【アルバム名】
JAZZ’S GREAT "WALKER" (VEE JAY)
【リーダー名】
LEROY VINNEGAR (1964)
【パーソネル】
MIKE MELVOIN (p) LEROY VINNEGAR (b) BILL GOODWIN (ds)
【収 録 曲】
DOING THAT THING / YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO /
IF I SHOULD LOSE YOU / THE LOVE NEST / KICK , LAUGH , CRAWL / PERSUASION /
THEY SAY IT'S WONDERFUL / BEES SEES
【内   容】
 ソウル・カルビ1.5人前ナイトです。出発前、この企画には大いに期待してお りました。期待に胸をはずませ、ワクワクしながらこの日が来るのを待ち侘びておりま した。今回の旅行で楽しみだったのは、はっきりいって「カルビ1.5人前」だけだっ たと断言しても間違いではありません。このコーナーでも東洋ツーリストの田川裕子を 褒め称える一文を掲載したほどであります。
> 韓国でカルビ。しかも1.5人前っ♪これ以上、何を求めることがありましょう か。でかしたぞ、田川!
しかしその日の昼、とあるおっさん社員(某M菱重工出向者)が深い考えもなしに 某ガルビ屋へ強硬突入したために、「カルビ1.5人前ナイト」は肉体的・精神的苦痛 を伴う苦行の場へと変貌を遂げたのでありました。大量に運びこまれる骨付き肉のカタ マリに「こんなことだったら2人で1人前でよかったね。」と力なく頷き、ガルビに浮 かれて深い考えもなく「ガルビ!」「ガルビ!」「ガルビ!」「ガルビ!」「ガルビ! 」「ガルビ!」と6人前も注文してしまった自分達の思慮のなさを痛切に反省し、でも 結局は全部食べて、もう当分“ガルビ”の“ガ”の字も見たくないねっ。と、汚いビル の便所で誓い合ってから約5時間後。またもや楽しいカルビ・タイムがやってまいりま したー。食べましたー。だって、昼に食べたのはガルビだったけど、今度のはカルビな んだモン♪
 さて、ガルビとカルビはどう違うのか?世の中、澄むと濁るで大違い。ハケに毛 があり、ハゲに毛がなし。というコトワザもございます。京都にある「きんかくじ」は 金ピカで綺麗だから思わず頬ずりしたくなりますが、公園にある「きんかくし」はあま り綺麗じゃないから、それほど頬ずりしたくありません。で、問題のカルビはどんなも のであったかというと、提供されるスタイルはガルビとほとんど同じでありました。ま ず、付け出しとしてキムチ1種と豆もやしが提供されます。ガルビのほうはキムチ3種 に豆もやし&ニラというメンバーだったから、カルビのほうが若干見劣りがしますな。 焼肉付属品としてチシャの葉っぱ、にんにく、タレが付くのはどちらも同じ。ただ、タ レがちょっと違いました。カルビのほうはエバラっぽい焼肉のタレで、ちょっぴり甘め 。ガルビのほうは色の薄い、あまりどろっとしてない独特のタレ。ガルビのほうがちょ っぴりソウルフルかな?という感じですね。で、もっとも大きく違ったのはそのボリュ ームですな。ガルビのほうは骨付き肉の骨の長さが10センチほどもあったんですが、 カルビのほうは3.3センチくらい。あ〜ん、小さくてつまんないのぉ。。。と、誰し も不満に感じるサイズですな。例えれば「馬並みのガルビ、人並み以下のカルビ」とい ったところ。これが1人前“2巻くるくる”のところ、今日はどどんーと“3巻くるく る”で、とっても1.5人前だいっ!ということらしいんですが、ガルビ1人前にも満 たない物足りなさでありましたな。ガルビ強硬突入のおっさんはしきりに「ガルビのほ うがうまかった。やっぱりガルビに入って正解だった。」という由の発言を繰り返し、 自己の行動の正当性をアピールするのでありました。
 カルビでは満足出来ない隣のテーブルの一行はホルモンを頼んでおりましたが、 これがまた絶品でございました。日本のホルモンは腸を開いて、内部のうんこ状物質を 綺麗に掃除してあるわけですが、本場韓国のホルモンは違いました。「腸1本なり」で した。うんこ状物質がいっぱい詰まった腸を1本、長いまま持ってきて、それを鋏でチ ョンチョンチョンと。さすがに私は遠慮させていただきましたが、すっかり酔っ払って 理性を喪失した数人がチャレンジャー精神を発揮して食べておりました。うんこ状物質 のお味は「苦くて、まじいっ!」だそうです。
 翌日。またしても目的意識のない僕たちやんぐ4人組は、ふらふらと街の市場を 散策しておりました。昨日のメンバーのうち、おっさん2人はオプショナルツアーに参 加ということで欠落しております。市場巡りも2日目となるとさすがに飽きてまいりま すが、とにかく昼まで時間を潰し、飯の時間となりました。テキトーな店を探してみた んですが、やっぱり字が読めなくて、どんな食い物が提供されるんだか皆目見当がつか ず、なかなか踏ん切りがつかないのであります。ふらっと入った店が「ホルモン専門店 ・ぼったくり屋」というようなところだったら目もあてられないしぃ。ここは無難にい こう!ということで、チャレンジャー精神皆無の僕たちは再びガルビ屋のドアをくぐり ました。ソウルの日曜日というのは閉まっている店も多く、人通りも少なめであります な。そのガルビ屋にも他の客の姿はありませんでした。「ガルビ!」はさすがにヤメに して、各自無難極まりない「冷麺」を注文。せっかくだからロースも2人前注文したん ですが、このロースが絶品だったのぉ♪薄めのステーキのような肉がどーんと出てきて 、これを鋏でチョンチョンチョンと。適度に脂があって柔らかく、カルビよりもうまい っ!ちなみにこれはタレではなく塩をつけて食べます。続いて「冷麺」。これは大きな アルミ製のボウルに入れられて登場しました。薄い色のスープの底に、ラーメンという より糸こんにゃくのようなものが沈んでおります。これにカラシをぐにゅ〜っと入れて 酢を垂らし、ぐるぐると掻き混ぜてすくいあげて食べると。糸こんにゃくはとっても長 いので、これも店のお姉さんが鋏でジョキジョキと切ってくれます。のっかっている具 はいたってシンプルで、キュウリと梨と千枚漬けそっくりのものが入っておりました。 さっぱりしていて、キムチ味に飽きたときには最適なのぉ♪結果的には「ガルビ屋」は 大当たりでございまして、蛮勇をふるったおっさんには感謝している次第であります。
(韓国焼肉のオススメ順位)
第1位:ロース  第2位:カルビ  論外:ホルモン
 @ さ、リロイ・ヴィネガーです。ウォーキング・ベース大好き青年の僕ってば 、リロ・ヴィネには目がないのぉ♪ベースの棒陰具ソロなんて、もってのほかなのぉ。 。。さて、主に西海岸で活躍したヴィネガーなんっすけど、ヴィー・ジェイにもアルバ ムを残していたんですねー。『ジャズ・グレイト・ウォーカー』はシンプルなトリオ編 成で、適度にスタンダードも入っているから下仁田ぎゃるのヴィネガー入門にはぴった りなんじゃないカナ?あ、下仁田でも「糸こんにゃく韓国冷麺風」っていうのを作れば 売れると思うんですが、どんなもんでしょうね?いつまでも田楽と性愛グッズだけでは コンニャクの消費拡大は計れないと思うのぉ。しらたきだって、いつまでも「すき焼き 」のグに甘んじてちゃ駄目よねっ。で、このアルバムのサイドマンなんですが、これが また極めて地味地味ぃ。マイク・メルボイン(?)にビル・グッドウィンって言われて も、ぜんぜん知らんちゅうに。中ジャケの写真を見る限り、どちらも白人のようですね 。とにかくまあ、聴いてみましょう。
 1曲目の「ドゥイング・ザット・シング」はヴィネガーのオリジナル。ベースを フィーチャーしたイントロ〜テーマに続き、マイク・メルボイン(にタッチ♪とか言わ ない。)のピアノが出てくる瞬間がたまりません。ちょっぴりエバンスっぽいというか 、ドン・フリードマンっぽいスタイルですね。後半は再びベースがフィーチャーされて 、そのままエンディング。ピアノ・トリオだけど、いかにもベーシストがリーダーのト リオ演奏なのぉ♪という感じがしますな。ま、たまにはこういう方向性もよろしかろう と。2曲目の「帰ってくれれば嬉しいわぁ♪」はピアノを中心とした演奏となっており ます。バラード風のイントロ部分ではヴィネガーの棒陰具が聴かれるんですが、これく らいならまあ許せるかなと。リズムが入ると重苦しかった雰囲気が一変して、以後、メ ルボインのスインギーなプレイが満喫できます。初期のエバンスを思わせるところがご ざいます。グッドウィンの軽快なドラミングもよろしいですな。ヴィネガーのウォーキ ング・ソロも聴けて、かなりの好演であると言えるでしょう。スタンダードが続いて、 3曲目は「イフ・アイ・シュッド・ルース・ユー」。
さば的にはこの曲、とってもらぶらぶなのぉ♪しみじみと泣けます。淡々としたメ ルボインのタッチがよいですな。バラードは弾きすぎないことが肝心です。4曲目は「 ザ・ラブ・ネスト」という曲。「愛の巣」でしょうかね。愛の巣にこもってナニをしよ うと言うのでしょうか?タイトルどおりラブリーなメロディの曲で、ヴィネガーのベー スがかなりフィーチャーされておりますが、途中で聴かれるメルボインのソロも極めて 好調です。やるじゃないの、ボインちゃん!
 5曲目は「蹴る、笑う、這う」という曲。アップテンポのバピッシュなナンバー 。ま、元気がよくってよろしいですな。続く「パースエイション」はちょっぴりボサっ ぽい綺麗なナンバー。あ〜ん、おじさん、こういう感じに弱いのぉ♪くぅ、たまらんっ !そんでまた、次に「ゼイ・セイ・イッツ・ワンダフル」を持ってくるところが憎いっ すね。とってもロマンチックなバラードに、おじさんの胸はときめいちゃうのぉ♪ワイ ン片手に星空でも眺めながら聴いてくだされ。んで、ラストは「ビーズ・シーズ」とい う曲。ちょっぴりファンキー・ムードのスインギーなナンバーです。ということで、今 日はおしまい。さ、明日から1週間、信州だーい♪


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