OUT OF THE FORREST (PRESTIGE)

JIMMY FORREST (1961/4/18)

OUT OF THE FORREST


【パーソネル】

JIMMY FORREST (ts) JOE ZAWINUL (p) TOMMY POTTER (b) CLARENCE JOHNSTON (ds)
【収録曲】

BOLD BLUES / I CRIED FOR YOU ( NOW IT'S YOUR TURN TO CRY OVER ME )
I'VE GOT A RIGHT TO CRY / THIS CAN'T BE LOVE / BY THE RIVER SAINTE MARIE
YESTERDAYS / CRASH PROGRAM / THAT'S ALL

【解説】

 君は “小豆” が好きかな? 僕はですね、まあまあ好きです。少なくとも “大豆” よりはいいよな?…という気がするんですが、大して美味しくないですからねー、大豆って。 特に僕は大豆をニンジンやレンコンやゴボウやコンニャクと一緒に煮た “五目煮” というのがあまり好きではないんですが、箸ですくったり、口の中で噛んだりするのに意外と手間を食うのに、その対価に見合う程には美味しくないと思うんですよね。だいたい、ニンジンとかレンコンとかゴボウとかコンニャクとか、僕があまり好きではないものばかりがメンバーに起用されているのも何だか面白くなくて、どうせ五目にするんだったら、ゼリーとか寒天とかナタデココとかタピオカとか、ほかに選ぶべき食材はいくらでもあったと思うんですよね。 でも大豆の五目煮というのは、噛み応えの違うものばかりを集めたところに妙味があるのであって…。 という意見も、ま、分からんのではないんですが、それならゴボウとレンコンというのはどちらも似たような歯応えなので、とりあえずレンコンはタピオカに変えたほうがいいんじゃないですかね? ただ、そうすると今度はタピオカとコンニャクが似たような感じになってしまうので、コンニャクの代わりに不二家のミルキーを入れるというのも一つの手かも知れません。 柔らかいニンジンと固めのゴボウ、そこにタピオカのグニャリ感が加わって、最後にミルキーが歯に引っ付いて、奥歯の詰め物が取れると。完璧ですな。ただ、これだと肝心の大豆が何とも中途半端な立場に追いやられることになるんですが、ここはひとつ、カリポリ系の歯応えに期待して、煮豆の変わりに、節分の時に撒いたりする “大豆を炒ったの” に参加して貰いますかね? 大豆があまり好きではない僕なんですが、あの豆だけはちょっと楽しみにしておりました。そこそこ美味しいんですよねー、アレ。

 が、いくら美味しいと言ってもピーナッツやアーモンドと比べると5階級ほどランクが下で、ジャイアントコーンが相手なら、ま、惜敗で終わるかな?…といった感じがするくらいなんですが、歳を重ねることによって得られる対価がもしあの豆の数だけなんだとしたら、僕はずっと少年のままでいたいような気がします。が、それも既に手遅れでありまして、来年の節分には38個も “大豆を炒ったの” を食べなければならんわけなんですよね。それを考えると、今からちょっぴり憂鬱です。 …と、大豆にはあまりよい印象を持っていない僕でありますが、 “小豆” は違います。 大豆なんて所詮、五目煮になるか “大豆を炒ったの” になるか、納豆になるか豆腐になるか、味噌になるか醤油になるかくらいしか使い道がないんですが、それに比べて小豆のほうは万能です。饅頭にもなるし大福餅にもなるし、ぼた餅にもなるし “おはぎ” にもなるし、羊羹にもなるし水羊羹にもなるし、ドラ焼きにもなるし大判焼きにもなるし、 “ぜんざい” にもなるし “しるこ” にもなるし、赤福餅にもなるし安永餅にもなるし、へんば餅にもなるし二軒茶屋餅にもなるし、もう名前を挙げたらきりがないくらいたくさんの食べ物の材料として用いられているんですよね。 いや、後半はあまりにもローカルな食べ物ばかりだったし、結局のところ、どれもこれも “あんこ” になっているだけなんじゃないか?…という気がしないでもないんですが、他にはえーと…、そうそう、小豆というのは “あずき茶” になったりもするんですよね。今回のサバオフの会場になった このお店 のメニューにも “あずき茶” というのがあって、僕は最初にその名前を見た時、缶入りしるこ飲料のようなものか?…と思ってしまったんですが、届けられたその冷たい系飲料には、少なくともアンコは入っておりませんでした。ちょっぴりウイスキーの水割りを思わせるような琥珀色をしておりまして、少なくともうちのおかんに、「これ栄養があるで、飲まなあかんで!」と言われて無理矢理に飲まされて、とっても不味かった思い出のある “黒豆の煮汁” よりはマシ?…ということが期待されますなー。

 参加者全員で回し飲みした結果、 「はぁ〜。」 とか 「ほぉ〜。」 とか 「ふーん。」 といった、何とも真意をはかりかねる嘆息の声が聞かれるに留まったんですが、いや、決して不味くはないと思うんですよね。少なくとも黒豆の煮汁よりマシだったことは確かなんですが、お茶にもなる小豆ちゃんはまた、 “アイスまんじゅう” の材料でもあるわけです。 アイスまんじゅうというのは夏になると桑名ではごく普通に数件の店先に並ぶことになる、あんこ&練乳フレーバーの氷菓なんですが、普通に売ってるからどこにでもある食い物なのかと思ったらそうではなく、製造メーカーは現在のところ九州と群馬の桐生と桑名くらいにしか残ってないみたいですね。で、九州名物のアイスまんじゅうは東京のスーパーやコンビニでも売られているようなんですが、それが今年の夏に限って、売ってへんやんかっ! …という事態に直面したサバ君の小学生時代の同級生少女 (←当時) が “マルマン アイス饅頭” でサイト検索したのがきっかけとなって、このサイトのことがバレてしまったんですが、えーと…、最初に見られちゃったのは ここ ですかね?アイスまんじゅうは後半のジャズねたの部分にちょっとだけ登場しているだけなんですけど。 前半部分は “塩サバ通信の通算4回目のオフ会” というお話なんですが、これを見た同級生少女…が少しだけ成長してギャルになって、さらに成長を遂げて人妻となって、 “アイスまんじゅう” というハンドル名で塩サバ通信の通算何回目かのオフ会に参加してくれることになろうとは、世の中、何が起こるか分かったものではありませんなぁ。 …とまあそんなことで、ごんあぢ嬢と雲りんと螢博士…という呼び方は個人的には何だかあまりピンと来ないので、ここでは勝手にホタルイカ(仮名)と名前を変えておきますが、ほら、やっぱり僕たちって水産系の集まりなワケなんだしー。 じゃ、雲りんはそのままでいいのか?…と言われると困るので、こちらも勝手にウニりん(仮名)に改名させてもらうことにして、ほら、ウニは漢字で “雲丹” って書いたりするしー。 となると、アイスまんじゅうちゃんだけ、ハンドル名がローカル甘味系やしぃ。…ということになってしまうんですが、ほら、サカナを釣ったりするとクーラーボックスの中に氷とかアイスとか饅頭を詰めたりすることがよくあるので、ま、そういうことでひとつ、お許しを願えないものかと。いや、クーラーボックスにアイスはともかく、饅頭は詰めへんがなっ!…という気がしないでもないんですけどね。

 で、サバオフに先立ち、アイスちゃん(略称)と2人だけで突発的プチプチ同窓会♪…を開催して旧懐を暖め合うことになったんですが、いや、あまり暖めすぎるとアイスまんじゅうが溶けちゃうおそれがあるので、ほどほどにしなければならんのですけどね。アイスまんじゅうが溶けてしまうと、ただの練乳ベタベタのアンコやん!…ということになってしまって、あまりよろしくありません。 ちなみにアイスちゃんとクラスが同じだったのは小学校の3〜4年生の頃だったと思うんですが、中学は同じ学校でもクラスが違ったので、ほとんど互いに言葉を交わす機会もなかったような気がします。彼女が短大生のギャルになって近くのCDショップでバイトをしていた頃、僕はその店のレジで彼女と再会して、「あれっ?」という程度の声を掛けたような気がするんですが、僕はまったく記憶に残らないとっても地味な客であったようで、アイスちゃんのほうはまったく覚えがないんだそうで。どうせ僕なんか目立たないしぃ、面白い話も出来ないしぃ、とってもシャイで無口な性格だしぃ、エロい話とかパンツのネタなんかも嫌いだしぃ。…と、いつまでもイジけている場合ではなくて、実を言うとアイスちゃんというのは僕が小学校の4年生だった頃に、クラスでいちばん好きな女の子だったんですよねー。 それよりも更に幼少の頃には、リカちゃんがいいな♪…と、ぼんやり思っていたような記憶もあるんですが、はっきりと認識している限りでは、も・も・もしかして、は・は・初恋の相手ということになるのカモ? きゃっ、言っちゃった! サバぴょん、ちょっと恥ずかぴー。。。

 …って、僕は小学生当時、クラスではニワ君に次いで2番目くらいに頭のいい児童だったんですが、それが今ではこんなに (↑) アホなおっさんになってしまって、いやあ、30年という月日は恐ろしいものでりますなぁ。 で、アイスちゃんとは14時半にサンシャインシティの噴水広場で待ち合わせ♪…ということになったんですが、僕は遠足に行く小学生みたいにドキドキ・ワクワクと、楽しみで夜もろくろく眠れずに、当日は朝の5時前には目が覚めてしまったんですが、いや、これは単なる老化現象なのかも知れませんけど。年寄りは朝が早いですからなー。 で、池袋には約束より2時間半ほど早く、12時頃には到着してしまったんですが、さすがにまだアイスちゃんは来ていないに違いないのでマップカメラとタワーレコードで時間を潰して、14時頃に噴水広場に行ってみることにしました。ほら、僕って待ち合わせ時間の30分前には着いていないと落ち着かない几帳面で律儀なA型性格なもんで。。。 も・も・もしかして、アイスちゃん、もう来ているのかも?…と、ドキドキしながら周囲を見回してみると…、おおっ、あんなところに可愛いギャルがっ♪ もしかして、アレがアイスちゃんの成長した姿なんかな? でも、ちょっと成長の度合いが少なすぎるような気もするなぁ。ありゃ、どう見ても女子高生やしぃ。 となると、あっちのギャルは? いや、あれはちょっと不細工過ぎるよなー。これは絶対にちゃうよな! …と、勝手に値踏みをしたりして、あの時、噴水広場にたむろしていたギャルの皆さま、どうもすいませんでした。。。 いずれにせよ、お互いに待ち合わせ場所に到着しているのに、そうと気付かずに30分も経過してしまった。…という事態はあまりにもバツが悪いので、それだけは避けたいところなんですが、果たしてもうアイスちゃんはこの場に来ているのでありましょうか? いやあ、ドキドキと動悸が激しくなって、何とも心臓にはよくありませんなぁ、ウン十年ぶりのプチプチ同窓会と言うのも。

 そうこうしているうちに、アイスちゃんから 「ギリギリ、もしくはちょっと遅れるかも?」 というメールが入って、いやあ、心の底から安堵しました。安堵のあまり、しるこサンドが食べたくなったりしたんですが、そういえばまだ昼食を食べていませんでしたからね。 で、結局、アイスちゃんは時間ぴったりにいきなり目の前に現れて、いや、5分くらい遅れるのかと思って油断していたらいきなり目の前に本物がいたので、ちょっとビビってしまいましたがな。感動の再会の瞬間は、 「あれっ?」 「もしかしてー?」 みたいな感じだったんですが、アイスちゃんは昔の面影をそのまま人妻に成長させたような、イメージ通りの素敵なお姉さまに成長されておりますたー♪ で、その後、どこに行って、どのように2人で熱い時間を過ごしたのか?…という話はですな、ま、プライバシーに関わる問題でありますので、君たちには教えてあげません。でもまあ、熱心な塩通読者のためにちょっとだけ披露させていただくと、ナンジャタウンに行って佐世保バーガーを食べたり、 「福袋探偵大學」 に入学して “探偵試験” で420点という極めて優秀な成績を納めて係のお兄ちゃんから褒められたり、いや、全部で10問ほどの三択クイズのうち、ほぼ全問を適当に答えただけなんですが、恐るべき山カンの持ち主でありますな、僕も。 もしかしたら一生分の運をこの “探偵試験” で使ってしまったような気がするんですが、どうせ運を使い果たすんだったら松本ちえこの “恋人試験” のほうがよかったよな。…という思いもあるんですけど。 で、その後、ナンダーバードの “アイスクリームシティ” で、2人仲良くアイスを食べましたー。 おおっ、桐生のシロフジ製アイスまんじゅうがあるやん♪…というので僕はそれを食べ、で、アイスまんじゅうちゃんは近所のスーパーに九州名物のアイスまんじゅうが大量入荷して飽きちゃったとかで、バラのアイスを食べたりしておりましたな。 「何か花を食べてるみたいや〜。」 とか言っておりましたが、ほら、そやろ!…と、僕は思いました。 で、肝心のアイスまんじゅうでありましたが、地元大好きな僕としては、やっぱりマルマンのアイスまんじゅうのが美味いよな?…とか思ってしまいました。 というか、アイスまんじゅう1個が300円くらいやったような? 舐めとんのかっ! …と僕は思いました。

 で、最後に 「幸せの青い鳥」 というのをやりましたー。 これは何というのか、基本は2人のラブラブ占い♪…みたいなものだと思うんですが、 “愛のロゴス” という結果表を見てみると、 「本日の恋愛運」 は、 (前略) 本当の愛は与えてこそなの。今日はその点に注意してね。また、自然体がそなたの魅力を引き立てる日。下心を女性に察知されないように心掛けて。…なんだそうで。 “そなた” やないやろ!…と、まず最初に思わずにはいられませんでしたが、それにしても僕はアイスちゃんに対して下心などまったく無くて、あるのはただ中心 (なかごころ) とか上心 (うえごころ) だけだったんですが、とにかくまあ、サバオフの席でアイスちゃんにお酒をたくさん飲ませて、酔っ払ったところで…などという下心を察知されないように心掛けねばなりません。えーと、 “自然体” でしたな。 で、 「2人の愛について」 というところにはまず最初に、そなたの愛はひかえめ…とあって、えーと、なになに。 いま彼女が恋に舞い上がっているのを横目に見つつ、そなたは、ふたりの関係に疑問に近い感情を抱き始めているのでは? おおっ、自然体が裏目に出て、そういうふうに捉えられてしまいましたかー! いや、実のところ僕はこのアトラクションをやっている最中、人妻と一緒にこんなんやっててエエんやろか?…と、ちょっぴり疑問に近い感情を抱いてましたからね。ま、それはそうと、アイスちゃんが僕との恋に舞い上がっていたとは、ちっとも気付きませんでした。ゴメンよ、これからは君の愛をちゃんと受け止めるからなー!

 で、最後に 「本当のそなた」 なんですが、そなたはまじめで物事に厳しい人。待ち合わせ時間の5分前には到着していないと気が済まないタイプと言えそう。 おおっ、大正解やんかー! 5分前どころか、30分前には到着していないと気がすまないタイプですからね、僕って。いやあ、あなどれませんなぁ、幸せの青い鳥。…と、ま、ここまではいいとして、この先がちょっと問題なんですよね。 それは誠実な態度だと思うけど、問題は、同じことを他人にも求める点にあるの。特に恋愛の相手にはその傾向が強く表れる。そなたはデートに遅刻した相手をなかなか許すことができないでしょ?おまけに、心の中で感じている不快感がストレートに顔に出てしまうタイプだから、その気持ちが相手に伝染してしまう…。そなたはもっと心をおおらかにする必要があるね。そのままでは相手の息が詰まっちゃうよ。恋愛とは許し合うもの、そう心掛けて。それでこそ、しっかり者で誠実なそなたの長所が引き立つと、僕は思うの。

 ドキドキドキドキ…。いや、僕は待ち合わせ時間の30分前には到着していないと気が済まないタイプなんやけど、デートに遅刻した相手のことはぜんぜん気にならへんし、それにアイスちゃんは別に遅刻したわけではなくて、ぎりぎりセーフやったからまったく問題は無かったわけで、不快感などこれっぽっちも感じてへんから、それがストレートに顔に出るはずも無いしぃ…、って、何だか次第にしどろもどろになって来てしまいましたが、えーい、余計なことを言うな、この幸せの青い鳥っ!! ま、いずれにせよ、恋愛に “許し” が大切だというのはもっともな話だと思うので、反省すべきは反省して、これからはそのように心掛けたいとは思うんですけどね。 ほらほら奥さ〜ん、ナンジャタウンで男と遊んでいたことを旦那に知らされたくなかったら、アイスまんじゅう代を出して貰おうかぁ?…って、それは “許し” やなくて、 “ゆすり” やがな!…ということで、プチプチ同窓会のお話は、おしまい。

 ということで今日はジミー・フォレストなんですが、いや、地味ですな。 地味過ぎて、書くことがほとんど無いものと思われるので、後半は時おりサバオフねたを交えて展開していこうと思うんですが、とりあえず 『アウト・オブ・ザ・フォレスト』 というアルバムを紹介しておこうと思います。タイトルの意味するところは 『森の外』 ですかね? 森の中にはモリゾーとキッコロが住んでいるわけですが、彼らはたまに森の外に出ることもあるようで、今日 (2006年10月21日) は 「桑名商連コミュニティフェスタ」 に来ていたみたいです。うちのおかんも行ってたようですが、お土産はモリコロのサイン入りハンカチ…ではなくて、サバ寿司でした。 とまあそんなことはどうでもよくてジミー・フォレストのアルバムなんですが、何の変哲も平井哲もないテナーのワンホーン・カルテットでありまして、いや、知っている人もいるかも知れませんが、平井哲というのはうちの会社の社長なんですけどね。で、メンバーでただひとつ話題になるとしたらピアノがジョー・ザビヌルであるということくらいなんですが、あのウエザーレポートのハゲがこんなところでひっそりとジャズ・ピアノを弾いていたとは、ちょっと意外な感じがしました。 で、アルバムの冒頭を飾るのは 「BOLO BLUES」 という曲でありますか。 僕は最初これが 「BOLD BLUES」 に見えて、一瞬 「禿げブルース」 か?…と思ってしまったんですが、よく見たら違ってました。調べてみたら禿げの綴りは “BALD” でしたしね。 じゃ、 “BOLO” というのはいったい何なのかと言うと、どうやら “玉子ぼうろ” のボーロのことらしいんですが、美味しいですよね、玉子ぼうろ。少なくとも僕は “蕎麦ぼうろ” よりはマシだと思うんですが、 “サバぼうろ” というのも、多分ダメでしょうな。 で、演奏のほうはというと、何ともアーシーな泥系のブルースでありますな、こりゃ。 ジミー森クンに関してはあまり多くのことを知らない僕なんですが、サウンドを聴く限り、コテコテのテキサス・テナーと考えてよさそうです。 で、注目のザビヌル君はというと、ウィーン出身だけにちっとも黒くはないんですが、ブルースっぽくやろうという意識だけは十分に伝わって来て、ただソロ・スペースは無かったので、その真の実力のほどはサダカではありません。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 4分07秒のちょっとした小品でありましたが、泥臭いブルースがあまり好きではない僕にとっては、演奏が短くて、よかったっす。 ま、いずれにせよ、あまり期待出来そうにはないな。…ということを予感させる、ちょっぴり心配な立ち上がりなのでありました。

 2曲目、 「アイ・クライド・フォー・ユー (ナウ・イッツ・ユア・ターン・トゥ・クライ・オーバー・ミー) 」 。 カッコの中が長過ぎるねん!…と思わずにはいられませんが、全文を訳そうとすると 「私は、今あなたのために私を嘆くことがあなたの順番である、と叫んだ。」 ということになりますかね? カッコの中は一切無視して 「君に泣く」 とシンプルに決めた邦題もあったりするんですが、 “CRY” というのは “泣く” よりも “叫ぶ” ですかね? 世界の中心で愛を叫ぶ…みたいな。 そういえば雲りん…ではなくて、ウニりん (仮名) の ジャズ系ではないほうのブログにサバオフのかなり詳細なレポがあるんですが、 ネズミ男に似ていると自分では言ってる ごんあぢ嬢は、本仮屋ユイカを彷彿させるルックス♪…などと書かれておりました。テレビ版の 『世界の中心で愛を叫ぶ』 にも出ていたらしいですけど。 この際、 “ごんあぢ” などという、むさくるしいおっさんと間違われやすいハンドル名はやめて、 “ユイカ” に改名しますかね? ちょっとだけイカの一種みたいな感じもあって、水産系の匂いは確保されてるしー。 で、演奏のほうはと言うと、冒頭、ベースのピチカートだけをバックにテナーがテーマを吹くところがなかなか格好よくて、途中からドラムスとピアノが入ってインテンポになると、やっぱり下品なテキサステナー風になってしまうんですが、ま、ミディアムテンポの小粋な歌物ナンバーと言ってもいいのではなかろうかと。 アドリブ・パートに入ってからのジミー森クンの吹きっぷりはちょっぴりロリンズを彷彿させるところがあって、スムーズなフレージングはなかなかのスグレ物だと思います。いやあ、これはソウルと言うよりも純正ハード・バップでありますなー。 で、続くザビヌル君はいかにも白人っぽいスマートなスタイルのピアノを披露しておりまして、ただのハゲだと思って軽く見てたら、ちゃんとしたジャズも出来るハゲだったんですな。ちょっぴり見直しました。 とまあそんなことで、テーマに戻って、おしまい。 期待薄だったこのアルバムも2曲目にしてかなり盛り返して来たと言えそうです。

 で、3曲目は 「アイブ・ゴット・ア・ライト・トゥ・クライ」 という曲です。 「私は、泣く権利を得た」 。 どうやらフォレスト君は “泣く叫ぶ系” の コンセプトで収録曲を選んでいる模様でありますが、これはアレです。バラードというか、とってもスローブルースなナンバーでありますな。ちょっぴり中間派っぽいレトロな吹きっぷりが何ともエロス鳥っぽいムードを醸し出しておりまして、典型的な “咽び泣くムードテナー” って感じぃ? 僕は “幸せの青い鳥” の結果、エロス鳥と判定されちゃったギャルは大好きだったりするんですが、この手のサウンドはあまり得意ではありませんで、でもまあ、ここまでベタにやられると、もう笑うしかないという感じで、それなりには楽しめるんですけどね。 で、続いては 「ディス・キャント・ビー・ラブ」 。 この手の歌モノをミディアムで演奏するフォレストというのは、なかなか魅力的だと思います。 ちなみにサバオフの後半、ホタルイカくん(仮名)とユイカちゃん(仮名)のイカコンビは “中々” という焼酎を飲んでおりましたな。 ちなみにアイスちゃんは同級生の怪しい下心に感づいたのか、軽く梅酒を飲んだ後は、あずき茶なんぞに転じてしまっておりましたが、ここでのザビヌル君のピアノはなかなかの出来だと思いますね。思いきりビ・バップしているイントロ部のフレーズなんぞ、ちょっぴりデューク・ジョーダンしておりまして、パーカーのダイヤル・セッションを相当に聞き込んでおりますな、こりゃ。 一方のフォレスト君のほうも、ちょっぴり下品ではありますがバップ精神に根ざしたプレイを披露しておりまして、ワイルドながらもなかなか正統的なソロを展開しております。で、ザビヌルのソロがあって、テーマに戻って、おしまい。4分03秒と、これまた短めの演奏となっておりまして、あっさりしているところがよいですな。

 あっさり…と言えば、サバオフの席でユイカちゃん(仮名)が “なんちゃってアサリ” の話をしておりましたが、その名前が “ケマン貝” って、そんなかれい技師が喜びそうな名前の貝が九州では獲れたりするんですなー。 アイスちゃんはアイスちゃんで、 「ジャンボアサリ、美味しいやん♪」 とか言ってたような気がするんですが、僕は基本的に貝類がさほど好きではないんですよね。 が、オフ会のお店で食べた “平貝のお造り” は美味しかったです。 ホタルイカくん(仮名)が 「平目のお造りを下さーい。」 と注文して、店員のギャルから 「これ、平貝 (ひらがい) なんですけどー。」 と指摘されて、よく見たら “目” の下にテンテンが付いてるやん!…ということに気付いたんですが、調べてみたらこれ、 “ひらがい” ではなくて “たいらがい” と読むのが正解なんですかね?もしくは “たいらぎ” ですかい? とまあそれはともかく、演奏はのほうは5曲目の 「バイ・ザ・リバー・セイント・マリー」 ということになるんですが、ガーランドっぽい雰囲気のザビヌルのピアノのイントロに続いて演奏されるテーマは、ちょっぴり “ほのぼのムード” でありますな。 「マイ・ブルー・ヘブン」 に近い系統の曲と言っていいでしょうか? で、フォレストの吹きっぷりはちょっぴりデクスター・ゴードンを思わせるものがありますな。 テナー・ソロに続いてトミー・ポーターのピチカート・ソロがあって、その後、再びフォレストが登場して短めのソロを取って、テーマに戻って、おしまい。 欲を言えば途中にザビヌルのガーランドっぽいピアノ・ソロがあったりしてもよかったよな?…という気はするんですが、ま、無難な仕上がりだとは思います。 で、次。 6曲目はジェローム・カーンの 「イエスタデイズ」 。 ジミー・フォレストがミディアム・テンポでこの曲をやったら、だいたいこんな感じやろな。…というのは概ね想像がつくんですが、ちょっと意表をつかれて、イントロ部分はベースのアルコをバックに、テナーがアラビアンな雰囲気で絡む…という、かなり凝ったアレンジが施されておりました。 で、ミディアムではなく、きっちりバラードで演奏しているんですね。 かなりアクが強いんですが、悪徳消費者金融ほどのあくどさはなくて、途中でちょっぴりテンポが速くなったりするんですが、ま、最後まで一応はバラードであるな。…と判断してもいいと思います。出来としてはまあ、65点くらいですか。松本ちえこの 「恋人試験」 なら、文句の付けようのない点数なんですけどね。

 で、7曲目は 「クラッシュ・プログラム」 という曲なんですが、これはアレですな。急速調のシンプルなリフ・ナンバーなんですが、その単純明快さが功を奏して迫力満点の全力プレイが展開されていて、ああん、ストレスすっきり♪ ストップタイムが実に効果的に使われていたりして、純正ビ・バップの快演という氷菓を下しても、どこからも文句は出ないでしょう。あ、氷菓ではなくて、評価ですね。 で、中間部のザビヌルのソロがちょっぴり迫力不足のような気がしないでもないんですが、それに続くベースとドラムスの熱い4バースでリカバリーして気分を大いに盛り上げて、でもって、テーマに戻って、おしまい。最初から最後まで、一気呵成に聞かせてしまう、勢いだけやん!…といった感じの実に素晴らしい演奏なのでありました。 ということで、ラストです。 「ザッツ・オール」 はムード一転、何ともしみじみしたバラードの絶品に仕上がっておりまして、このような泥気の少ないブルーな表現も出来る人だったんですな、フォレスト君。 基本的には淡々とテーマ・メロディをなぞっているだけなんですが、それが何とも言えない色気とエロ気を醸し出していて、秀逸です。真ん中で聞かれるザビヌルのソロも、ハゲとは思えないロマンシティズムが感じられて、絶品です。とまあそんなことで、アルバムのほうはいい感じで幕を閉じることになりましたが、最後に今回のサバオフの総括などを総称。 とっても楽しいオフ会だったのぉ♪…という、その一言に尽きるわけですが、どれくらい楽しかったのかと言うと、2日くらいして夢にまでオフ会が出てきましたからね。ただ、アイスちゃんとか、ごんあぢ嬢が出てくるのならまだ納得は行くんですが、出席していたのはどういうわけだかキム・ジョインイルだったんですけど。 ま、確かにオフ会の後半、北朝鮮の話題とか出てましたけどねぇ。。。 で、どういう内容の夢だったのかと言うと、 「どうせ僕なんか、嫌われものだしぃ。」 と、すっかりイジけて、オフ会にも嫌々ながら参加することになったジョンイル君なんですが、 「おおっ、よく来たねーっ♪」 とみんなから大歓迎されて、次第に心を開くようになって、最後にはコスプレ姿まで披露してくれたという、たいへん心温まるストーリーでありました。 僕はセーラー服姿のジョンイルちゃんの隣に座って胸元あたりに視線を注ぎつつ、「いやこれは、何と言うか…。」 と、満更でもない気分だったんですが、次の場面では何故だか僕は横になって座敷に寝転がっていたんですけど。 で、僕の顔の上をミニスカート姿のジョンイルちゃんが跨いでいって、「パンツが丸見えやん!」…と思ったところで、目が覚めました。 いや、確かにサバオフで話題に上った主要な議題は漏れなく網羅されている気がするんですけどねぇ。。。

 とまあそんなことで、今日のところは以上です。

【総合評価】

  ラスト2曲の出来が素晴らしかったので、アルバム全体の印象も非常に良好なものとなっております。1曲目から冷静に聴き直してみると、全体的にはまあまあかな?…といった感じなのではないかと思うんですけど。それはそうとキム・ジョインイル君、どうしても六カ国協議に出るのが嫌だというのなら、今度は是非、サバオフに参加してくださいね。みんな待っとるでー♪


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