ELEGANT SOUL (BLUE NOTE)

GENE HARRIS (1968/9/19,20)

ELEGANT SOUL


【パーソネル】

GENE HARRIS (p) ANDY SIMPKINS (b) CARL BURNETT (ds)
with orchestra ( arranged and conducted by MONK HIGGINS
【収録曲】

(01-03) ELEGANT SOUL / DO IT RIGHT NOW / SITTIN' DUCK
(04-06) (SOCK IT TO ME) HARPER VALLEY P.T.A. / SUGAR HILL / AFRICAN SWEETS
(07-09) BLACK GOLD / BOOK OF SLIM / WALLS OF RESPECT
【解説】 ( 2011年01月23日更新 / 連載 965回 )

 今日は奇祭について書いてみたいと思います。 題して 『奇祭を記載する』 。 あまりにもシンプル過ぎるので、もうちょっと捻ろうと思ったんですが、 『奇祭を記載する葛西は鬼才だが臭い』 とか、そんなのしか思い付かなかったので、ヤメました。 葛西クン、関係ないしぃ。 そもそも、どうして “奇祭” なのかと言うと、年が明けましたからね。 そろそろ今年のレジャー計画を立てなければならないと思って、いろいろプランを考えてみたんですが、とりあえず5月5日には 岩国フレンドシップデー に行くとして。 まだ5ヶ月近くも先の話だからと言って、油断は禁物、ホルモンは臓物。 年が明けた時点で5月4日の岩国駅前のホテルは、既に予約が取れない状況になっておりました。 でも大丈夫。 僕は去年の11月の時点で ホテルアルファワン岩国 を押さえました。 ま、僕が大丈夫なだけで、まだ宿の予約が取れてない人はちっとも大丈夫ではないんですが、宿泊日の3ヶ月前から予約の受付を開始する所もあったりしますからね。 諦めずに2月4日の時点で再チャレンジするか、あるいは諦めて広島市内で妥協するか、各自で好きにして下さい。 晩メシには他人丼でも何でも好きなものを食って下さい。 所詮は他人事なので適当もいいところなんですが、ちなみに僕はその日の晩メシに何を食おうか、まだ決めあぐねている阿久根市長。 そういう立場だったりするんですが、ホテルでは 「ワンコイン日替わり定食」 (500円) をご用意して皆様をお待ち申し上げているみたいなんですけどね。 でもこれ、何だか見るからにショボそうで、ワンコとインコの餌に毛が生えた程度にしか見えなくて、でもまあ、ウンコの餌よりはマシなような気もするし、ま、5ヶ月も先の話なので、おいおい考えるとして。

 で、5月5日の夜は錦帯橋の近くの某・国際的な観光ホテルを押さえました。 いいですよね、観光ホテル。 阿寒湖観光ホテルでカンコー学生服プレイを敢行…とか。 ま、岩国に阿寒湖は無いので、今回そういうのはアカンのですが、岩国の某・観光ホテルは温泉施設が充実しているようなので、楽しみ〜。 2食付きのプランにしたので、晩メシの心配もないしぃ。 ただ、JTBのプランは食事の詳細が書かれていないので、何を食わされるのか今ひとつ不安なんですが、ま、恐らく 「郷土料理会席膳」 というヤツだと思われます。 いいですな、郷土料理。旅先ではなるだけ、その土地ならではの食べものを食べたいですからね。たとえば奈良なら、奈良ならではの奈良漬けとか。 個人的に奈良漬けはあまり好きではないので、なるべくなら奈良漬けは避けたいところなんですが、岩国に奈良漬けはないので大丈夫。 で、岩国にはどんな郷土料理があるのかと思ったら、岩国寿司、大平、蓮根の酢の物。 どうやらこの3点に尽きるようです。 このうち、蓮根の酢の物というのはいいですなぁ。 あまり好きではないので、別にどうだっていいです。 気になるのは “大平” なんですが、 “たいへい” ではなくて “おおひら” と読むんですな。 名前からすると、大きな平目? だとすれば、かなり高級な料理と言えそうなんですが、調べてみたらぜんぜん違ってました。 新鮮な蓮根を中心とした根菜、鶏肉を煮込んだもので、ごく普通の郷土料理。うーん、何だか地味ですなぁ。 こうなったらもう岩国寿司に期待するしかないんですが、僕がお泊りする予定の某・観光ホテルのオフィシャルサイトに説明がありました。 これ です。 おお、めっちゃ豪快! 農林水産省が選んだ 「農山漁村の郷土料理百選」 にも入っているんですな。 他にはどんなものがあるのかと思ったら、ジンギスカンとか、せんべい汁とか、わんこそばとか、しもつかれとか。 選んでみた農林水産省としても、この企画は失敗だったと思ったに違いありませんが、とにかくまあそんなことで、5月のレジャー企画はこれでいいとして。

 で、夏にもどこかに行こうと思っているんですけどね。 で、いろいろと考えた結果、 「海の日」 絡みの3連休に長野のほうに行ってみようという結論に達したんですが、どうして 「海の日」 なのかというと、夏にもどこかに行こうと思いたったのが1月の15日頃で、JTBだと既に7月16日(土)の宿泊予約が可能だったからなんですけど。 とりあえず適当な宿を押さえておいて、すぐに気が変わってキャンセルしまくり。 それがいつもの僕のパターンですからね。 で、その時期だとちょうど、ニッコウキスゲが見頃を迎えている筈です。 で、ニッコウキスゲと言えば車山です。一度見たいと思っていたんですよね、あれ。 ただ、めちゃくちゃ混むらしいんですよね、あれ。 「海の日」 絡みの3連休とか、朝の6時にはもう駐車場が満車だったりするとか。マジかよ!? ま、車山ですからね。車が山ほど来るのも仕方のないところではあるんですけど。 僕は何が嫌いと言って、駐車場に駐車するのと腰椎に注射されるのが、歯医者と同じくらい嫌いなんですが、どうして駐車が嫌いなのかというと、下手だからなんですけどね。 他の車にコツンとぶつけたり、ガリッとバンパーを擦ったりして、当て逃げを余儀なくされたことも何度か。 一方、腰椎の注射も下手な医者にやられたりすると、何かと大変だったりします。 こういうのでしっかり練習して欲しいところですな。 キャリングケース付で、いつでもどこでも好きな時に腰椎穿刺の練習が出来て、とっても便利♪ 税込 211,050円と、お値段のほうもリーズナブルだし、外科医は1人1台、自腹を切ってでも買っておくべきだと思いますね。 どうせ手術では患者の腹を切ったりするんだから、自腹を切るくらいは何でもないでしょう。 で、一方、駐車場はと言うと、空いていれば大丈夫です。前後左右にクルマがいなければ、さすがの僕もそう簡単には当て逃げ出来ません。 が、混んでいる駐車場だと、もし空いていたとしても、めっちゃ止めにくいやん! もしくは、何とか止められたのはいいけど、出れへんやん! そんな場所しか空いてなかったりするんですよね。 たまに係のオッサンが誘導してくれるところもあったりするんですが、あれも良し悪し。 人に見られていると、めっちゃ緊張するんですよね、僕。 緊張しているとハンドルさばきも怪しくなって、隣のクルマにぶつけそうになって、 「おお、おお、おお!」 とかオッサンに言われて、余計に緊張して、もういいっ!帰るっ!!

 そういう事態に陥らないように、車山で宿泊場所を確保する事にしました。 JTBに ホテルリゾリックス車山高原 の宿泊プランがあったので、速攻で確保しました。 温泉では無いんですが、ジャグジーがあるのがいいです。 いいですよね、ジャグジー。 少なくとも蛇口よりはいいよな? …という気がするんですが、風呂に蛇口があるのって、そんなに珍しくは無いですからね。 というか、蛇口のない風呂を探すほうが難しかったりするんですが、いやあ、6ヶ月前から宿を探したおかげで、いいところが取れて、よかったっす♪ で、予約しちゃってから気が付いたんですが、もしかしてここ、微妙に場所が不便だったりしませんか? よく見たら 「車山高原」 のバス停から徒歩30分とか書いてあるしー。 便所がない宿ほど不便ではないんですが、アクセス的にはさほど便利とは言えませんなぁ。 僕はクルマで行く予定なので、バス亭からの距離はあまり気にしなくてもいいんですが、宿の駐車場にクルマを止めて、そこから歩いて散策に行こうと思っていた僕のプランは、根本から練り直さなければなりません。 30分歩くだけなら我慢出来ないでもないんですが、ニッコウキスゲの咲いている 「車山肩」 というポイントまではリフトに乗って山頂まで行って、そこから反対側に歩いて降りていかなければならないようです。 コースとしては これ ですか。 これ+ホテルの駐車場まで往復1時間。うーん。。。 早まってリゾリックスを押さえちゃったのは、明らかに先走り過ぎでしたなぁ。 いろいろと行程の詳細を詰めていくうちに、当初のワクテカ感は完全に消え失せて、悔悟の念ばかりが募ってしまって、もういいっ!車山なんか、やめるっ!別の所にするっ!別に悔しくなんかないっ! …ということで、リゾリックスは3日後にキャンセルしました。 う〜ん、すっきり♪

 ちなみに去年の車山のニッコウキスゲは、天候不良と鹿による食害が祟って、近年希に見る不作だったらしいですな。 例年の20%くらいしか咲かなかったんだとか。 今年もきっと不作に違いないので、車山なんかヤメておいて、大正解。 鹿、頑張れ〜! もっともっと食いまくれ〜! が、ニッコウキスゲを諦めたワケではありません。 「海の日」 絡みの3連休という日程にも、特に深い意味もなく固執しております。 どこへ行っても混むのは分かっているんですが、こうなったらもう、意地です。 で、調べてみたところ、ニッコウキスゲは 高峰高原 でも見られることが判明しました。 いいですよね、高峰高原。ケーシー高峰みたいなオッサンがうろうろしていそうで。 ここ を見ると、同高原の群生地はシカの食害もなく、多くの植物を観賞できるみたいだしぃ。 頑張るな〜、鹿! 高峰高原の草は食うな〜! 夏の間はお隣の 池の平湿原 までシャトルバスが出るみたいだし、5月は岩国で “大平” 、7月は長野で “池の平” 。 いいかも? で、お宿は出来れば ランプの宿・高峰温泉 に泊まってみたかったんですが、一人旅は歓迎してくれないみたいなので、別の所に泊まることにしました。 別の所というのはどこなのかと言うと、別所温泉。 おお、これは確かに別の所ですなー。 去年は別府温泉、今年は別所温泉。 語呂もいいです。 上松屋旅館 というところが一人旅を歓迎してくれるようなので、ここに泊まることにしました。 オフィシャルサイトのネット予約は5ヶ月先までしか駄目っぽいんですが、JTB なら6ヶ月先まで大丈夫。 その代わり、何だかちょっと割高なような気もするんですが、その分、いいものを食わせてくれるんでしょうな。 いや、多分。 で、ここはもちろん天然温泉です。 ジャグジーは無さそうなんですが、蛇口はあると思うし、それ以上、何を求めることがありましょうか? で、別所温泉 というところも 外湯古寺古塔 なんかがあったりして、散策するのが楽しそうですな。 いやあ、何だかワクテカしてきました。 車山に国宝の三重塔 (しかも八角形) とか、あるか? 車と山しかないやん、あんなところ。 別府温泉の大勝利でありますな、こりゃ。

 で、 年間イベント・行事 のところには “岳の幟” などというのがありますな。 開催日は7月15日に近い日曜日。 ということは、今年はもしかして7月17日? おお、ビンゴ♪ でもまあ “岳の幟” という地味なネーミングからして、あまり大したイベント、もしくは行事ではなさそうなんですが、調べてみたら何の何の。 国の選択無形民俗文化財やーん! 選択無形民俗文化財ということは、重要無形民俗文化財ほど重要ではないのかも知れず、だとすれば桑名の石取祭りよりも格下なんですが、石取祭りと同じく “天下の奇祭” と呼ばれているんですな。 そこで今回、奇祭について記載しようと思ったら、前フリだけで終わっちゃいそうで何よりなんですが、このお祭りに関して詳しくは 立派なオフィシャルサイト があるので、そっちを見て貰うとして。 要するにカラフルな幟を持って走り回る。そういうイベントのようなんですが、温泉街がコースになっているようなので、めっちゃ好都合です。 車山に国の選択無形民俗文化財のお祭りとか、あるか? せいぜい 「ニッコウキスゲまつり」 で “ガラスのりんごストラップ” のプレゼントとか、あるだけやん。 ちょっとそれ、欲しいかも?…と思ったんですが、貰えるのは小学生以下のお子様だけやん! その点 “岳の幟” は違います。 “ささら踊り” というのがあったりします。 ほれ、 こんなの 。浴衣を着て花笠を被った童女の踊り〜。 おお、めっちゃ可愛い♪ ただ、鼻に白粉を塗るのはどうしてなんすかね? ハクビシンをリスペクトしているとか? SARSの感染源と疑われて虐殺されたりして、可哀想でしたからね、ハクビシン。 ただ、個人的にこの “白粉鼻”はちょっと違和感があるので、やめたほうがいいと思うんですよね。 「お嬢ちゃん、お鼻が汚れてるよ〜。おじさんと一緒にお風呂に入って、綺麗にしようか。ぐへへ〜♪」 とか言って、外湯に連れ込んだりして、考えただけでもめっちゃ楽しそう♪ とまあ、こんなおじさんですが、今年の夏はよろしくお願いします。

 ということで、 「楽器に拘らずに最近買ったCDを紹介するシリーズ」 です。 で、今日はジーン・ハリスです。 君はジーン・ハリスを知ってるかな? 何となく名前は聞いたことがあるんだけど、どんなヤツなのか思い出せない。 そういう人の為に、漢字で書いてみることにしましょう。 寺院歯栗鼠。 余計に分からなくなりましたな。 そういえば栗鼠って、齧歯類だよな。…という事を思い出せたりはするんですが、いや、そんな難しい漢字は思い出せませんか。 そういえば栗鼠って、げっぱるい (何故か変換できない) だよな。…という事を思い出すのが精一杯かも知れませんが、やってみたら何故か変換できたりするんですけど。 で、ジーン・ハリスというのはアレです。スリー・サウンズ。 「ああ!」 正体が分かって、めっちゃスッキリしたのと同時に、「ああ、アレかぁ。」 と、ガックリした人も少なくないかと思うんですが、日本では不人気なんですよね、アレ。 陰りの無い能天気さが、日本人のウェットな感性とはマッチしないようなんですが、その一方、アメリカの大衆の間では大人気らしいんですけど。 で、僕はというと、ベタ過ぎるほどウェットな日本人で、酒を飲みすぎるとすぐ、ウェッとなったりするんですが、スリー・サウンズのサウンドはそんなに嫌いではなかったりします。 こういうのが好きって、1周回って、けっこう通っぽかったりする? …という思いがあったりして、店で見かけると思わず買ってしまったりするんですよね。 で、家に帰って聴いてみて、やっぱり失敗だったと後悔することになるんですが、とまあそんなことで、 『エレガント・ソウル』 。 これはアレです。 スリー・サウンズの実質的なリーダーとして活躍してきたジーン・ハリスが、初めて自分の名前を前面に出して作ったリーダー作です。 が、それでは知名度的にセールス面で不安があったのか、ジャケットには “GENE HARRIS AND HIS THREE SOUNDS” と書かれています。 ジーン・ハリスと彼の3つの音たち。 これだとハリス以外に3つの音たちがいることになって、辻褄が合わなかったりするんですが、アメリカ人の大衆って、そんな細かいことは気にしないんでしょうな、多分。 で、残る2つの音たちはというと、ベースがアンディ・シンプキンスで、ドラムスがカール・バーネット。 僕がよく知ってるスリー・サウンズとは、メンバーが変わっております。 アンディ・シンプキンスは恐らく、僕が知ってるアンドリュー・シンプキンスと同じ人だと思うんですが、タイコのビル・ドウディはやめちゃったんすかね? ドウディが童貞を卒業したのなら、それはそれでめでたい事なんですが、とまあそんなことで、1曲目から聴いてみることにしましょう。

 まずはアルバム・タイトル曲の 「エレガント・ソウル」 。 ヴァージニア・ブランドという人が作ったみたいなんですが、演奏が始まって、僕は愕然としました。 「ジーン・ハリスと彼の3つの音たち」 どころじゃないやん! バックにストリングスが入っているんですな、これ。 あまりにもイージー・リスニングで、聴いてるほうが恥ずかしくなって来ちゃうんですが、うーん、こういうヤツだったんですかぁ。早まりましたな、こりゃ。。。 ハリスのピアノがこういうサウンドにあまりにもハマり過ぎているのも何だか嫌だし、あ、でも、こういうのもちょっといいかも? …と思ってしまった自分が、ちょっぴり可愛かったりもします。 時おり漏れ聞こえてくるフルートの音色も、とってもオシャレ♪

 ということで、次です。 こういう奴なら解説で手を抜いても、ちっとも心が痛んだりはしないので、その点ではラッキーだったと言えるんですが、2曲目は 「ドゥー・イット・ライト・ナウ」 。 これまたヴァージニア・ブランドという人の作品のようです。 続けて同じ名前が出てくると、どういう人なんだかちょっぴり気になっちゃうんですが、ググってみても “ウエストバージニア大学一流ブランド製CAP” とか、そういうのしか出てこなかったので、正体は不明です。 恐らく作曲をしたりする人なんでしょうな。 これまた前曲同様、何ともポップでライトな仕上がりでありまして、ヴァイブの音色も漏れ聞こえてきたりします。 ちょっとだけブルースっぽい雰囲気があったりもするので、さっきよりはマシ? …と思っていたら、黒人ギャル系のコーラスみたいな声が出てきたりもしました。 恐らく、ジャケットに写ってるみたいな黒人系のギャルが歌っているんでしょうな。 似せて書く自信はまったくないので言葉で説明すると、蓮舫がアフロヘアになったようなギャルだったりするんですけど。 ハリスのソウルフルなピアノがそれなりにいい感じだったりして、いかにもアメリカ人の大衆が大喜びしそうなんですが、日本人の僕にとっては、ちょっとクド過ぎるような気もするんですけどー。

 で、次。 「シッティン・ダック」 。 「お座りアヒル」 ですか。 個人的には 「オサワリあびる優」 のほうがいいかな?…という気はするんですが、わりとジャズっぽい仕上がりだったりして、悪くありません。 作曲したのはモンク・ヒギンズ。 このアルバムではアレンジとコンダクターを担当している人でありますな。 ブルースやR&Bインストゥルメンタルの分野で名を上げた人のようですが、確かにちょっぴりソッチ系の匂いが感じられますな。 ソウルフルなハリスのピアノに絡むヴァイブのサウンドがなかなかいい感じに振動してます。 で、これ、9分15秒もあるんすか? 全部で9曲も入っているのに、こんな無駄に長い奴を入れてもいいんすかね? で、聴いているほうとしては、途中からちょっぴり飽きてきちゃったりもするんですが、とまあそんなことで、次。  「ハーパー・バレー・PTA」 。 その前に括弧書きで (ソック・イット・トゥ・ミー) と書いてあったりするんですが、その部分を含めて翻訳サイトに掛けてみると、 「それを強打してください、私へのハープ奏者谷のPTA」 。 トム・T・ホールという人が作ったようですが、これまた絵に描いたようなベタなR&Bナンバーでありますな。 「そっく・いっと、えいとりぃ(?)、ぴーてぃーえい♪」 という黒人系ギャルの掛け声も入ってたりします。 ま、これはこれで 「アリ」 かも知れないモハメッド・アリ。 そんな気もします。 手抜きモードばりばり全開になってきましたが、5曲目は 「シュガー・ヒル」 。 ケニー・バレルのオリジナルのようです。 いい感じにダルで、悪くなかったりするナンバーです。 …という気がしないでもなかったのは最初だけで、途中から普通にベタな展開になってきたんですが、ま、こういうアルバムなんだし、しょうがないよねー。 で、次。 「アフリカン・スウィーツ」 。 とってもアフリカンでスウィーツなナンバーです。 そう決めてかかっていたら、思ったよりも甘くはなかったんですが、ま、思っていたのがチクロの直舐めクラスの甘さなので、それと比べればという話なんですけど。 で、アフリカンなのかというと、さほどでも無かったりするんですが、ま、これはこれで、アレなのではなかろうかと。

 で、次。  「ブラック・ゴールド」 。 ネスカフェのゴールドブレンドをブラックで飲む。 そういうイメージの曲だと思って頂ければいいんですが、個人的には苦手なんですけどね、ブラック。 苦いしー。 が、ブラックが苦手というと馬鹿にされそうなので、こっそり黒砂糖を入れて飲もうかと思ったりしております。 が、よく考えたら白い砂糖を入れてもコーヒーが白くなるわけではないので、その事に気付いてからは普通に白い砂糖を入れて飲んでいるんですが、ということで、8曲目。  「ブック・オブ・スリム」 。 モンク・ヒギンズのオリジナルです。 CDの惹句に、名曲 “Book Of Slim” 収録と書いてあるので、かなり期待してもいいんじゃないかと思うんですが、聴いてみたら、なるほど。 確かに名曲でありますな。 ファンキーではなく、ファンク。 そういった感じのナンバーなんですが、バックのストリングスがこっ恥ずかしいところが、ちょっぴりネックかと。 モンク・ヒギンズもせっかくの自作曲なんだから、もうちょっとカッコいいアレンジをすればいいのに。 そう文句を言いたくなりましたが、モンクはこれでカッコいいと思っているのかも知れず、となると個人の感性の問題なので、何も言えなくなってしまうんですけど。 ということで、ラストです。  「ウォールズ・オブ・リスペクト」 。 すっきり軽やか、ちょっぴり哀愁。 そんな感じのナンバーで、わりとピアノのソロもフィーチャーされてるっぽい? こういう路線だったら、ぜんぜん大丈夫だと思うんですが、と思ったら、これで終わりなんですな。 ま、最後がわりと普通だったので、全体のイメージもちょっとだけ向上したんですが、とまあそんなことで、今日は以上です。

【総合評価】

 ぶっちゃけ、軽過ぎぃ。 ま、ジャズが苦手なギャルでも普通に楽しめるとか、スリー・サウンズの他のアルバムが凄くマシに思えるとか、そういう効能はあるんですけどね。 一通り最後まで聴いて、で、もう一度1曲目に戻って聴いてみると、タイトル曲が何だかじんわり心に染みて、ちょっとだけ再評価してやってもいいかな? そんな気持ちになったりもしました。 最初からヒモ付きイージー・リスニングだと覚悟を決めておけば、それなりに楽しめる逸品なのかも知れません。


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