AFRICAINE (BLUE NOTE)

ART BLAKEY & J.M. (1959/11/10)

AFRICAINE


【パーソネル】

LEE MORGAN (tp) WAYNE SHORTER (ts) WALTER DAVIS JR (p)
JYMIE MERRITT (b) ART BLAKEY (ds) DIZZY REECE (conga) <#1,4>

【収録曲】

AFRICAINE / LESTER LEFTTOWN / SPLENDID
HAINA / THE MIDGET / CELINE

【解説】 (2007年06月17日更新)

 君は “狩人” と “山ウド” では、どちらのほうが好きかな? 僕は断然、狩人のほうが好きなんですが、大してうまくないですからね、山ウド。 それに比べて狩人のほうは、歌がうまいからいいよね?…と思うわけなんですが、好きだったんですよね、「あずさ2号」。 少なくとも “ゆであずき2号缶” よりはいいよな?… という気がするわけなんですが、1kgも入っていて、そう簡単に食べきれるものではありませんからね、2号缶。 ぜんざい4杯分が作れるファミリーサイズの特4号缶くらいが適当ではないかと思うんですが、そんな僕はつい最近まで、ちっとも狩人ではありませんでした。 一度も狩りを体験することなく、この年になってしまったんですが、最近になって念願の狩人デビューを果たすことが出来ました。 何を狩る狩人になったのかというと、イチゴの狩人として華々しくデビューしたわけなんですが、ま、そのあたりの事情は ここ を読んで貰うとして。 で、一度、狩りを経験したことによって、僕の心の中に眠っていた “狩人の血” が目を覚ましてしまったわけなんですが、どんな遠いところでもいいから、とにかく何でもいいから狩りたいっ!…という思いが、日増しに強くなって来たんですよねー。 かつて、ヒマシ油湿布をどうしてもやりたい!…という思いが日増しに強くなったことがあって、が、結局その思いが叶うことは無く、そのうちにヒマシ油など別にどうでもよくなってしまったんですが、今度の “狩り欲求” はそう簡単には収まってくれそうもありません。 こうなったらもう、カナダのカルガリーで “カレイ狩り” というのでもいいっ!…とまで思ってしまうほどの勢いだったんですが、いや、僕はカレイの煮付けというのがあまり好きではないので、そんなものを狩ってみたところで、始末に困るだけのような気もするんですけどね。 出来れば、カレイ以外のものにして欲しいところなんですが、そもそもカレイなんてのは狩るというより、釣るものであるような気もするしー。

 カレイ以外で、何かよさそうな獲物はないのか?…と思って調べてみたところ、どうやら今の時期は “さくらんぼ” がいいらしい。…ということが判明しました。 いいですよね、さくらんぼ。 少なくとも “みなみらんぼう” よりはいいよな?…という気がするんですが、何だかすぐに乱暴を働きそうですもんね、みなみらんぼう。 一緒にいると恐らく、辛抱たまらんのではないかと思うんですが、 “南伸坊” なら辛抱出来ても、“らんぼう” は辛抱出来ません。 が、“さくらんぼ” ならきっと大丈夫ですよね。 さくらんぼが錯乱のあまり乱暴を働いたという話は聞いたことがありませんもんね。 ま、みなみらんぼうが乱暴を働いたという話も、あまり耳にしたことがないような気もするんですが、それはともかくとして、さくらんぼと言えば山形ですよね。 山形でさくらんぼ狩りというのはなかなか楽しそうなんですが、山形というのは少し遠過ぎます。そうそう簡単に狩りに行くというわけには参りません。カルガリーまでカレイ狩りに行くという勢いはどうなったんや?…と思われるかも知れませんが、カルガリーまで軽々と行けるほど世の中は甘くないということに気付くほど、僕はオトナになったわけでありまして、よく考えたらカナダというのは遠い彼方にあったりするわけですもんね。 近所の薬局まで正露丸トーイを買いに行くよりも遠いに違いありません。 カルガリーに比べれば山形はまだ近いと言えるんですが、とは言ってもやっぱり近所の薬局よりは遠いし、もう少し手近なところで、さくらんぼを狩れるところはないのか?…と思って調べてみたところ、どうやら山梨でも大丈夫らしいということが判明したんですが、山梨というところは山と梨しかないのかと思ったら、桃にブドウにさくらんぼ、それに “ほうとう” と、いろんなものが獲れるみたいなんですよねー。 僕は “ほうとう” にはあまりソソられるものを感じないので、とりあえず “ほうとう” を食う話は放っとくことにしますが、桃というのはいいですよね。 僕は果物の中では桃が、鶏肉の中ではモモがいちばん好きなんですが、以下、胸肉、手羽元、手羽先、首と続くことになります。鶏の首のところの肉は “せせり” と呼ばれるそうなんですが、うちの近所の健康食品の店では “首鶏(くびどり)” というストレートな名前で売られておりまして、見た目がそのまんま首っぽかったりするところが、何とも言えずに嫌でした。

 一方、果物の好きなものランキングはと言うと、1位の桃以外は順不同になってしまうんですが、イチゴ、メロン、グレープフルーツ、梨、おいしいりんご、おいしいみかん、パイナップル、君たちキウイ、パパイヤ、マンゴーだねっ♪…といったあたりはわりと好きですね。 柿と、不味いりんごと、不味いみかん以外は、ダイダイを含めてだいたい大丈夫だったりするんですが、ま、ダイダイというのはあまり生食には適していなかったりするんですが、では “さくらんぼ” はどうなのか?…というと、これは僕の中では別格の存在だったりします。 “さくらんぼ” はフルーツポンチに混入していたり、ソーメンに浮かんでいたりする缶詰のヤツを年に1度食べるか、食べないかといった程度のお付き合いしかしてなくて、そもそも僕の子供の頃は、生で食べられるものだとは思ってませんでしたからね。 うちのおかんは 「さくらんぼは味が無いから、シロップ漬けにせんと食えへん。」 とか言っていて、大人になってそれが大嘘であることが判明したワケなんですが、いずれにせよ、僕の心の中では、庶民の手には届かない、めっちゃ高級なフルーツというイメージがありました。もはや、果物ではなくて、フルーツ。 事実、庶民の生まれである僕は今まで39年ほど生きてきて、缶詰でないさくらんぼを食べたのは総数にしておそらく、15粒にも満たないのではないかと思うんですが、単純計算で2年に1個弱ということになりますか。 そもそも、日本で1年間にさくらんぼがどれくらい生産されているのかというと、10年ほど前のデータで 18,900トンなんだそうです。 おお、めっちゃ獲れてるやんっ! 桑名のハマグリの水揚量が最盛期で3000トン、最悪の年で0.8トンだったらしいので、それに比べたらかなりの豊作と言えそうなんですが、ただ人口1人あたりに換算してみると、1年間でたったの156グラム。 1粒が6グラムだとすると、1人あたり26粒という計算になります。 ちなみに156グラムというのは、りんご半分の重さなんだそうでありまして、ということは、0.167キティ ということになりますか。 キティちゃんの体重はリンゴ3個分なので、その6分の1で0.167キティ 。 いや、そんな単位に換算してみたところで、何がどうなるわけでもないんですけどー。

 いちご狩りの時に僕は40個ほどの獲物を仕留めました。さくらんぼ狩りの場合は40分という時間制限があるみたいですが、さんくらんぼは1粒あたりが小さいので、その2倍の80個、いや、もう少し頑張れば104個くらいはいけるかもしれません。 目指せ、日本人の平均消費量4年分っ! で、問題はどこで狩るかということなんですが、日本でさくらんぼ狩りが体験出来る農園というのは、ざっと これくらい あるみたいです。生産量では山形県が全国シェアの72%と圧倒的に優位にたっているんですが、さくらんぼ農園の数では山梨県のほうが多いんですね。 やはり、東京方面から狩人が 「あずさ」 に乗ってやって来ることが見込まれるからですかね? 山梨のさくらんぼエリアは大きく甲州市塩山のあたりと南アルプス市とに分けることが出来るんですが、東京方面の狩人にとっては塩山のほうが便利でしょう。 新宿発、8時ちょうどの 「スーパーあずさ5号」 は塩山駅には停車しないので駄目なんですが、8時30分発の 「あずさ7号」 なら10時01分に、8時33分発の 「お座敷さくらんぼエクスプレス号」 でも10時05分には塩山駅に到着するので、手近な日帰りレジャーとしては最適の距離ですよね。 が、桑名から行くには塩山というのはちょっと遠いし、ところでこの南アルプス市って、一体どのへんやねん?…と思って調べてみたら、どうやら中部縦貫自動車道の白根ICの近くのようで、ということは湾岸桑名ICから伊勢湾岸道、東海環状自動車道、中央道経由で、ざっと4時間コースでありますか。 家から農園までなら、4時間半ほど見ておけば大丈夫でしょう。往復9時間。ま、何とか日帰りでも行けないことはないんじゃないですかねー?

 ということで、行ってまいりましたー♪ 数あるさくらんぼ農園の中から僕がチョイスしたのは 小野洋らん果樹園 というところであります。 果樹園なのに “洋らん” 。 僕が中学生だった頃、ヤンキー系の生徒は洋ランとか学ランと呼ばれる学生服を愛好しておりましたが、僕は極めて真面目な生徒でありましたので、洋ランは着ませんでしたけどね。 洋ランは着ずに、ヨード卵を食べる。そういう感心な生徒だったわけなんですが、まさかこのトシになって “洋らん果樹園” でさくらんぼ狩りをすることになるとは思いませんでしたなぁ。 南アルプス市にある農園を上から順番にチェックしてみたんですが、どこも軒並み、判で押したように “40分2000円” というシステムになっておりまして、どうやら観光協会のほうでそのように取り決めているようなんですが、こうなってくるともう、どこの農園だっていいやぁ。…と、かなり捨て鉢な気持ちになってしまいますよね。 で、この “洋らん農園” のところも何の期待もないままに、とりあえず惰性でチェックしてみたんですが、すると、おおっ!

インターネット予約の特典

小学生も子供料金です。(通常小学生は大人料金)
時間制限をしていません(通常40分)
予約者には入園時に特典をつけています。
(どんな特典かは来てのお楽しみ。問合せないで下さい)

…と書いてあるやーん♪ 協会の取り決めに反旗を翻す裏切者の小野クン、いいぞぉ! 小学生の子供料金です。…というのは、とりあえず僕には関係ありません。 僕はよく、見た目のわりにはトシを食ってると言われるんですが、かと言って、 「僕、小学生やねんっ!」 で押し通すというのは、さすがにちょっと無理がありますからね。 年よりもかなり老けて見える35歳のオッサン…くらいなら通用すると思うんですけどー。 で、ポイントはやはり “時間制限をしていません” という点にあるわけでして、通常40分というのはどう考えても中途半端で、血液型がA型で性格が几帳面な僕としては、どうしても許せないんですよねー。せめて45分にせえって! 血液型がA型で性格が几帳面な僕としては、この行だけ句読点が付いてないのも凄く気になったりするんですが、ちゃんと 「時間制限をしていません。(通常40分)」 って書けって! …という問題を差し置いても、時間無制限というのは非常に魅力的ですよねー。 入園時の特典というのもちょっと気になります。 も、もしかして、さくらんぼのジャムをくれるとか、そんなんですかねー? が、過度に期待をし過ぎると、それが外れた時のショックが大きいので、僕はなるだけ物事を悲観的に考えることにしているんですが、ま、どうせ入場時に冷たい麦茶をサービス♪…とか、それくらいなんじゃないですかね? お茶をガバガバ飲ませておいて、さくらんぼをあまりたくさん食べさせないようにするというオトナの魂胆も見え透いていて、場合によっては下痢を誘発するために麦茶にヒマシ油を混入するくらいのことはやってるかも知れません。どうせ観光協会の決まりを守らない、アウトローな小野クンの事だしー。

 …と、僕は極度の人間不信と疑心暗鬼に陥ったりしたんですが、よくよくここのHPを見てみると、通信販売のところに こんなの があったんですよねー。 おおっ、やっぱりジャム付きやったんやー♪ さくらんぼジャムは普通に買うと \630(税込)もするので、これはかなりお得ですよねー。 しかも、時間無制限っ♪ いやー、僕は最初から小野クンのことはすごくいいヤツだと思ってたんですよねー。途中で捨て鉢な気分にならずに、山梨県のところを上から順に45番目くらいまでチェックして正解でした。普通の人ならたいてい27番目くらいで嫌になって、お土産もなくて、40分で追い出される農場で妥協しちゃうところなんでしょうが、いやあ、頑張って探しただけの甲斐はありましたなー。 とまあそんなことで、さくらんぼ狩りの当日なんですが、白根ICまで行かずに中央道の韮崎ICで降りて下道を走ることにして、それでもインターからは車で15分弱といった感じなので、とっても手頃です。 途中、中央道の駒ヶ根IC手前の電光掲示板に 「この先、事故通行止め。ここで降りよ。」 みたいな表示が出てたんですが、バリケードもないし、制止する人もいなかったので、 「ええい、行ったれー!」 と強行突入したところ、案の定、事故渋滞に巻き込まれて40分ほどロスしてしましましたが、いやあ、人の言うことは素直に受け入れなければなりませんな。 で、南アルプス市に入ると、あたり一面、さくらんぼ狩り農園、さくらんぼ狩り農園、さくらんぼ狩り農園ばかりで、いやあ、さすがは本場やな!…といった気分が盛り上がってくるわけなんですが、どの農園もあまり客の姿が見えなくて、閑散としているんですよね。 さくらんぼ狩り、もしかして不人気?…と思っているうちに目的地の “小野洋らん果樹園” に到着したんですが、ここは一転、押すな押すなの大盛況でありました。いやあ、みんなちゃんと知ってるんですなぁ。。。

 ということで、ではここで小野洋らん果樹園における “さくらんぼ狩り” の注意点をチェックしておきましょう。 えーと、まずは服装なんですが、ミニスカートもいいけれど、高いところを狙って食べたいときには、周りの視線も気になります。…って、ああっ、小野クン、めっちゃいらんこと書いてくれてるやんっ! さくらんぼ狩りギャルの “チェリーぱんつ” が見れるかも?…という僕のささやかな願いは、どうやら叶えられそうもありませんが、あとはえーと、園にはカメラや貴重品以外には持ち込まないようにお願いしています。人の心は弱いもの、手提げを持ち込むとついさくらんぼを忍ばせたくなってしまう。そんな姿を周りのお子さんに見せたくはないですよね。…などと書いてありますな。小野クンってば、ちょっぴり人間不信に陥っているようなんですが、なるほど、周りのお子さんに見られないようにうまくやれば問題はないということですね。 ま、実際のところは、「鞄を持って入ってもいいけど、サクランボは持って出ないでねー。」と、オバチャンにやんわりと言われるだけだったんですが、こういうオトナの態度をとられると、なかなか悪い事というのは出来ないものでありまして。 無理やり鞄を入口で没収されたりしたら、僕はおそらくムッとして、パンツの中にさくらんぼを入れて持ち帰ったに違いありません。互いに相手を信用する心が大切なんですよねー。 で、特典のジャムのほうは、さくらんぼに限らず、売店でお土産として売られているのを 「どれでもいいから、ひとつ持ってってー♪」 という、これまた大らかなシステムとなっておりまして、あとは種を入れる紙コップを渡されて、いよいよ農園の中へと入っているわけですが、おおっ、いるいる♪ 可愛いさくらんぼ、いっぱい成ってるやーん♪

さくらんぼ鈴なり状況(その1)♪

 その日は、いつ雨が降り出してもおかしくないけど、とりあえずは降ってない。…といった微妙な天候だったんですが、この農園は雨よけハウスもあるみたいだから大丈夫。 ただこの雨よけハウスは雨漏りするみたいなんですが、僕が案内されたのは雨よけハウスだったのか、そうでないところだったのか、今ひとつよく分かりませんでした。 屋根にビニールをかぶせれば何とかなりそうなんだけど、今ひとつ雨をよけきれそうにもない雨よけハウス。…といったところでしょうか? 朝のうちは雨が降っていたみたいで、足元はかなりグチャグチャです。 よそいきの靴とかはヤメといたほうがいいでしょう。 で、さくらんぼはですね、大人が手を伸ばして手が届くところにも成っていないわけではないんですが、手の届く範囲のさくらんぼは先客によって採り尽くされているので、基本的に脚立の上に上って狩りをするということになります。 僕の行った農場には小型の脚立と中型の脚立、それに大型のハシゴという3タイプが用意されていたんですが、この長いハシゴはですね、全長が2.5mくらいはあって、しかもかなり重いっ!…んですよね、これがまたー。 狭い園内をハシゴをかかえて、エッチラ、オッチラと移動するのは一苦労でありまして、目的の木に立てかけるまでに10分は要すると思っておいたほうがいいでしょう。 もし40分の時間制限があるとしたら、この時点で25%ほどが無駄に費やされます。 高さ2.5mということになると、もし上から転落したりすれば、手術から164日ほど経過して、ようやく折れた箇所の隙間が埋まりつつある僕の左下腿骨が少なからぬダメージを受けるであろうことは必至なんですが、今はそんなことを気にしている場合じゃないっ! とにかく、さくらんぼを狩る、狩る、狩るっ!狩って、狩って、狩りまくるでーっ!

さくらんぼ鈴なり状況(その2)♪

 さくらんぼというのは逆V字型の軸に2個ぶらさがっているというのがスタンダードで、パンツの柄も大抵そんな図案になっているんですが、実際は2個がペアで成っているというわけではありません。 この写真 (↑) のように、かなり密集して実がぶら下がっているんですが、刈り取る場合には軸の部分を生えている向きと反対側にひねるようにするか、あるいは丸い実の部分だけを引っ張って獲るかのどちらかなんですが、実だけを引っ張ったほうが断然に楽です。 こういう獲り方をすると、すぐに果実が傷んでしまうので、出荷する場合は必ず軸付きの状態で獲るそうですが、その場ですぐに食べちゃうさくらんぼ狩りの場合は大丈夫♪ 鈴生りになってるところにガバっと手を伸ばして、プチプチプチと引っ張ってやると、真っ赤に熟した可愛いさくらんぼで手のひらが一杯になって、その適度な重みが、ああん、めっちゃ可愛いっ♪ で、そいつを口の中に放り込んでやると、ああん、めっちゃ柔らかくって、甘くって、おいちい♪ 生のさくらんぼの皮というのはちょっと硬いという印象があったんですが、いや、意外と柔らかいんですなー。 で、1粒食べたら種を出して紙コップの中に捨てるわけなんですが、ハシゴの上に昇った状態でそれら一連の行動をとるというのはちょっと不安定なので、とりあえずゴミ入れの紙コップにさくらんぼを詰めて、下界に下りてからゆっくりと食べる方針に変更したんですが、3回ほど手を伸ばすと紙コップはさくらんぼで一杯になって、で、イチゴと違っていくらでも食べられたりするんですよね、これがまた。 あまりにいっぱい食べたので数をカウントする暇もなかったんですが、目標の104個というのはクリア出来たのではないかと思います。 ちなみにこの農園では、3〜4種類くらいのさくらんぼが栽培されていたようなんですが、入口のところにあった、わりと高いところに成っているヤツがいちばん美味しくて、他のやつは甘みがちょっと淡白でしたかね? アメリカンチェリーのように赤黒い、いかにも遊んでそうやな。…といった感じのする品種もあったんですが、食べてみたらお味のほうは意外と淡白で、かなりの純情派だったりして、いや、ギャルを見た目で判断してはいけませんな。…ということを、改めて教えられた思いでありました。 で、農園のおばちゃんに、いちばん甘いヤツの品種を尋ねたところ、「高砂…なんとか?」 という返事でありましたが、後から調べたら “なんとか” の部分がなくて、普通に “高砂” という名前だったみたいなんですけど。 有名な “佐藤錦” があったかどうかは定かではないんですが、でもまあ、美味しければ “高砂” だって何だって、いいやぁ♪

 お土産用のさくらんぼも売られておりましたが、250グラム入りで1050円(税込)というお値段であります。250グラムでだいたい 「40個くらいかなー?」 と言っておりましたので、1粒あたり25円(税抜)という計算です。 さくらんぼ狩りは2000円なので、80個食べればペイするということになりますよね。 100個食べて、ジャムのお土産まで貰ったから、今回はめっちゃ得した♪…と言えるわけでありますが、わりと作業が単純なイチゴ狩りと比べて、ハシゴに上ったりする分だけ “狩り気分” も濃密に味わえるので、非常にオススメなレジャーでありますな、こりゃ。 ということで、では最後に、ヒトはさくらんぼ狩りでいったい何個くらい食べるのか問題。 調査方法は前回のイチゴ狩りの場合と同じく、“Google”で 「さくらんぼ狩り 100個」 とかのキーワードで検索してみて、何件ヒットするかを調べてみました。 僕の予想では、きりのいいところで100個というのがいちばん多いかな?…という気がするんですけど。

 50個 : 508件   60個 : 142件  70個 : 83件  80個 : 49件
 100個 : 704件   120個 : 68件  130個 : 25件  150個 : 61件
 200個 : 143件   300個 : 81件  500個 : 79件  1000個 : 55件

 五十個と百個で、五十歩百歩といったところでしょうか? 50個というのはちょっと少なすぎるような気もするんですが、ま、お子様の場合はそれくらいが限界かも知れないし、 「さくらんぼ狩り 50個」 というキーワードでは、かならずしも 「さくらんぼ狩りで、さくらんぼを50個食べた。」 という話がヒットするわけではないですからね。 そんな中、 “味覚狩りは根性です!” といった投稿のページがあったんですが、“平澤 女 39” の体験談として、こんなのがありました。

 静岡にみかん狩りに行ったとき、食べられそうなみかんは、サルにしか取れないというほど高い枝にしかない。しかもそこは持ち帰りが有料! 頭にきた私は胸に6個もみかんを詰め込んで帰ってきた。貧乳でよかったと思う数少ない体験でした。

 いやあ、禁止ブツを外に持ち出す基本は、やっぱりコレですよねー。 僕の場合、いざとなったらパンツの中にいっぱいサクランボを詰め込むことが出来るに違いなくて、嬉しいような哀しいような、ちょっと複雑な心境だったりするんですが、とりあえず来月はブルーベリーを狩ったるでぇ!…ということを宣告しておいて、今日のところはおしまい♪

 ということで、今日はアート・ブレイキーです。ジャズ・メッセンジャーズです。 『アフリケイン』 というアルバムです。今日は前半が長引いて、かなり押し気味なので後半はさらっと片付けておこうと思うんですが、あまり素性のよくわからない1枚ですよね、これは。 恐らく録音当時には発売されなくて、ずっとオクラ入りしていた山上憶良のような作品だと思うんですが、けっこう好きだったんですよね、山上憶良。 憶良らは、いまは罷らむ、子泣くらむ、それその母も、吾を待つらんぞ。…という、何のひねりもないただの挨拶みたいな作風が悪くないと思うんですよね。 ただ、ずっと語尾を “らむ” で揃えるんだったら、最後の最後もちゃんと 「吾を待つらむ」 で終わって欲しかったよな。…と、血液型がA型で性格が几帳面な僕としては思ってしまうんですけどね。 で、憶良と同様、僕が一言、文句を言わせてもらいたいのは “ジブラルタ生命保険” という名前の会社なんですが、ジブラルタル海峡というのがあるから “ジブラルタル生命” なら心の底から納得がいくんですが、何でジブラルタ…で、ヤメるねん!? ま、今日のところは先を急いでいるので、とりあえずこの問題はあまり深く追及しないことにしますが、ネタに困ったらまた蒸し返すことになると思うので、そのつもりで。 で、このアルバム、よくよく調べてみたらウェイン・ショーターがジャズ・メッセンジャーズに加入した直後の記念すべき第1作目なんですな。入団していきなりオクラ入りというのでは、オカラ入りハンバーグでもヤケ食いするしかありませんが、ちなみにこのアルバムが吹き込まれた1959年11月10日に、ショーターは初リーダー作の 『イントロデューシング』(VEE JAY) を吹き込んだりもしております。 掛け持ちとは、なかなか大変ですなぁ。 掛け持ちと、かき餅と、岡持ち。 この中で、焼いて食べるなら “かき餅” 、蕎麦の出前をするなら “岡持ち” がいいな。…という気がするんですが、掛け持ちというのはただ疲れるだけで、あまりメリットがありません。 にもかかわらず2つのセッションを掛け持ちしたショーターは、メジャー・デビューが決まって気力、体力共に充実していたことが窺えるわけなんですが、でもってトランペットがリー・モーガン、ベースがジミー・メリットと、ここらはお馴染みのメンバーを取り揃えておりますな。 ただ、ピアノがボビー・ティモンズではなくてウォルター・デイビスJr であったりするところがちょっと珍しいんですが、とまあそんなことで、では1曲目から聴いてみることにしましょうか。

 まず最初はショーターのオリジナルで、アルバム・タイトルにもなっている 「アフリケイン」 でありますか。 名前からして、何となくアフリカっぽい感じの曲なんやろな。…という気がするわけなんですが、始まってみたら案の定、アフリカっぽい感じのする曲でありました。 アフリカっぽいと言ってもさほど土着的ではなく、どちらかと言うと、巾着。…といった感じなんですが、モーダルなところが何とも言えずにショーターでありますな。 で、テーマに続くソロ1番手もショーターなんですが、まだ今ひとつスタイルが確立されてない感もあった 『イントロデューシング』 と同日セッションとは思えないほど、実に確実にショーターしております。 ヴィージェイとブルーノートというレーベルのカラーの違いがそうさせたのか、あるいはサイドマンという気楽な身分がリラクッスを齎したのか、何でもいいけど “もたらす” という漢字はえらく難しいですよね。みたらし団子の “御手洗” という字は知ってないとなかなか読めないんですが、“もたらす” という字は知ってても書けないような気がします。 で、続いてトランペットのソロが飛び出してくるんですが、僕はこのアルバムに関して、ひとつの疑問を抱いておりました。 参加メンバーのところを見ると、リー・モーガンの他に “*マーク”付きでディジー・リースの名前もクレジットされているんですよね。 で、 “*マーク” は収録曲で言うと1つめと4つめのところについているので、おそらくその2曲に参加しているんだと思うんですが、ここでのトランペット・ソロは、誰がどう聴いたってモーガンそのものなんですよね。 ディジー・リース、いつの間にこんなにバリバリ吹けるようになったんや?…というのが不思議でならなかったんですが、7日ほど前にようやくその謎が判明しました。 ディジー・リースのところをよく見ると、(Congas) って書いてあるやんっ! どうやらリース君、このアルバムではパーカッション要因としてゲスト参加している模様なんですが、いや、もしかしたらトランペッターのディジー・リースとは同名異人だったりするのかも知れませんけど。

 いずれにせよ、ここでのトランペット・ソロは誰がどう聴いたってモーガンであると判断してよさそうなんですが、いや、この人の吹きっぷりというのは実に派手ですよね。 ハナに例えるなら、鼻毛ではなくて、鼻血といったところでしょうか? けっこう鮮やかな深紅だったりしますからね、鼻血がなかなか止まらなくて鼻の穴に詰めた鼻紙って。 で、続くピアノのソロはですね、ボビー・ティモンズですよね。…と言われれば、誰もがそうだと納得してしまうほどウォルター・デイビスJr であるとは分かりにくかったりして、ソロがらしく聴こえるというのは、その8割くらいが先入観によるものだったりしますからね。 で、言われてみれば確かに、ティモンズほどは黒っぽくないよな。…ということに気付いたりするんですが、ソニー・クラークだと言われれば、そんな風に聴こえなくもないし、実はこれ、キダ・タローなんやで。…と言われると、さすがにそれは無いと思うんですが、続いて誰がどう聴いたってブレイキーにしか聴こえないドラムスのソロがあって、でもって、テーマに戻って、おしまい。 どうしてこれがオクラ入りになっちゃったのか、理解に苦しむ出来のよさでありますな、こりゃ。

 で、続く2曲目もショーターのオリジナルです。 「レスター・レフト・タウン」 。 ここで言うレスターとは、レスター・ヤングの事だと思うんですが、ヤングの間でも大変人気のあったレスター・ヤングはこの年の3月、惜しくもお亡くなりになったんですよね。 「レスターは街から去った」 だけではなく、実はこの世からも去ってしまったわけなんですが、レスターに捧げられたこの曲は、さほど鎮魂のムードを持っているわけではなく、どちらかと言うと、ちんすこう。そういった感じのナンバーです。沖縄土産として誰からもあまり喜ばれない “ちんすこう” なんですが、いや、僕はけっこう好きですけどね。少なくとも “ミミガーチップ” よりは貰って嬉しかったりするんですが、豚の耳を味付・熟成・乾燥させた高級珍味など、いくら高級でもあまりソソられるものがありません。 “ミミスター” と、名前はちょっぴり可愛かったりするんですけどね、ミミガーチップ。 で、この曲はショーターいわく、レスターの独特な歩き方をイメージして書かれたものなんだそうで、なるほど。言われてみれば確かに、ゆったりと歩行しているような感じの曲調だったりしますよね。 せっかくの参加第1作目がオクラ入りになった腹いせに、ショーターはこの曲を次作の 『ザ・ビッグ・ビート』 でも演奏しているんですが、そちらのバージョンと比較すると、こちらのほうが歩調が気持ち遅めだったりします。 その分、やや覇気に欠ける嫌いが無いでもないんですが、ソロ先発のリー・モーガンの吹きっぷりが実に能天気だったりするので、メンバー全員、次第にヤル気を取り戻しておりますな。ソロ2番手のショーターもなかなかいい感じだったりするし、3番手のウォルター・デイビスもなかなかいい感じだったりするし、2曲目にしてほとんど書くことが無くなってしまいましたが、その後は tp→ds→ts→ds の4バースで大いに盛り上がっているし、あそこの39歳くらいの女の人、来た時に比べてずいぶんと胸のあたりが盛り上がっているよな?…というのがちょっと気になったりするんですが、あっちの39歳のくらいの男は、何だかヤケに股間のあたりがもっこりしてるしぃ。 もしかして、今、巷でハヤリの “まりもっこり” ? …とか言ってるうちに、テーマに戻って、おしまい。

 3曲目はウォルター・デイビスのオリジナルで、 「スプレンディッド」 という曲です。 タイトルは 「すばらしい」 という意味でしょうか。今夜のおかずはどうやら、サバらしい。…という事が判明すると、僕はあまりすばらしいとは思えなかったりするんですが、今日のお昼はどうやら日清焼きそばらしい。…ということであれば、心の底から、すばらしいと思えるんですけどね。 ちなみにインスタント焼きそばの世界と言えば、カップタイプでは “UFO” と “ペヤング” が2強で、袋タイプでは “日清焼きそば” の独壇場といった感じなんですが、サッポロ一番も袋タイプの焼きそばを細々と発売しているという噂をチラっと耳にしました。 どうやら “アラビヤン焼そば” という名前であるらしく、パッケージにはアラビア人の顔が出ているようなんですが、京浜・関東地区限定のようで、スーパー一号館には売っていませんでした。 日清焼きそばと比べてどうなのか、大いに気になるところなんですが、曲のほうはアレですな。別にスパイシーだったり、アラビアンだったりしているわけではなく、ごく普通のハード・バップでありますな、こりゃ。 ま、 「アラビヤン」 という名前ではなくて 「すばらしい」 というタイトルなので、それも当然なのかも知れませんが、じゃ、すばらしい曲なのか?…と言われると、ま、確かに悪くない出来だとは思うんですけど。 ぼーっと聞き流していると別にどうってコトないんだけど、じっくり耳を傾けてみると、コレが意外とアレだったりする、そんなタイプの作品だったりするんですけどね。 で、ソロ先発はショーター、2番手はモーガン、3番手はウォルター・デイビスなんですが、それにしてもどうしてジブラルタ生命は最後に “ル” を付けなかったんですかね? “2ちゃんねる” にも 「ジブラルタ生命をジブラルタル生命に変えるスレ」 というのがあるところをみると、この問題に不満を持っている人は少なくないと思うんですが、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。

 レコードでいうB面にはモーガンのオリジナルが3曲並んでいるんですが、その先陣を切って登場するのは 「ハイナ」 でありますか。 何か、調子のいい大阪商人のようなノリでありますな。「ハイハイ、ハイなー!なんでっかー?」 みたいな。 で、演奏のほうはアレです。 これはまるっきり 「チュニジアの夜」 でありますな。 どのあたりがそうなのかというと、冒頭、参加メンバー全員がパーカッションを手にして乱打するところが、もうどうしようもなくチュニジアの夜だったりするんですが、この曲では更にデイジー・リースのコンガまでゲストとして加わってますしね。 ま、テーマが始まってしまえば、ぜんぜん違う曲だったんだね。…ということが判明する次第でありますが、勢いがあって、調子がよくて、何ともノリノリのナンバーでありますな。 さすがは大阪商人だと思います。 ソロ先発はショーター、2番手はモーガン、3番手はウォルター・デイビスと、各自、良好なソロが続いております。あまり書くことはないんですが、さすがにまた生命保険ネタに走るわけにもしかないので、黙って演奏を聴き続けていると、そのうちにブレイキーのドラム・ソロが登場することになるんですが、これはアレですな。かなり長くて、しつこいですな。 出だしの部分と同じく、各自がパーカッションを持って親分の趣味にお付き合いしているわけなんですが、アフリカっぽいリズムの競演が延々と繰り広げられておりまして、(中略)、ということで、テーマに戻って、おしまい。 で、5曲目は「ザ・ミッドゲット」 という曲です。“ミッドナイト” とか “水っ戸黄門” というのは聞いたことがあるんですが、 “midget” というのは初めて目にする単語ですな。 辞書で調べてみたところ、どうやら 「ミッドゲット」 ではなくて 「ザ・ミゼット」 と読むのが正解らしいんですが、 “小人” とか “きわめて小型のもの” といった意味があるようです。そういえばダイハツ・ミゼットという軽自動車もありますよね。 で、曲のほうはと言うと、さほど小人っぽくはなくて、ごく普通の中年のオッサン風だったりするわけなんですが、ま、小人だからと言って子供だとは限らないわけですからね。 小人のオッサンがいても別に不思議ではないんですが、アフリカンなタイコで始まって、そこにピアノが絡んでくるという導入部は、なかなか悪くないと思います。 テーマのメロディはちょっと変だったりするんですが、ソロの先陣を切るモーガンの吹きっぷりは快調そのものです。 ミディアムくらいのテンポなんですが、彼のフレージングはこれくらいの速さで最も歌心が発揮されると言えるかも知れません。 ヒップな感じがいかにも彼らしくて、で、それを受け継ぐショーターのソロも秀逸ですな。 ここでの彼はモーダルというより、むしろハード・バピッシュなアプローチであると言っていいと思うんですが、で、続くウォルター・デイビスは冒頭からブロック・コードを多用して、今までにないスタイルを聴かせてくれたりするわけなんですが、各自がそれぞれ持ち味を発揮したり、工夫を凝らしたりしていて、なかなか意欲的な演奏であると言ってもいいのではないでしょうか。 めずらしくジミー・メリットのベース・ソロまでフィーチャーされていたりして、地味ながらもなかなか堅実なプレイであると評価していいと思うんですが、とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。

 何だか久しぶりに真面目な曲解説を書いたな。…という充実感があったりするんですが、アルバムの最後を飾るには 「セリーン」 というナンバーです。 いや、 「シリーン」 ですかね? ま、いずれにせよ、なかなか綺麗なメロディを持ったナンバーだったりするんですが、ソロ先発はショーターですか。 で、ソロ2番手がモーガンで、3番手がウォルター・デイビスですな。 で、各自のアドリブが終わったところで、ホーン・アンサンブルとドラム・ソロの掛け合いパートがあったりして、テーマに戻って、おしまい。 いや、最後の最後も真面目な曲解説が書けたな。…という充実感がまったく無いような気もするんですが、そんなことで今日のところは以上です。

【総合評価】

 1曲1曲の出来としては決して悪くないと思うんですが、アルバム全体を通して聴くと、ちょっと一本調子だったりしますかね? ま、オクラ入りもやむなしですかね? 山梨のさくらんぼ狩りは楽しかったんですけどねー。 途中、1曲くらいバラードを入れておけば全体のイメージも変わったと思うんですが、その点が惜しまれるところではあります。 でもまあ、3曲くらいまでなら十分に楽しめるので、A面とB面、2日に分けて聴いてみるというのもひとつの手かも知れません。


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