JAMES MOODY (ARGO)

JAMES MOODY (1959/8)

JAMES MOODY


【パーソネル】

JOHNNY COLES (tp) TOM McINTOSH (tb) JAMES MOODY (as,ts,fl)
MUSA KALEEM (bs) GENE KEE (p) JOHN LATHAM (b)
CLARENCE JOHNSTON (ds)

【収録曲】

(01-03) DARBEN THE REDD FOXX / LITTLE GIRL BLUE / OUT OF NOWHERE
(04-06) DAAHOUD / YESTERDAYS / COOKIE
(07-08) WITH MALICE TOWARD NONE / R.B.Q

【解説】 (2008年06月01日更新)

 えーと、パンダは・・・、あ、いました、いました。 めっちゃ、でかいやん! いくらジャンアントパンダとは言え、ジャイアントにも程があるやん!…と思わずにはいられませんが、とまあそんなことで、やって来ました上野駅。 プレオフ会の待ち合わせ場所は上野駅のジャイアントパンダ像の前ということにしたんですが、ゾウが像になるというのは分かるんですが、パンダも像になるんですな。餅なんかはあまり像にはならないものの、お正月にはよく雑煮になったりして、で、上野駅にはですね、パンダ像が2つあるんだそうですね。ジャイアントパンダ像と小パンダ像。待ち合わせをする場合は注意しなければなしませんが、 今回は構内図 を付けたほうのジャイアントパンダ像のほうなので、お間違えのないように。ま、今回、僕は間違えなかったから大丈夫なんですけど。それにしてもデカい像ですな。高さ 3.1m、横幅 2.1m、全長 3.5mということなので、実物大のゾウの像ほどでは無いにせよ、本物のジャイアントパンダの2倍くらいはありそうです。 で、このジャイアントパンダ像、いちいちジャイアントパンダ像とフルネームで書くのも面倒なので、ニックネームを付けてあげようと思うんですが、えーと、ジャイアントパンダだから、 “ジャイ子” とか。 で、もうひとつの小パンダ像はジャイアントではないので、仮に “パン子” という名前にしようと思うんですが、そうこうしているうちに、アイスまんじゅうちゃん、登場♪ アイスまんじゅうちゃんも、いちいち後ろに “まんじゅう” を付けるのは面倒なので、以下、アイスちゃんと略させて貰おうと思うんですが、もうひとりのプレオフ会参加予定者のごんあじちゃんからは、「ちょっと遅れるのぉ。。。」 という連絡があったので、とりあえずアイスちゃんと2人で上野動物園に行くことにしました。 小学生の頃、クラスの中でいちばん好きだったアイスちゃんと、2人っきりでデイト♪ いやあ、ドキドキしますなぁ。ドキドキしながら土器の勉強をしたコドモ時代を思い出しますが、じょうもん式土器の “じょうもん” って、どんな漢字やったっけ?…みたいな。縄文人が土器に縄で模様を付けるなどという余計なことをしてくれたばかりに子孫の小学生が社会科のテストで悩むことになって、えらく迷惑な話なんですが、とまあそんなことで、動物園、行ってみましょうかー。

<プレオフ会> (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 自分で企画しておいてこんなことを言うのも何なんですが、3時に上野駅で待ち合わせして上野動物園に行くというのは、ちょっと無理がありましたな。駅から動物園まではちょっと距離があるので、移動だけで10分くらいはロスしちゃうし、この時期、動物園は5時で閉まっちゃいますからね。暢気にナマケモノの動きなどを観察しているうちに閉園時間になって、門をすべて閉められて外に出られなくなって、泣く泣く動物園で野宿ということにもなりかねません。調べてみると上野動物園は東園と西園とに別れていて、片方をざっと見るだけでも約2時間は掛かるらしいんですよね。駅から近い東園のほうだけ見て引き返そうかとも思ったんですが、悪いことに今回は珍獣見学というのが主要な目的となっております。世界3大珍獣のうち、ジャイアントパンダのリンリンは残念ながらお亡くなりになってしまったので、残すところ世界2大珍獣という事になってしまいましたが、悪いことにコビトカバオカピも西園のほうにいるんですよね。これはもう、東園と西園を駆け足足踏みで回って、いや、駆け足足踏みではちっとも前に進まないから駆け足で回ることにして、正門まで戻ってくる時間はないと思うので、裏口の弁天門から抜ける。そういうルートしか無いと思うんですが、ということで、園内マップ。地図だけなら オフィシャルサイト より、 パンフNavi でパンフレットを見たほうが分かりやすいんですが、ちなみにアイスちゃんは子供の頃、冬になると毛糸のパンツを穿いておりました。…って、そんな “パンツNavi” はどうでもよくて、まずはえーと、 “キジ・ハト” ですか。ここにはですね、キジとハトがいました。もしかしたらキジバトとかもしたのかも知れませんが、時間が無いので次。 “パンダ” 。いませんでした。お亡くなりになられてまだ日が浅いので、お花だとか、好物の笹だとか、パンダ焼きなんかが供えられているのかと思ったら、そうでもなくて、ただパンダがいなくなっただけ。 そんな感じだったんですが、ジャイアントパンダはいなくても、その隣の “レッサーパンダ” は健在でした。近年では2本足で立つ風太くん、古くは東京都台東区の路上で女子短大生を刺殺したレッサーパンダ男によって有名になったこの哺乳類はですね、人気者ですよね。チョロチョロとよく動き回るので、なかなか撮影が困難なんですが、何とか笹をカジっている姿を捉えることが出来たので、掲載しておきます。

 結局、今回はあまりいい写真をモノにすることが出来なかったんですが、ワシやタカの類は金網が邪魔になるし、トラやライオン、もしくはゴリラといった人気者には人だかりが出来ていて、まともに近寄ることすら出来なかったし、とりあえず水族館では1、2を争う人気者であるペンギンが、ここではあまり注目を浴びていなかったので、わりとゆっくり撮影することが出来たんですが、いいですなぁ、ペンギン♪ 脚が短くて、チョコマカと歩くところが、何とも言えずに可愛いですよねー。 と、思ったら…、ん? 何やら妙に脚の長いペンギンを発見! カラーリングがよく似ているので気が付かなかったんですが、何か違う鳥が紛れ込んでるやん!!間違い探しでワザと入れてるのか、見た目が似てるのをいい事に、鳥のほうから自主的に入り込んだのかは定かでありませんが、これでもし脚が短かったら、危うく騙されるところでした。 で、あとはえーと、今ひとつ不人気で、あまり人だかりが出来ていなかった “カピバラ・バク・ラマ” のところでとりあえず写真を撮って、以上で東園はクリア。 “クマたちの丘” とか “ゾウのすむ森” とか、リスとか、タンチョウとか、シカとか、今から思えば半分も回れてなかったようですが、今はとにかく珍獣が優先です。奈良に行けばいくらでも見れて、ちっとも珍しくないシカとかはシカトすることにして、西園に急ぎましょう。ちなみにシカトするという言葉の語源は、花札の十月の十点札が横を向いた鹿の図柄だというところから来ているんだそうですが、鹿がそっぽ向いているので、鹿の十 (とお) で、しかとお。 …って、今はそんな薀蓄を傾けている場合ではなくて、途中、アイスちゃんと一緒にアイスを食べたりしたので、イソップ橋を渡った時点で、4時半ちょっと前という時間になっておりました。 この時間になってようやく、ごんあじちゃんは上野に到着した模様ですが、この時間に入園しても、のんびりナマケモノの生態を観察する暇もないと思うので、とりあえず5時20分頃、ジャイ子の前で合流するということにして、とまあそんなことで西園に到着ー。 カンガルーを見て、バーバリーシープを見て、シマウマを見て、いよいよ最初の珍獣のコビトカバに到着! んーと…、おらんやん! 飼育員のお兄さんがホースで水を撒いて掃除してるやん! どうやら閉園の30分前にお引取り願ったと、そういうコトの次第だったようですが、ま、コビトカバなんて、ただのちっちゃいカバで、あまり大したヤツでもないしぃ。。。 気を取り直して次なる珍獣、オカピのところに行ってみると、おおっ!またしても、おらんやん! 長島スパーランドのジャンボ海水プールでは終了30分前になると園内に加山雄三の歌を流して、客の退出を促していたんですが、ここでは珍獣を引っ込めることによって終焉ムードを漂わさせるという、そういう魂胆のようです。 結局、世界三大珍獣はひとつも見られずに終わってしまったんですが、売店でアイスちゃんがパンダ耳のカチューシャを買ってて、それがとてもよく似合っていたので、それはそれで、よかった♪ …ということで、プレオフ会は以上です。


<本オフ会> (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 弁天門から出て、楽しかった動物園を後にして、上野駅に戻って、ジャイ子の横に座り込んでいると、やがて、ごんあじちゃん登場♪ みんなでパンダ耳を付けたりして、遊びました。傍から見ればギャル2人はいいとして、アホか!…と思われたに違いありませんが、僕ひとりだったら “パンダ耳男” とか、そういう変態だと思われたに違いありません。 ほどなくして、もうひとりのギャル、サバティーニさまも登場して、これで目出度くメンバー全員が登場しましたなー。 ということで、本オフの会場に移動。 今回、参加者以外にはお店の名前を伏せていたんですが、 東京豚バザール だったんですよね、実は。 場所はですね、 この辺り です。 最初 くるとん という店を考えていたんですが、貸切の予約が入ってるとかで駄目になって、で、 “豚バザール” と 和民市場 (←編集部注:2008年05月31日現在、何故か消えてる。) とでギャル3名にアンケートを取ったところ、2対1で、の勝ち!…ということで、今回のオフ会は “上野豚バザール・オフ 〜 コラーゲンな夜を貴女と 〜 ” に決定致しました。 席はえーと、スタイリッシュでゆっくり過ごせるテーブル席 (E席) でありましたか。ちょっと奥まっていて薄暗くて、ギャル3名に囲まれるにはなかなかいい雰囲気だったんですが、何はともあれ、この店の名物らしい ルイ・ヴィ・豚を注文。ロースと限定品のヒレを溶岩石焼でいっちゃいますかぁ。 この溶岩石焼というの、 “ようがんせきやき” なのか “ようがんいしやき” なのかよく分からなくて注文の時にちょっと困るんですが、 「この、 “ようがん…いしやき”…とか言うの。 」 で通用したので、それであながち大きな間違いではなかったと判断してもいいのではなかろうかと。 更に、これも名物らしい “美肌コラーゲン鍋” というのを2人前頼んで、あとはホームページに、女性に一番人気の商品☆もちろん男性にもオススメ♪…と書いてある “チーズ豆冨バケット添え” とか、野菜がこんなにもJUICY☆…とある “高原野菜のオーブン焼” なんかを頼んだんですが、とりあえず説明文に ☆ を付けておけば何でもホイホイと注文してくれて、何とも単純で分かりやすい客でありますな、僕も。

 で、お飲み物として僕は、何だかキラキラ光っててギャルに受ける♪…という情報を事前に入手していたので、 “新・東京タワー” というカクテルを頼んでみました。中の氷がオレンジ色に光っていて、ああん、とってもロマンティックなのぉ♪…というリアクションを期待していたところ、 「ん?照明が反射して、光ってるように見える?」 といった冷静な意見が出されただけでありましたが、パンにつけて食べる “チーズ豆冨バケット添え” はケーキみたいで美味しかったです。 ルイ・ヴィ・豚は、ま、普通に美味しいね。…という意見が大勢だったんですが、 “美肌コラーゲン鍋” は概ね好評だったのではなかろうかと。鰹と昆布がベースのあっさりとしたダシに、豚足から取った自家製のコラーゲンがたっぷり入ったスープ。7種類の有機野菜と自家製つくね、バラ肉を入れてどうぞ☆ と、ホームページに ☆ が付けられているだけのことはあるな!…といった感じなんですが、“自家製つくね” は皿に盛られた挽肉そのものの形で提供されるので、自分たちで団子状に丸めて、鍋の中に投入しなければなりません。この場合、自家製というのはどうやら、自分で製造しろという意味のようなんですが、その係りを僕が担当したところ、 「さばさん、うまーい!」 というお褒めの言葉が聞かれましたので、非常によかったと思います。 で、豚料理としては、豚しゃぶみたいに食べたコラーゲン鍋のバラ肉が、めっちゃ美味しい♪…というので、ギャルたちの間では評価が高かったんですが、コラーゲン料理としては追加で注文した “コラーゲン春巻” が、なかなか効果ありそうでしたな。 鍋にしろ、オーブン焼きにしろ、熱をくわえられたコラーゲンはトロ〜っと溶けてしまって、豚足を齧ったような充実感が得られにくいんですが、このコラーゲン春巻の中身のコラーゲンは煮こごりのようになってて歯応えこそないものの、いかにもコラーゲンを摂取してる!…という実感が沸いてきますもんね。僕のサメ肌もすっかりザラザラ感が薄れて、綺麗なサバ肌になったような気がしないでもないんですが、ところであのコラーゲン、食べるのではなくて、直接、肌にすり込んだりしたら駄目なんですかね?そのほうがよりお肌がツヤツヤ…というか、テカテカになって、直接的に効果が現われるような気もするんですが、で、サバティーニさま、今夜は8時には帰らなければならないということで、本オフのほうは7時に切り上げることにしました。豚料理、美味しかったっす♪


<2次会> (←クリックすると写真ページに飛びます。)

 ということで、鮭ライブの会場 EverySwing に移動ー。 この日のライブ・メンバーは事前の調査によると、宮武達郎(ts) 酒井順子(p) 永見寿久(b)ドラム歓迎…となっておりまして、このうち、達郎クンというのが鮭師匠なんですが、ピアノの担当がどうやらギャルらしく、ちょっと気にあるところであります。 「負け犬の遠吠え」 とかを書いてる人ではないと思うんですが、ビルの地下にあるお店に入っていくと、おおっ、いましたいました、ギャルが1人♪ あとはえーと…、あ、鮭師匠とかもおりますなー。 ライブの開始までまだ少し時間があるので、ごんあじちゃんのお土産、佐世保名物 「サ・セボー」 などを配布しつつ、テレビで流されていたエラ・フィッツジェラルドと思しきおばちゃんのライブ映像を鑑賞。 あ、ごんあじさま、お土産たくさんありがとうございました。サバティーニさんも由緒ありげな煎餅、どうもです。 アイスちゃんにおかれましては、夕方、雨がパラパラと降ってきた際にビニール傘を買ってくれて、感謝の念に堪えませんが、そうこうしているうちに、鮭師匠の演奏が始まりました。1曲目は何とかという曲で、続いてはマイルスの何とかというヤツです。聴いたことのある曲なんですが、どうしても名前を思い出せないんですよね、これがまた。 2曲目は鮭師匠が 「マイルスの何とか。」 とか言ってたので、その場ではすっかり納得したんですが、アレから既に1週間以上経過してしまったので、そんなことはすっかり忘れてしまいました。いやあ、よかったですなぁ、ギャルの弾くピアノ♪…というのは覚えているんですが、ベースの人やサックスのおじさんも、頑張っていたのではないかと思われます。 と、ここまでで時間切れとなって、サバティーニさんはお帰りになられました。お忙しいところ、ありがとうございましたー。また一緒に鮭ライブ、見ましょう♪

 で、この日はですね、純粋な鮭ライブということではなく、ライブ&ジャムセッションということで、鮭師匠の出番がさほど多くはなかったのがちょっと残念だったんですが、ま、ピアノのギャルのほうはずっと出ずっぱりなので、まったく問題ではないんですけど。 1年前の 大森・KITAROHライブ の時もそうだったんですが、店に来ている人の多くが、実は自分でもジャズを演る人だったりして、次々にステージに上がっては見事な演奏を繰り広げたりするんですよね。 今回のジャムセッションはキタローの時よりも概ねレベルが上の人たちが多かったように思うんですが、いや、さすがは上野ですな。上野には上の人が多いです。中でもアルトを吹くオネエサンが検討していたと思うんですが、中ではギターを弾くオッチャンがちょっとアレだったかな?…と。 いや、僕の意見ではなく、パンダ耳のアイスちゃんがそう言ってたんですけど。 いや、アレというのは下手ということではなくて、ちょっとフュージョンっぽいとか、そういう意味合いであるようなんですが、演奏していたのは 「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」 とか、あとはえーと、 「ジンジ」 でしたかね? そういうボサノヴァ系のサウンドで、悪くなかったと僕は思うんですけどね。 その他の人がやっていたのは 「枯葉」 だとか、 「ヨルセン」 (← 「夜は千の眼を持つ」 の略。) だとか、 「クローズ・マイ・アイズ」 だとか、ま、そういったところですか。演奏を聴いて即座に演目が分かったということではなく、出てきた人がピアノのお姉さんに 「ヨルセン、いきます!」 と申告している声が聞こえてきたりするので、そうと分かるんですが、言われた曲なら何でもこなさなければならないので、ピアノ弾きは大変ですよね。そのうち、 「フケ専、いきます!」 とか、「デブ専、やります!」 とか、ワケの分からんことを言い出す人も出てくるかも知れませんが、そうこうしているうちに休憩タイムになって、きりのいいところで、ごんあじちゃんも帰られることになりました。遠いところからわざわざ、ありがとうございましたー。また一緒に酒、飲みましょう♪

 最後は結局、プレオフ会と同様、アイスちゃんと2人っきりで、デイト♪…みたいな感じになったんですが、いや、同級生のよしみで最後までお付き合い頂いて、ありがたい限りですな。 同級生のよしみと言えば、岩崎良美は元気にやってますかね?…って、僕たちは岩崎良美とは年が違うし、同じ学校に通っていたわけでもないので、同級生でない良美のことはよく分からなかったりするんですが、そうこうするうちに、法被を着た爺ちゃん若い衆を2人ほど連れてやって来ました。そういえばこの週末は浅草の三社祭でありましたか。お祭り気分に浮かれて、ついつい背伸びをして、こんな洒落たお店に来ちゃったんですかね? 場違いにも程があって、寝違えて整形外科とかに行くのがお似合いかと思うんですが、ま、騒いだり、アバれたり、ゲロを吐いたりせず、大人しくそこに座っているだけなら、見逃してやるにヤブサカではないんですけど。…とか思ってたら、この爺さん、やにわに立ち上がってステージまで歩いていって、スティック両手に見事にドラムを叩き始めたので、かなりビビってしまったんですが、いや、ジャム・セッションの常連だったんですな。そうとも知らず、寝違えて整形外科とか失礼なことを言って、ホントに申し訳ありませんでした。。。

 10時を過ぎて、新・東京タワーを始め、ジントニック、レモンサワー、グレープサワーなどを飲んだツケが回って、酔いも回って、耐えられないほどの睡魔に襲われ、北島康介にも襲われ、いや、北島康介はあくまでもスイマーであって睡魔とはぜんぜん関係ないので、あまり襲ってきたりはしないのかも知れませんが、とにかくまあとっても眠いので、鮭師匠の最後を見届けることなく、店を出ることにしたのでありました。 アイスちゃん、ありがとなー。また一緒に遊ぼうなっ♪

 ということで今日はジェームス・ムーディなんですが、君はムーディな音楽が好きかな? 僕はですね、けっこう好きです。 ムーディと、ムーミンと、ムーミンパパ。 この3つのうちでどれがいちばん好きかというと、んーと、ムーミンパパかな?…という気がするんですが、僕の理想の父親像ベスト3を挙げるとすると、1位から順にムーミンパパ、バカボンのパパ、バーバパパと来て、補欠としてクッキングパパということになるんですよね。 バーバパパはよく注意しないとパーパパパなのか、パーパババなのか、バーパバパなのか、分かりにくいところがネックになって3位に甘んじているんですが、で、バカボンのパパは41歳ですよね。数えで42歳。厄年ですな。かく言う僕は今年が前厄で、来年が大厄ということになるんですが、厄除けオフとか、やったほうがいいですかね? ギャルの場合は数えで19歳、33歳、37歳が厄年ということになるようなので、来年、それに該当することになる満17歳の女子高生がおられましたら、是非とも参加して頂きたいところなんですが、あ、無論、満31歳とか35歳のギャルも大歓迎なんですけど。 59歳のオッサンとかは参加して貰わなくても結構です。 厄除けというと関東では佐野厄除け大師あたりが有名なようですが、そう言えば中学時代の同級生に佐野クンという、中学生にして既に厄年といった雰囲気を漂わせたオッサン臭いヤツがおりましたな。…という事をふと思い出したりもしたんですが、とまあそんなことで、ジェームス・ムーディ。 この人はですね、とってもムーディです。 理想の父親像としてはクッキングパパよりも下という位置付けではありますが、ムーディなことではムーディ勝山に匹敵するものがあるのではなかろうかと。 ま、名前がムーディなだけで、やってる音楽もムーディなのかどうかは定かではないんですが、この人はもっぱら、ディジー・ガレスピーの楽団とかで活躍していたんですな。作曲とか編曲とかの才能はありそうなんですが、果たしてリーダーとしてはどうか?…というと、あまりこの人のリーダー作を聴いた覚えがなく、このコーナーで取り上げるのも初めてということになるんですが、果たしてどんなもんでしょうね? とまあそんなことで、 『ジェームス・ムーディ』 です。なんのひねりもないそのまんまのタイトルなんですが、このアルバムはですね、メンバーが悪くないです。ジェームス・ムーディ以下、ジョニー・コールズのトランペット、トム・マッキントッシュのトロンボーン、更にはムーザ・カリームとかいう名前のバリトン・サックスを加えた4管編成となっておりまして、でもって、リズムセクションはピアノがジーン・キー(?)、ベースがジョン・ラザム(?)、ドラムスがクラレンス・ジョンストンでありますか。リズムはちょっと弱いですかね?僕の語学能力ではちょっと読めないものがあったりしますからね。 が、名前が読めないから演奏も駄目なのかというと、それとこれとはまったく別の問題でありまして、よく分からん人が意外に健闘しているというのもよくある話なので、ここはひとつ、ちょっとばかり期待してもいいのではなかろうかと。 とまあそんなことで、では1曲目から聴いてみることにしましょうか。

 まずはジェームス・ムーディのオリジナルで、 「ダーべン・ザ・レッド・フォックス」 。 「大便・ザ・赤いきつね」 ですかね? いや、大便とダーベンとは別のものなのかも知れないし、“Red Fox” ではなく“Redd Foxx” と、 “d” やら “x” がひとつ多くなっているので、赤いきつねのほうも今ひとつ怪しいところではあるんですが、これはアレです。行進曲風のマーチです。 僕は行進曲を聴くと思わず、後進の指導とかにあたりたくなってしまうんですが、…といった人はあまり多くはないと思うんですが、行進曲を聴くと思わず、行進したくなってしまう。そういう人は少なくないと思います。僕もそうです。 「葬送行進曲」 とか、思わず心が浮き立ってしまうんですが、この赤いきつねの曲は、ま、そこまでではないんですけどね。幾分マーチ風というか、で、冒頭から4管のハモり具合が分厚いですなー。 マルチ・インストゥルメンタル・プレイヤーであるムーディは、ここではフルートを担当しているんですが、音の重ね具合にアレンジャーとしての高い素質が感じられます。 で、テーマに続いてフルートのソロになるんですが、中間部では残りの管楽器がネットリ絡んできたりして、サウンドとしてはかなりウエストコースト系だったりしますよね。アドリブ命!…という趣向の人にとっては、ちょっとウザいような気がしないでもないんですが、これがこの人の持ち味であるわけなので、他人がとやかく文句を言う筋ではありません。かつて、おでん屋さんで初めて牛スジというのを頼んでみて、あまりの硬さに、こんなん牛肉とちゃうやん!ただの牛のスジやん!…と文句を言いたくなってしまったんですが、牛スジというのは元来そういうものだったりするので、おでん屋としては文句を言われる筋がないというのと同じことですよね。むしろ、凝りに凝ったハーモニーを積極的に楽しむべきだと思うんですが、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。

 2曲目、 「リトル・ガール・ブルー」 。 小さな女の子がちょっとブルーになっちゃったんですな。お嬢ちゃん、どうしたの?おじさんのおうちで、一緒にお医者さんごっこでもしようか?…と、思わず声を掛けたくなってしまいますが、少女の心のケアをするのは医者として当然の義務ですからね。ただちょっと問題なのは、僕が医者でも何でもなかったりするところにあるんですが、で、ムーディ君はここでもフルートを吹いております。1曲目はどことなくマーチだったんですが、今度は3拍子のワルツでありますか。どこかで聴いたことがあるような何ともムーディなメロディなんですが、けど、 「リトル・ガール・ブルー」 って、こんな曲やったっけ?…と思っていると、やがてお馴染みの旋律が始まることになるんですが、さっきのはヴァースということになるんですかね? なかなかいい感じの流れなんですが、ここでもやはり4管のハモり具合が絶妙でありまして、で、続いてはアドリブ・パートでありますか。 …と思っていたら、ソロらしいソロが出てこないまま、演奏のほうは終わってしまったんですが、ま、これもまたジェームス・ムーディですからね。こういうものだと思って諦めて、アキラ眼鏡をかけるしかありません。

 で、3曲目は 「アウト・オブ・ノーホエア」 でありますか。 「ノーホエアの外側」。 アウト・オブ・眼中というのは聞いたことがあるんですが、“Nowhere” というのは何なんですかね?…と思って調べてみたとこころ、どこにもない。名もない場所。どこといって取柄のないところ。 そういった意味のようなんですが、どこといって取柄のないところの外側はですね、 「どこにも」 ということになるようです。 僕は最初にこの曲を聴いた時、カス馬鹿と思ったんですが、いや、 「カスバ」 かと思ったんですが、いかにもアルジェリアっぽいエキゾチックな感じがして、好きなんですよね、これ。…とか思っていたら、ぜんぜん違う曲だったんですが、言われてみれば確かにこれは 「アウト・オブ・ノーホエア」 でありますな。 わりとバピッシュな感じのナンバーなんですが、ムーディ君はこれをラテン風に調理しておりまして、結果、それがなかなかいい効果を生み出しております。 テーマ部ではトム・マッキントッシュのトロンボーンをフィーチャーして、で、自らはテナーを吹いているんですかね? 過去の2曲とはがらっと雰囲気が変わっておりまして、で、ソロ先発はジョニー・コールズでありますか。この人は60年代マイルスに心酔しているらしく、床下までどっぷりマイルスに浸水してるっぽいスタイルの持ち主だったりするんですが、ここでの彼はどちらかというと50年代マイルスっぽい感じだったりして、悪くないと思います。終盤、またしても残りの3管が絡んできたりするんですが、さほどウザいようなこともなく、続くピアノのソロへとバトンタッチ。 あまり聞いたことのない名前なんだけど、期待が持てるような気がしないでもないジーン・キー(?)は、やはり、 かなりいい感じのプレイを聴かせてくれておりまして、ブルーなタッチのシングル・トーンが耳に心地よいです。 で、ソロ3番手はボントロのトム・マッキントッシュなんですが、いかにもこの楽器らしい朴訥とした吹きっぷりが冒頓単于 (ぼくとつぜんう) でありますな。 で、短くアンサンブル・パートを挟んで、ソロ4番手はジェームス・ムーディのテナーでありますか。ムーディのテナーは決してムード・テナーというわけではなく、普通にロリンズ派のハード・バッパーみたいだったりするんですが、レイドバックした後ノリは、ちょっぴりデクスター・ゴードンを彷彿させるものもあったりします。かなり正統的なスタイルの持ち主であると言ってもいいでしょう。終盤、なかなかいい感じにホーン・アンサンブルが絡んできたりして、でもって、テーマに戻って、おしまい。 アドリブのスペースもきっちり用意されていて、ここに来てようやく、ジャズらしいジャズやったな。…という評価を下すことが出来たのでありました。

 次。クリフォード・ブラウンのオリジナル、 「ダフード」 。 安っぽい菓子は駄菓子。ぱっとしないイヌは駄犬。ちっとも走らないウマは駄馬。ダバダー、ダバダー♪ …という伝からすると、 「駄フード」 というのは安っぽくて、ぱっとしなくて、ちっとも走らない食べ物ということになろうかと思いますが、ま、あまり食べ物に走り回られたりしても、食べにくくてしかたなかったりするんですけど。 寿司Q とか、めっちゃ走りますからね。 ま、こいつは食べ物ではないので別にいいんですが、この 「ダフード」 は駄なフードでありながら、なかなか疾走感のある演奏となっております。もう、あまりに疾走し過ぎて、失踪して行方不明になっちゃいそうなんですが、ジェームス・ムーディは、ここではアルトを吹いてるみたいですね。 うまくアレンジされたテーマ部に続いて、ソロ先発はトム・マッキントッシュでありますか。いいですよね、マッキントッシュのキットカット。美味しいです。いつの間にやら販売元がマッキントッシュからネスレに変わっていたのはちょっと納得がいかないんですが、続いてムーザ・カリームとか言う人のバリトンサックス・ソロでありますか。とっても低音な楽器を続けてきたところにムーディの卓越したセンスが窺えますが、ワイルドな吹きっぷりがとっても野生的で、いいと思います。各自のソロの終盤、ホーン・アンサンブルがクドくならない程度に絡んでくるところも悪くなくて、で、続いてはジョニー・コールズでありますか。作曲者に敬意を表したのか、ここでの彼はマイルスというより、ブラウニー的なアプローチでソロを進めておりまして、溢れる歌心に思わず歌心が溢れちゃっております。日本語になってませんね。 で、続いてはムーディのアルトなんですが、パーカー直系と言えるエネルギッシュな吹きっぷりに、思わずエネルギーがアレルギーで蕁麻疹が出ちゃいそうです。 で、短めのピアノを挟んで、最後はクラレンス・ジョンストンのドラム・ソロでありますか。多大なるパワーを感じ取ることが出来るんですが、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 ちっとも駄なんかでない、見事な名演なのでありました。

 元気な演奏の後は、しっとり系のバラードで。 ジェローム・カーンの 「イエスタデイズ」 。 いいですよね。僕はビートルズの 「イエスタデイ」 より、こっちのほうが名曲だと思っておりまして、ま、ずうとるびの 「みかん色の恋」 には負けるんですが、ジェームス・ムードの吹くフルートが実にムーディでありますな。静かな中にも情熱を秘めた亀井静香。ま、そういった感じなんですが、いや、ちっとも静かではなかったりするんですけどね、亀井静香。 静香という名前の持つイメージを極限まで貶めてしまった罪深きオッサンでありますが、演奏のほうはもっぱら、ムーディのフルートに時おりアンサンブルが被るという、ま、そういったスタイルになっております。 途中からちょっぴりテンポが速くなって、スインギーになりかけたりもするんですが、概ねバラードでありまして、ま、いいんじゃないっすか。 で、次。 「クーキー」 。 これはアレです。ピアニストのジーン・キーのオリジナルです。 ジーンと感動させるタイプではなく、ミディアム・ファストのウキウキするようなナンバーなんですが、これぞ、キング・オブ・ハードバップといったところでしょうか? 何とも小粋な佳曲に仕上がっております。ミニ・オーケストラといったゴージャスなサウンドに仕上がっておりまして、ソロ先発はジョニー・コールズ。 以下、ムーディのテナーとムーザ・カリームのバリサクが続いて、でもって、テーマに戻って、おしまい。2分38秒という、ほんのちょっとしたプチ小品なんですが、手堅くまとまっているところが実に手堅くて、いいですな。多度の紅梅焼きは、堅くてあまり購買意欲をソソられないんですが、手堅いというのは悪くないことだと思います。手堅い平井堅とか、いいですよねー。

 続いては再びバラードでありまして、 「ウィズ・マリス・トワード・ナン」 。 ウィズ・マリスはトワードなん?…と、思わず問い掛けたくなるようなタイトルなんですが、翻訳サイトでは 「なにもに向かった悪意をもって」 などという、今ひとつ意味のよく分からない訳語が出ました。どうやらリンカーンの有名な演説の一節に “With malice toward none, with charity for all” というのがあって、 「なん人に対しても悪意を抱かず、すべての人に慈愛を持って」 とか訳されているようなんですが、あるいは、トワードなん?…ではなく、トワード・ノンと発音するのが正解なのかも知れません。 トロンボーン奏者トム・マッキントッシュのオリジナルなんですが、トミー・フラナガンなんかも愛奏している、わりと有名なナンバーだったりします。 「誰にも悪意を持たず」 というのは、ま、理想としては確かにそうなんですが、現実的には何とも難しい話でありまして、なーにがアリクイや。アリばっかり食いやがって!…と、僕なんかアリクイにさえ悪意を抱いてしまったりするんですが、で、一方、曲のほうはというと、まるで悟りを開いちゃったかのような、何とも心穏やかなメロディに仕上がっていたりするんですが、フルートの音色が心に優しいですよね。聴いているうちに、アリクイ、いつもアリを食ってくれて、ありがとう♪…という感謝の気持ちが芽生えてきたりしたんですが、となると食われるアリのほうとしては立場がなかったりするんですけどね。 とか言ってるうちに演奏のほうは終わってしまって、ジャズとしてはちょっと、どうか?…という気がしないでもないんですが、僕は今、すべてを許す気持ちになっているので、ま、こういうのもたまにはアリかな?…と、寛大な心で受け止めておきたいと思います。

 で、ラスト。 ピアノ弾きのジーン・キーのオリジナルで、 「R.B.Q.」  どういう意味なんでしょうな? これがもし 「B.B.Q.」 なら、バーベキューの歌なんだなというのがすぐに分かるんですが、 「R.B.Q.」 ですからね。 ランちゃんバケツでQ太郎? 思い付きだけでモノを言うにも程がある!…といった感じでしたが、こういうのはですね、原文ライナーを読むと、大抵その由来について書いてあったりするんですよね。えーと、どれどれ。ベース弾きのジョン・ラザムで始まるところのウォーキングなブルースで、ワインズ・アップなアルバムのダウン・ホームなノートで、誰もがソロのショットをゲッティングする…と。 今ひとつ意味がよく分からんのですが、曲名の由来について書かれていないことだけは確かでありまして、見るだけ無駄だったようですが、演奏のほうはというと、無伴奏のウォーキング・ベースに始まり、そこにピアノが加わって、更にはドラムスも入ってくるという導入部が、何とも言えずブルージーでありまして、ブルースというのは、かくありたいものでありますな。…という見本を見た思いでありますが、4管のハーモニーによるテーマは、わりとシンプルなものだったりするんですけど。 アンサンブルとピアノとの対比が絶妙でありまして、で、ソロ先発はバリトン・サックスですか。重厚でありますな。 で、ソロ2番手はトロンボーンと、どうやらムーディ君は低音楽器を2本並べるという手法がお好きなようでありますが、で、ソロ3番手はご本人のテナー。 その後、ジョニー・コールズのトランペット。 で、最後にアンサンブル・パートを挟んで、テーマに戻って、おしまい。8分06秒。ちょっと長いです。 が、長さを感じさせない充実した仕上がりぶりでありまして、とってもよかったな♪…と思うわけなんですが、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。

【総合評価】

 アレンジに懲りすぎて、あまりソロらしいソロがなくて、ジャズ的なスリルとしては、ちょっと希薄かな?…と、2曲目が終わった時点までは思っていたんですが、そこから息を吹き返しました。3曲目と4曲目、いいっす♪ 後半、やや単調になりかける場面もあるんですが、何とか踏ん張って、で、概ね良好でありますな。 非常にしっかりした作りなので、わりとジャズの初心者にも受け入れやすい演奏であるように思われるんですが、来年厄年の女子高生とかは、こういうところからジャズに入ってみるというのもいいかも知れません。 バリバリ硬派なオッサンとかには物足りないに違いありませんが、ま、そういう人には別に厄除けオフに来て貰わなくってもいいしー。 とまあ、そんな感じの1枚なのでありました。


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