SONNY STITT WITH THE NEW YORKERS (ROOST)

SONNY STITT (1957/6/28)

SONNY STITT WITH THE NEW YORKERS


【パーソネル】

SONNY STITT (as) HANK JONES (p)
WENDELL MARSHALL (b) SHADOW WILSON (ds)

【収録曲】

(01-03) THE BEST THINGS IN LIFE ARE FREE / ENGOS , THE BLOOS / IT MIGHT AS WELL BE SPRING
(04-06) CHEROKEE / I DIDN'T KNOW WHAT TIME IT WAS / BODY AND SOUL
(07-09) PEOPLE WILL SAY WE'RE IN LOVE / BLOOSEY / BIRD'S EYE

【解説】 (2009年12月06日更新)

 師走ですなぁ。 そこで今回は “師走とシラス” というテーマでお届けしたいと思います。 “シラス” というのはアレです。 カタクチイワシの稚魚のことです。 ほぉ、そうなんですか。ちっとも知りませんでした。 いや、恐らく、めっちゃ小さなサカナの一種、もしくは、何らかのサカナのめっちゃ小さな奴なのではなかろうかと、大方の予想はついていたんですけどね。 後者だったわけなんですな。 そうとも知らず、シラス干しに醤油と酢をかけて食っておりました。 白い酢をかけて食うから、白酢 (しらす) 干し?…とか思ってました。違ってました。黒酢をかけて食ってもシラス干し。そういう食べ物でありました。 白洲 (←白い砂のあるところ) で干すから、白洲 (しらす) 干し?…とも思ってました。それも違ってました。白洲次郎の好物の干し物だから白洲干しというワケでもなく、白子 (しらす) を干したから白子干し。 “しらこぼし” ではなくて、 “しらすぼし” 。 読めん!…っすよね、普通。 三重県の鈴鹿には “白子 (しろこ) ” という駅があって、県外者はほぼ間違いなく、間違えて “しらこ駅” と読んじゃうんですが、 “白子 (しらす)” のほうはそれ以上に読めません。 で、ちなみに僕はですね、シラス干しというのが、あまり好きではありません。

 ところで、 “シラス干し” と “じゃこ” って、同じものなんすかね?…と思って、調べてみました。 結果、ほぼ同じものであることが判明しました。 関西では “ちりめんじゃこ” 、関東では “しらす干し” 。 基本、そういう事になるようです。 比較的乾燥しているものが “ちりめんじゃこ” 、生乾きのものが “しらす干し” という区分もあるようですが、じゃ、比較的生乾きのものはどうか?…と言われると、難しいものがあります。 単純に、地域によって呼び名が違うと思ったほうが懸命でしょう。 となると、関西と関東の中間ではどうなるのかという問題が出てくるんですが、桑名ではアレです。 “じゃこ” です。 三重県桑名保健福祉事務所の平成15年度レシピにも 「ブロッコリーのじゃこソース」 とあるので、間違いありません。 が、材料のところを見ると “しらす干し…10グラム” と書いてあるので、間違っているかも知れません。 比較的乾燥しているものがいいのか、生乾きのを使うのか、どっちやねん!? ま、少なくともサバ家では “じゃこ” という名前しか聞いたことがないので、大森屋 (←親戚のヒロシ君が経営していた八百屋) で、比較的乾燥したのを購入していたんだと思うんですけどね。

 となると、先程の 「そうとも知らず、シラス干しに醤油と酢をかけて食っておりました。」 という発言はどうなる? ちょっとおかしいんじゃないか?…と思われるかも知れませんが、すいません。僕は嘘を付いてました。  「知らす」 と 「シラス」 で語呂を合わせるために、適当なことを書いておりました。 韻を踏む為なら、平気で嘘を付きますからね、僕。 正確には、そうとも知らず、じゃこに醤油と酢をかけて食っていたということになるんですが、で、食ってどう思っていたのかというと、大して美味くもねえな。…と、 さほど好きではないんですよね、じゃこ。 特にですね、目が付いてるところがよくありません。 あんな小さなサカナなのに、生意気にちゃんと目が付いているんですよねー。 ちゃんと目が付いてる “じゃこ” を目にすると、 「どこに目ぇ付けてんだよぉ!」 と、インネンつけたくなってしまうんですが、どこに目が付いているのかというと、頭の横のところに付いています。 で、この目がですね、食べると、ちゃんと目の味がするんですよねー。 いや、味そのものはそんなに無いのかも知れませんが、目の食感は間違いなく感じられます。それが、嫌です。 ジャコ・パストリアスのファンサイトに じゃこのめ というのがあるんですが、僕は、じゃこの目が嫌いです。 酢と醤油をかけて掻き回しているうちに、目だけ脱落しちゃうところも嫌です。 脱落した目が小鉢の底に残るところが駄目です。 関ヶ原鍾乳洞に行くと、洞窟の中に小さな川があって、そこに目の無い小さなサカナが泳いでいたりするんですが、真っ暗だと目があってもどうせ何も見えないので、退化しちゃうんでしょうな。 “じゃこ” も鍾乳洞で養殖して、目を退化させてくれたら助かるんですけどねぇ。 それが無理ならせめて、ちょっと掻き回したくらいでは取れない、しっかりとした目の取り付け方をして欲しいと願わずにはいられません。

 実を言うと僕は、コドモの頃、これからはもっと “じゃこ” を食べる!…と、宣言したことがあります。 どこで宣言したのかと言うと、 「僕と虫歯」 という作文の中でなんですが、 「よい子のよい歯・作文コンクール」 で見事、桑員地区3位♪…という名誉に輝いた名作でありましたな、ありゃ。 ま、その話は ここ に書いてあるので、詳しくはそっちを見て貰うとして、「これからは食事の後にきちんと歯を磨こうと思います。」 という誓いと共に、 「 “じゃこ” をちゃんと食べる宣言」 をしちゃったんですよね、当時の僕。 無論、本心ではありません。 おかんの願望を代筆しただけの話で、心の中では、 「食うもんかぁ。」 と、反発しておりました。 おかげで、歯がちっとも丈夫でない大人になってしまったんですが、後悔はしていません。これから悔い改める気もありません。 じゃこ、もしくはシラス干しの正体がカタクチイワシの稚魚であることが判明したので、正々堂々、食べることを拒否することも出来ます。 シラスがもし、大きくなってオッサンになっても、あの大きさのサカナであるというのなら、ま、食われても仕方がないかな?…という気もするんですが、相手が稚魚となると、話は別です。 稚魚を食うなんて、幼児虐待以外の何物でもありませんよね。 人間らしい心が少しでもあれば、そんな惨い仕打ちはとてもじゃないけど出来ません。 稚魚を比較的乾燥させたり、生乾きにさせたりして、茹でて、酢と醤油をかけて、食う。 悪魔の所業でありますな、こりゃ。。。 サカナくらい、ええんちゃう? そんなふうに軽く考えている人もいるかも知れません。 そういう人は是非、この歌 (↓) を 「ドナドナ」 の節で歌ってみて下さい。

  ある晴れた昼下がり 市場に続く道 荷馬車がゴトコト 子カタクチイワシを乗せてゆく
  かわいい子カタクチイワシ 売られてゆくよ 悲しそうな瞳で見ているよ
  ドナドナドーナ、ドーナ 子カタクチイワシを乗せて ドナドナドーナ、ドーナ 荷馬車が揺れる

 これでもアナタはまだ、子カタクチイワシを食べますか!? いや、可哀想とか、そういう問題以前に、歌いにくいやん!…という気がしないでもないんですけど。 と、そんなアナタに朗報です。 最初のところで僕は、“シラス” というのはアレです。 カタクチイワシの稚魚のことです。…と書いたんですが、これは必ずしも正確ではありません。 カタクチイワシの稚魚を干してシラス干しにするのが一般的なんですが、カタクチイワシに限らず、マイワシ・イカナゴ・ウナギ・アユなど、白い稚魚であれば、何だってシラス。 そう呼んでいるみたいです。 かわいい子イカナゴ〜、売られてゆくよ〜♪ ほら、ちょっぴり歌いやすくなったね♪ …とまあ、それはそれでいいとして、ところでカタクチイワシって、どんなイワシなんですかね? 前回 、サクラエビと天敵として、ハダカイワシというのが出てきたんですが、アレもずっと気になっていました。 は、ハダカのイワシ!?…と、ちょっぴりコーフンしたりもしたんですが、よく考えたらイワシなんてヤツは基本、裸ですよね。 にも関わらず、どうしてハダカイワシなのかと思ったら、鱗がはがれやすく、網などで獲れたものは船上に上げられた時にほとんど鱗のない状態になっているため 「ハダカイワシ」 の名がある。なるほど。問題解決。 で、次。カタクチイワシ。 似たような名前の工具に片口スパナというのがあるんですが、片側だけに口がついたスパナ。それが片口スパナです。 両側に口があるのは両口スパナといいます。 となると、カタクチイワシは片側だけに口がついたイワシ?…と思って調べてみました。 ま、半分、当たってました。 口が頭の片側に寄っているからカタクチイワシ。なるほど。問題解決。

 で、次です。シラスの親候補として、イカナゴというのが出てきたんですが、何なんですかね、これ。 イカ+アナゴ=イカナゴ? イカなのか、アナゴなのか、はっきりしろ!…と言いたくなっちゃいますな。 はっきりしないと、稚魚を食うぞ!…と、脅したくなってしまいますが、ま、稚魚であって、稚イカではないので、イカではないような気もするんですけどー。 で、調べてみました。 イカナゴ(玉筋魚、?子)。 あ、あまりにも変な漢字なので、コピペしたら “?” になっちゃいましたが、詳しくは Wikipedia を見て貰うとして。 それはそうと “玉筋魚” というのも凄いですなー。 何となく “玉と裏筋” という感じで、いいのか?…と思ってしまうんですが、稚魚はコウナゴ小女子) ですかぁ。 小女子、大好きっ♪ もう、食べちゃいたいっ♪ いやあ、何だか “シラス干し” 以上に背徳の香りですな、こりゃ。 …と思ったら、 こんな事件 もあったみたいですな。

 敦史くん、シラスではなくコウナゴで、お白洲に引き立てられる。…というお話でありました。 おしまい♪

 ということで、今日はソニー・スティットなんですが、それはそうと、このところ F-15イーグルがトラブル続きですな。 千歳でエンジンの一部が落下したと思ったら、先週は築城 (ついき) の航空祭で尾翼の一部が脱落。 点検が終わって、飛行を再開したと思ったら、今度は小松で胴体着陸ですかー。 着陸した時に脚が出てなかったとか、脚が引っ込んだとか、脚の骨が折れちゃったとか、そういう状況だったみたいですけど。原因はまだ不明のようですが、もしかして、記念塗装で弁慶を書いた、祟り? 「小松空港で戦闘機が立ち往生」 と見出しにあったので機番をチェックしたら 930号機だったので、立ち往生したのは弁慶イーグル (←881号機) ではなかったみたいですけどー。 小松では1ヶ月ほど前、イーグルの写真を腐るほど撮ってきたんですが、もしかして 930号機が脚の骨を折る前の勇姿が写ってたりしませんかね? …と思ってチェックしたら、おおっ、ありますな。 ここ です。 丁度、着陸している姿が捉えられております。 こういう状況で後ろ足がカクっと逝っちゃったら、ほら、胴体を擦りますわなー。 増槽タンクから燃料が漏れて、燃えちゃいますわなー。 ま、大事には至らず、パイロットも無傷だったようで何よりですが、明日 (←12月6日)、新田原 (にゅうたばる) 基地の航空祭に行こうと思っていた人は、気が気でないでしょう。 無論、2ちゃんねるの航空祭スレは祭りとなっております。 とまあそんなことはどうでもよくて、ソニー・スティット。 この人、アルトもテナーも両方吹くので、アルト編で紹介していいものなんだか、どうなんだか、いつも悩むことになるんですが、でも大丈夫。 今回、 『ソニー・スティット・ウィズ・ザ・ニューヨーカーズ』 というのをチョイスしてみたんですが、このアルバムではアルトしか吹いてません。 で、ザ・ニューヨーカーズというのはアレです。ニューヨーク在住の人たち、もしくは、新しい羊羹が好きな人たちの事だと思うんですが、ハンク・ジョーンズウェンデル・マーシャルシャドウ・ウィルソンという内訳になっております。 この中では個人的に、ウェンデル・マーシャルに注目!…ですな。 上に出る、勝る。 そういうプレイを展開してくれるのではないかと期待しておりますが、とまあそんなことで、では1曲目から聴いてみることにしましょう。

 まずは 「ザ・ベスト・シングス・イン・ライフ・アー・フリー」 。 「人生で最も良いものはフリチンです」 。 そういう主張を高らかに歌い上げた作品なんですが、確かに、かなり開放感がありますからな、ありゃ。あまりも開放感があり過ぎて落ち着かなかったりもするんですが、で、演奏のほうはアレです。ハンクの短いイントロに続いてスティットがテーマを吹いて、でもって、そのままアルト・ソロへと突入します。アドリブに入ると俄然、ノリがよくなります。 もう、白子のりも真っ青という感じなんですが、海苔が真っ青では、色落ちで商品価値が下がってしまうんですけど。 でもって、ピアノのソロがあって、テーマに戻って、おしまい。 いかにもスティットらしいケレン味のない吹きっぷりで、ま、よかったのではなかろうかと。 …と、今回もまた、手抜きモードばりばり全開なんですが、ということで2曲目です。 「エンゴス・ザ・ブロス」 。 あ、日本盤のCDを見たら 「インゴス・ザ・ブルース」 となっていたので、僕の読み方は間違っているかも知れませんが、エンゴスなら、援護す。インゴスなら、隠語す。 日本語としては、僕のほうが正しいような気もするんですけど。 で、ブルースは “BLUES” でなく、“BLOOS” となってます。 が、曲そのものは普通にブルースです。 スティットのオリジナルなんですが、この人の書く曲って、基本、シンプルなブルースですからな。 さほど作曲の才能がないのか、あまり作曲する気がないのか、所詮、テーマなんてアドリブの素材のようなもんだしぃ。…と思っているのか、作曲は左京区の人にまかせておけばいいと思っているのか、そんな事を押し付けられても、京都の人としては迷惑だと思うんですけどー。 いずれにしろ、とっても隠語すなブルースでありますな、こりゃ。 テーマ部は、ま、普通なんですが、アドリブに入ってからのドライブ感は、抜群♪ ドライブ時にBGMとして流せば、アクセルを踏む足にも力が入って、スピード違反で捕まっちゃうこと、請け合い。 僕はそれが嫌で、クルマを運転する時は松本ちえこベストを聞くことにしております。 ま、それはそれで脱力感のあまり、側溝にタイヤを落としちゃう恐れがあったりするんですけど。 でもって、ピアノのソロがあって、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。  「イット・マイト・アズ・ウェル・ビー・スプリング」 。 伊藤麻衣と明日、エルビー酢プリン、食う。 乳酸菌飲料と酢のコンビネーションが抜群なプリン。ちょっと、イケるかも?…という気がしないでもないんですが、駄目でしょうな。 牛乳に酢を入れて飲めば、ヨーグルト風味♪…という話を真に受けて実践したら、ただの酸っぱい牛乳でしたからね。 伊藤麻衣は声優、ジュニアアイドル、レースクイーンと、3人いるようなんですが、個人的にはジュニアアイドルの麻衣たんがいいと思います。 で、曲のほうはアップテンポ、ミディアム、スロー、どんなテンポでもいける口なんですが、ここでのスティットはバラードで料理しておりますな。 ま、無難な選択だったと思います。 日本ではもっぱら 「春の如く」 というタイトルで知られているんですが、五徳のごとく、安定した演奏が展開されております。3本足の五徳は今ひとつ安定感がなかったりするんですが、カルテット演奏で4本足なので、大丈夫。 特に中間部で聞けるハンクのソロが出色の出来。でもって、テーマに戻って、おしまい。 で、4曲目です。 「チェロキー」 。 このインディアン曲、個人的にはさほど好きではないんですが、好き嫌いは別にして、ここでのスティットの吹きっぷりは圧巻でありますな。 もう、悪漢バスコムも真っ青という感じなんですが、何かそういう映画があるみたいなんですけどね、悪漢バスコム。彼の手に掛かれば、めっちゃバスが混む。悪い奴ですなぁ。座れへんやん!…みたいな。 ひたすら吹きまくるスティットに比べ、ハンクのソロがやや迫力不足な感は否めませんが、いなげやで薄力粉を買えば、少しは迫力も出るかもしれません。 でも、薄い力の粉では、やっぱり駄目かも知れません。 とか言ってるうちにアルトが再登場し、斉藤くんは再登場しなくて、というか、斉藤くんは最初から登場してなくて、でもって、テーマに戻って、おしまい。

 5曲目、 「アイ・ディドント・ノウ・ホワット・タイム・イット・ワズ」 。 前回、パーカーのウィズ・ストリングスのところでも出てきましたが、 「時さえ忘れて」 でありますな。 “時” と言えば明電エンジニアリングに “時男 (トキオ)” という名前のオッサンがいましたな。 いつ空を飛ぶのか、ワクワクしながら待っていたんですが、ついぞ一度も空を飛ぶこともないまま僕が岐阜に転勤になって、仕事上の付き合いが途切れてしまいました。 時男さえ忘れて、ここ7年ほど過ごして来たんですが、今、ふと思い出してしまいました。ちょっと嫌なヤツでしたなぁ。 で、演奏のほうはというと、ミディアム・ファストで、いかにもスティットらしい仕上がりになっていたのでありました。 ということで、6曲目。  「ボディ・アンド・ソウル」 。 あ、いいですな。僕はこの曲、好きです。 「身も心も」 という邦題も好きです。カラダだけが目的なのではない。そういう姿勢が窺えるところが、いいです。 で、この曲、思い切り情緒纏綿に走っても許されるだけの資質を持ち合わせているんですが、その点、スティットもよく分かっていますよね。 クドいほど情感を込める上官。…といった感じで、下っ端の役人ではこの味は出せません。 アドリブ・パートに入ると、もはやバラードとは呼べない感じになってくるんですが、ま、それはそれでアレだと思うし、とまあそんなことで、おしまい。 7曲目、 「ピープル・ウィル・セイ・ウイ・アー・イン・ラブ」 。 「人々は私たちが愛の中だと言うでしょう」 。 人前でイチャイチャしていれば、ほら、人々はそう言うでしょう。 どうして人前でイチャイチャするの?馬鹿なの?死ぬの? 2ちゃんねるなら、そう言われるでしょう。ガラが悪いですからね、2ちゃんねらー。 で、演奏のほうはアレです。のびやかです。 もう、すこやか保育園で、のびやかパン好評発売中♪…といった感じです。相模原にあるみたいなんですけどね、社会福祉法人さがみ愛育会すこやか保育園。 「生活介護支援事業所のびやか」 というのも併設されている模様です。 で、テーマ部では 「のびやか」 でも、アドリブに入ると一転して 「きらびやか」 になるんですが、車体を鉄のパイプでつくった荷物運搬用の二輪車はリヤカー。 サイドカーと大八車を融合させて作ったみたいなんですけどね、リヤカー。 で、アルトの他、ピアノとベースのソロもフィーチャーされるんですが、上に出る、勝るプレイが期待されたウェンデル・マーシャルは、まあまあ。 短いですからね、ベース・ソロ。 ということで、テーマに戻って、おしまい。

 で、次。 「ブルージー」 。 スティットのオリジナルです。 “BLUESY” でなくて “BLOOSEY” なのは “ENGOS , THE BLOOS” と同じ。 わざと綴りを間違えて、粋がる。そういう趣向なんでしょう。オトナだと思います。 で、曲そのものはアレです。 シンプルなブルースです。 ソウルなブルースではなく、バピッシュなブルースなので、幾分、救いはあるんですが、アドリブの出発点としては良好な素材であるようで、スティットのソロは完璧にして鉄壁で、ゼンジー北京。 ということで、ラストです。これまたスティットのオリジナルで、 「バーズ・アイ」 。 「鳥の目」 ですか。何だか暗いところではあまり見えそうにないんですが、バードというのは無論、チャーリー・パーカーを意味しているのでありましょう。 というか、これ、パーカーの曲じゃないんすかね? なんと言うタイトルなのかは思い出せませんが、非常によく耳にする定番のバップ・ナンバーです。 テーマの後、アルトのソロがあって、ハンクがそれに続いて、最後は as→ds→as→ds の4バースで大いに盛り上がって、シャドウ・ウィルソンにようやく見せ場が与えられたところで、テーマに戻って、おしまい。 ということで、今日のところは以上です。

【総合評価】

 サックスの名手のワン・ホーン・アルバム。ここではNYを拠点に活躍するプレイヤーと共演している。当時、彼は脂が乗っていたのだろう。気持ちの充実ぶりが彼の演奏から伝わってくる。特に、歯切れのいい、凛とした表情でほのかな情感も漂うアルト・ソロが痛快だ。…と、「CDジャーナル」 データベースに書かれている通りの作品です。 緊張感が微妙に明滅するスティットだが、やはりこの才人の技は圧倒的だ。乱暴だが、この明滅する才能と付き合うことがスティットの楽しみと言ってしまいたくなる。…と、青木和富クンがレビューしている通りのプレイが展開されます。 とまあ、そんな1枚です。


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