JAZZ AT HOTCHKISS (SAVOY)

GEORGE WALLINGTON (1957/11/14)

JAZZ AT HOTCHKISS


【パーソネル】

DONALD BYRD (tp) PHIL WOODS (as)
GEORGE WALLINGTON (p) KNOBBY TOTAH (b) NICK STABULAS (ds)
【収録曲】

(01-03) DANCE OF THE INFIDELS / STRANGE MUSIC / BEFORE DAWN
(04-05) OW / 'S MAKE 'T

【解説】 ( 2011年01月16日更新 / 連載 964回 )

 前回 、 “昭和の玩具と文房具” について話をしたので、今回は “平成のユングとギョーザの具” というテーマでお届けしようと思うんですが、いや、語尾に “ぐ” が付く言葉で、たまたま思い付いたのがその2つだったんですが、ギョーザの具と言えば、豚ひき肉とかキャベツとかニラとか。 それは平成だろうと昭和だろうと、いつの時代にも不変だったりするんですが、ということで、続いてはユング。 ヤングのみんなにはあまり馴染みがないかも知れませんが、ユングというのは有名な、んがんぐ。 …って、別に食い物を喉に詰らせたことで有名なワケではなく、普通に心理学者として有名だったりするんですが、平成のユングと言えば “石打ユングパルナス” でありますな。 いや、“平成のユング” でググったら最初にそれがヒットしたんですが、どうやら新潟県にある温泉宿のようで、ここについて僕が書きたいことは、特にありません。 むしろ、ユングの部分よりも “石打” と “パルナス” のほうに惹かれるものがあるんですが、パルナスと言えばアレですよね。パルナス、パルナス、モスクワの味〜♪ 食べたことがないのでどんな味なのかは知りませんが、名前からして恐らく、茄子味なんでしょう。 で、茄子がモスクワの味だとすれば、イランの名物が石打ち刑。 打たれたことがないのでどんな刑なのか詳しくは知りませんが、何でも下半身を生き埋めにして、動きが取れない状態の罪人に対し、大勢の者が石を投げつけて死に至らしめる処刑法。罪人が即死しないよう、握り拳から頭ほどの大きさの石を投げつける。そういう刑罰なんだそうです。それは嫌ですな。ちょっと嫌といったレベルではなく、めっちゃ嫌です。どんなに意志の強い医師でも、石打ちは嫌だと思います。とまあそんなことで、ユングについては以上です。

 まったくと言っていいほど盛り上がらなかったので、話を玩具と文房具に戻すことにしますが、最近手に入れた文房具の中で、感心したものがいくつかあります。 まずはマックス株式会社の Vaimo 11 FLAT 。 ふらっと立ち寄ったカインズホーム桑名店で見掛けて、何気なく買ってみたんですが、思ってた以上のスグレ物でありますな、こりゃ。 普通のホッチキスは 20枚までしか綴じれないんですが、このバイモは 40枚までイケちゃいます。 20枚の倍。 倍もイケちゃうから、バイモ。 あまりにも安直なネーミングで、ちょっぴりバイ貝っぽかったりするところも、どうか? …という気がしないでもないんですが、実力の程は確かでありました。 40枚、余裕でいけます。 普通、これくらいの枚数の紙を綴じようと思うとデカいホッチキスが必要になってくるんですが、あれは器具そのものがデカくて重くて扱いにくいし、綴じるのにめっちゃ力がいるし、針が無駄に太いし、失敗すると針を抜くのに只ならぬ苦労を強いられることになります。 ぜんぜん抜けなくて、もう、刺さったままでいいっ! …と、捨て鉢な気分になっちゃうこと請け合い。 その点、このバイモはいいです。普通のホッチキスより一回りくらい大きいだけで取扱いが楽。 普通のホッチキスより少し大きめの “11号針” というのを使うんですが、普通の “10号針” と太さは同じなので、無駄に太くなくて、普通です。 でもって、綴じるのにぜんぜん力がいらないんですよね、これがまた。 今までのデカいホッチキスの感覚で思いきり力を入れようとすると、アッー! 何だかすごくスムーズにずっぽりと刺さってしまって、ああん、快感♪ やみつきになって、意味も無く 40枚くらいの紙を綴じたくなっちゃうんですが、そういう場合は1枚の紙を5回折ってやれば 32枚分相当になるので、そいつを心ゆくまで綴じまくってやってください。 欲を出してもう1回折っちゃうと 64枚分相当になっちゃうので、さすがのバイモの歯が立たない…というか、針が刺さらなくなっちゃうんですけど。 あまり欲張ってはいけない。 そういった教訓を僕たちに教えてもくれるんですよね、このホッチキスってば。

 ということで、次です。 三菱鉛筆の クルトガ 。 朝が来るとガチャピンが元気になるので立ち寄ったカインズホーム桑名店で見掛けて、何気なく買ってみました。 いや、バイモ・フラットの時はフラっと立ち寄ったので、それに対抗して “くるとが” の付く言葉を考えてみたら、こんなのしか思い付かなったんですが、クルっと回って尖り続けるから、クルトガ。 あまりにも安直なネーミングで、ちょっぴり鮭トバっぽかったりするところも、どうか? …という気がしないでもないんですが、よくよく考えたらクルトガと鮭トバでは3文字目が “と” である以外は全部違っていて、まったく似てないですよね。よって、問題なし。 で、機能的にもなかなかよく考えられていると思うんですが、言われてみると確かに 0.5mmのシャーペンって、意外と細くなかったりするんですよね。 ま、使い古しのロケット鉛筆に比べればシャープな筆跡だったりするんですが、細かい字を書こうとすると、けっこう潰れちゃったりします。 僕はわりとシャーペンで細かい字を書かされる機会が多かったりするんですが、どういう時に細かい字を書かされるのかというと、ジャケ絵を書く時とか。 ジャズのジャケットって背景が黒くて、白抜きで字が書いてあるパターンの奴が多いんですが、アレがめちゃめちゃ面倒なんですよね。 特に “s” とか “e” とか “g” とかを白抜きで書けというのは、嫌がらせ以外の何物でもない! そう思わずにはいられません。 ジャズのアルバムをプロデュースする人はその辺りの事情を踏まえて、名前に “s” とか “e” とか “g” が付くミュージシャンは全員クビにして、 “s” とか “e” とか “g” が付く曲は演奏しないように指導して欲しいところです。 ま、ジャケットに小さい字を書くな! どう、デザイナーに厳命して貰えれば、それでいいんですけど。

 ということで、次。 パイロットの フリクション 。 これはアレです。消せるボールペンです。 消せるボールペンというのはわりと昔からあったような気がするんですが、昔の奴は消せるというより、消せないこともないボールペン。 そんな感じでした。 完全には消えないんですよねー。 でもまあ、不完全には消えるから、いいじゃん。 そう思える、とても心の広い人だけに許される。 そんな商品だったような気がします。 無論、僕は許せませんでした。許せるわけがありませんよね、あんな中途半端なヤツ。 中国人の許さんも 「あれだけは許さん!」 と憤っておりましたが、心の狭い中国人ですなぁ。 ボールペンなんだから消えるわけがないんですよね。 それが 「消えないこともない」 というレベルにまでなったんだから、大いに評価していいと思うんですが、そんな許さんも許さずにはいられない。 それほど完璧な消え方をしてくれるんですよね、このフリクション。 名前がちょっぴりフリチンみたいなところは、ちょっとアレなんですが、機能のほうは文句の付けようがないレベル。 これに文句を付けるのは “つけ麺大王” くらいだと思うんですが、大王なんてヤツは元々がワガママな人種なので、いちいちアイツらの言うことなど聞かなくてもいいかと。 インクが消える仕組みは商品紹介のところに詳しく書かれているんですが、 “メルちゃん まほうのフライDEこんがり” 、ちょっと欲しいかもー? ネーミングのセンスが何とも昭和っぽいんですが、現在では まほうのフライ という名前のオモチャに変わっているようです。 “メルちゃん” と “DEこんがり” が、どこかに行ってしまって、その代わりに “パン” が引っ付いたんですな。 まほうのフライパンに食材いれて、お湯をかけると…?ケチャップオムライスがホワイトソースオムライスに、こんがりたこ焼きがフラワーさかなちゃんにへ〜んしん♪ おお、凄ぇ! 個人的にはホワイトソースよりもケチャップオムライスのほうが好きなので、ありがた迷惑な魔法ではあるんですが、もし3歳の女児が僕のケチャップオムライスをホワイトソースに変えちゃったりしたら、元に戻せ!…と、怒鳴りつけますな。 大人をなめるな!…とも言ってやろうと思うんですが、で、メルちゃんのほうも別にいなくなったワケではなくて、今でも健在のようですな。 ただ揚げ物に飽きちゃっただけのようですが、あー、 お注射しましょメルちゃん 、売り切れてるやんっ! これからいったい、僕は誰にお注射すればエエねん!? あ、でも メルちゃんのいちごクリニック というのがあるから、いっかぁ♪ …と思ったら、こっちも売り切れてるやん! 僕はもう、しばらく立ち直れないかも知れませんなぁ。。。

 ということで、次です。 思ったよりも早く立ち直れたんですが、とまあそんなことで、最近手に入れた文房具の中で感心したものは、以上です。 とまあそんなことで、前回に引き続き、昭和の玩具ネタでお茶を濁そうと思うんですが、 この中 で懐かしいのは、何と言っても “トムボーイ”。 あれ、そんな立派な名前があったんですなー。 何という名前なのかよく分からんので、僕はもっぱら “びよびよ” と呼んでいたんですが、教養のない一般のガキ共は “バネのおもちゃ” とか、そんなふうに言っていたのではないかと思うんですけど。 試しに “バネのおもちゃ びよびよ”でググってみたら このページ がヒットして、超既出であることが判明して、ちょっぴりブルーな僕なんですが、ただ、そこで語られている内容に関しては、一部誤認が。 まだ若かった頃の僕は日本人の町工場のおっさんが発明したようなニュアンスのことを書いておりますが、オリジナルはアメリカ製の “スリンキー” というオモチャのようです。 それを日本のバネ工場のおっさんがパクったんだと思うんですが、とまあそんなことで、次。  この中 で懐かしいものと言えば、何と言っても “魚雷戦ゲーム” でありますな。 お正月だったのか、金魚祭りだったのか、石取祭りだったのかは忘れましたが、子供の頃、年に1度、親戚のおじさんがオモチャを買ってくれたんですよね。 で、ある年、さば兄が買って貰ったのが、この “魚雷戦ゲーム” だったのではなかろうかと。 何だかめっちゃ面白くて、めっちゃいいものを貰った♪ …という満足感が今でも残っているんですが、ありがとう、当時のおじさん♪ 魚雷戦ゲーム以外に何を貰ったのか、まったく記憶には無かったりするんですが、面白いものが多くて、毎年すごく楽しみだった事だけは覚えております。ありがとう、当時のおじさん♪ が、ある年、「よっちゃん (←注:さば兄のこと) も、もう子供やないしー。」 とか言って、オモチャではなくていきなり “油絵セット” になってしまった時は、心の底からガックリしました。 さば兄に絵を描くなどといった高尚な趣味があると思うか? 余計な気を遣うな、当時のおじさん!

 とまあそんな僕も、今では “叔父さん” と呼ばれる存在になってしまったんですが、さば兄のところのお子様は2人とも男ですからねー。 あまり積極的に何かを買ってやろうという気にはなれません。 学研の “マイキット” とか、勉強にもなって、いいかな? …という気もするんですが、今から30年ほどして、さば兄ジュニア1号に電子工作などといった高尚な趣味があると思うか? 余計な気を遣うな、当時のおじさん! …とか、ジュニア2号のホームページとかで書かれても癪だしー。 姪っ子だったら “メルちゃんのいちごクリニック” でもなんでも、喜んで買ってあげるんですけどねぇ。 こうなったらもう、今井メロが僕の姪っ子になってくれてもいいんですが、 「さあ、今度はメロちゃんがメルちゃんの役で、おじさんが看護婦さんだよ〜。ぐへへ〜♪」 とか、“いちごクリニックごっこ (実戦編)” で遊んだりとか、考えただけでもめっちゃ楽しそう♪ とまあ、こんなおじさんですが、今年もよろしくお願いします。

 ということで、後半@ジャズねたです。 前半を我慢しながら読んで頂きまして、ありがとうございました。 掲示板 でもお知らせしましたが、テナー編は前回のアイラーで一区切りということにして、今回からしばらく 「楽器に拘らずに最近買ったCDを紹介するシリーズ」 をお届けしようと思います。 いや、SAM RIVERSとか、ARCHIE SHEPPとか、ALBERT AYLERとか、やめろ! …と言われたことを苦にしたわけではなく、もともとそのつもりだったんですけど。 ジョージ・アダムスとか、ブランフォード・マルサリスとか、ゲイリー・トーマスとか、コートニー・パインとか、その辺りもいってみようかと思ったんですが、ジャケ絵を書くのが面倒そうなヤツしか持ってないので、ヤメにして。 とまあそんなことで、気分を一新して、今日はジョージ・ウォーリントンです。 いきなり毛色が変わったので、一瞬、誰? …と思った人もいるかも知れませんが、1950年代に活躍した白人バップ系ピアニストでありますな。 先日、何とはなしに 『ジャズ・アット・ホッチキス』 というアルバムを買ったので、それを紹介しておこうと思うんですが、いや、前半が “ホッチキスねた” だった事とは関係ないんですけど。 そもそもあの文房具をホッチキスと呼んでいるのは日本人くらいで、英語ではステープラーなんでしょうな、多分。 日本での 「ホッチキス」 という呼び名は、明治中期に伊藤喜商店 (現、株式会社イトーキ) が米国より初めて輸入したステープラが、E.H.ホッチキス社 (E.H.Hotchkiss) の製品であり、これを 「ホッチキス自動紙綴器」 と名づけて販売したことに由来する。…との事なんですが、おお、イトーキが日本のホッチキスの元祖だったんですか。 ゼムクリップや魔法瓶も日本で始めてイトーキが輸入したんですな。 魔法瓶に関しては 『魔法瓶びんびん物語』 とかで1回分…とまではいかないまでも、 『教師びんびん物語』 と絡めて5分の1回くらいのネタにはなりそうなので、ここで深入りするのはヤメておきますが、で、これ、ジャケ絵を書くのが簡単そうなところがポイント高いです。 Donald Byrd , Knobby Totah , Phil Woods , Nick Stabulas と、小さめの字の部分には “S”が1回、 “s” が2回出てくるだけなので、許容の範囲内。 ま、出来ればフィル・ウッズはフィル・ウッド、スタバラスはタバラもしくは田原という名前にしておいて欲しかったんですが、いや “原” だと “s” を書くよりも面倒ですか。 ま、このジャケットの場合、白抜きで書く必要なないので、名前に関してはさほど神経質にならなくてもいいんですが、で、タイトルにある “ホッチキス” というのはアレです。 保坂弘幸という人が書いたライナーノートによると、コネティカット州レイクヴィルにあるプレップ・スクールの名前なんだそうです。 プレップ・スクールというのは中学校と高校にあたる私立高校で、一流大学進学を目指すための学校なんだそうですが、毎日、プリントを 40枚くらいホッチキスで綴じた宿題が出されたりするんですかね? バイモの出番ですな、こりゃ。 ま、コネティカット州なのでそんなに勉強しなくても、コネ使って何とかなりそうな気もするんですが、とまあそんなことで、では1曲目から聴いてみましょう。

 まずは 「ダンス・オヴ・ザ・インフィデルズ」 。 作曲者のところに “F.NAVARRO , E.POWELL” とクレジットされているんですが、前者はファッツ・ナヴァロでいいとして、E.POWELL って、誰? 江戸パウエルとかいう、バド・パウエルのパチモン? あるいはバドというのは通称で、本名はエロ・パウエルだったりするとか? ま、いずれにしろ、日本では 「異教徒たちの踊り」 という邦題で知られている曲でありますな。 翻訳サイトだと 「不信心者のダンス」 となって、うーん、まあまあ。 異教徒たちは恐らく異教を熱心に信心しているものと思われるので、意味としてはまったく違ってくるんですけど。 不信心者というとちょっとアレなんですが、異教徒だとミステリアスでエキゾチックな感じがしたりして、翻訳サイトの翻訳センスはまだまだと言わねばなりません。 で、曲そのものはアレです。 確かにミステリアスでエキゾチックではあるんだけど、決して褒められたものではないバップ・ナンバー。 ま、そんな感じだったりします。 特にイントロの部分がちょっとアレなんですが、2管のユニゾンに続いて登場するウォーリントンのピアノはパウエルみたいで、ちょっといい感じ。 で、テーマそのものは普通のビ・バップ。 変なのは最初だけだったので、まずは一安心なんですが、まだ油断はなりません。 アルトがフィル・ウッズなんすよね、これ。 僕は超保守的な黒人ジャズ至上主義者なので、白人を軽視するケーシー高峰。そういう傾向が無きにしもアラジンだったりするんですが、昔いましたよね、アラジン。 「完全無欠のロックンローラー」 が大ヒットした…というか、それしかヒットしなかった一発屋なんですが、そういう傾向が無きにしもあらずというか、そういう傾向がめっちゃあったりするワケなんですけど。 『ライヴ・アット・カフェ・ボヘミア』 みたいにジャッキー・マクリーンだったら完璧だったのにー。 そういう思いがあって、つい最近までこのアルバムには手を出さなかったんですが、聴いてみてそれがまったくの杞憂だったと分かりました。取り越し苦労だったね。…と鳥越九郎も言ってましたが、 『めいたんてい荒馬宗介』 に出てましたよね、鳥越九郎。 地道な捜査を身上とする叩き上げの刑事なんだそうですが、地道なだけに地味なキャラで、個人的には矢名完次のほうが強く印象に残っていたりするんですけど。

 とまあそんなことで、フィル・ウッズのソロが始まりました。 一瞬、あれ?マクリーン? …と思ってしまったりもしたんですが、いや、悪くないじゃん、ウッズ。 というか、かなりいいじゃん♪…と、積極的に評価していいと思うんですが、パーカー直系のケレン味のない吹きっぷりは白とか黒とか、そんなことは関係なしにシマウマ。 そういう思いを僕に抱かせてくれました。 で、続いてウォーリントンのピアノ・ソロになるんですが、パウエル直系のケレン味のない弾きっぷりは白とか黒とか、そんなことは関係なしにパンダ。 ま、恐らく似たようなパターンで来るだろうなと思ったら案の定で、工夫が無いにも程があるんですが、その後、ニック・スタバラス (旧名・ニック田原) のドラム・ソロがあって、最後にドナルド・バードが出てきます。 この人のプレイはいつも期待通りだったりして、それ以上でも、それ以下でもないんですが、ま、安定感があるというのは決して悪い事ではないんですけど。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 変なイントロ以外は、おおむね上出来だったと言えるのではなかろうかと。

 で、次。  「ストレンジ・ミュージック」 。 作曲者のところには “GRIEF , FORREST , WRIGH” と、よく分からない人たちの名前が並んでいるんですが、3人寄ってたかっって、変な音楽を作っちゃいましたかー。 ま、聴いてみたら別にストレンジでもなんでもない、ストレートなミュージックだったりしたんですが、で、これはアレですな。 ピアノ・トリオによる演奏で、フロントの2人はお休み。 そういうアレだったりするんですが、リーダーがピアニストなんだから、そういうのが1曲くらいあっても誰も文句は言えません。 で、これがなかなかいい感じの仕上がりだったりするので、むしろ、よくやってくれた!…と、積極的に賞賛してもいいと思うんですが、ま、そういう勝算があってやった事なんでしょうけどね。 小粋にスイングするナンバーといった感じで、特筆すべき点は何もないんですが、普通に悪くなくて、いいと思います。 途中に出てくるノビー・トータ (?) のベース・ソロも、聴いててちょっぴり退屈なだけで、さほど大きな害はありません。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 とまあそれはそうと、1月16日AM11:40 現在、めっちゃ雪が降ってますなー。 朝起きたら外が真っ白で、AM9:00 の時点で こんな感じ だったんですが、その後、青空が見えたりしてたんですよね。 が、今、またプチ吹雪みたいになって来て、この分では明日の朝までに融けそうもありませんな。 無事に仕事に行けるんでしょうか? 万一に備えて万力を買ってこようかと思うんですが、そんなものがあっても何の役にも立たないような気がするので、とりあえず会社のクルマに非常食と携帯用の便器を積み込んでおくとして。

 ということで3曲目です。  「ビフォー・ドーン」 。 「夜明け前」 ですな。 ユセフ・ラティーフに同名のアルバムがあったりするんですが、アレで演奏されていたのと同じ曲なんすかね? …と思って試しに聴いてみたら、似ても似つかぬ感じだったんですが、ジョージ君のほうはウォーリントンのオリジナルで、いかにも夜明け前らしい、ほの暗い雰囲気を持ったバラードとなっております。 出だしの1小節は 「ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラブ・イズ」 のパクリ? …といった感じなんですが、その後、次第に何となくオリジナルっぽくなっていくので、特に問題なし。 ちなみにテーマ部は、バードとウッズがメロディーを吹き分けるという手法が取られていて、でもって、最初のソロはジョージ君でありますか。 この、ピアノが出てくる瞬間が暗闇の中から静かに太陽が昇ってくるような感じで、何ともリリカルなスキカルだったりするんですが、スキカルで好き勝手に髪を刈る。隙があったら、更に刈る。 なかなか楽しそうなんですが、とか言ってるうちにテーマに戻って、おしまい。 何だか、わりとあっさりした感じの小品でありました。 で、ついでに雪のほうもちょっぴり小雪になってきました。 もう一雪くらい頑張って欲しいところなんですが、ということで、次。  「OW」 。 オウ。 そう読むんすかね? ガレスピーの曲のようですが、言われてみると確かにガレスっぽい感じのピーだったりしております。 ピアノとベースの掛け合いによるイントロに続いて、2管とベースの絡みによるテーマがあって、その後、べースのソロが出てきて、短い合奏を挟んで、ピアノ・ソロに突入。 …と、なかなか凝った演出が施されているんですが、それだけに留まりません。 その後、バードとウッズが4バースの1小節版…というか、1バースっぽい感じ (?) で絡んで大いに盛り上がるパートがあって、以下、バードのソロ → バードとウッズが (以下略) → ウッズのソロ → バードとウッズが4バース (?) で絡むパート → ドラムのソロ…と続いて、テーマに戻って、おしまい。 演奏時間が 10分32秒って、無駄に長いんじゃないか?…と心配していたんですが、確かに長いことは長いんだけど、決して無駄ではない。 そんな感じの長さでありました。 ちなみに長縄部長 (←旧・所長代理) の話は無駄に長かったりするんですが、でもね、それがアナタの〜 いい と・こ・ろ♪

 ・・・。 心にもないことを言ってしまって、もの凄く胸が痛むんですが、気を取り直して5曲目です。 これでラストだと思うと、ちょっぴり気分も軽くなりますが、ドナルド・バードのオリジナル 「ス・メイク・ティー」  タイトルがどういう意味なのかよく分かりませんが、 「酢で作るお茶」 ? だとすれば、酸っぱいやん!…と思わずにはいられませんが、たまにありますよね、酸っぱい味のする紅茶とか。 それって、レモンティーちゃうの? …とか思われるかも知れませんが、レモンを入れたわけでもないのに、酸っぱい。 そういうお茶が確かにあります。どうして酸っぱいのかというと、レモンの代わりに酢を入れているからなんだと思うんですが、どうしてそんなことをするのかと言うと、嫌がらせ。 それ以外には考えられませんな。 で、一方、曲の出来のほうはというと、こちらは嫌味のない純粋なハード・バップといった感じで、素直な気持ちで楽しめる。 そういう作品に仕上がっております。 テーマ部は基本が2管のユニゾンで、AABA形式の “Bの部” だけアルト1本になる。 そういう仕掛けだったりするんですが、で、以下、バード → ウッズ → ジョージ → タイコの人…と、各自の良好なソロが続いて、テーマに戻って、おしまい。 ということで、以上です。

【総合評価】

 もと早く買っておけばよかった! そう思わせるに十分な一枚でありました。 重文クラス…とまではいかないまでも、市指定文化財 「桑名米穀取引所跡」 くらいの価値はあるのではなかろうかと。 特に、個人的に軽視していたウッズ&ジョージの両白人の出来が素晴らしく、ドナルド・バードぉ? そういえば、そんな鳥もいたっけ? とまあ、そんな扱いになったりもするんですが、ちなみに 『アット・ホッチキス』 と言っても全然ライブ風ではなく、観客のざわめきだとか、拍手とか、紙を綴じる音とか、そういうのは聞こえないので、念のため。


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