- 【アルバム名】
- COMIN' ON (BLUE NOTE)
- 【リーダー名】
- DIZZY REECE (1960/4/3,7/17)
- 【パーソネル】
- DIZZY REECE (tp) STANLEY TURRENTINE (ts) BOBBY TIMMONS (p)
- JYMIE MERRITT (b) ART BLAKEY (ds)
- MUSA KALEEM (ts,fl) DUKE JORDAN (p) SAM JONES (b) AL HAREWOOD (ds)
- 【収 録 曲】
- YE OLDE BLUES / THE CASE OF THE FRIGHTENED LOVER / TENDERLY / ACHMET /
- THE STORY OF LOVE / SANDS / COMIN' ON / GOOSE DANCE /
- THE THINGS WE DID LAST SUMMER
- 【内 容】
- 春祭り、夏祭り、血祭り。祭りっていいですねー。ということで「金魚まつり」
「桑名の殿様・御台所祭り」に続く祭りシリーズ第3弾、「祭りとテキ屋」。桑名には
上記2つの祭り以外にも「石取祭り」(←これが一番まとも)、「立坂神社の祭り」「
十念寺の七福神祭り」などがあり、七福神祭りでは「ミス桑名と七福神を写す会」など
という撮影会も開催されて大いに盛り上がりますが、楽しみなのは七福神行列よりも“
テキ屋さんでのショッピング”とか“見世物小屋の見学”ですよね。昔は「金魚祭り」
でも出たらしいですけどね、見世物小屋。うちのオヤなど「最近ではなくなったけどな
、昔は“金魚祭り”でも見世物小屋があってな、“大イタチ”とか言うて、中に入った
ら笑い話みたいなもんでな、大きな板に血がついとって“大板血”とかな。」という、
面白くもなんともない話を一年に一度は必ずするほど、ココロの奥深くに染みついてい
る現風景となっているようです。この話をいつするかというとですね、長島スパーラン
ドで孫とその父親(←本人からすれば自分の息子)がゴーカートに乗っているとき、そ
れを息子の嫁などといっしょに外で待っているとき、「最近ではなくなったけどな、昔
は“金魚祭り”でも見世物小屋があってな・・・」と始めるわけであります。どういう
わけだか彼にとって“見世物小屋の大イタチ”と“長島スパーランドのゴーカート”は
切っても切れない「切れの悪い包丁で切ったタクワン」のような関係にあるようで、毎
年同じ面白くもなんともない話を聞かされる息子の嫁こそいい迷惑というものですが、
そんな環境にも黙って耐えてくれる彼女募集中♪いや、「その話、去年も聞いたもん!
」と、はっきり言ってもらっても構いません。放置しておくとどんどん増長しますから
ね、おっさんの“お得意ギャグ”。
-
- で、子供の頃、私が好きだったのがバナナのオモチャ、ぢゃなくって、バネのオ
モチャ。あれ、何といいましたっけね?“びよん、びよん♪”とバネが階段を降りてい
くやつ。マジック・スプリング?いや、そんなベタな名前じゃないですよね。と思って
調べてみたところ、「トムボーイ」というのが正式名称らしいです。ちなみにあれ、町
工場のおっさんがゴミ箱に捨てられているバネを見て、何かに使えないか?と思って考
えたものなんだとか。おっさんというのは面白くないことを繰り返し言うだけの存在か
と思ったら、目の付けどころによっちゃ、思わぬ大発明で大金持ちになれるチャンスを
秘めた生物だったんですね。今頃は地元で「ばね御殿」とか「びよびよ御殿」などと呼
ばれている豪邸にふんぞりかえって、階段では孫娘が“びよん、びよん♪”とトムボー
イで遊んで、「ああん、また、からまっちゃったのぉ。。。」なんて言ってるのではな
いでしょうか。3日で駄目になるんですよね、アレ。
-
- さて、続いて“食べ物カンケー”に目を転じてみると、祭りで買う食べ物の双璧
といえば「わたがし」と「りんご飴」でしょう。その他の「やきそば」とか「たこやき
」とか「とうもろこし」などは、別に祭りの露店じゃなくても口にすることが出来ます
が、「わたがし」と「りんご飴」だけはそうはまいりません。あんなもん、お祭りの雰
囲気にのまれて気が大きくなって、多少ヤケ気味でなきゃ、とうてい高い金を出してま
で食おうとは思わず、でもお祭りだと雰囲気にのまれて気が大きくなって、多少ヤケ気
味になってるから、ついつい高い金を出して食べてしまうんですよねー。新規参入商品
では「チョコばなな」にもそういう傾向が見られます。あんなもん、食べてもほとんど
バナナの味だもん。チョコバット以上にチョコの味がしませんよね。で、来年はもうこ
んなの買うのやめよう。。。って毎年思うんだけどぉ、次の年に“ちょこばなな”を見
つけると、ついついまた買っちゃうのぉ。。。
- あれはやっぱり「ばなな状のものを口にくわえてみたい」っていう本能なのカナ?
と、ひなのちゃんが言ってましたけどね。個人的には“チョコパイン”のほうが好きな
んですが、形状が“ばなな状”でないのがギャルの不興を買うのか、今ひとつメジャー
になりきれません。で、いっぽうの“りんご飴”。あれは表面のパリパリの飴をカジる
感触を楽しむものでありまして、表面のアメ部分を全部カジってしまえば、あとはただ
のまずい、すっぱいリンゴですよね。ワガママに育てられた子供だと、表面のアメだけ
カジって「もういらなーい♪」とかなんとかホザいたりして、実にけしからんっ!こう
いう子供は将来ロクな大人にならないに違いないので、精出して折檻を加えましょう。
ムチでピシピシっ!としばいてあげてくださいね。
-
- 正しい児童教育法:「飴とムチ」が大切♪
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- @ ということでディジー・リース。あ、今年の金魚祭りには最近はやりの“牛
串焼き屋”も出店しておりました。ドライブインなのでよく見かける“和風タレ焼き”
ではなく、“洋風串焼きステーキ”でしたけどね。味付けはワインと胡椒で、おっちゃ
ん、思いっきり場違いなコック帽までかぶっておりました。注文すると鉄板の上に串に
刺された牛肉(鹿児島黒毛牛らしい)をのせて、上からコテで、じゅ〜っ♪ちょうど左
官屋さんが使うようなコテです。通称“左官屋コテ”。“お盛んなこって”にちょっと
だけ似てます。で、「よく焼きますかぁ?普通でいいですかぁ?」と聞かれたので「あ
、普通でいいですぅ。」と答えたら、表面だけ焼けてて中はほとんどナマでした。おか
げでちょっぴり下痢しました。「よく焼きますかぁ?下痢してもいいですかぁ?」と聞
いてくれるのがよりベターかな?とは思いますが、胡椒がよくきいてておいしかったで
す。で、ディジー・リース。『カミン・オン』という、あまり素性の知れぬ1枚です。
輸入盤の“connoisseur cd series”のシリーズらしくオマケ曲がいっぱい入ってるん
ですが、メインのほうはスタ・タレのテナーが入り、リズムはティモンズ、地味メリッ
ト、ブレイキーというメンバーです。では1曲目、「ヤ・オールド・ブルース」。ディ
ジ・リーのオリジナルですが、なんということのないブルースです。あ、おうちで“り
んごあめ”を作ってみたいという人がおられましたら、このサイトを参照してください
ね。
-
- http://www.asahi-net.or.jp/~dd8k-kruc/kuni/expment1/ringoame/aplindex.htm
-
- 原液女子中生が実験に協力しているようですが、絵心に富んだイラストがとっても
GOODで、特に串刺しバナナを手に「あめがつかない・・」と言ってる女の子がかわ
いいです。で、1曲目のブルースですね。即興で作ったような、あってないようなテー
マをスタ・タレが吹いて、そのままアドリブに突入します。メロディらしいメロディが
ないので、最初に聴いたときには何じゃこりゃ?と思ってしまいましたが、ブルースを
吹かせればブルース・リーにも匹敵すると巷でも評判のスタ・タレだけにその吹きっぷ
りはさすがですね。特に2コーラスめ以降、ノリがワンランクよくなる感じです。で、
スタ・タレとリースのユニゾンのパートがあって(←これがテーマ・メロディ?)、続
いてデジ・リーのソロ。この人はバリバリ吹くタイプではなく、どちらかというとビリ
ビリとかベリベリといった感じなんですが、それでも2コーラスめ以降はわりとボリボ
リ吹いていて、健闘著しいです。ソロ3番手はティモンズ。さぞやガンガン、ゴンゴン
激しくやってるのかと思ったら、意外にクールで知的で押さえ気味なのがかえって好ま
しいです。2コーラスめ以降はわりとファンキーになってますけどね。どうもこの演奏
、「2コーラスめ以降は頑張る」というのが暗黙の了解になっているようで。で、知的
な感じの4バースがあって、ユニゾンのパート(←ちょっぴり汁婆っぽい)があって、
おしまい。だと思いました。いま会社だから未確認です。
-
- はい、2曲目。「ザ・ケース・オブ・ザ・フライテンド・ラバー」もリースのオ
リジナル。オリジナルだったら長ったらしいタイトルを付けるな!と言いたいです。書
くのが面倒です。“FRIGHTENED”というのは「おびえた」という意味ですかね?で、お
うちに帰ってきたからゆっくり聴きながら原稿を書けるわけですが、お、かれいさま、
腸炎に続いて今度は尿管結石ですかぁ。
- ご愁傷様でございます。で、「おびえた恋人」。おびえた感じはなく、筵、明るい
ムードの曲ですが、ちょっぴり捉えどころなし。リースのソロはよく歌ってるし、スタ
・タレのソロも操売る古ですけどね。ティモンズはここでも押さえ気味の“クール・フ
ァンク”な味わい。全体をビシッ、ビシッ!と引き締めるブレイキーのタイコが好調で
あります。はい、ここでスタンダード登場。「テンダリー」です。ピアノとのデュオで
リースがしみじみとテーマを歌い揚げ鱒フライあります。あ、ここらでちょっとボケよ
うと思ったら、意味不明の失敗に終わりました。で、テーマのあとリズムが入って、テ
ンポもミディアムになります。そこから先、いいですなぁ。この人、これくらいのテン
ポで歌モノやってるときが一番いいですかね?同じヘロヘロ系ながら、ドーハムやB・
ミッチェルとはまた一味違うんですよね。チェット・ベイカーを端正にした感じ?ある
いはマイルスを短小にした感じ?とか書いてるうちにタレンタインのソロ。この人、人
生に陰りがないから陰毛図好きには評価されにくいところがありますが、陰毛図だけが
人生か?だとすれば剃毛マニアの立場はどうなる?津のほうにある毛無川(けなしがわ
)排水機場の立場はどうなる?私の隣に座っていたおじさんは、この毛無川のことを「
パイパン」とか言って、OLさんに嫌な顔されてましたけどね。この3月で定年退職し
ましたが。とか書いてるうちにスタ・タレは終わってティモンズのソロになりました。
ファンキーな味と歌心がうまくマッチしたとってもよいソロだと思います。で、あと残
すことろ6曲ですか。前途多難でオリエント下男って感じぃ?意味わからんから先を急
ぎましょう。
-
- 4曲目の「アクメット」はリースのオリジナル。JMばりで前ばりなブレイキー
のドラムロールで幕を開けます。気分はもう「チュニジアの夜」。みんな、夜這いの準
備は出来てるかな?あ、テーマが始まりました。「チュニ夜」とはまったくムードの違
う曲でしたが、それも股、人生。はい、5曲目「ザ・ストーリー・オブ・ラブ」。これ
「ある愛の物語」ですかね?どっかで聴いたことのあるベタなメロディです。ディジー
・リースがしみじみとテーマを歌い上げ、ブリッジの部分で多恋多淫が登場。そのまま
“AABA形式の最後のAの部分”もタレンタインが吹くんですが、ここでぐっとテン
ポを落として、気分はもう「むせび泣く官能のムード・テナー」。さあみんな、口説く
なら今のうちよっ!で、その後すかさず、はじけるようなリースのトランペットにスイ
ッチ。このへんのアレンジはとっても見事で、僕のウチは俺んち。スカートめくりは破
廉恥ですけどね。デジ・リーの歌心に富んだソロも悪くないですが、ここはやはりタレ
ンタインでしょう。ベタな曲ならタレンタイン。通称ベタレンタインの名にふさわしい
、とってもソウルでムーディーな吹きっぷりがとってもプリティ&キューティーハニー
。変身シーンは思わずビデオを一時停止しちゃいますね。
-
- 6曲目の「サンズ」からはオマケ曲となります。オマケといってもこのセッショ
ンの場合、前半部分も“previously あ〜ん異臭だぁ♪”みたいですけどね。ムーザ・
カリームとかいうインドっぽい名前のテナーが加わり3管編成となります。リズム隊は
デューク・ジョーダン、サム・ジョーンズ、あるヘア?うん、どう?に一新タスケされ
ます。で、この「サンズ」という曲、どっかで聴いたことありますな。リースの他のリ
ーダー作にも入ってませんでし多っ毛?恐らく『エイジア・マイナー』ではないか?と
思って調べてみると、果たしてこのアルバムには入っておりませんでした。“果たして
”の使いかたが間違ってますが、ま、このアルバムには「ある愛の物語」と「アクメッ
ト」の2曲が入っていたことが判明したので、よしとしておきましょう。で、「サンズ
」は何となくスパイ映画に使うといいかな?といった感じの曲で、2テナーとトランペ
ットのコール&レスポンスがとっても効果的ですね。最初のソロは2人いるテナーのう
ち、間違いなくベタレンタインでしょう。一聴してそれとわかるスタイリストでござい
ますな、ベタレ。ここでのソロは、本アルバムでは先程の「ある愛の物語」と並ぶよい
出来だと思います。で、リースの歌心に富んだソロ(←そればっかり)に続いてムーザ
・カリームのソロ。
- よく知らん人ですがトーンはワイルドで、フレージングはロリンズの影響を受けて
いるような気がします。で、続くD・ジョーダンのソロがいいですな。趣味がいいです
。で、再びリースが登場して、後テーマがあって、おしまい。あと3曲です。もう少し
の南辛抱です。「カミン・オン」もリースのオリジナル。サム・ジョーンズのソウルな
ピチカートで始まるディープなブルースです。もう、淡谷のり子もあわや!って感じ。
みんな仲良くハモってる途中で、唐突に登場するカリームくんのワイルド・テナーが絶
品。メリー・ルー・ウィリアムスと一緒にやってた人みたいですが、やはり印度カリー
とルーは相性がよかったんでしょう。いや、書いてるうちにこのソロ、もしかしたらス
タ・タレかも?という気もしてきましたが、深く考えずに次へいきましょう。「グース
・ダンス」。これこそ『エイジア・マイナー』に入っていた曲ですね。そちらでは「ザ
・シャドウ・オブ・カーン」というタイトルになっておりました。で、このBN版のほ
うはカリームくんのフルート入り。それが見事に失敗しております。おとなしくテナー
吹いてたほうがよかったのではないか?というのが個人的な見解ですね。ま、エキゾチ
ックな曲なので、そういう雰囲気を出したかったのは理解できますけどね。
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- ということで、いよいよ最後の曲。「去年の夏」です。これを聴きたいがために
買ったようなもんですからね、購入動機の5パーセントくらいは。ジョン・ジェンキン
スの極め付けヴァージョンには負けるかな?という気もしますが、しみじみと歌心に富
んだディジー・リースの吹きっぷりも悪くはなく、で、D・ジョーダンのソロがこれま
たよろしい、まずまずの聴きものでありました。ということで来週はリバーサイド系の
アルバムを紹介します。では皆様、お元気で!
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