかずもイケそうなんですが、イントロだけで、いいトロが2切れ食える。それくらいの値打ちはあると思います。その後、デックスがワンホーンでテーマを吹いて、そのままアドリブへと流れていくんですが、しみじみとした味があって、悪くないと思います。 続くハバードのソロも適度に抑制が効いていて、悪くないと思います。 でもって、テーマに戻って、おしまい。 バリー・ハリスのソロが聴けなかったのはちょっと残念なんですが、ま、全体としては無難な出来だったと言えるのではないでしょうか。

 ということで、次です。ベン・タッカーのオリジナル、 「デヴィレット」 。 ベースもこの曲だけベン君に換わるんですが、たまたまスタジオに遊びに来ていたんすかね? で、 「1曲、弾くぅ?」 とか言われて、 「じゃあ。」 ということになって、 「せっかくだから僕の曲をやるぅ〜!」 という流れになって、それはちょっと厚かまし過ぎると思うぞ、ベンくん。 そんなやりとりがあったのかどうかはよく分からんのですが、聴いてみたら何ともいい感じにファンキーな佳曲だし、ベンくんのピチカートもビンビンだし、ボブくんには悪いんですが、全曲、ベン・タッカーでもよかったかも? そんな気がしちゃいました。 2管のユニゾンでテーマが演奏された後、テナーのソロになるんですが、ちょっぴりモーダルなムードもあったりして、出来は良好っす。続くハバードも普通に新主流派っぽくて、出来は良好っす。 で、バリー・ハリスのソロも聴けます。 出来は、ま、普通っすかね? で、最後はやっぱり、作曲者のソロもたっぷりフィーチャーされているんだよね? …と思ったら、 「ええ加減にせえ!」 とでも言われたのか、そういう特別枠は無く、普通にテーマに戻って、終わってしまったんですが、ま、それはそれでよかったんじゃないか。そんな気がしないでもありません。 全体としては、ま、無難な出来だったと言えるのではないでしょうか。

 ということで、4曲目です。アルバム・タイトル曲の 「クラブ・ハウス」 。 「部室」 っすか。 その部室が女子体操部なのか、男子剣道部なのかで、随分とイメージが違ってくるんですが、 「カニカニくらぶ♪」 というのも、ちょっといいかも? クラブと言えば、カニやろ?そんな気がしますもんね。 誰でもそんな気がするのか、「かにかにくらぶ (東部市場前)」とか、「かにかにくらぶ (住吉・東住吉)」 とか、 「越前がにミュージアム・レストラン・かにクラブ」 とか、そんな名前の店がいくつも見付かったんですが、果物の汁ではなく、身の部分をこよなく愛する集団 「果肉LOVE♪」 。 そんなのもあるかも知れません。 で、曲のほうはというと、別にカニ臭くはなく、果肉っぽくもなく、皮肉でも豚肉でもなく、普通にハード・バップ。 そんな感じでした。タイトル曲にしては、ちょっとインパクトが薄いような気がしないでもありません。 ソロ先発はデックスです。 ちょっぴりモーダルな吹きっぷりです。 続くハバードのソロは普通に新主流派風です。 続くバリーのソロはとってもハリスっす。 で、その後、ボブ・クランショウのソロがフィーチャーされておりますな。 先ほど、僕がボブくん、いらなくね? …みたいな事を書いたので、ちょっとムッっとしたんっすかね? ま、普通に地味なソロなので、それほど機嫌を損ねたようには見えないんですけど。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 いや、今週の僕もあまりヤル気が感じられませんな。デーブ・スペクターの Twitter を見ちゃったからっすかね? いま松尾芭蕉がいたら復興した後にきっと歩くことでしょう→奥の舗装道。 こんなのでフォロワーが15万人もいるって。。。

 心が荒んだ時には、優しいバラードが聴きたくなります。 ということで、5曲目です。 いつものパターンだと、間違いなくやってくれる筈です。 デクスターのオリジナル、 「レディ・アイリス・B」 。 歌物ではないところがちょっと心配だったんですが、大丈夫でした。 自力でちゃんとバラードを作ってくれておりました。 AABA形式のテーマは “Aの部” がデックス、 “Bの部” がハバードの担当となっておりまして、というか、どこまでがテーマで、どこからがアドリブなのか、今ひとつ判然としなかったりするんですが、ハリスのピアノもそこそこフィーチャーされていて、それがなかなかいい感じだったりするので、少しは心も和らぎました。 心が和らいでくると、デーブ・スペクターの Twitter を見たくなっちゃうんですが、3月26日午後 16:05現在、新しいネタは投下されてないようですな。ほっと一安心♪ ということで、一つ前のヤツを。 仙台の復興に尽力するエジプト人→牛タンカーメン。 ・・・。

 ということで、ラストです。 デクスターのオリジナル…と書いて気付いたんですが、さっきのバラードはルディ・スティーブンソンの作品だったんですな。 いくらヤル気が無かったとは言え、適当な事を書いてしまって、ブンソンさんには申し訳ない限り。 で、最後の 「ジョディ」 は間違いなくデクスターの曲だと思うんですが、原文ライナーを見ると Dexter's beautiful ballad "jodi" was first recorded by him in 1960 on The Resurgence of Dexter Gordon うんぬん…と書いてあって、ん? 何か間違ってる? ちなみに “jodi” というのは his の wife っぽいんですが、彼の奥さん、ジョディ・オングだったりするとか? 大震災の被災者支援の為に、台湾でチャリティ番組を開いてくれてましたよね、ジュディ・オング。 何故か中田英寿も出演していたみたいなんっすけど。 それにしても今回の地震に対する台湾の人たちの支援は半端じゃないっすよねー。 3月14日現在って、あまりにもデータが古くて恐縮なんですが、大中国様からの義捐金が 1000万円なのに対して、台湾ちゃんからの義捐金は 2億8千万円。 いや、こういうのは金額の多い少ないではないんですけどね。 例えば、自分のところが超大変なのに、「アフガン復興を支援してきた日本に対し、市民を代表して地震と津波の被災者を支援したい」 といって 400万円出してくれたカンダハルの市長とか、かたじけなくて涙が出ました。金額なんてどうでもいいんです。 が、台湾のチャリティ番組の義捐金、23日の時点で 57億円を突破したんですなー。凄ぇ! 台湾の人、ありがとう♪ これから会社の近くの一番楼で昼飯を食う時に天津飯にするか、台湾ラーメンにするか迷った時は、台湾ラーメンを食べることにするよ! もっとも台湾ラーメンは天津飯とセットになっているので、結局はどちらも食べることになるんですけど。 タイの人もタイ米とかを送ってくれたみたいで、ありがタイ限りですよね。これからはタイと台湾を大切にしよう!そう心に決めた日本人も少なくないに違いありません。 とまあそれはそうと、 「ジョディ」 なんですが、僕が聴いた限りでは beautiful ballad ではありませんな。ライナーノートを書いたアイラ・ギトラーが勘違いしたのか、あるいはCDを作る際に曲順とか曲名とかがシャッフルされちゃったのか。 真相は闇の中なんですが、とりあえずのところ、僕の持ってるCDの6曲目は、能天気な雰囲気のお気楽な演奏が展開されておりました。 2管が絡むテーマ部に続いて、テナー → トランペット → ピアノ → ベースの順でソロがあって、テーマに戻って、おしまい。 ということで、今日は以上です。

【総合評価】

 悪くは無かったっす。 が、メンバーから期待される最大値からすると、ちょっと物足りなかったような気がしないでもありません。 でもまあ、悪くは無いので、そこそこ良かったと評価してもいいのではなかろうかと。 ま、所詮はオクラ入り (←多分) ですからね。 そこを最初に織り込んでおけば、そんなに落胆することはないものと思われます。


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