SOUTH SIDE SOUL (PRESTIGE)

JOHN WRIGHT (1960/8/30)

SOUTH SIDE SOUL


【パーソネル】

JOHN WRIGHT (p) WENDELL ROBERTS (b) WALTER McCANTS (ds)

【収録曲】

(01-03) SOUTH SIDE SOUL / 47TH AND CALUMET / LA SALLE ST. AFTER HOURS
(04-05) 63RD AND COTTAGE GROVE / 35TH ST. BLUES
(06-07) SIN CORNER / AMEN CORNER
【解説】 (2009年01月18日更新)

 ということで、絶叫しない富士急ハイランド・レポの続編です。 前回 、前日に降った雪の影響で、絶叫系は全滅してるやん♪…というところまで話が進んでいたと思うんですが、正確に言うと、絶叫系に区分されるアトランクションの中にも動いているものはありました。 パニックロック は大丈夫でした。 が、営業的に大丈夫でも個人的にはぜんぜん大丈夫ではなさそうなのでパスさせて貰うとして、あと、 凄腕 というのも駄目です。僕は極度の高所恐怖症であると同時に、極めて乗り物に酔いやすい性質 (たち) でありますので、ゆらゆら揺れるのや、ぐるぐる回るのは完全にアウト。子供の頃の三半規管の鍛え方が甘かったんでしょうな。ハンモックでも頭がフラフラして、ちょっと気分が悪くなっちゃうんですよね。同様に、逆さまに吊られるというのも頭に血が上って駄目だし、急上昇とか急降下もゲロを吐きそうになるし、つまりまあ、基本的に遊園地にある乗り物には合わない体質であると言えそうなんですけど。 あ、でも、 アトラクション の中でも “ホラー” や “ハッピー” に分類されているものなら何とかなるような気もするし、幸い、これらの出し物は天気が悪くても大丈夫なものが多いし、とまあそんなことで、では、行ってみましょうかぁ。

<ゲゲゲの妖怪屋敷> (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ホラー系の中で唯一 “Kidsまーく♪” が付いているのがコレです。ということは、楽勝♪…でしょうな、おそらく。 あ、戦慄迷宮 はですね、ヤメておきました。所要時間50分って、時間掛かり過ぎぃ。…というのが表向きの理由なんですが、ビビってチビったりしても、嫌だしぃ。 妖怪たちに、あたなは親しみを感じるか恐怖を感じるか?隣接する妖怪茶屋とショップにもネズミ男や一反もめんに会えるよ。…って、今ひとつ日本語が正しくないような気もするんですが、それはともかくとして、この妖怪屋敷はですね、暗かったです。暗くて妖怪なんだか何なんだか今ひとつよく分からなかったんですが、妖怪だったんでしょうな、おそらく。 で、屋敷の周囲にはたくさんの妖怪が配置されておりました。中でも目玉と言えるのが “目玉大明神” なんですが、100円を入れると目玉おやじが掛け声と共に “おみくじ” を出してくれます。個人的にはおみくじよりもナメクジのほうが怖いような気がするんですが、ナメコの味噌汁かと思って飲んだら、ナメクジやんけ!…とか、考えただけでもちょっとホラーですよね。 とまあそんなことで、妖怪屋敷は以上です。

<ガンダムクライシス> (←クリックしても写真ページに飛びません。)

 ガンダム好きには見逃せないのがこのアトランクションです。 ま、僕は別にガンダム好きではなくて、どちらかと言うと宇連(うれ)ダムのほうが好きだったりするんですが、ダムの中でもけっこう売れっ子だったりしますからね、宇連ダム。 ちなみに以前、富士急ハイランドには “ガンダム・ザ・ライド” というアトラクションがあったそうで、本物のガンダムに乗れる♪…というので一部のマニアに好評だった一方、とにかくめっちゃ酔うというので、一部の病弱者には不評だったようです。それは嫌だ。是非とも避けたい。…と思っていたら、どうやら2007年7月に ガンダムクライシス というのに変わったようなんですが、

 舞台はコンペイトウの格納庫。アトラクションの参加者は、モスク・ハン博士率いるマグネットコーティング改装チームの一員として整備中に起こったジオン軍の奇襲により、一刻も早くガンダムを出撃させるために、各所に散らばったデータを集めることが求められる。参加者にはVQディバイダーと呼ばれる携帯情報端末が渡される。これをアトラクション各所に設置されている発光ポイントにかざすことによって、ガンダムのデータを集めるという内容。ポイントはその多くが障害物の隙間や足元など見つけにくい場所にあり、またすでに収集したデータが全て消えてしまうエラーポイントも混じっている。

 とまあ、そういった内容のアトラクションであるようです。 携帯情報端末が、デカっ!重っ!…というのが率直な感想でありまして、制限時間内に全てのデータを収集できた参加者だけ実物大ガンダムのコックピットに乗り込むことが可能なんだそうです。 携帯するにはあまりに邪魔な携帯情報端末を手に倉庫のようなところを走り回り、階段を上って、ま、なかなかいい運動にはなったんですが、 “1st STAGE” の設計図集めの達成率は40%、それをインストールする “2nd STAGE” は結局、達成率0%のまま時間切れになってしまって、ガンダム発進のため格納庫から避難することを余儀なくされました。 いや、ガンダムのコックピットなど別に乗り込みたくはないので、ぜんぜん悔しくはないんですけど。 ちなみに後から入った 武田信玄埋蔵金伝説・風林火山 というのも、ほぼ同様のアトラクションでありました。というか、ガンダム以上に意味がよく分からなくて、軍配をあちこちにかざしているうちに時間切れとなり、強制退去処分となりました。最後の難関を突破して由布姫を救い出せば信玄公からご褒美が出るようですが、いらねーや、そんなもん。

<棺桶墓場> (←クリックしても写真ページに飛びません。)

 何とも浮かれないレポートで、読んでるほうも気が滅入ること請け合いなんですが、続いては 棺桶墓場 です。 暗闇の中には・・・。そこには、99体の棺桶が。自分の大きさに合った棺桶を見付けて、中に入ると・・・ いや、これってちょっと嫌過ぎませんか? 僕が極度の高所恐怖症であるというのは最初のところにも書きましたが、尚且つ、暗所恐怖症&閉所恐怖症でもあるんですよね。暗いよぉ。狭いよぉ。怖いよぉ。…と、そういう状況が大の苦手なんですが、よりにもよって棺桶とは。狭いですもんね、棺桶。おまけに中は暗いです。 いや、僕は今まで一度も棺桶には入ったことがないんですが、中が暗くて狭いことは容易に想像がつきます。棺桶の中に寝かされて、蓋を閉められて、鍵を掛けられて、火葬場で焼かれる。 いや、焼かれるところまではさすがにやらないのかも知れませんが、蓋を閉められた時点で、めっちゃ嫌です。さらに鍵を掛けられでもしたら、完全にアウトです。ゴメンよぉ。小学生の時に “平和の鐘” の代金を着服したのは、実は僕だったんだよぉ。 ( ← このネタ 参照 ) …と、ある事ない事、すべて白状してしまうに違いありませんが、実際のところ、このアトラクションは思ったよりも大丈夫でした。 “平和の鐘” の代金を着服したのはやっぱりフジタ先生やった!…と、前言を撤回しておきますが、まず第一、棺桶には寝かされるのではなくて、立った状態で入るシステムになっておりました。おまけに蓋もありませんでした。 ま、場内は真っ暗なので蓋があろうと無かろうと暗くて怖いには違いないんですが、閉所感はかなり軽減されるので、何とか耐えることが出来ます。 で、これ、基本的には音でビビらせようというコンセプトのようでありまして、耳元に聞こえてくる3Dサウンドがなかなかリアルです。 わー、左のほうに走っていったネーチャンがゾンビに襲われて、捕まったぁ。わー、めっちゃ肉、食われてるぅ。…みたいな。 僕の左隣の棺桶には可愛いギャルが入っていたようなんですが、も、もしかして、食われちゃいましたかね? あまりにも不憫でありますが、ちなみに音だけでなく、棺桶を背中のほうから蹴られたような衝撃も伝わってきたりします。 で、棺桶の後ろにしっかりと頭を付けていないと後頭部を強打して、おまけに鞭打ちになります。必ずなります。 こ、これからどんな酷い仕打ちが待ち受けているのか?…と身構えていると、急に部屋が明るくなって、おっさんの 「ありがとうございましたぁ。」 という声がして、おしまい。 最後のオチがちょっとアレだったんですが、ま、なかなかよく出来ていたと言えるのではないでしょうか。 棺桶に案内されるまで、しばらくウダウダと映像を見せられるのは時間の無駄だと思うんですけど。

<リカちゃんタウン> (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 棺桶墓場ですっかり気分がやさぐれてしまったところで、気分を変えて、リカちゃん、行ってみますかね? “リカちゃんタウン” は残念ながら今年の1月12日でクローズになってしまうので、是非とも押さえておかなければなりません。でないと、一生後悔することになってしまいます。 ということで、覗いてみました。まずは “ハートヒルズ神社” 。 巫女の格好をしたリカちゃんが “恋愛占い” や “勉強占い” をやってくれるという、そういうシステムになっております。いいですよね、巫女さんのコスプレ、略して “巫女スプレ” ♪ かなりソソられるものがあったりするんですが、料金は200円でしたかね?目玉おやじの倍額とは、リカちゃん、ぼったくりもいいところなんですが、自販機で専用のコインを買って、賽銭箱に投入。恋愛か勉強、どちらか好きなほうを選ぶんですが、僕は基本的に勉強のほうは卒業した立場でありますので、迷わず恋愛占いを選びました。 “なんとかかんとかすると、素敵なカレが出来るわ♪” とか、そういう有り難いお言葉を賜りましたが、そうですかぁ。素敵なカレが出来ますかぁ♪ 新年そうそう何ともおめでたい話でありますが、この占い、オッサンが利用することをまったく想定していなかったようでありますな。ラッキーアイテムとしてリカちゃんのピンバッジが出てきたので、ま、これなら200円もやむなしといったところでしょうか。恋愛占い、当たるといいナ♪

 で、続いてはリカちゃんハウス。 リカちゃんが運動会の徒競走で1等になった写真とか、そんなものが飾られておりました。あだちみほちゃん、惜しくも2位ですかぁ。ハウスにはママやパパの部屋もあるんですが、中には入れず、鍵穴から中を覗くシステムになっております。40歳のオッサンが鍵穴からママの部屋を覗いている様は、傍から見ればずいぶんと変態じみていたのではないかと心を痛めているんですが、ママは別に間男を連れ込んでいるわけでもなく、普通に編み物か何かをしていたのではなかったかと。それなら別にドアに鍵を掛けなくなっていいのにぃ。 あと、リカちゃんのお風呂というのもありました。こういうところこそ鍵穴から覗くシステムにして欲しかったところなんですが、しかもリカちゃんが入浴中で無いとは、何てサービスが悪いっ! しずかちゃんを見習え!…と思わずにはいられませんが、ここだけ1000円くらい別料金を払ってもいいから、実写版でリカちゃんを配置して頂きたいと切に願ってやみません。 最終コーナーには歴代のリカちゃんが所狭しと並べられていたんですが、高いところに飾られているものはパンツが丸見えになりそうで、いけませんな。ママにはしっかり、娘の貞操教育をお願いしたいところでありますが、何でもいいけどリカちゃん、パンツは赤でありますかぁ。 白にしろ!…と思わずにはいられませんが、この楽しいリカちゃんハウスも、この原稿がアップされる頃にはすでに閉鎖になっているんですなぁ。次回は是非、プリキュアを希望♪…ということで、ひとつよろしくお願いします。

<どきどき森のかくれんぼ> (←クリックしても写真ページに飛びません。)

 僕が富士急でいちばん乗りたかったのが “どきどき!ハムハムおうこく” のアトラクション フワフワお空の大冒険 だったんですが、天候不良がタタって、あえなくクローズ。ああん。。。 ちなみにこれ、元は “フライングコースター・バードメン” という乗り物だったそうですが、急停止して2人が腰の骨などを折る事故が発生したので、急遽ハムハムに作り変えられたものなんだそうです。根がオトナ向けのコースターなので、結構スリルがあるみたいだし、前後に密着して座ることになるので、エロいカップルにも人気なんだそうで。 ま、僕はエロいカップルではないので、そんなことは別にどうでもいいんですが、絶叫系が駄目でもこれなら何とか耐えられそうだったのに、動いてなくて、残念。。。 仕方が無いのでこうなったら、 どきどき森のかくれんぼ に乗ってやるぅ! ハム太郎などのキャラクターが描かれた“自転車”に乗って、地上 1.8〜6.3mのレールを2人でこいで進むスカイサイクル。…とのことなんですが、いちばん高いところでも高さ 6.3mですか。こりゃ、高所恐怖症の僕でもぜんぜん大丈夫ですな。もし落ちたとしても左足の下腿骨を骨折する程度で済むものと思われます。写真を見ても幼女が余裕で手を振ってたりするしぃ。 とまあ僕は完全にコイツを舐めてかかっていたんですが、怖いっ!めっちゃ怖いっ! 今回乗った中では一番の絶叫マシンだったりしたんですが、まず、構造があまりも単純過ぎるところが怖いっ! 一応、シートベルトらしきものはついているんですが、ちょっと油断すればすぐにスポっと抜け落ちてしまいそうで、あまりにも危険過ぎます。所詮は “ハムハムおうこく” だしぃ。…というので、富士急の人も油断しているんじゃないですかね? もうちょっと落ちにくい構造にしておかないと、今に悲惨な骨折事故が起こるに違いありません。 で、2人乗りになっている関係で、マシンがかなり横長な作りになっているところもよくありません。乗っているところは完全にレールからはみ出してますもんね。まさに空中散歩をしているような気分なんですが、散歩とか、そんな暢気なことを言ってる場合では無いっ! これはもう、限りなく拷問に近いです。 こんなに恐ろしいのに、自分で漕いで進めってか? 黙ってレールの上に止まっていればまだ大丈夫なんですが、漕いで前に進もうとすると、間違いなく下に落ちます。 いや、実際に落ちるようなことは無かったんですが、間違いなく下に落ちるように思えてなりません。 僕の後ろには7人くらいのギャル集団がいて、しきりに後方から煽ってくるし、いや、生きた心地がしませんでした。 ゴメンよぉ! “平和の鐘” のお金をちょろまかしたのは、やっぱり僕なんだよぉ!!

 とまあそんなことで、富士急ハイランドのお話は、おしまい。

 

 とまあそんなことで、今日はジョン・ライトなんですが、それにしても怖かったですな、空中自転車。 世界一怖い絶叫マシーンは 鷲羽山ハイランド の “スカイサイクル” だという話を ここ で見て、何て大げさな!…と馬鹿にしていたんですが、あるいはそれは本当かも知れません。高さ 16mって、ハムハムの 2.54倍やんっ! 富士急なら脚の骨を1本折るだけで済むところ、ついでに肋骨も1本半ちょっとは折れちゃうに違いなくて、おまけにマシンの造りが富士急にも増して適当ですよね。鷲羽山ハイランドのオフィシャルサイトを見ると、ブラジル人がこいつの上で大はしゃぎしておりますが、コイツら、マジなのか?ブラジル人、恐るべし! …とまあそんなことはどうでもよくて、今日はジョン・ライト 『サウス・サイド・ソウル』 というアルバムを紹介したいと思います。ジャケットの写真がちょっぴりジミー大西なジョン君でありますが、絵が上手なだけでなく、ピアノも弾けたりするんですね、立派です。 とまあそんなことで、では1曲目から聴いてみることにしましょう。

 まずはアルバム・タイトル曲の 「サウス・サイド・ソウル」 。日本語にすると 「南側魂」 でありますか。南のほうに住んでいる人というのは、高いところがぜんぜん平気だったり、妙にテンションが高かったりして、良くも悪くも能天気。…といったブラジリアンな印象があるんですが、そういう魂のことを言うんでしょうか? 作曲したのはエズモンド・エドワーズ。この人は確かプレステッジのスーパーバイザーをやってる人ではないかと思われます。スーパーバイザーというとスーパーでパートをしていて、出勤の時にはサンバイザーをかぶってくるオバチャンみたいな印象があるんですが、プレスティッジではプロデューサーに当たる人をこのように呼んでいるようです。 こりゃ、いかにもサウス・サイドのソウルやな。…といったディープなブルースに仕上がっておりまして、この場合の “南側” は能天気というより、泥臭さを色濃く感じさせる形容詞であると言っていいでしょう。 ジョン・ライトの弾くピアノはいかにもB級らしいチープさがあって、そこのところがマニアには、たまらんっ♪…と評価することも出来るんですが、一般的な人気という点では、ちょっとどうかと言う懸念が無きにしもあらず。随所に出てくるブロックコードが、たまらん臭みを醸し出してくれるんですが、ちょっと間違えたらレッド・ガーランドっぽくなるところを、うまく下品にまとめていて秀逸です。この顔でお洒落なピアノを弾いてみたところで、 「似合わないしぃ。」 と言われるのがオチなので、これはこれで正解でしょう。途中、ウェンデル・ロバーツというベース弾きのピチカート・ソロもフィーチャーされて、アーシーな世界が完結することになります。ということで、テーマに戻って、おしまい。

 2曲目の 「47TH・アンド・キャルメット」 はジョン・ライトのオリジナル。 “47TH” というのは47番目とか、そういった意味ではないかと思うんですが、キャルメットというのは何ですかね? ギャル向けのヘルメット? それだったら普通 “ギャルメット” にすると思うので、違うのではないかという気もするんですが、調べてみたら “Calumet” というのは “アメリカ先住民の長いタバコのパイプ” との事でありました。何でも平和の象徴なんだそうですが、曲のほうはアレです。ディープでアーシーなブルースです。前曲よりは幾分、垢抜けた雰囲気もあったりするんですが、小粋さと紙一重の野暮。…とでも申しましょうか、惜しいところで地味にもう一息でありまして、そんなところが悪くないんじゃないでしょうか? ということで、次です。 「ラ・サレ・セント・アフター・アワーズ」 。アーモンド・ジャクソンという人が書いたナンバーのようですが、アフター・アワーズな雰囲気のディープなブルースとなっております。…って、このアルバム、最初からこんな感じの曲ばかりで、そういうコンセプトだと言ってしまえばそれまでなんですが、やや一本調子でありますな。個人的にはちょっぴり飽きてきちゃったんですが、アドリブ・パートの中盤あたり、今までにはあまり聴かれなかったアプローチも散見出来たりして、うーん、まあまあ? ま、そういった感じの仕上がりなのでありました。

 4曲目の 「63RD・アンド・コテージ・グローブ」 はジョン・ライトのオリジナル。 “63RD” というのは63丁目とか、そういった意味ではないかと思うんですが、コテージ・グローブというのは何なんですかね? 小さな別荘の手袋? あ、 “Grove” というのは手にはめるグローブとは綴りが違うんですか。こちらのグローブは “小さな森” といった意味なんですな。小さな森の小さなおうち。 昔、河合奈保子がそんな歌を歌ってましたよね。 いや、あれは 「大きな森の小さなお家」 でしたか。誰も見たことナイナイ、ナイナーイ、誰も触ってナイナイ、ナイナーイ♪…って、誰も見たことが無いのなら、そりゃ、誰も触ったことは無いやろと、子供心に思ったものでありますが、もしかしたらオトナの世界にはあるのかも知れませんけど。見れないんだれど触れる “暗闇おさわりバー” みたいなのが。ちょっといいかも♪ 暗所恐怖症も僕でもこれなら楽しめるような気がするんですが、狭い棺桶に2人きりで閉じ込めて貰っても結構です。 で、曲のほうはというと、あまりにもソウルフルだったこれまでの自分を悔い改め、軽快なハード・バップ路線に転じているところに共感が持てる仕上がりとなっておりまして、アドリブ・パートでの軽やかな弾きっぷりも極めて良好。中盤以降に聴かれるベースやドラムスとの絡みも、辛味大根が好きな人には堪えられません。個人的にはあまり好きではないんですけどね、辛味大根。何故かというと大根辛いからなんですが、ここでの三者の絡みは悪くないと思います。いかにもハード・バップなところがいいと思うんですが、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。

 続いてはベーシストのウェンデル・ロバーツのオリジナルで、 「35TH・セント・ブルース」 。何でもいいけど “47” とか “63” とか “35” とか、数字が好きなアルバムですな。あと “ST.” が出てくるのも2回目なんですが、このところ、けっこう人気がありますよね、奈良の “せんとくん” 。 着ぐるみを作ってみたら、意外と普通だったのがよかったのかも知れませんが、はまぐりのまち・桑名のキャラクター ゆめ はまちゃん は、どうもあまりブレイクしそうにありませんな。着ぐるみになりそうもないところがどうもポイント低いんですが、一方、曲のほうはどうかと言うと、タイトルから受けるイメージそのまま、いかにも35番で “せんとくん” なブルースやな。…みたいな。かなりスローなテンポ設定なんですが、さほど息苦しさを感じることはなく、出だしの部分など、ちょっぴりキュートだったりしております。 ま、中盤以降はベースのソロも出てきたりして、かなりアレだったりするんですけど。 ということで、6曲目。 「シン・コーナー」 。塩サバ通信の新コーナーはどれもこれも長続きせず、ほんの数回で飽きてしまって、最初から無かったことにされるというのが常でありますが、 “SIN CORNER” というのはどんなコーナーなんでしょうか? 罪を懺悔する片隅? 僕は今まで、お金をちょろまかすといった罪を一度も犯したことがないので、罪を懺悔する必要はまったく無いんですが、ゴスペルっぽいムードのなかなか楽しい1曲に仕上がっております。何だか今ひとつ垢抜けないところが妖怪・垢舐めとしては、たまらんっ♪…ということになろうかと思うんですが、ピアノとドラムスの4バースもあったりして、わりと普通に楽しめますな、こりゃ。

 ということで、ラストです。 「アーメン・コーナー」 。 これまた何ともベタなタイトルでありますが、作曲したのはベース弾きのウェンデル・ロバーツ。 ジョン・ライトの伴奏をやらせれば、上に出るものがいないほどウェンデルだと言われておりますが、オリジナルを2つも提供してたりして、貢献度はかなり高いですね。 で、これ、タイトルから受けるイメージそのまま、まるっきりのゴスペル・ソングだったりするんですが、ベタにコール&レスポンスに走らない姿勢はそれなりに評価していいと思います。ベースのソロが出てくるところなど、またかい。…という気がしないでもないんですが、ま、自分が作った曲でのことなので、大目に見てあげるとして、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 ということで、今日のところは以上です。

【総合評価】

 コンセプトはずばり “ブルースとゴスペルの夜” でしょうか? 個人的には半分くらいスタンダードを混ぜたほうが、ギャルのウケもよくなるのではないか?…という気がするんですが、大衆に媚びない硬派な態度はなかなか立派だと思います。 敢えて言うなら、スローブルースよりもゴスペルに力点を置いて貰ったほうがよかったようにも思えるんですが、特に前半はややディープに走り過ぎた嫌いが無きにしもあらず。 でもまあ、全体としては顔相応のプレイに終始しておりまして、そういうところはよかったのではないか?…という気がしないでもありません。


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