M・ウイングに関することが知りたい( 28例)
                                                                             

 このページは、2000/01〜2007/07の7年半の間に、Q&A室での質問文と
回答文のなかで選んだもの12例を掲載しています。なお、
赤字の数字は、
質問順の通し番号です。このページを読めば、気質をもう少し詳細に把握
できるようになるかもしれません。あなたのお役に立てれば幸いです。 

1  1454     自分のウイングが知りたい   質問者(MouFu)    2007/05/01

 自分の気質をもっと詳しく知りたいので、去年の夏の出来事を書き出しています。そこから、ウイングがわかればと思います。さて、友達が先輩を連れて僕のアパートに来た。先輩は僕と初対面。先輩の提案でキャバクラへ行く事になる。僕は私服なのに先輩が着替えんのかと言った。僕「この服じゃ変ですか?」先輩「服にこだわらないタイプ?」友達笑いながら「これでもこだわっとるんやもんな」僕は服が好きなのに周りからは少しもそう思われていない自分が情けなかった。まだこれから表現していくんだよと思った。その時は気持ちを相手にぶつけなかった。次の日その友達と昨日いなかった友達会う事になり車で向かう途中昨日の事を考えていたらとても腹が立ちいきなりスピードを出したりハンドルを左右に激しく動かしたりした。友達と合流して周りに他人が沢山いた。僕は頭が狂った様になっていて急に寝転がったり自販機を叩いたりした。世の中を叩き壊したいと言った。しばらくして気持ちがおさまりいつもどうり友達と話した。帰りに友達が二面性があるねと言った。少しずつでも自分の好きな服をみつけていけばいいと今は思う。よろしくお願いします。
回答者(りゅうとうまりこ)       MouFuさん、こんにちは!         2007/05/01

 ウイングがはっきりと出ている情報が見つかりません。また、ウイングを知るにはたくさんの情報が要ります。ただ、これまでの3つの質問からは、どちらかというと、ウイング5のほうなのかなあという感じです。うじうじタイプらしく感じられます。

 
「友達が笑いながら、これでもこだわっとるんやもんな」と返答したようですが、その後にあなた自身は何か返答しているのでしょうか? 「まだこれから表現していくんだよと思った。その時は気持ちを相手にぶつけなかった」とありますから、一言も返していない感じがします。また、その時だけでなく、次の日も、自分の腹立たしい気持ちを、人に対してぶつけていないようです。それはうじうじタイプらしいところです。

 ウイング3の人も、他人に自分の気持ちをぶつけることができにくいので同じですが、もう少し上手な反論をするように思います。やんわりと主張したり、すかさず話題を変えたり、うまく煙に巻いてしまうこともあります。しかし、話下手なウイング3の人もいますから、それだけでは判定できません。ですから、友人たちとの会話などをもう少し書き出してくれたほうがよかったかもしれません。

 また、以下にある「あなたはピリピリ、それとも、うじうじタイプ?」という文をお読みください。
  http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-201~/15-205.htm

 ウイングがわからない場合に、この二つから選択すれば、どちらなのかわかるかもしれません。ウイングが無い場合、たとえば、4w4とか、ウイングが少ししかない場合も、どちらとも言えず選択できないはずです。

 また、これまでタイプ4の方からはたくさん質問があり回答していますが、ウイングについても回答しています。過去の質問なども読んで、あなたなりに考えてみてください。なお、好きな人がいたら、その人にはどのように接したかなどもウイングが出やすいので、また検討して質問ください。
 

 

  1390  自分のウイングを知りたい   質問者(モンパルナス) 2006/12/30

 以前タイプ4と判定された者ですが、ウィングも知りたいなと思い、投稿します。私は大学の音楽サークルに入っていたのですが、人間関係で傷ついて鬱な日々が続いたので、先日辞めてしまいました。原因は私の内から湧き出る強い嫉妬心です。私は8年楽器をやっており、腕にはそれなりの自信があるのですが、私は仲の良い人が見つけられなくてバンドを組めませんでした。一方で、楽器を始めて半年に満たない初心者がワイワイと仲間でバンドを組み、学園祭の舞台で演奏しているのを見て、「俺だったらもっとカッコ良く演奏できるのに」という嫉妬と、疎外感に襲われ、打ち上げにも参加せずに家に帰ってひとり悔し涙を流してしまいました。また、サークルには非常に女性が多かったのですが、同性の友人が女性に囲まれて楽しく話しているのを見てその友人を妬んでしまい、それが態度に出てしまったのか、友人をも失うことになってしまいました。そして「誰も自分を必要としてくれないし、理解してくれない」という思いが強くなり、辞めてしまったのですが、そんな中で自分を気にかけてくれた先輩(女性)もいて、辞めると言う時にその先輩の前で涙を流してしまいました。以上です、判定よろしくお願いします。
回答者(りゅうとうまりこ) モンパルナスさんお久しぶり、来年は元気な年へ! 2006/12/31 

 以前に、2つの質問から、「タイプ4の可能性は色濃くなってきました」と回答しています。まだ決定という段階ではありませんでしたが、今回のエピソードから確定的になったように思います。次に、ウイングについてですが、前回と今回から、ウイング5の可能性があるように思います。

 その理由として、協調性が低く、他人とうまくコミュニケーションが取れにくい様子が見られます。他の人たちの輪に中に入ろうと努力している様子が見られません。
「友人を妬んでしまい、それが態度に出てしまったのか友人をも失うことになって」とあり、よく言えば、正直な自分を出しているようです。が、不器用で無骨、自己表現が下手なように見受けられます。それはウイング5に多いものです。

 ウイング3の人のほうが協調性があり、器用で要領よいところがあり、みんなの話題の中に入ろうと努力する傾向があります。前回のところならば、
「彼の方が場を楽しませている・ノリに任せた意味深なようで全く無意味な言動」という感じが、ウイング3の人の中にあるかもしれません。ここは批判的な言い方をしているようですが、他のタイプの人の言動を見ると、多くの人たちが批判的になりやすいようです。ウイング5の人たちは、その努力をしていないので孤独になりやすいと考えられます。

 一方、前の質問になりますが、 
「他人と行動を共にしていても迷子になる・人の話を聞かない」などとあります。これも、どちらかというと、ウイング5のほうになります。今回も、全体としてみると、人間関係で受身なところが見られるので、こちらのウイングの可能性が高いと考えられます。

回答に対する返事        モンパルナスさんより    2007/01/02  

どうもありがとうございます。自分の中にウイング3とも5ともとれる部分がある(同性に対しては受身だが、美しい女性だと積極的になってしまうところ、ステージで楽器のテクニックをひけらかしたがるところ、知的な会話で頭の良さをアピールしたがる、または他人にアドバイスしたがる等々)ので迷っていました。また相談する事がありましたら、その時はぜひよろしくお願いします。

 

  1340   ウイングを知るには         質問者(ミラノ)        2006/09/08


 タイプ4だと判定して頂き納得しておりますが、質問があります。それは「どのようなことを書けば、ウイング判定をして頂けるか」です。 私のレポートは自分では書いたつもりでも、具体例が少なく私の情報がよくわからないものになっていますね。ご指摘して頂いたように、「どのように浮いてしまうか」等を具体的に書けばよいのでしょうか?タイプ判定をする上で何が重要な情報なのかを、私はあまり理解できていないようですので 教えて下さい。よろしくお願い致します。  

回答者(りゅうとうまりこ)      ミラノさん、ここでははじめまして!  2006/09/12
 
 当サイトには、ウイングに関する回答がたくさんに載っています。とくに、タイプ4の方からのウイングについての質問が多いので、その回答などを読めば、少しは理解いただけるものと思います。 
  
 他のところで回答しているものを少しだけ転載します。

 
「実際のエピソードと、その時の自分の気持ちや相手に言ったことなどを、そのままに書き出したほうが、ウイングも浮き出てくる可能性があります。なお、ウイング探しよりも、自分と他人との違いを詳しく知るようにしたほうが良いのではと思います。自分のタイプやウイングを知っても、本当はまるで自分のことが分かっていない状態と考えます」

 
「家族や友人のタイプなども知って、理解を深める方向に行くほうが先決なのではと思うのですが……。如何でしょうか? 」

タイプ4は、とかく、人から理解されたいばかりになりがちで、また、自分を通して自分が分かると思いやすいようです。しかし、それは間違いではないかと思います。自分以外の人間への理解が深まるほどに、自分という人間が分かって来ることを知っていただきたいのです」

 タイプ4に違いないと思っても、また、それが正しかったとしても、それだけでは自分を知ったことにはなりません。「自分を知るのが目的」なのであり、「自分のタイプを知ることは目的ではない」ので、そこら当たりをご確認ください。なお、当会には「ウイング理論」というものがあり、一度お読みください。以下です。

      
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory4.htm
  

 

  1214  タイプ2のウイングについて知りたい    質問者(美月)  2006/03/24

 先日このコーナーで攻撃タイプの可能性があると判定していただきました。その中で多数を占めるタイプ2、特に2W1についてもっと知りたいと思うようになりました。有名人のタイプを見るとこの方々が同じ?と思うほどバラエティーにとんでいますが、ウィングの軽重によるものでしょうか。ウイングがかなり重くてタイプ1に近い人、重い人、普通くらいの人、軽い人、ほぼ2W2の人のそれぞれの特徴を教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。 
回答者(りゅうとうまりこ)     美月さん、こんにちは!     2006/03/26   

  タイプ2だけでなく、全てのタイプがバラエティに富んでいて、同じタイプだとは見えないはずです。
 
 なお、「特徴」という言葉について、当会では「特長」を使っています。性格というものは「長短」があるようです。つまり、「長所」と「短所」という言語があるのですから、「特長」が最も合っていると考えられます。また、単に長い短いというだけですから、そのタイプにしかない性格というものはありません。

 それゆえ、21と22の性格をバッチリと切り離して説明することが困難なものであると知ってください。以下のように、各タイプを「色」で表わせば、性格というものを、どのように考えたらよいか理解できるでしょう。

                               
@2w1・1の境界に近い 変化球+抑制型    →禁欲的で、抑制的
A2w1が重い       かなり変化球型     →屈折しやすく、不思議ちゃん系
B2w1が中間       上下の中間の変化球 
C2w1が軽い       少し変化球あり     
D
2w2           直球タイプ        

 
       1w1 1w2 @  A   B  C  D 2w3  3w2
       → → → → → → → → 

 
性格というものを「色」として考えると、@〜Dまでについて、 区別しながら説明することは難しいことだと分かるでしょう。著書の「究極のエニアグラム」でも、2w1と2w3の違いも簡単に説明しているに過ぎません。まして、ウイングまで細かく説明したり記述するのは、容易ではありません。個々の人たちを詳しく観察して、漸くに、「この人はウイングが重そうに見える」とか、「1のウイングは軽そうに見える」と判定できるに過ぎません。将来的には、統計的な調査をして、各々を少なくとも、1000例くらいは確認できるようになれば、もう少し紹介がうまくできるようになる可能性はあります。

 基本的な気質については、以下に書き出しています。そして、その「基本的な気質」+A=「2w1でウイング1が重いタイプ」になります。

    http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/cgi-bin/page05/page05-2.htm

@…抑制的・細かい・几帳面・優等生気質・神経質・怖がり・小心・羞恥心強い・緊張強い
A…@とBの中間に当たる
B…@とDの性質が半ば交じり合っている
C…BとDの中間に当たる
D…鷹揚 大胆 おおまか 率直 素直 緊張しにくい 羞恥心かなり少ない 自然体

 
 一例を挙げますが、ある人物の「几帳面な気質」をいたるところで見出せたならば、@のウイングが重いと判定できます。几帳面さがあまりないのであれば、AやBやCと判定できるのかもしれません。ここで分かると思いますが、それは量的な把握を正確にできないと振り分けられないものです。その他、「怖がりな気質」も同様です。量的な正確さを期すのは大変に難しいものと分かるでしょう。


 従って、正しくかつ詳細に判定するには、正しく判定できる人が、対象者と生活をともにするくらいでないと見つけ出せないだろうと考えています。また、当会も、いまだ研究途上にあり、100%完璧に正しいタイプ判定ができるとは言えません。まだまだ精進しなければならないと考えています。

   
 

 

  1181      エロチックな詩を書く人のウイングは?              質問者(みなみ)  2006/02/02

 こんばんは。今日はどうしても気になることがあるのでメールを送りました。それはNo1158に関連した質問で、この回答として、「このようなエロチックな詩は2w1でウイング1が重い人には恥ずかしくてできない。どちらかというと中間辺りから重いほうに傾いている人に多い」「2w3は色っぽい女に見られることを嫌がる女性が少なくない」と回答していらっしゃいます。それを読んで私は、「タイプ1は性的アピールを恥ずかしいことと考え、タイプ3は性的アピールを重視する」のかな、と勝手ながら考えていました。ウイング理論は難しいとのことですが、単純に考えると前者と後者は矛盾しているように感じたので、どうしても気になり質問させていただきました。
回答者(りゅうとうまりこ)     みなみさん、お久しぶりです!   2006/02/07

 それは、説明するに時間がかかりそうな質問ですね。簡潔に書けるかわかりませんが。
 まず、タイプ1の女性は「長女気質」で、子どもでも高齢になっても、清純な若い娘さんのようなイメージのある人たちです。羞恥心が強く、努力家で向上心が強くて、引っ込み思案という気質です。また、男性に依存的になりがちで、受け身にもなり、男性を恐がりつつも反発心もあり、理想の男性像を追い求める傾向がある人たちです。

 タイプ2の女性は「お母さん気質」で、母性的なイメージのある人たちで包容力があり、感情的で行動的、積極性があって勝気です。性的には成熟している人たちで、これはタイプ8も同様で、「お父さん気質」ですからね。グループとして見ると、どちらも性欲が強く、必然的に恋多き女性になります。

 そうなると、2w1は、この2つの傾向を併せ持つことになります。「お母さん+長女」ですから、成熟した女性らしさと清純な若い娘らしいところを併せ持ち、性欲は強いが、潔癖で羞恥心が強いため、性的な欲求を隠したり抑圧する人たちがいます。受け身にもなるが攻撃的にもなり、男に頼りたがるが、勝気なため反抗的にもなり、ときに包容力もあって、その心理は複雑になりがちです。

 複雑度が深まれば、性的な表現は屈折しやすく、素直になりにくく、従って、判りにくくなりがちです。抑圧が強くなるほど、セックスへの欲求は強まり、そのエネルギーが出口を求めますから、表現も過激になっていくでしょう。エロチックにもなり、無関心そうに見せ、または、恐がったり嫌悪したりします。そのような矛盾した傾向を併せ持つ人がいて、複雑な振る舞い方をする女性がいます。むろん、全ての2w1の女性がそうなるのではありませんが。

 一方、タイプ3の女性は「次男気質」で、あまり女らしくなく「少年」のようなところがあり、性的な好奇心は強い人たちで、好きになった男性に対しては隠さないで素直に表現する人たちです。男性を恐がらず、あまり期待もせず現実的で、ドライで割り切りがよく、性欲を抑圧するという傾向は見えません。

 このタイプ3の気質を併せ持つタイプ2w3は、「お母さん+次男」ですから、成熟した女性らしさと少年っぽいところを併せ持ち、性欲も好奇心も強く、攻撃的でドライで割り切りがよいためか、性にも率直になり、素直に欲求を表現しやすいようです。性を抑圧しにくいと考えられるので、そうであれば、複雑にもなりにくく過激にもならず、自然な振舞い方をするので判りやすくなると考えられます。
 
 また、2w1の女性はフリルやレースものという清純そうな服装をする人もいますが、露出気味の女っぽい服装を好む人などさまざまですが、2w3のほうは飾りッ気の少ない少年風の服装を好み、また、元々女らしさはあるためか、とくにそれを強調する必要もなく、逆に色っぽさを嫌う人もいます。また、両者は表面的な印象もかなり違います。

 2w1で、ウイング1が重い女性はタイプ1の気質が色濃いためか、羞恥心が強くて人前とか公の場でエロチックになることは、とてもできないほうでしょう。それゆえ、
「エロチックな詩は2w1でウイング1が重い人には恥ずかしくてできない。どちらかというと中間辺りから重いほうに傾いている人に多い」と回答しています。

 ウイング1が軽い女性のほうが抑圧しにくいために、率直な表現をしている人たちが多いように見受けられます。また、2w2辺りの女性は、「お母さん気質」だけであり、「お母さんの中のお母さん」というイメージの人になり、最も率直で単純明快、何事にも複雑になりにくい気質です。気さくでさっぱりとしており、隠したり演じることもなく、自然体というイメージになるでしょう。 


回答に対する返事            みなみさんより       2006/02/08

 回答ありがとうございました。やはり難しい質問だったようで。けれども、とても分かりやすい回答でした。「長女気質」「次男気質」を考慮することを忘れていました。それと2w1の女性のことが書かれていますが、2w1の女友だちはまさにそのような感じです。複雑になりがちで性の表現もかなり屈折しているように見えます。しかし、そう見えるのは自分が直球タイプに近いからかもしれませんね。ありがとうございました。それでは。

 

  1102       自分のウイングを知りたい               質問者(なな)         2005/10/02

 
こんにちは。私は1w2と判定して頂きました。同じウイングでもウイングが軽い人と重い人がいますが、私はどうなのでしょうか。気になって質問させてもらいました。今まで、質問コーナーにのせてもらった文章など、あると思いますが一つエピソードとして最近あったことを書かせてもらいます。先日、祖母(7w8)と車で買い物に行きました。そこで、どこの駐車場止めるかなど、些細なことでケンカしました。祖母は私にいちいち口出しします。「もっと待っていれば、あそこにとめられたのに」とか「ななはいらち(せっかち)すぎる」などです。せっかちということは気にしていることなので言われて傷つきました。一番嫌だったのは、「おじいちゃんだったらもっと待っていてうまくいくのに」と言われたことです。しまいには腹が立って怒鳴ってしまいました。その後、嫌になって車からしばらく出ないでいたら、祖母は「何に腹が立っているのか、わからない」と言い一緒に来たのに「もう、いいわ自分で何とかして帰るわ」といって怒ってどこかへいってしまいました。私は腹が立つし、悲しいしで、しばらく車で泣いていました。そして結局、祖母とは別々に帰りました。
回答者(りゅうとうまりこ)                  ななさん、こんにちは!      2005/10/03

 このエピソードからは、ウイングの分かる情報は入っていません。当サイトでは、しばしば書いてますが、タイプ判定に関することは事実だけを、またはエピソードを「そのまま詳しく書く」必要があります。「詳しく書く」という部分を軽く読み流してしまう人が多そうです。

 たとえば、あなたが劇作家だとしたら、ある場面での登場人物のセリフだけでなく、状況を詳しく設定して、なおかつ、セリフの表現の仕方や、それぞれの登場人物の感情や表情や気持ちの移り変わり、体つきや動き方などを書き込むか説明しないと、演出家たちには伝わらず、演じる役者にも当然ながら伝わりません。「詳しく書き出す」ことがとても重要なんです。

 相手の気持ちは予測するだけで、事実ではないかもしれず、書けないことが多いでしょう。しかし、相手の言ったことを思い出して、できるだけ正確に書き出すことはできます。それに対して、自分はどんな気持ちになり、どのような言葉を返したのか等々は記憶に残っているはずです。その場を忠実に再現できるくらいでないと、こちらには両者の間に何が起きたのか伝わりません。ウイングを知りたい場合は、これらのことを考慮して、再度トライしてください。

 回答はこれでお終いなんですが、今回はウイングを詳しく知りたい方々に、お伝えしたいことがあります。なぜならば、「ウイングを正確に知ること」は、あまり意味のあることではない、ということをぜひ知ってほしいためです。

 一番に重要なのは、自分という人間を知ることです。ウイングを詳しく知る必要はありません。極論すれば、何タイプであるかということさえ、知る必要はありません。喩えるならば、それまで見たことのない果物の名前を知ったとて、何の意味があるのでしょうか。たくさんの花や木の名前だけを知っている人がいます。それを「博学」という方もいるかもしれません。しかし、「博学」とは、「広く」と「深く」の両方が満たされている状態を意味していると思います。

 或る果物の名を知ったとて、その果物のことは何も知らないに等しいんです。同様に、自分のタイプを知っても、自分のことは何も知らないに等しいんです。ウイングなどなおさらです。ある人物から「その果物は、○だよ」と教えられた場合、正しい名前なのか、あなたの手で調べないと分からないでしょう。その人物が間違えている可能性もあります。次に、何も調べてもいないのに、「これは○○に似ているから、○○だと思う」と、反論する人がいます。どっちもどっちだと思うんですが、こういう論争というか、やりとりはよくありますが、漫才に仕立てたいようなエピソードだと思いませんか。

 そして、私から、「あなたはこのタイプの可能性がある」と回答されただけで、自分のことが分かったと思う方がいるんです。名を知っただけで満足しているようなものです。自分のことは何も知らないに等しい状態で、タイプ名やウイング名を知っても、それが自分自身の成長とか、周囲の人たちとの関係改善に役立つのでしょうか? 

 たとえば、なぜ、祖母とそのようないきさつになってしまうのでしょうか。もしも、私があなたであったならば、言い合いにはならず、腹が立たないかもしれませんよ。人は、同じ状況にいても同じ反応をしませんからね。

 仮に、あなたに二卵性双生児の姉がいて、その姉のほうがタイプ9w1だとします。年齢も性別も環境も同じなんですが、性格タイプが違うので、祖母に対してまるで違う反応をします。w1があると、結構せっかちなところがあるため、その部分は1w2と少し似ています。姉が運転しており、祖母から
「もっと待っていれば、あそこにとめられたのに」とか「○○はいらち(せっかち)すぎる」と、あなた同様に言われているとしましょう。姉にとっても、せっかちだという指摘は少々当たっていることなので、不快になると思いますが、黙ったままでいるかもしれません。その可能性は大きいんです。

 なぜならば、タイプ9は人とぶつかりあいたくないという気持ちが強い気質だからです。心の中では、「おばあちゃんが、また始まった! わがままな人だけど、年寄りなんだから我慢するしかない」「言わせておくしかないだろう」と思っているかもしれません。すると、追い打ちをかけるように、
「おじいちゃんだったらもっと待っていてうまくいくのに」と言われます。ムッとはしつつも、「おじいちゃんのほうが自分よりも、なんでも要領良くやれる人だからなあ、それもそうかもしれない」と、姉は思うかもしれません。

 むろん、
9w1もいろいろで、怒り出す人もいるんですが、怒らない人のほうが多いと予想します。なぜならば、祖母は目上ですから、少々のことなら辛抱しなければならない相手と捉えるからです。そうなると、その後の展開はまるで違ってくるでしょう。無反応な孫なので、祖母は面白くなくなるかもしれず、または、反応の無い孫が怖くなってしまうかもしれません。それは、タイプ7の人たちの訴えによくあるからで、反応がある人のほうが怖くないので、責めに入りやすくなります。

 また、孫とはいっても、成人した女性であれば、「女を怖がる」傾向はありますからね。女の孫には嫌われたくないという思いも強い人です。つまり、祖母のほうが口を閉ざすかもしれません。その後、二人ともむっつりと過ごすかもしれませんが、買い物も無事に済ますことができたかもしれません。

 なぜ、自分はその時に怒ってしまったのか。なぜ怒らないでいられる人がいるのか。なぜ、祖母は細かく指示するのか。なぜ、祖母はあれほどに口出しが多いんだろうか。自分はおじいさんと較べられたら、なぜ腹が立つのだろうか。他の人と較べられたなら自分は怒らなかっただろうか。おじいさんと較べられたので腹が立ったのだとしたら、それは「男性に意識が向く」から来たものだろうか。相手は女だから、目上でも怒り出したのだろうか。祖父が7w8で同じことを言われたら、自分は怒り出しただろうか、等々と、いろいろな疑問を抱いてください。

 そういう細かな日常的なぶつかりあいの原因を知ることが、自分を知ることに繋がります。それが分からないでは、また疑問に感じないままでは、自分という人間が、そのように反応することの意味がわかりません。自分を知らないままなのです。

 疑問を感じたならば、当サイトに質問することができます。悩みとして大きくなったら、「悩み相談室」をご利用ください。Q&A室は深刻で困難な問題に取り組むのに不的確なところですからね。そして、そうなる原因が、祖母とあなた自身の中にあるんです。祖母の中だけにあるのではありません。なぜなら、上記に示したように、あなたがもしも
9w1であったら、同じような展開にはならないからです。祖母の中にあることよりも、自分の中にあることを探るほうが難しいんです。

 少しだけ説明しますが、タイプ1とタイプ7はエニアグラム図では線が繋がっています。似ているところが大変に多いのです。それゆえ、同じところに双方が強く感じてしまい、互いに反応し合い噛みあってしまうのです。一方が無反応であると、他方は次第に反応しなくなる方向に行きます。こちらは噛みあわないんです。

 あなたが学ばなければならないことは他にたくさんにあるのに、あまり知る必要の無いものを追及しているように思われます。
回答に対する返事              ななさんより       2005/10/05

 1102の質問の回答ありがとうございました。「あまり知る必要のないことを追求しているのではないかと思います」と書いてくださっていて、なるほどそうかもなぁとおもいました。でも、私が学ばなければならないことが何なのか分からないでいます。
再回答(りゅうとうまりこ)            ななさんへ       2005/10/06

 「学ばなければならないことが何なのか分からないでいます」とありますが、困りましたね。回答のなかに書いてあります。日常的なぶつかりあいの原因を知ること」「そうなったのはなぜかと疑問に感じること」です。そうなった原因として、それは自分の中にあること」もあります。上記に、わざわざ例を挙げています。

 先生や他人から教えられて学ぶのは、学校でしていることです。しかし、当エニアグラム性格学は、教えられてから学ぶものではありません。自分で学ぶことを見つけなければなりません。

 記憶力があれば、知識は得られます。しかし、その知識を現実に起きた問題を解決するために応用できるでしょうか。応用できなければ、その知識は役に立てられていないのです。それでは賢くなったとは言えず、学んだとは言えません。

 何も疑問に感じない人は、何も学べないのであり、問題が起きた時には、自分一人の力で解決できません。困難なところから脱出することもできません。悩みが発生したり問題が起きたら、誰かにアドバイスを求めるしかありません。その都度教えてもらっているだけで、真に身につけることができるでしょうか。自分の智慧と能力を使っていないとしたら、永遠に誰かに依存しなければ生きられないでしょう。

 応用力をつけるとは、自分で学ぶこと見つけられることであり、疑問も自分で見つけられるようになることです。問題解決をするためには、悩みながらも探しつづけねばならないのです。悩みながらも諦めずに探し続けた人だけが、応用力がつき、また学び取ったことになると考えます。 

 

  1204 ウイングの違いを知りたい     質問者(ベンシル)     2006/03/04

 こんにちは。いつもありがとうございます。先日タイプ4であると判定いただき、「タイプ4」というのがどういうことを言っているのか、はじめて腑に落ちたような感じがしました。しかし、そのタイプの中にもウイングがあるということで、読んでいるとタイプ4でいうと4W3と4W5、更には4W4というのもある、ウイングのかたより の重さもある、ということでした。タイプ4W3と4W4と4W5には、同じタイプとはいえないほどの差があるものでしょうか。根本は同じはずだと思っているのですが、それぞれに共通する特長と、先生が見分けられるときの理由となることや、どのような違いがあるのかということ、教えていただきたいのです。どうぞよろしくお願いします。
回答者(りゅうとうまりこ)        ベンシルさん、こんにちは!   2006/03/05

 正直に申し上げますが、その質問に回答するのはとても大変です。当会の基本理論の一つにある「ウイング理論」に関連することで、数時間の講義を聴いて頂かねぱならないようなことです。以下に載せています。
     http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory4.htm
 
 簡単な説明でよければ、タイプ4w3と4w4と4w5は、基本は同じタイプ4ですから、共通の性格を持っています。しかし、それぞれに違いがあります。タイプ4w3と4w5に関しては、著書「究極のエニアグラム」に書いてありますから、購入くださるか図書館で借りて確認してみてください。
 
 それだけではなんですから、少しだけですが説明します。まず全てのタイプに共通した性格があります。ですから、努力し合えば、いつかはお互いを理解し合えるようになると思います。

 @しかし、全てのタイプが相似点と相違点を持っています。
 Aタイプ4とタイプ1も、相似点と相違点があり、タイプ4とタイプ9も相似点と相違点があり、その他も全て同様です。
 Bタイプ4w3と4w5にも相似点が相違点があります。しかし、相似点はAより多く、相違点はAより少ないのは、基本タイプが同じだからです。
 C4w3で3のウイングが重い人と、3のウイングが軽い人にも、相似点と相違点があります。しかし、Bと比べる相似点はかなり多くなり、相違点はかなり少なくなります。

 Dタイプ4w3で3のウイングが重い人同士であれば、相当なところまで似ています。自分と同じタイプでウイングの重さも同じになる人と講座などで知り合うと、本当にさまざまなところまで似ていて、さながら、一卵性双生児みたいな感じだと分かるでしょう。しかし、この2人の性別や環境、年齢、能力、親のタイプその他が違いますから、やっぱり全てピタリと一致にはなりません。これが個性というものです。これほど似ていても、考え方は違い感性も違い、生き方も違っていたりします。それでも、あまりにも似ているので、ウイングまで同じであると認めざるを得なくなるでしょう。

 当会は、気質(=性格タイプ)を色で表わすことがよくあり、そのほうが理解しやすいようです。たとえば、タイプ4は紫色の人たちであり、タイプ5は藍色(紺色)の人たちという説明の仕方も持っています。タイプ4同士は紫色としては同じですが、赤紫(4w3)と青紫(4w5)では違いがあります。しかし、藍色(5)との違いのほうが大きいと分かるでしょう。 

タイプ4を3タイプに別けると4w3→4w4→4w5
タイプ4を7タイプに別けると                以下はタイプ3と4と5の違いで連続性あり
 

     
(タイプ3)  |     (タイプ4)         |   (タイプ5)
 →

               
@ A B C  D E F

 
当会は、一つのタイプを3つにも別けられ、5つにも、7つにも別けて把握できます。一つのタイプを7タイプに分けられるので、全63タイプとして詳細に区別しながら把握できます。実際の人物を見ても、多彩でバラエティに富んでいます。当会はその実態をうまく説明できる理論を持っていると考えてください。

 ところで、自分のウイングまで知りたい場合は、性格がわかる情報をたくさんに書き出してもらわね
ばなりません。一つのタイプについて、どのような人であるのかお話するだけでも、相当な時間、たと
えば、数十時間くらいはかかりますから、その違いをここで説明するのは容易なことではありません。
そして7つのウイングに別けてみるには、
密着取材でもしないと判定できないかもしれません。

 他の会にはこのような理論が無いようですが、当会のような基本理論がなければ、正確なタイプ判定はできないだろうと思っています。質問にあるように、「見分けるものはあります」が、それを説明するのは大変な作業なんです。なにしろ、仕事として判定しているのですから、それだけの専門知識がありますが、それを教えるのに、5年10年とかかります。とても説明できないと分かって頂けるでしょう。

 

 

  1064  ウイングの違いか個人差なのか?     質問者(ゆら)  2005/08/04

  私も2w1なので、河瀬直美さん(2w1らしく見えるとあります)のあり方を理解できるところもあります。が、「公式サイトに」「子供にめろめろ」な様子をおおっぴらに発表しているところが理解できません。私自身もつい抜けたことをしてしまう事は多々ありますが、「おおっぴらにオープン」になるのなら、それはかなり親しい人達に対してのみです。外ではほとんど自分や家族の事は話そうと思わないので、職場の人は、私がどういう人間なのか知らないと思います。この差は、ひょっとしたら「w1」の軽い重いに関係あるのかなと考えたのですが。それとも、ただ単に個人的な差なのでしょうか? 河瀬監督のような知名度の高い人の行動と私の状態をいきなり比べるのは無理があるかもしれませんが、どうなのでしょう? 以上をよろしくお願いします。
回答者(りゅうとうまりこ)         ゆらさん、こんにちは!  2005/08/07

 同じ2w1でも、ウイングの違う人は、行動パターンがかなり違ってきます。それゆえ、ウイングの判定まで可能なんです。また、ウイングが同じでも、それぞれに個性があり、その違いも大きいと言えます。さらに、人は環境が変わると、違う自分になります。ですから、この3つの面から考えて行かねばなりません。

 @、ウイング1が重い人やタイプ1との境界にいる人たちは、1のシャイな気質が増えます。そして、恥ずかしいという感情が最も少ないのが、2w2やこの辺りに位置する人たちです。

 さて、河瀬直美さんは、1のウイングが軽いか、または中間くらいに位置するタイプだろうと考えられます。その根拠としては、自らの胸をはだけて授乳している写真が掲載されていることです。このようなことは、シャイなタイプ1にはかなり恥ずかしい部類に入ることです。当然に、タイプ2でも、1の気質をたくさんに持っている人たちにもできないことではと考えます。しかし、タイプ2はお母さん気質であるため、母としての自分を曝すことは恥ずかしいことに入らず、全タイプ中では最もしそうなタイプと考えられます。

 A、同じ2w1でウイングの軽さや重さまで同じであっても、個人差があります。たとえば、年賀状に子どもの顔写真を載せている方は、タイプ2の場合、ウイングに関わり無くよくあることです。しかし、2w1の人たちがみな同じようにはしていません。ある2w1は「子どもの写真は絶対に載せない」と決めており、ある2w1は版画を彫って毎年のように素晴らしい作品を年賀状にしているようです。ある2w1は印刷されたありきたりの文章だけであり、ある2w1は、いつもそれに添え書きを付けています。

 
「つい抜けたことをしてしまう事は多々あり」と書かれていますが、「抜けたところ」が同じタイプでも人によって違うとは思いませんか。同じところが抜ける人もいるとは思いますが。そして、外では自分の家族の話をしない2w1もいれば、口を開くと他人の悪口や批判、不満と愚痴ばかりの2w1もいます。むろん悪口を言っているのは聞いたことがない話題豊富で面白い話ばかりする2w1の人もいます。無口で無愛想な2w1もいます。また、子を持つと子どもの話をよくするのであり、持っていない人は当然ながらしないでしょう。

 ウイング1が重い人は、あまり軽々しく自分の話をしないことが多く、会話の中にすぐに入れず神経質とか、その他の傾向も見つかって、ウイングが重いのだなあと、やがて判明してくるに過ぎません。タイプ2はオープマインドな人が最も多いタイプですが、みながみなそうではありません。あきらかに誰が見てもオープマインドであれば、早くにタイプ2だと判定できるというだけのことです。そうでない人ならば、判定に時間がかかり、分かりにくいというに過ぎません。

 B、若い娘が「母親になる」とは、自分が変るということです。子どもにメロメロになるかどうかは、実際に子を産まないと分かりません。タイプ2のなかには、子どもがかわいいと感じたことは一度もなかったと語ってくれた母親がいます。子どもは嫌いで苦手だと言っていたあるタイプ2の女性が、母親になって、かなりのメロメロになっています。本人が自身の変化に驚いてしまうのです。人という生き物は環境が変わると、それに応じていろいろに変化しますが、どのように変化するかは、図りかねるところがあります。

 
「知名度」というものは関係ないのであり、環境の変化が、ものの考え方を変えたり、価値観なども変化させ、性格も変わったように見えたりします。実際、極端な環境の変化で、性格が変わってしまうことはよくあることです。しかしながら、タイプ判定をしたら、タイプ2w1であることに変わりはありません。タイプ2w1が、2w2や2w3に変わることはなく、ましてタイプ8にはなりません。違いがあり、その落差が大きいために、タイプ判定が可能になっており、ウイングさえも見つけ出せるのだと思ってください。

回答に対する返事           ゆらさんより   2005/08/08

 回答ありがとうございました。タイプ判定というのは、ちょっとした見かけや一時的な感情だけで判断してしまっては間違ってしまうものなのですね。自分のタイプをもっとよく知り、他のタイプについてももっと時間をかけて理解していきたいです。

 

  1008   2w1と1w2の違いを知りたい   質問者(連絡船)   2005/05/29
 
 こんにちは。以前に、タイプ2w1と判定していただきましたが、まだ自分はタイプ1ではないかと迷いつつも、分かりません。2w1と1w2の違いではっきりと分かるものは有りませんか?
回答者(りゅうとうまりこ)       連絡船さん、こんにちは!   2005/05/29

 あなたは、1のウイングが重い方なので、タイプ1の性格を色濃く持っています。その場合、ご自分をタイプ1と思われるのはよくあります。こちらに、自分はタイプ1であると連絡されて来た方の多くは、いろいろと尋ねて見ると、タイプ2w1であったと後から判明できたりしています。しかし、本人がどうしてもタイプ1だと信じて疑わない方もしばしばいます。むろん、こちらも無理矢理にタイプ1にしたい訳ではなく、私どもにはどちらであってもよいのです。

 本人が自分を知ることが重要なのであり、私たちがたとえ本人よりも本人の深い動機をよく知っていたとしても、他人事ですからね。どのタイプであっても構わないのであり、冷たく感じるかもしれませんが、自分のために自分を知る必要があるだけです。タイプが一致したり見解が一致できるようにすることが目的ではありません。

 
「2w1と1w2の違いではっきりと分かるものは有るか」という質問ですが、実はかなり違うというよりも、似ているところはあっても、ことごとく違うんです。この二つのタイプを熟知すれば、間違えようがないことが分かって来ると思います。しかし、ほとんどの人たちは、他のタイプのことを自分流に解釈したり勝手なイメージを作り出してしまい、学ばない限りは判別できないようです。よく「色眼鏡をかけて自分と他人を見ている」と回答していますが、色眼鏡をかけていると本人も知らないためではないでしょうか。

 最近の講座で、受講生が知り合いを1w2だと思っていたらしいのですが、2w1の間違いではないかと考えられるエピソードがありました。たとえば、タイプ1は、後ろから来る人たちを恐れるというか、かなり驚くことが多いようです。その知り合いが、職場のロッカールームが狭いので体がぶつかるかもしれないと予想して、しばしば「うしろ気をつけて」と言うのだそうです。その他、几帳面で怖がり、神経質などの性格が見えて、タイプ1らしいと思い、受講生はこのような人がタイプ1に違いないと思ったようです。

 しかしながら、そのエピソードを聞いて、その言葉使いからはタイプ1らしく思えないので、再度、その知り合いを観察したほうがよいと助言しました。まだ、判定はできていませんが。その事例から、タイフ1らしく思えない部分とは、「うしろ気をつけて!」と、他人のほうに注意を促している点です。これは「世界の中心にいると自己認識しているタイプ」に多いもので、どちらかというとタイプ2w1のほうです。1w2の人たちは、自分が相手の行動に気をつけているほうで、受け身になるほうです。

 ただ、これは「多い」と書いているように、絶対的なものではありません。言い回しがタイプ1と見ると違和感がありますが、この一事例だけでは判定しません。タイプ1として見た場合に、違和感のある言い回しが随所にあれば、タイプ1の可能性は低くなると判定します。当会では、このような加算式の判定法を使うことがよくありますが、こちらのほうが精度が高くなると思っております。

 ちょっとした言い回しに、タイプがクッキリとよく出ています。表情なども、ほんの少しの目の動き方などから、その心理を予想したりします。たった一つのセリフから、タイプ判定できることもあります。それほどですから、どんな些細なことでも、基本タイプが違うと判明できることがあります。選挙時、1%くらいの低い開票率で当確が出ることがありますが、それと同じなんです。これまでの情報の蓄積から、ここへの質問文だけでタイプがくっきりと出て判定できることがあるということです。

 「二つのタイプは、こういう違いがあるよ」と、例を上げて紹介しても、実は理解が進むというものではありません。いろいろと事例を上げて説明することがありますが、かえって混乱する方が多いようです。また、事例をあまりにたくさん知っているために、何を紹介してよいやら分からないこともあります。それよりも、あなたの事例から、あなた自身の体験や言動から、あなた自身を知ることが、一番に大切ではないでしょうか。他の人のことを知る必要はないのです。まずは自分自身ですからね。

 そして、あなたがタイプ1だとしても、他のタイプ1の人と同じ言動をするとは限りません。環境が違い、状況が違い、能力も年齢も性別も健康状態も、全て違うタイプ1の人たちと、あなたとにある共通の気質を探し出す、ということです。各タイプを熟知して、いろいろなケースに習熟しないと困難なことだと分かっていただけると思います。

 なぜだか、タイプ判定は簡単だと思う方が多いのですが、学べば学ぶほど難しくなるものだと知ってください。まあ、タイプを知ることが難しいのですから、当会の講座は成り立っています。それをご教授することが当会の講座なのですからね。よかったら通信講座を受けてみませんか。

 あなたからの以前の情報量は少なかったので、もしも、詳しく違いを知りたいのでしたならば、日頃の生活ぶりから、最近の気になったエピソードなどを詳しく書き出してください。その時に自分が実際に言ったセリフをそのままに書くなどして送ってください。あなたのその状況においてのお気持ちや心情などではなく、事実としてあったことを書くのが最も大切です。またも有料となってしまい申し訳有りませんが、納得できることが見つかるかもしれません。よろしくお願いします。

 

10 951   タイプ2w1と2w3について     質問者(ロック)    2005/02/24

 通信講座ではいつもお世話になっています。添削で疑問に感じたことがありますので質問したいと思います。タイプ2w1と2w3と較べた場合に、2w1のほうが負けず嫌いで競争心が強いとありましたが、その逆だとばかり思っていたので驚きました。タイプ3は出世主義者で上昇指向が強い性格だから、そのウイングを持つ人のほうが競争心は高くなるように思うのですが、どうでしょうか? お尋ねします。
回答者(りゅうとうまりこ)          ロックさん、こんにちは!   2005/02/24

 タイプ1は優等生気質があり、まさに優等生として一位を目指す向上心の強い人たちです。一方、タイプ3は身近にいる自分のライバルよりは上に行きたい、同僚より先に出世したいほうです。そして、優等生というのは校内や組織の中で首位を目指すという意味合いが強く、タイプ3はステータスが高くなることを望むほうです。たとえば、財力とか美形や体型などもあります。従って、求めているものが違います。

 そして、タイプ3は競争の激しいところを避けて、挑戦者のいないところ、ラクしてすぐに目立つことを探すほうです。身近にいるライバルの成績が高くて、とても叶わないならば、そこでは競争しません。徒競走で強ければそこに力を入れて、学業での競争は諦めます。スポーツではだめならば、他のことになり、美人であれば、そこが誇りにもなります。代わりになるものがあります。それは人によって違うのであり、自分を発揮できるところを探すタイプです。ドロドロとした競争を嫌い避けるほうです。洗練された上品さを求めるタイプです。

 タイプ3は熾烈な競争をしたがらないほうですから、そのウイングを持つ2w3の人たちは、あきらめが早くて、競争からは早くから降りてしまいます。別の分野を探して自分を発揮できるところを探す人たちです。ところが、1のウイングを持つ2w1の人たちは、そのライバルに、また、その場での競争に勝ちたいために、強烈に競争意識を見せます。つばぜり合いにもなるために、ドロドロとした人間関係に陥ってしまうことがあります。

 2w1の人たちは負けると悔し涙を流したりして、負けず嫌いなところがよく見えています。向上心が強くて、よく気がついてガンバルほうですが、自分にも他人にも厳しい。または、自分のことは棚に上げて他人に厳しくなることもあり、働き者ですが短気で、ケンカや諍いが多くなりがちな傾向を持っています。

 2w3のほうは、悔し涙を流すという体験をしたことがないようです。高い目標を持たずに、ほどほどのところで満足しやすく、面倒くさがり屋であまり必死になってがんばろうとする傾向は少ないようです。しかし、自分のやりたいことには熱中するほうで、他人への干渉をしないほうです。そのためか自己肯定的になりやすく、自分にも他人にも甘くて、人との争いになりにくく、穏やかなタイプ9と間違えられやすい人たちです。とくに、タイプ9w8と似ていて、間違えられやすいようです。

 

11 No952  タイプ9w1と2w1の1のウイングについて    質問者(ロック) 2005/02/24
 
 もう一つ質問したいのですが、夫と長男をタイプ9w1と以前に判定していただきました。タイプ1が向上心が強い人であれば、タイプ9w1の人たちも向上心がタイプ1ほどでなくともあると考えられると思います。しかし、私(タイプ2w1)自身と較べてみても、夫や長男はまるで向上心がないように見えます。次男も私と同じ2w1なので負けず嫌いです。友だちに負けたくないらしくサッカーの練習に余念がなく指示されなくとも自分から始めています。しかし、長男はポチポチするだけで、とても怠け者に見えサッカーの練習量は次男とは比べ物になりません。次男に引きずられてイヤイヤしているような感じで、年上なのに悔しくないのだろうかと思います。1のウイングが強いタイプ9だと判定されているので、とても気になるところです。
回答者(りゅうとうまりこ)       ロックさん、こんにちは!      2005/02/25

 よく学習して理解している方の質問と思われます。実は、「基本タイプが違うとウイングの気質が同じように出ない」ということが分かっています。質問にあるように、タイプ1の向上心の強い気質は、攻撃タイプのタイプ2と調和タイプのタイプ9では、同じように出ません。また、そのようなことは他にもたくさんにあり、どれほどに違うのかまだはっきりとせず、全部を把握できていません。

 質問にあるように、タイプ2w1のほうに、クッキリと向上心が出ており、また表出しますから、誰の目からもよく見えています。元々に積極性があり行動力があり、大胆で怖いもの知らずで前向きな人も多いように見受けられます。そのためか、ドンドンとトライしますから、2w1の人たちが社会で大活躍しているのかもしれません。人口が多いという理由もあると思いますが。

 タイプ1は、向上心が高くて負けず嫌いですが、家族や先生などに見せるくらいで、友だちなどには見せないので分かりにくいと思われます。また、臆病で小心ですから、トライするには勇気が要り、間違うのではないかと細心となって、一歩が踏み出せないことが多いようです。しかし、コツコツと粘り強くトライする気質なので、花を咲かせることもあります。

 一方、タイプ9w1にも向上心はありますが、基本タイプの気質は、のんびり屋で欲望が強くなくて、消極的で受け身、行動的になりにくい人たちです。諦めも早くて、厳しい争いや競争から降りてしまいたい気持ちになりやすいタイプです。向上心はあっても、そんな基本タイプの気質が相殺している可能性があります。

 向上心は基本的には、どのタイプも持っているもので、強いかそれほどでもないかの違いに過ぎません。また、タイプというよりも、個々人の置かれている環境や状況に拠って、強まったり弱まったりするものです。固定的なものだと見ないでください。性格というものは動くもの、移り変わるものですからね。その視点を忘れると、人の性格を読み取ることも、個人の心理をうかがい知ることもできません。エニアグラム図もむろん「動くシンボル」です。

 なお、このような不思議な現象は、それ以外にも数多くありますが、例を上げると、タイプ3は目立ちたいという欲求の強い気質です。しかし、その気質を持つタイプ2w3とタイプ4w3では、同じようには出ません。

 タイプ2は、積極性があり行動力があり、自分は善い人間であると自己肯定的になりやすい人たちです。自己の力を過信しやすいためかうぬぼれも高くなりがちで、かつ、他人の目をあまり意識しないでいられるほうです。他人から攻撃されるなどはあまり考えないでいる人たちです。

 一方、タイプ4w3は存在の不安があり怖がりで、人の目を強く意識しやすいタイプです。他人から危害を加えられないかと不安であり、目立たないように隅っこにいたりします。しかし、3の目立ちたいという欲求があるため、心の中でさまざまな葛藤が生まれて、目立つか目立たないかを強烈に意識します。タイプ3よりも、かえって強烈にその狭間で悩みやすいと言えます。

 しかし、タイプ2w3は目立つのか目立たないのか意識しないことが多く、自分の好きなことに熱中していく人たちです。大抵、さり気なく人々に溶け込んで目立ちません。結果として目立つことがあっても喜ぶこともなく気にもしていないようで、マイペースさが際立っています。このような基本タイプの気質が、ウイングの気質と相殺されているのではないかと考えられます。

 その他、タイプ9w8と7w8では、タイプ8の攻撃的で貪欲な気質は相当に違って出ていることも分かっています。ここでは長くなるのでその他の事例を省きますが、さまざまな不思議な現象があり、当会の理論も完成されてないもので、まだまだ研究途上です。

 最後になりますが、タイプ9w1が長男で、2w1が次男の場合は、長男のほうが意固地になりやすい環境にいると思います。その逆であると仲の良い兄弟になる可能性があります。前者のように、弟に追いやられそうな兄は、素直になりにくいと考えられます。かえって競争から降りてしまうとか、やる気が出ないでしょう。先のところでも述べていますが、向上心を伸ばして行きにくい環境にいるのではと考えられます。
 兄弟を別々の分野で活躍できるように配慮されたほうがよいのではとアドバイスします。


 

12  867     自分のウイングを知りたい  質問者(シゲチャン)  2004/11/11

 私はタイプ4の可能性があるという判定を頂いてます。私は、自慢の心が強く、何かと人に誇示したがるところが有ります。職場で同僚が設計内容の説明をしている時、同僚の説明がたどたどしいと頼まれもしないのに、でしゃばって私が説明したりアドバイスしたりすることがよくあります。また、小〜中学生にかけては優等生気取りで授業中など先生が答えを言う前に得意げに先回りして答えたりすることも有りました。高校時代は成績が振るわずそう言うことも減ってきましたが、自慢心は相変わらずだった様に思います。また、目立ちたがり屋のところが有り舞台の上で話したり歌ったりすることは結構快感です。ただ、ウケをねらってやりすぎることはあります。あと、酒の席は好きではないのですが、弱いのを知っていて「鍛えてやる」なんて言いながら注いでくる相手には、ムキになって反発して熱くなることもあります。もっとも大概はそう言う相手の側には座りませんが。でも、特に仲の良い人達との飲み会の場合、嫌嫌ではなく自然と飲んでしまう場合も有ります。あと、嫌いな人の前では無口な方ですが、好きな相手の前ではとてもおしゃべりです。
回答者(りゅうとうまりこ)        シゲチャン、ここでははじめまして!  2004/11/15
 
 この文面からみても、ウイングを判定できません。というよりも、ウイングはあまり無い方なのではと考えられ、4w4か、4w3でも3のウイングが軽い、4w5であったとしても5のウイングが軽いのではないかと予想します。

 どのタイプであろうとも、ウイングが軽い方は判定するのが大変に難しく、多量の情報が必要です。場合によっては面談しないと分からないこともあります。従って、分からない場合は、当会では、「4w4辺りにいる方」とか、「とりあえず4w4としておこう」などと言っております。

 まず、
「自慢の心が強く」とありますが、自慢していても、それを自覚していない人がいます。たとえば、それはタイプ2w1に多く、客観的に見ればかなり自慢しているのですが、自分ではそれほど自慢していないと思っていたりします。タイプ3は自慢していることを自覚しているタイプで、もっとうまく自然に自慢できたらよかったのにと、よく後悔しているかもしれません。タイプ4は自慢すると、恥ずかしくなり後悔するかもしれません。しかしながら、そのタイプ4でも、無自覚になる人が結構います。とくに、4w5のほうです。つまり、自覚しやすいのは、3の性質がある人のほうなのですが、これも、単に「多い」と言うだけですからね。

 次に、
「得意げに先回りして答えた」とか、「ムキになって反発して」という辺りは、素直で率直な表現をしていて、ストレートな球を投げているように見えます。ウイング3が重くなるほどに、ひねっていたり隠しているのか率直とは言えず、かなり情緒的にもなり、多彩な反応を返すので、幾つもの種類の違う変化球を出す人のように見えます。
 一方、ウイング5が重くなるほどに、段々と人間関係を限定したり、一人を好み、理屈っぽさは、全タイプで最も強くなります。極端なことを言うと、理屈をこねくり回しており、かなり癖の強い変化球、たとえば、カーブならカーブだけを投げる人と言えるかもしれません。

 
「頼まれないのにでしゃばってアドバイス」という辺りは、どちらかというと、ウイング5に多い。また、ウケをねらってやりすぎるのはウイング5、お調子者に見えるのはウイング3にもよくありますが、5にもあります。

 どちらかというと直球タイプらしさが見えるのですが、少ない情報では、まだ判定できません。なお、「考え方」からは、あまりタイプが浮き出ないもので、「人との付き合い方」によく出ます。まして、ウイングという詳しい気質を知りたい場合は、なおさら日頃の人とのつきあい方を幾つも報告していて頂かないと分かりません。

 

13  857   自分のウイングを知りたい・その3    質問者(ハチミツ太郎)       2004/10/31

 昔、友人と2人本屋に出かけた。(友達といるのは楽しいと思ってるのですが、気を使うし緊張するのでほとんどが単独行動。いざ出かける時になって、いつも億劫。)入店し自分が誘った責任から退屈な思いはさせてはならないと相手に合わせたが、そのうち自分の興味のある場所へ移動し別れる。暫くして友人を気になりはじめる。退屈してるかも、または相手にされずイライラかもと。だが相手を捜して付き従うのは金魚のフンみたいで癪に触る。自分は常に相手をリードしたいと思っていた。いつまでたっても友人がやってこなくて本に集中できなくなり、仕方なく探すと、友人は店を出て行く所。ショックを押し殺して呼び止めて冗談ぽく『先に帰るなよ』「おまえ、いなかった」『ちゃんと探したか?』 相手 怒りをあらわに「探したよ!」 彼は、その後僕を侮辱することを言って、ムカっとして反撃しようとするが、意に反して笑ってごまかすはめに終る。激情に駆られる一方でここで激情に身を任せたら誘える友達がいなくなると一瞬閃いたためと、興奮して頭が混乱し唇が震えるほど恐怖心が襲い言葉が出てこず口ごもる。長くなってしましましたが、よろしくおねがいします。
回答者(りゅうとうまりこ)     ハチミツ太郎さん、こんにちは!     2004/11/01
 
 以前の質問文から、タイプ4と判定していますが、今回のものと併せても、ウイングがまだ分かりません。これほどに分からないとしたら、4w4辺りであろうと考えたほうがよいかもしれません。もしも、ウイングがあるとしたら、w3もw5も、ほんの少々あるだけではないかと思います。

 上記からは、ピリピリと細かく反応しているように見えますから、ウイング3なのかと思えたりしますが、実は、タイプ4は基本的には、ピリピリでウジウジです。どちらもあります。なお、当サイトに、「あなたはピリピリ?それともうじうじ?」という文を公表しています。以下です。

   
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-201~/15-205.htm

 ウイングが分からない場合に、ピリピリなのかうじうじなのかを、直感的に選ぶ方法について言及しています。ですから、どちらなのか分からない場合は、4w4辺りであろうと見るものです。

 つぎに、ウイングを知るよりも、タイプ4であるとやっと納得できた段階なのではと思います。それまでに、正しいタイプを見つけられなかったのは、「自分のことは自分が一番に知っているのでは無い」と納得できたのではないでしょうか。まだまだ分かっていない段階なので、先に自分やタイプ4を詳しく知る方向に向かってください。よく知るようになれば、当然に、ウイングについても、正確にわかって来ますからね。

 序でながら、仮に友人がタイプ5だとしたら、退屈もしていないしイライラもしていないのでは。また、その人なりに探したつもりになっていることもあります。タイプ2や9だとしても同様です。ただし、タイプ9ならば、怒りを表わしたり侮辱するようなことはあまり考えられませんが。しかし、先のタイプ5や2でも、大して怒っていない、侮辱したことを言ったつもりがなく、そう取られていると知ったら驚くかもしれません。

 つまり、他のタイプならば、あなたの心の中で起きていることは、まるで別世界にあることで、あなたの「一人芝居」をしているように見えている場合があるかもしれません。他の安定型のタイプにとって、タイプ4は勝手に一人でいろいろなことを想像して、いらつき心配したり怒っているようだが、何が起こっているのかまるで分からないのです。

 タイプ4がいかにいつも心を使い、心が忙しいタイプなのかを認識して欲しいと思います。その時の友人の心の状態を知ったら、肩透かしをくらったように感じるのではないでしょうか。 友人の心の中を少しでも正しく推察できるようになれば、あなたの悩みやイラダチは、相当に減ると思いますよ。そのためには、正しいタイプ判定ができることが必須です。

 
回答に対する返事     ハチミツ太郎さんより  2004/11/09

 うじうじタイプに当てはまると思います。何であれ黒と白と、はっきり意思決定出来難いですね。自分の意見も立場もこっちだ!と主張することもなく、曖昧なことが多いです。小説や映画など感情移入してしまうと登場人物の境遇を思ってせつなくなり、なかなか眠れなくなることもあり感情も後を引く方なのでドライじゃないとおもいます。かっこわるいので、他人にはそんなところは一切見せずドライなやつを気取ってますが。おばさんに「おっとりしてるね、長男?」といわれたことがあり、おっとり型だとおもいます。ただ背中がざわざわして熱くなる程気性の激しいときもあります。しかし全体的に見た時、うじうじタイプかもです。4w5の可能性が高いということですね。

 

14   799   自分のウイングを知りたい     質問者(ゆん)  2004/09/12

 
いつも関心しながら見せていただいてます。自分のウィングがよくわからないのでウィング判定までお願いします。私が小学校1,2年のころのことです。当時私は一戸建ての二階の道路に面した部屋を自分の部屋として使っていました。その窓から道路を挟んである家が見え、私より10つ上くらいの男の子が窓際に机を置いて夜遅くまで勉強していました。私は夜寝る前いつも異世界の子供を見るように興味を持って見ていました。ある日私は集めていたシールを窓枠において整理しながら向こうの子を十分に意識して随分そうして遊んでいました。けれどその子は私に気づく気配がないのでその日はそのまま寝ました。というエピソードなのですが、そのとき私は多分、私の意外性というか私が思い描いていた「視線を気にしないで遊ぶ無邪気な子供」を演じてたように思います。意外とあの子そういうとこあるんだみたいに認識してほしかったんだと思います。そして今考えると、そのときもう既に自分は普通の子供じゃない、何かが違う子供だと自己認識していたと思っています。子供のころの方がタイプが顕著に現れてるんじゃないかと思い、この話をさせていただきました。私自身ではタイプ4w3だと予想してます。では宜しくお願いします。
回答者(りゅうとうまりこ)       ゆんさん、はじめまして! 2004/09/14
 
 性格というものは、主に人間とのつきあい方に出ます。上記のような過去の追想のようなものから、性格タイプを判断することは難しいと考えてください。昔のことですと記憶があいまいになっており、物事の捉え方がどこかしか変質しやすいと思ってください。また自己流に脚色してしまう方が多いのです。事実のなかから、しかも、ごく最近にあった出来事から、あなたの性格を見い出だすことが、最も正確度が高いと知ってください。

 とくに親しい間柄の人との出来事は、遠慮がなくなり、その人らしさがクッキリと出ます。従って、現在の家族との付き合い方などで不満があるとか、お友だちとケンカや誤解があって、その際、あなたはどのように行動したのか、何を言ったのかなどを書き出すと、すぐに判定できるだろうと思います。

 また、この文章から、タイプ4のように見えるところは一つもありません。従って、ウイングなどは全く分かりません。しかし、まだ「そうでは無い」と言っているのではなく、この文章には、そのように感じさせるものが無かったに過ぎません。そんな訳で、どうしても知りたい場合、上記の件を考慮しつつ、最近の印象的なエピソードなどもよいので、それを留意してお送りください。

 また、500字以内に短くまとめていただくようにと、お願いしています。はじめのページの規定欄に書いてあります。文字数を検索できるサイトも同じところに載せていますから、500字以内なのか確認できます。

 

15    784       自分のウイングを知りたい     質問者(ディオニュソス)      2004/08/23

 タイプ4の可能性が高いと言われました。ウィングを知りたかったのでさらに質問を送ります。交遊関係は狭くて深いほう。ごく親しい人間と知り合い程度の友人とがはっきり分かれている。中学のときはキャプテンやクラスの委員長をやっていた。だが自分は人に命令するのが下手だと気付いて高校以後はやらなくなった。新しいクラスになると早い段階で話しかける(仲良くなりにくいと知っているから)。だがそれ以降はなかなか親密にならない。特定の集団には入らないが個人的にはたいていの人と話す。集団行動のときは目立たないように無難な行動。会話では沈黙は苦手。うまいジョークが言えると本当に爽快。会話がのってくると人を笑わせることができる。相手の話をよく聞くようにしている。露骨な表現やはっきりした物言いはしない、できない。励ましも苛立ちもさりげなさを装う。心の奥底はめったに明かさない。親友にも本音を暴露できにくい。女の子と話すときは特に気を使う。初対面の人にはツンとすました人間に見えるらしい。主観的な表現だが「演じている」と感じることがある、本心を隠し、冷静を装うような。たまに日記を書くが、人物がほとんど出てこない。
回答者(りゅうとうまりこ)   ディオニュソスさん、こんにちは!       2004/08/26

 まず、一つのエピソードを詳しく書いたほうが、しっかりとこちらに伝わります。そして、書いてあることのうち、事実はどこかという点を注視します。あなた自身の感想や解釈、他人の評価なども参考にはしますが、それほど重視はしません。

 たとえば、
「目立たないように無難な行動」とか「相手の話をよく聞こうとしている」「露骨な表現やはっきりした物言いはしない、できない」などは、本人の心づもりであり、そうしているのかもしれませんが、他人はそのようには感じていないかもしれません。

 結論としては、なんとなくウイング3のほうが高そうに見えます。しかし、ウイング5では無いと明確に言えるものが入っていません。また、露骨にウイング3だと言える部分も見えないのですから、ウイング3が重い方ではないのかもしれません。

 書き出す注意点としてあるのは、自分や他人のタイプを知りたい場合、予想しないようにすることです。予想すると、そのタイプらしいところを無意識にピックアップしてしまうのです。それで、判定者も惑わされたり、誘導されてしまいます。実際、誘導されて、タイプ間違いしてしまう場合があります。

 ウイングも同様で、ウイング3ではないかと予想すると、ウイング
と思われるところを無意識に選び取ってしまうのです。従って、エニアグラムの本を読んだり、学んだことがある人がタイプ判定を依頼してくる場合、その点での注意が必要になってきます。また、長く学ぶとよけいに考えすぎてしまうために間違えやすくなります。学ぶほどに、間違え方がうまくなるのですが、判定の正確度を高めるのは容易ではありません。

 最後に、実際のエピソードと、その時の自分の気持ちや相手に言ったことなどを、そのままに書き出したほうが、ウイングも浮き出てくる可能性があります。

 とはいえ、これくらいに絞れたら、ウイング探しよりも、自分と他人との違いを詳しく知るようにしたほうがよいのではと思います。自分のタイプやウイングを知っても、本当はまるで自分のことが分かっていない状態なのではと思います。とくに家族や友人のタイプなども知って、理解を深める方向に行くほうが先決なのではと思うのですが……。如何でしょうか?

  自分を通して「自分」が分かるのではなく、自分以外の人間への理解が深まるほどに、「自分」という人間が分かって来ることを知っていただきたいのです。

  
回答に対する返事        ディオニュソスさんより  2004/08/31

 ウィングまで知ろうとしたのは、自分は将来理系の研究者になろうかと考えていて、研究者には4w5のほうが向いてると思ったので、しつこいかと思ったのですが、敢えて聞いたのです。多少の適性よりも能力や努力のほうが重要だとは認識しているのだけど、ついつい細かく、性急に知りたがる面が出てしまいました。 確かに他人を知り、自分と比べるのは良い方法だと思いました。主観性も大事にしつつ客観性も身につけなければ、と思いました。
再回答(りゅうとうまりこ)    再度、ディオニュソスさんへ  2004/08/31

 タイプ4はウイングに関わりなく、研究者に向いていると考えられます。なぜなら、いろいろなことに疑問を持ちやすいためです。そして、疑問を持ちにくいタイプ9の研究者もいて、出世しているようなので、やはり能力や努力のほうが重要と思われます。というよりも、「疑問を持ちやすいタイプ」「集中力があるタイプ」「独創性のあるタイプ」などというタイプがあると、社会一般に知られていません。

 エニアグラムを知ると、自分の利点として、そんな特長があると分かれば、自信をつけられるのではないかと思います。ただし、以前にも書いてますが、タイプ4の落とし穴として、「空理空論」みたいなものを考え出す傾向があるようです。自分の研究に意味や価値があるのかという点で、省みられるか、そこがポイントになるでしょう。自分の中にあるそんな傾向を知ることも、「自分を知る」ことではないでしょうか。そんな落とし穴にはまった知人がいますから、気になるところだとお知らせします。

 

16  740              ウイングの性格を知りたい              質問者(おゆき)    2004/06/27

 人は基本タイプよりも、むしろウイングのタイプが基本タイプに見えることがあり、タイプ判定は難しいとのことですが、タイプによって意識が向く対象は異なりますよね? そこで疑問に思ったのですが、意識が向く対象はウイングも影響されるのでしょうか? 例えば私だったら「人間集団(9)」と「父親(w1)」とか。またそれを混ぜて「男の人間集団」とか? ですが実際は、両親はどちらも好きですし、男集団よりむしろ身近な女集団の方がよっぽど警戒しているので、関係無いような気もするのですが。ウイングが、意識の向く対象にまで影響してくると、正確なタイプ判定はとても難しくなると思うのですが、そういうものはウイングは関係ないとすると、タイプ判定の決め手の1つになるのではないかと思いました。お忙しいと思いますが、よろしくお願いします。
回答者(りゅうとうまりこ)               おゆきさん、こんにちは!  2004/07/02

  タイプ9w1は、タイプ9が基本の性格で、そこにタイプ
の性格を少し持ち、この二つの性格が微妙に混ざり合っています。ところが、ウイング1が重い(=かなり1寄り)とタイプ1の性格を色濃く持ちますが、ウイング1が軽いと少ししか持っていません。次に、タイプ9とタイプ1の境界近くにいる人もいます。その場合、9と1の性格は半々近く持つことになり、どちらが基本のタイプなのか判定するのが難しくなります。それほどに両タイプの特長が見えるからです。

 当会の基本理論の一つに
「9つのタイプの意識が向く対象」と名付けたものがありますこの理論の意識する対象は、ウイングの軽い人にはあまり見られないものですが、ウイングが重くなるほど、また境界に近い人ほどハッキリと見えます。見るべき人がみれば、歴然とはっきりと見えるものなのですが、では、本人は気づくのかと言えば、それが難しいのです。なぜなら、生まれついた時から装着されているソフトなのですからね。

 自分にとってごく当たり前の自然なことなので、気づきにくいのが「性格」というものです。約8割もの人たちが自分の正しいタイプが見つけられないのも、このためです。なぜ悲劇的な映画を観て自然に涙を流してしまうのか、なぜ子どもがケンカしていると不快に感じて止めに入ってしまうのか、そういうごく当たり前のことに、「なぜ?」と疑問を抱く人はそれほどはいません。同じ映画を観ているのに全く泣かない人がいます。子どものケンカを見ても不快にならず止めない人もいます。このような人も、自分がなぜそうなるのか、説明できません。しかし、両者は歴然として気質が違うために、違う反応をしています。

 当会のエニアグラム理論で説明すれば、前者はタイプ9で後者はタイプ5に該当します。前者が周囲にいる人たちの動向を気にするタイプで、ケンカを嫌う性格を色濃く持っているからです。後者は、たとえば新聞記事の内容などに引きつけられていて、子どもがケンカしていることに気づかず、気づいてもあまり気にならないのです。これはタイプ9が「人間集団に意識を向けるタイプ」でからであり、タイプ5が「世界事象に意識を向けるタイプ」だからです。

 別の説明をします。タイプ7の男性にとって、母親の存在は大きいのですが、「それは誰でもそうじゃないの?」と言いたくなるようなことなのです。他人より自分のほうが母親の存在が大きいようには見えません。母親と仲がよくて、気持ちよい関係であるとか、たまに腹立つことがあるけど、それは誰もそうだろうと思うのです。

 一方、あるタイプ
にとって、母親は酷い人らしく、母親との関係に悩まされていて、それでも母親との関係を断ち切れず、どうやら自分は「母親コンプレックス」があるなあと気付いているのです。気付いている人のほうが少なく、もしかしたら2割くらいしか気づいていないかもしれません。それゆえ、「意識の向ける対象」という理論は、説明に時間を要するもので、本人も自覚しにくく、一部の人たちが自分をよく振りかえるので、たまたま認識できるに過ぎません。

 さて本題に入ります。タイプ9は「人間集団に意識が向くタイプ」で、タイプ1は「父親に意識を向けるタイプ」で、しかも「男性に意識を向けるタイプ」でもあります。従って、あなたがウイング1の重い方ならば、父親の存在が大きいとか、男女の違いによって、自分の構え方に違いがあるはずです。しかし、ウイング1が軽い方であると分かりにくいと考えられます。なぜなら、少ししかその傾向が無いからです。そして、あなたのウイングが重いとしても、それをあなた自身が自覚できるのか、そこが問題になります。

 
両親はどちらも好き」と書いてますが、この基本理論は好き嫌いを意味しません。タイプでも両親のどちらも尊敬しているとか好きな人は一杯にいます。「心の中にある父親の存在の大きさ」を意味しています。父親の存在が大きいということが、あなたの実際の日常生活上ではっきりと出る場合と出ない場合があります。なぜなら、ソフトとして、装着していても、それが発現されるとは限らないからです。

 
9w1で1のウイングが重ければ、確実に不満度が高くなるのは父親のほうです。また、息子と娘でも違いが出てきます。小さい頃は差が出ないと思いますが、思春期の息子と娘がいて、タイプも同じで、全く勉強しなくて成績も同じくらいだとします。その場合、息子には注意をしにくくなり、娘には遠慮なく注意できたりします。差があります。なぜなら、タイプ1の性格は男性を怖がる傾向があり、男性には少し遠慮がちな対応をします。

 ところが、ある9w1の母親には、優秀な息子がいて、娘のほうの成績が悪い場合、息子に注意する必要はないので、自分が息子と娘で差が出る傾向があるソフトを持っていると気づく機会はありません。ある9w1の母親にも、息子も娘も同じタイプ9でした。自分の気分がムシャクシャしている場合、当り散らせるのはいつも娘のほうであったと気付いたようです。この方は自分には意識の中で男女差があり、男に対して構えている自分があったと、後になって気づいたようです。

 まだあります。ある9w1の親にも、息子と娘がいます。息子はタイプ4で、娘がタイプ8だとしたら、9w1の父親は、娘に注意することができなくなります。なぜなら、父親の父親みたいになっている娘だからで、父親を指図するくらいですからね。そして、9w1の母親が、この息子に朝からあれこれと世話して、勉強しているのかと叱ったり励ましたりしているかもしれません。タイプ4の息子は怖い存在にはなりにくいからです。全てのタイプ4がそうなるわけではありませんが、とかく母親の世話をしてほしがる傾向は持っていますからね。このタイプ9w1の母親であると、自分の中にある「男性に意識が向く」という傾向を、自分で見つけられる環境にいません。

 このように事例を上げて説明しないと、とても理解しにくいようです。あなたのなかにあるタイプ1の性格を、あなた自身が発見しなければなりませんが、あなたが「あなた」を知ることが最も難しいのですからね。
 
回答に対する返事       ゆきさんより      2004/07/03


 こんばんは。とても丁寧な回答ありがとうございました。意識する対象はウイングにも影響されるんですね。回答を読んで考えたのですが、たまに父の存在を忘れてしまう時があるし、あまり男性を怖いとも思わないのですが、強いて言うなら私は祖父の影響を受けやすいような気がします。ただこれは今言われたから単にこじつけているだけかもしれないので、もう一度タイプ1の項目を読み返しつつ、自分自身を見つめ直してみようと思います。もう1つ引っかかっていることがあるので、とりあえず自分で考えてみるのですが、近いうちにまた質問させていただくかもしれません。その時はよろしくお願いします。

 

17  609    自分のウイングについて                         質問者(花火) 2004/02/09
 
 はじめまして。私は、自分はタイプ4だろうと考えていますが、ウイングがどうもよく分りません。自分では明らかに「ウジウジ」の方だと思います。行動も反応も遅い方であり、他人にもそのような事をよく言われます。他によく言われるのは、「なにを考えてるのか分らない」「挙動不審」「変わってる」「淡々としてる」等です。一人で自分の部屋に籠っているととても落ち着き、何日過ごしても退屈は感じません。ですが、母親に「自分はピリピリかウジウジか?」と聞いてみると、「どちらかと言えばピリピリにみえる」と言われました。確かに家族や親しい友人に対しては、ピリピリいらいらしている時、その気分を表に出す事があります。たまにそれ以外の友人や知り合いへも、よく考えずに皮肉などを投げつけてしまう事があり、後で「しまった」と恥ずかしくなります。けれども家族以外と喧嘩をした事は、覚えている限りでは一度しかありません。他人に酷いことをされてもとっさには自分の感情が分らず、そのため喧嘩には至らずに後から悔しい思いをする事がよくあります。また、学校では一人きりでいる事に不安感があり、友人と一緒の事が多いです。いつも「周囲に合わせている」感覚があり、浮き上がらないよう注意して他人にも相当気を使っているつもりなのですが、それでも「変わってるね」などとよく言われます。やはりw5なのでしょうか?考えるほど分らなくなってくるので、思い切って質問させていただきました。よろしくお願いします。
回答者(りゅうとうまりこ)    花火さん、はじめまして!          2004/02/10

 まず、エニアグラムのタイプを知るのは、思っているほど簡単ではありません。人類を9つに分けた場合に、自分がどこに入るのか、という広大な地点から判断するのですからね。ある銀河まで何光年かかるのか計算するというくらいなものです。日常感覚では分からないようなものと言えます。また、他の全てのタイプをよく知ってからでないと、自分のタイプが見つからないとも言えます。だいたい8割くらいが間違ったタイプを、自分のタイプだと勘違いしていますからね。

 あなたの文からは、あなたが残りの2割に該当するのか、私にはわかりません。ウイングまで知りたいというお気持ちは分かりますが、自分探しはとても難解ですから、まず先に基本タイプを確実に理解するほうがよいと思われるのです。こちらでタイプ判定した人に対しても、「自分のタイプが見つかったということは、自分探しという旅の出発点に着いたに過ぎないのよ」とお伝えしています。

 たとえば、自分はタイプ2だと思っていた人が、2年くらい学んでから、やっと自分はタイプ9だと納得したという例もあります。学び始めの頃、夫のことをタイプ9だと判定して、学ぶうちに、タイプ間違いをしていたと分かったりします。3年くらい経って、夫はタイプ7だったとか、タイプ4だったと気づくなどがあるのです。間違いだと気づくのに3年もかかるのですからね。

 それほど自分と家族の性格が分かっていないのが現状です。まして、本を一度しか読んでいないとか、聞きかじりに近い段階で、周りにいる人たちを「あの人は○タイプに違いない」と判定するなどは、医者でもないのに診断をして、病名をつけているのと同じことなのです。専門的な知識のいる分野で、難解であるということを、口をすっぱくして幾度述べても足りないくらいです。

 ですから、タイプ4に違いないと思っても、また、それが正しかったとしても、それだけでは自分を知ったことにはなりません。

 といってもなんですから、ウイングについて少し述べますが、このピリピリかうじうじかの判断は、「主観的に捉えてください」。つまり、二者択一した場合に、自分はうじうじだと思えば、うじうじタイプに入れます。他の人からの客観的な意見を取り入れるよりも、主観を優先します。しかし、基本タイプを知りたい場合は、自分の主観を優先しません。客観性を重んじるものです。そして、自分を客観的に見られない人が多いので、自分の正しいタイプが見つからないのです。

回答に対する返事           花火さんより     2004/02/11

 
回答、ありがとうございました。確かに少し先走りしすぎていたのかもしれません。もう少しよく考えてみようと思います。ただ、エニアグラムを知ることによって自分の中の何かが変わったということは事実です。少しずつ自分の弱さを認めることができるようになり、生きる事が楽になってきたように思えるのです。近いうちタイプ判定をお願いするかもしれません。その際はよろしくお願いします。

 

18  581  タイプ2w1と2w3の違いについて教えて  質問者(野バラ) 2004/01/08
 
 昨年中は講座を受講してから周囲の人たちをよく観察するようになり、考え方なども少しずつですが理解できるようになりました。これもりゅうとうさんのエニアグラムに出会ったお陰だと思っていて感謝いたします。でも疑問に感じることも多くなりました。そのうちの一つなのですが、タイプ2w1と2w3の違いについて教えてください。タイプ3の人が競争心が強くて見栄っ張りだとしたら、2w3の人のほうが、この性格が強いことになると思うのですが、講座では2w1の人のほうが見栄っ張りだったり競争心が強いとか言っていました。なんだか逆のように思うのですが。
回答者(りゅうとうまりこ)      野バラさん、ここではじめまして!  2004/01/09

 これは私自身も、不思議に感じていたことで、競争心が強いとか見栄っ張りな傾向の強い人たちを、当初はタイプ2w3だと思っていました。これは多くのエニアグラム研究者たちがそのように性格分析していたためで、あまり疑問に思わずに、そうなのであろうと、そのまま受け入れていました。

 また、タイプ2w3の方は人数的に少なく、あまり出会えないために、間違った性格分析だと見破ることができなかったのではと考えられます。

 タイプ1は優等生気質があり、「優秀であらねばならない」という意識が高いタイプです。そのためには努力することが大切で、懸命に自分の欠ける部分や不得意分野を克服しようとします。いわば正攻法タイプです。向上心も強くて、品行や立ち居振舞いにも注意して、自制心を働かせており、全てのところで優秀になり模範になりたがります。理想的な人物を演じたりしますから、見栄っ張りにもなり、かなり目標が高いタイプなのです。

 一方、タイプ3はスマートに勝ちたいタイプで、汗水たらして努力せねばならないことは避けるタイプです。競争者のいない場で、難なく目立つ方法を探して、優雅に勝ちたいのです。また、自分の欠けている部分や不得意分野は、とりあえず棚上げして、能力のある部分や得意分野で、評価される方法を探すタイプです。

 タイプ1のような向上心が強いとは言えず、その時、目立っていれば意外にそれだけで満足しやすい傾向があります。タイプ3はエニアグラム図上で、タイプ9と繋がっており、タイプ9と共通した性格をたぶんに持っています。タイプ9とよく似て、穏やかでのんびり屋な一面もあり、困難なことにはあまり挑戦しないタイプです。

 従って、タイプ2w1のほうが完璧主義的となり、目標が高くて、全ての面で優秀になることを目指しやすいために、向上心も負けん気も強くなると考えられます。タイプ2w3のほうは、高望みする傾向は少なく、ほどほどのところで満足しやすい人たちで、向上心も高いとは言えません。困難なことを克服するより、どこか1点だけでも評価されれば満足しやすく、のんびり暮したがり、面倒臭がりな人たちなのです。

 ですから、タイプ2w1のほうが人とぶりかりやすく軋轢が多くなり、タイプ2w3のほうが人とのぶつかりあいを避けて軋轢が少なくなると言えるでしょう。このように、タイプ2w1とタイプ2w3の違いを明確にするには、1と3の違いをはっきりと区別できないと無理です。1の競争心や目標の持ち方と、3のそれとは、だいぶ違うと考えてください。

 

19  382     2w1のウイングの重さの違い    質問者(ののこ)     2003/04/10  
 
 こんにちは。先日の通信教育から質問させていただきたいと思います。私の知り合いの2w1と判定して頂いた男性(ウイングは重い)の件です。彼はとても人間好きで、仲間や知り合いが多く、マメに連絡して交流を図っています。初対面の人ともすぐに打ち解けるとのこと。私も同じ2w1ですが、私は昔から集団行動が苦手です。しかも、一人行動が苦手で、一人になると不安や寂しさが襲ってきて、楽しむことができない方です。とても人見知りで、自分から声をかけることに抵抗があります。以上の面だけみると、私のようなタイプが1のウイングが重く彼が軽いというのなら納得できるのですが、実際は違います。私の中では、1のウイングの重い人は人と打ち解けにくく、非社交的で堅物なイメージがあります(バックナンバーの例などから)。総合的に見て、彼のウイングは重いと判断されていると思いますが、例えばこれだけの情報しかないとすれば、ウイングの重さまでは判定できないと考えてよろしいのでしょうか。同じタイプの同じウイングで本質的には似ているとしても、表面的にはかなり違いを感じましたので、とても驚いています。
回答者(りゅうとうまりこ)              ののこさん、こんにちは!   2003/04/11

 基本タイプの判定が難しいのですから、ウイングの判定はなおさら難しいと思ってください。そして、今回の質問は、 もっとも詳細さが必要な部分です。説明をするほうも次第に難しくなります。

 この社交的か非社交的かという一面だけで見るなら、社交的なほうが1のウイングが軽く、非社交的ならは、1のウイングは重い人だと見ます。

 しかし、基本タイプの判定は一つや二つの傾向だけでは判定していません。まして、ウイングならば、それよりも細かく、より多くの面を見て判定します。 さらに、ウイングが重いか軽いかという判断なのですから、さらに社交的か非社交的というだけでは判断できません。

 なお、これは、タイプ1 が非社交的な傾向があるので、1 のウイングが重い人は非社交的だと見る考え方なのですが、 タイプ1の人で社交的な方は結構います。1w2の人の中にはおしゃべりで、口から先に生まれてきたというくらいな人もいます。 明るくて誰とでもすぐに会話ができ、人見知りしているとは見えない人が意外に多いのです。そして、タイプ2のなかにも人見知りの強そうに見える人は多々います。

 そんなわけで、沢山の人たちのタイプを知れば知るほど、訳がわからなくなります。タイプ判定が次第に難しくなりますが、学ぶほどに難しくなります。学び始めたばかりだと、友人の一人が2w1と判定されたので、その人と全く違う性格の友人のタイプを知りたくなります。 絶対に2w1ではないと確信を持って依頼するのです。しかるに、またもや同じ2w1なので驚く、ということがしばしばあります。

 少し学んだだけで、すぐにAさんとBさんとCさんが、同じ2w1だと分かるようでしたら、人間の性格は9つに類型化できるという考え方は、とうの昔に発見され認められていたはずとは思いませんか。この3人がたまたま偶然によく似た2w1の場合はすぐに判定でき、また、納得もできるでしょう。しかし、実は同じタイプだと分からない人ばかりだと思ってください。

 まして、ウイングの重い軽いは、それ以上に困難なことです。あなたのほうを1のウイングが軽いと判定したのは、それ以外の情報からです。知り合いの男性を1のウイングが重いとしたのも、それ以外の情報から判断していると思ってください。総合的に判断します。

 次に、あなた自身を見る場合は、あなたの主観的なもの、いわば内側から見ています。人見知りが強いと判断しているのはあなた自身です。しかし、あなたの友人たちからは、あなたは人見知りなところが全くない人だと見ているかもしれません。むしろ、「人見知りなど全くしない」「人づきあいは得意」と言うタイプ2のほうが少ないくらいです。実際に、他人からはそのように見えない人でも、本人がそういうのですからね。「外から見える自分」をもっと知ってください。  
 

 

20   243     ウイングに関しての質問です。     問者(JUN)  2002/09/03

 はじめまして。自己診断結果では7w6と判定され、確かに「不安」「神経質」な面が多く、w6というのは確かに当たっていると思いましたが、「短気」で「怒りっぽい」面もあり、w8の要素もかなり持っているような気がします。実際、会社の上司からも、君の欠点は「神経質」「些細なことを気にしやすい」「短気」「すぐ怒る」と、まるで「w6とw8共に重い」と言われているような感じです。両ウィング共に重いということがありうるのでしょうか?
回答者(りゅうとうまりこ)       JUNさん、はじめまして!     2002/09/04

 このサイトにある自己診断室の結果で、7w6だと出たのでしょうか? それならば、「7w6かもしれない」と、回答が出るはずです。「……かもしれない」なのですから、正しいタイプが出るとは限りません。むしろ、自己診断では間違う可能性が大きいと思ってください。それとも、他の会で判定されたのですか? そうだとすると、他の会と当会では、同じタイプ7でも、書かれている内容を読めば分かるように、だいぶ違います。各タイプの性格分析も、理論も違います。

 また、「
両ウィング共に重いということがありうるか」という質問ですが、それも、他の会の考え方です。当会では、ウイング(wings両翼)という名称を使っていますが、翼は1つしかないと考えています。タイプ7ならばおおまかには、7w6の人と7w8の人に分かれます。

 このように、基本的な考え方、エニアグラム図形の読み方など、全てのところで違います。従って、そちらで判定して、こちらで分析するとなると混乱してしまうでしょう。なお、当会には「ウイング理論」というものがあり、一度、お読みください。以下です。

     
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory4.htm

 とりあえず、タイプ7について、少しだけ説明します。タイプ7はかなりよく気のつく人で、敏感で頭の回転も速い人が多いようです。また、神経質で些細なことも気にするのは、防御タイプ(当会ではタイプ1・4・7をそのように呼びます)に共通の性格です。従って、タイプ7ならば、ウイングに関係なく、短気で怒りっぽい性格です。

 ただ、w6の人と、w8の人を比較した場合、w6のほうが、反応が早いと思われます。バックナンバーの「あなたはピリピリ、それともうじうじタイプ?」を一度お読みください。この辺りのことがよく分かると思います。ピリピリタイプw6は反応が早いので、うじうじタイプのw8よりも、短気と言えるかもしれません。

 しかし、これも個人差の激しいもので、めったに怒らないw6の人もいます。性格はセットとしてあるものですから、総合的・全体的に見ないと判定できません。なお、タイプ判定室では、有料で判定しています。確実な判定を望んでおられるなら、どうぞ、ご利用ください。

 

21  183        ウイングについて                質問者(ぽぷら)           2002/05/15

 隣あわせた両方のウイングを同時に持つ人はいるのですか?
回答者(りゅうとうまりこ)                       ぽぷらさん、はじめまして!

 
このサイトにある「エニアグラム性格学とは」を一度お読みください。そこに、当会の考え方が以下のように書いてあります。

 「エニアグラム図の円周上の立っている地点によって性格は異なります。立っている地点が少し違うだけで、性格も違って来ます。立っている地点を詳しく知るために、「ウイング」という呼び方があります。ウイングは英語で翼(wings)を意味していますが、ここでは、あなたの立っている地点を明らかにするための用語です」 

 wingsとは、両翼があることなので、タイプ1は、タイプ2という片方の翼と、タイプ9というもう一つの翼があるという考え方です。これは、他の会派の考え方です。実は、
隣あわせた両方のウイングを同時に持つ」という考え方は、当会にとって意味不明のものです。

 当会は用語として採用しているだけで、実際のワークなどでは、例えば、「私は1の2です」「僕は4の5です」などと言っています。また、それは他の会派の考え方だとは知っていますが、誰が使いはじめ採用したのか知りませんから、それについては回答できません。 

 ところで、当サイトには「9つのタイプのシンボルカラー」というタイトルの文を載せています。一度は読んで欲しいのですが、性格を「色」で説明すると理解しやすいと思います。

 例えば、タイプ1橙
→タイプ2朱→タイプ3赤→タイプ4紫→タイプ5紺→タイプ6青→タイプ7緑→タイプ8黒白●○→タイプ9陽色→タイプ1橙ですから、連続性があります。細かく見ると、3w3→3w4→4w3→4w4→4w5→5w4→5w5となり、連続しています。そして、心理と色とは深い関連性があることも知られています。ですから、当然、性格を色でシンボル化できるのではと考えました。

 
隣あわせた両方のウイングを同時に持つ」という考え方を取るならば、色の連続性はありません。しかし、当会では、性格というものは連続性のあるものだと考えています。人類の性格は1セットとしてあり、個人的に見ても同じで、1セットとしてあるものが、性格というものです。つまり、人類の性格は円環を成しており、個人の性格も、円環を成して完結していると考えます(これは「究極のエニアグラム」の中で書いています→p173〜p174)。なお、それは、エニアグラム図をそのように解読しているからです。

 しかしながら、色をおおまかに虹の7色、または、白と黒を入れると9色として分けて見ることができるように、人間の性格も、おおまかに9つのタイプに分けてみることができます。ですから、赤は赤で、タイプ3はタイプ3なのです。他の会の理論であるタイプ3の赤色
に、タイプ4という紫色と、タイプ2の朱色が入っては、濁ってしまい、タイプ3の性格が見えて来ません。実際、その考え方を取り入れると、混乱して、よけいに性格が分からなくなるとは思いませんか。タイプ判定もできないと思います。

 
付け加えると、チンパンヂーとヒトは、ゲノムで見ると、ほんの少し違うだけです(遺伝子レベルでは1%の違いでしかない)。つまり、類人猿から一段階進化したのが人間で連続性があります。しかし、チンパンヂーとヒトは明かに違います。連続していても、違いはハッキリと見えます。

 それと同じなのです。タイプ1w2とタイプ2w1は連続性があり、よく似ています。しかし、タイプ1w2とタイプ2w1の違いはハッキリと見えるのです。このような考え方をしないと、全タイプをうまく整合的に説明することはできません。全タイプの性格を連続性のあるものと捉え、かつ、9つに分けられるものだと説明できるとしたら、当会のような理論でなくては、うまく行きません。

 これはエニアグラム図をどう読み解くかという根幹のことです。読み解き方を間違えると、永遠に、性格というものを理解できないと思います。当会では、次々と、新たな発見をしており、また、次々と惜しみなく、発見したものを発表しています。当分、尽きそうにありません。それは、一つの真理を発見すると、連続的に次なるものが発見ができるからです。なお、全タイプの性格を連続性のあるものと発見したからこそ、「9つのタイプのシンボルカラー」を発見できたのです。

 真理の探求とか、学問の本当の目的は、混沌としたカオスのような現象の背後にある法則性を見つけることだと言います。カオスのように見える「心=性格」ですが、そこにはある法則性が潜んでおり、それはエニアグラム図を解読することだと考えています。

 

22  172     ウイングについて     質問者(L-Strings)         2002/04/29

  はじめまして。友人に見せてもらった本がきっかけで、このページにたどり着いて以来、大変、参考にさせて頂いています。特に体験談は、考えさせられるものもあり、興味深く感じています。そこで、気になったことがあるのですが、ウイングについてですが、ウイングの重さ、あるいは軽さといったものは、どういった基準で判断しているのでしょうか。例えば、その人の行動において、そのウイングのタイプの特徴的な行動をする頻度によってわかるのでしょうか? もし、タイプ4w4という人がいるとしたら、その人はタイプ3やタイプ5的な行動は必要以上に、することは少ないという事なのでしょうか?  また、そういったウイングの重さといったものは、その人の思考やものの価値観といったものにまで、多少なりとも影響を及ぼす事はありますか? 長くなってしまいましたが、よろしくお願いします。
回答者(りゅうとうまりこ)        はじめまして、L-Stringsさん!   2002/04/30

  ウイングについての質問は、しばしばあります。なお、「基準」というものは「無い」と考えてください。ウイングだけでなく、基本タイプを見分ける場合も、基準というものはあってなきがごとしものです。比ゆ的に言うと、性格とは空に浮かぶ雲のようなもので、移ろいやすく、実態がありそうなのに、なさそうで、把握するのが難しいものです。 

 仮に、タイプ4は積乱雲で、タイプ5は入道雲で、タイプ3は巻雲だとします。タイプ4w
でウイングの軽い人は、積乱雲に巻雲が少し混じっているというようなものです。ウイングが重くなると、巻雲の量が増えています。タイプ4w5でウイングの軽い人は、積乱雲に入道雲が少し混じっており、ウイングが重い人は、入道雲の比重が多くなるというようなものです。この比ゆで、「基準というものはあってなきがごとしもの」と説明した意味が分かると思います。

 雲を近くで見ると境界が薄まっているため、何雲なのか分かりません。しかし、遠目に見ると、確かにあの雲は積乱雲だと、私たちには識別できます。それと同じで、よく観察して理解できるようになれば、確実に、ある人物のタイプを判定できます。もちろん、ウイングの重い軽いも見分けられます。

 しかし、そこまで到達できるには、自分の雲の形態と、他人の雲の形態を、客観的に見たり、他人にも、よく説明できるようでなければ無理です。観察してもいない人があまりに多く、自分の性格をよく分かるように説明できる人も少ないのです。もっと、悪い場合は、非常に片寄って見ていることで、偏向的とさえ言える人が予想以上に多いのです。さらには、何も見えてないのに、自分はものをよく見ていると、自信を持って語る人も少なくありません。

 従って、ウイングの特長(当会は、特徴と書きません)は、頻度で分かるのではありません。性格は、総合的に見るものなので、ある部分だけを知っていても、何の価値もなく、その人の全体像を知るしか方法はありません。

 また、同じタイプだと、基本的な価値観が似ています。「多少なりとも影響を及ぼす事」があるのではなく、はじめから、そのタイプに生まれると、そのような価値観を持っています。生まれ持った気質というものが、当人の行動や考え方を大きく左右していると考えられます。それが計り知れないほど大きいことが、ますます明かになるため、当会では、「性格=本能」と定義づけているほどです。 

 なににつけても、まず観察であり、事実をより多く、より広く知らねば、理解したり判断するなど、できることではありません。なお、一般的にも言えることですが、対象をよく知らないのに、早い段階で判断することが、間違いのもとであると考えます。

 

23  145     ウイングについて       質問者(やまもと)    2002/02/07

 お久しぶりです。やまもとです。ウイングについて質問させて下さい。例えば9w1でウイングが重い場合、成長の方向は3w4ですが、4は同時に1の後退の方向でもあります。以前、ウイングが重い場合、ウイングの成長の方向も考慮した方が良いと、HPのどこかに載っていた気がするのですが、この場合どう考えたら良いのですか? 9w1としては3w4が成長の方向ですが、9と1を両方別々に考えた場合は3と7を成長の方向として良いのですか? よろしくお願いします。
回答者(りゅうとうまりこ)       やまもとさん、お久しぶりです。    2002/02/08

 ウイングが重い場合、ウイングの成長の方向も考慮した方が良いとHPのどこかに載っていた気がする」とあります。しかし、そのようなことは書いていません。質問された記憶はありますが。それは大変な間違いであると知ってください。

 仮に、一つのタイプを6つに分けて見た場合、真上の位置9w9に生まれた性格を、タイプ1と呼ぶとします。全タイプは54タイプあることになり、次のようになります。

        
( 一タイプを6つに分ける)    (仮称)       (別称)

タイプ9  9w9は、              「タイプ1」と呼ぶ。 タイプA
      
9w1でウイングの軽い人は、  「タイプ2」と呼ぶ。 タイプB
      
9w1でウイングの重い人は、  「タイプ3」      タイプC
      この境界にいる人は、      
「タイプ4」      タイプD
タイプ1  1w9で、ウイングの重い人は、 「タイプ5」      タイプE
      
1w9で、ウイングの軽い人は、 「タイプ6」      タイプF
      
1w1は、              「タイプ7」      タイプG 
      
1w1で、ウイングの軽い人は、 「タイプ8」      タイプH
      
1w2で、ウイングの重い人は、 「タイプ9」      タイプI
      この境界にいる人は、      
「タイプ10」
タイプ2  2w1で、ウイングの重い人は、 「タイプ11」
                ↓           ↓
タイプ9  9w8で、ウイングの重い人は、 「タイプ54」と呼ぶ。

 次に、9w9の成長の方向は3w3ですが、仮称で見るなら
、「タイプ1」が成長する方向は、「タイプ19」です。9w1の成長の方向は、3w4ですが、仮称なら、「タイプ2の成長の方向は、「タイプ20」となります。そして、仮称のタイプ5からタイプ9の人たち(つまり、タイプ1)は、ある共通の性格があると説明したほうが、混乱が起きないと思います。

 このように、ある地点に生まれた性格を、
9w1というように、複雑な呼び方をするので、間違えるのだと思います。仮称のような「タイプ2」と言うならば、スッキリとして混乱しないでしょう。

 別称も上げましたが、このように、タイプの呼称をいろいろに変えてもよいのです。この場合も、
タイプEからタイプIが、長女タイプ(タイプ1)であり、共通の性格があるため、結局、人間の性格は、大まかに9つに分かれるという説明の仕方に変わります。

 なお、ここでは、1タイプを6つに分けましたが、2つに分けてもよいのであり、3でも5でもよいのです。


 エニアグラム図の中にある線は、単線であり、二つはありません。仮に、あなたの書いたように、
9w1の質的変化を、9の部分と1の部分に分けたとします。すると、9の部分は3に行き、1の部分は7に行くと考えることもできるでしょう。すると、1w1、2w2〜9w9の人たちは、一方向となり、それ以外のタイプの人たちは、ニ方向を持つことになります。そうならば、エニアグラム図自体に、そのニ方向の線が描かれているはずだと思いませんか。

 性格はまとまりのある一セットとしてあるものです。ですから、バラバラの部分に分けて見ても、何も出てきません。性格とか性質というものは、1つ、いじると、全てが狂って来るものですから、全体の中で捉えるものです。生き物は、一個の完成品であると、以前の質問でも答えているように、分割できるものではありません。

 エニアグラム図は、質的な変化を線で象徴的に指し示しているのです。変化は、良くなるか悪くなるかだけですから、単線です。あるいは、もっと突き詰めれば、良くも悪くもなく、ただ、変化があることだけを指しているのです。生まれたら、死ぬしかないのであり、それは単線です。万物流転で、永遠に変化しないものは無いのです。

 人間も変化していくもので、その性格は、曲がりくねり、挫折して、立ち止まり、引き返すのかもしれません。ですが、それは個々人の問題なのであり、人生は単線ではないと思います。しかし、生命体としての人間は単線なのです。エニアグラムは、宇宙と生命の図形シンボルなのですから、変化していく様をシンボライズしているに過ぎないと考えてください。


 
真理はいつも単純であり、複雑ではないと思います。「オッカムの剃刀」という言葉を以前にも紹介していますが、正しい理論とか原理というものは、単純で美しい形になっていると考えるものです。


  なお、以下に、9w9の人たちの成長の方向と後退の方向を図示しています。また、2w1の人たちの成長の方向と後退の方向、4w3の人たちの成長の方向と後退の方向も図示しています。

              

回答に対する返事     やまもとさんより     2002/02/16
 
 回答ありがとうございました。お礼が遅くなりすみません。私は大きな勘違いをしていたんですね。エニアグラムの図形についてはそれ程深く考えた事がなかったのでとても興味深く思いました。

 

24  107   ウイングが変化することはありますか   質問者(ティム)   2001/11/13

 はじめまして。私は自分で分析するところによると、現在は4w5のようですが、過去の自分を思い起こしてみれば明らかに4w3だったように思います。そこで質問があるのですが、基本タイプは変わらないとしても、ウィングが大きく変化することはあるのでしょうか? 当時の(15歳以前)私の行動をいまから想起してみますと、2,3,4は自我機能が右脳にあると書かれてありましたが、それが大変正鵠を射た表現だと共感いたします。私は思いつきで行動することが多く、突飛なふるまいや冗談でひとを笑わせることが大好きでしたし、「考えること」とはイメージを具体的に想うことだと思っていましたが、あるときから解決できない問題に悩まされるのが嫌になって、ともかく考えねば、思慮の欠けた発言で人を傷つけるよりは、まず行動する前に一通り考えねば、と思うようになりました。 そのころから、私に重大な変化が起きていたのです。私はそれほど冗談も言わな
なりましたし、人目を憚らず歌を歌い出すというようなこともなくなりました。しかし考えるためには言葉が必要なのだ、と分かったのもこの時でした。言葉中心の生活です。この変化は劇的で、まるで自分の中に別の人格がはいりこんだのではないかと疑うほどでした私の身に起きた変化が結果としてウィングの変化となっているようにも見えますが、これは本当にウィングの変化と捉えてもいいのでしょうか?
回答者(りゅうとうまりこ)      ティムさん、はじめまして!     2001/11/14
 
 当会では、エニアグラム図の円周上での「ある一点の位置にある気質(=性格)に生まれついた」と考えます。従って、基本タイプだけでなく、ウイングも一生、変化しないと見ています。その位置が少しでもズレルと、気質(性格)はかなり違うからです。

 ティムさんは文章から見るならば、4w5である可能性は確かに高いのですが、4w3という性格を知っているのでしょうか? 例えば、あなたの母親が4w3だとしますと、身近に4w3を知っているため、ことごとく違いを感じるはずです。もっとも、基本タイプは同じなので、タイプ2とかタイプ7の母親よりは理解でき、共感することも多いのですが。

 しかし、4w3は近いタイプであるために、かえって違いを大きく感じることがあります。それどころか、あなたに兄弟がいて、同じ4w5だとしても、やはり違いを大きく感じるかもしれません。とくに、タイプ4は、自分と他人との違いばかり注視する傾向があるからです。家族というものは、互いに違うところを無意識に探してしまうところ傾向もあります。また、気質の細かな違いに視点を集中させ、おおまかなところが同じであることが見えなくなる傾向があります。

 例えば、芥川龍之介さんは4w5で、ウイングは軽い人です。この人をよく理解できるなら、あなたは同じ位置に生まれついた方です。しかし、夏目漱石は4w3でウイングが重い人で、両者の位置は開いてます。あなたが4w5であるならば、漱石を自分と同じタイプとは考えられないほど、異質性を感じるかもしれません。

 それは他のタイプにも言えます。ウイングの軽い7w8から見ると、ウイングの重い7w8は理解しがたい存在です。どこが同じなのか、よくよく捜さないと分からないでしょう。ただ、講座などでは、何度も同じタイプの特長を確認し合うために、納得できるだけです。その場合、他のタイプの人たちと比較し合いますから、他のタイプよりは、ウイングが違っても、基本が同じタイプであれば、まだ理解できるのだ知ります。

 また、太宰治(4w3)も、理解できにくい存在になりますが、おおまかなところでは異質性がないと感じるでしょう。しかし、他のタイプの小説家の著書を読めば、はっきりと異質性を感じて、さっぱり理解できないことが多くなります。例えば、思いつくままに書き上げると、樋口一葉・向田邦子・開高健・有吉佐和子等は、タイプ2と判定しています。この人たちの作品を読めば、ウイングの違う人の作品のほうが、まだ理解できるはずです。 

 あなたが書いたように、あなたの経験は「大きな変化」かもしれませんが、他のタイプとは違う変化です。長い人生で、大きな変化を経験する方は結構います。劇的な変化をする人もしばしばいます。が、全て、そのタイプ内に起こり得る変化です。

 突飛な振るまいが多く、冗談をよく言うのも4w5に多くある傾向で、言葉を重視するのも、4w5によくある傾向です。4w3はあまり突飛な振るまいをせず、周囲からも違和感のない言動をして、ソツなく要領もよく、適当に他人に合わせられ、「普通人」ぽく見える人が多い。が、4w5は、無口な方も饒舌な方もいますが、周囲と違和感のある言動が多い。また、周囲から浮き上がりやすく、よく言えば個性的で、適当に合わせることができにくく、普通人ぽく見えない人が多いのです。「正鵠を射た」というような通常使わない用語も、w3はあまり使わず、圧倒的にw5方によくある傾向です。

 なお、あなたの劇的な変化は「本来の自分に目覚めた」ということかもしれません。あるタイプ2は「母親になって、本来の自分になった」と言いました。あるタイプ8は「親から自立して、本来の自分に目覚めた」と言いました。私の予想では、タイプ8は真剣勝負をすると、本来の自分に目覚めるようになるタイプではないかと想像します。

 一人の人間の内面での変化はさまざまにありますが、ウイングが違うと、内面での変化の仕方も、種類の違う変化となります。結論的に言うならば、あなたがw3という性格を熟知すれば、一度として、いえ一瞬たりともw3になったことがない! と分かるようになると思いますが。

 

25  143   ウイングの比重について      質問者(ティム)           2002/02/06

「ウィングの比重」について、エニアグラム性格学の考えを教えていただけないでしょうか。人の性格が本来一様でないことを考えると、全体的な傾向をまとめたものがそれぞれの性格タイプですから、基本タイプ、ウィングのタイプ、ライン上のタイプの特徴の記述は重複しないものと考えて差し支えないでしょう。なぜなら、もし重複しているとすれば必ず別のタイプの記述にしわ寄せが来るだろうからです。つまり、これはそれぞれの性格が質的に全く異なっているということではないでしょうか。竜頭さんは著書のなかで「性格タイプは九つではなく、初めから十八タイプあると考えた方がよい」と書かれています。これはいくつかの点で賛成です。私は、ウィングは「現在」の自己に関わっている人格だと考えていますので、ウィングが異なれば現実に関わる方法において動機も分岐するだろうからです。(基本タイプは「過去」に属し、ライン上のタイプは「未来」に属していると考えます。過去を想起、想定することがなければ基本タイプは決して定まらない、また可変性をもつライン上のタイプは変化を象徴している、という理由からです。) しかし、ウィングの重さによる性格の違いが見極められずにいます。ウィングの重さによる違いというのは単に基本タイプの占める度合いのことなのでしょうか。見かけ上、観察する人が度合いをその時にそう読み取っただけで実際は重さの違いは一過的なものだった、ということはないでしょうか。
回答者(りゅうとうまりこ)          ティムさん、こんにちわ!   2002/02/07

 ウイングに対する考え方は、会派によって違います。あなた自身も、ある考え方を持っておられるようですが、当会とは違うようです。とりあえず、質問されましたので、当会の考え方を述べます。

 まず、ウイング理論は、エニアグラム図形をどのように読み解くのかという根幹に関わることです。当会は、ある一点の位置を、例えば、9w1と読んでいます。ですから、円を360区切りしたなら、360タイプに分けられるでしょう。しかし、そこまで細かく識別する必要はないと考えます。が、少なくとも、18タイプぐらいに分けてみたほうが、理解しやすいのはハッキリしています。
 
 下に示したように、1タイプを5つに分けるのは、訓練し習熟すれば可能です。私のみならず、研究生は、その段階にいます。そして、
AEでは、表面的には、まるで同じタイプには見えないことは分かっています。しかし、深く付き合うと、AEも同じタイプだと分かるのです。ですから、「性格はおおまかに9つに分けられる」と書いています。また、当会の理論では「3タイプ」に分けて見ることも可能で、それを「究極の三つのタイプ」とも言います。ある時はおおまかに見て、ある時は、細かく分析でき、変化自在で、柔軟かつ流動的に捉えることができます。

質問15にあるもの
A9w1(かなり1寄り)→抑制的・緊張・短気・几帳面・神経質・優等生的等
B 〃1(上下の中間) →控え目・おとなしい・上下が入り混じっている等
C 〃9        →穏やか・のんびり屋・おっとり・静か・無口
D 〃8(上下の中間) →少し偉ぶる・我慢強い・上下が入り混じっている等
E 〃8(かなり8寄り)→負けず嫌い・重厚・鷹揚・アバウト・偉そうぶる・反抗的

 
「ウイングの比重」とは、例えば、Aの人は、タイプ9の気質とタイプ1の気質がミックスされていると考えます。そして、Aの人の1の比重は多く、Bの人の1の比重は少ないと見ます。Dの人の8の比重は、Eの人より少ないとみます。そうなると、9w9は、1や8の気質はないのであり、当会では「直球タイプ」と呼びます。実際、気質に複雑さが少なく、多くの言動にストレートさが見えます。ウイングの重い人AEは、「変化球タイプ」と言います。内面に矛盾した傾向や作用とか反作用が起きやすく、複雑になりがちで、屈折しやすい気質だと捉えています。

 
そして、質的な変化は、図形の中の星形の線が指し示していると考えます。9w1に生まれたら、一生9w1であり、成長する場合は3w4の方向へ移動して、タイプ3w4の長所を身に付けると見ています。質的な変化は、過去、現在、未来という時間の流れと関係はあります。しかし、過去のほうが成長しており、現在は後退し、未来はまた成長するかもしれず、ずっと成長しないままの人もいると考えます。人によって、変化の激しい人、いつも同じ状態の人もいて、それぞれに違うはずです。

 人の性質は、常に変化しています。思春期や青年期は特に変化が著しいので、「人格が変った」と感じている方はいると思います。が、当会では、本人がそのように感じているだけで、気質(この場合は、人格という呼び方でもよい)は変っていないと見ており、当然ながら、ウイングも変りません。

 いわば、「初期設定」が9w1なのです。パソコンの初期設定は同じでも、一年二年と使ううちに、片寄りがあり、相当に個性的なものに変化します。気質というソフトも、それと同じだと考えています。しかしながら、あなたの考え方は、初期設定が過去と現在で違ってくる、と言っているように見えます。

 あなたの質問の意味や、ウイングについての考え方は、よく理解できません。既に、あなたは、そのような考え方を持っておられるのですから、それを基にして、あなたなりに「ウィングの重さによる性格の違いを見極め」られたらよいのではないでしょうか。
回答に対する返事          ティムさんより         

 「あなたの考え方は、初期設定が過去と現在で違ってくる、と言っているように見えます」とありますが、これは誤解です。質問の仕方が誤解を招きやすかったのかも知れません。以前はウィングが時間によって変化するものと思っていましたが、このHPに出会ってから自分の考え方を見直すことができました。重さによってそんなに違いがあるものなのか、と聞くことで竜頭さんの意見が引き出せたらよいと思っていましたが、自分の考え方を押し付けているように聞こえていたら申し訳ないと思います。エニアグラム性格学の理論に疑問を抱いているわけでもありませんし、むしろ高い信頼性を置いていますが、評価うんぬんは無意味なものかも知れませんので付言しませんでした。 
 私の考え方は間違いだらけなのかも知れませんので、多くの人の意見を聞く必要があると思い、質問させていただいたのです。エニアグラムについて色々な理論があり、自分の意見に固執する人もそうでない人もいますが、類型論は詰まるところ個人の洞察に依っているものでしょう。どんなものでも自分なりの考え方を持たなかったら、何も考えていないのと同じだと思います。人が「おいしい」と言った林檎は「おいしい」林檎でしょうか。

 

26   79   基本タイプとウイングについて       質問者(MASA)  2001/09/04

 この度、やっと家で竜頭さんのHPを見られる事になりました。それも竜頭さんのHPを見たいが為です。早速ですが質問させて下さい。私のタイプ9W1は、基本の9の部分で言えば、出来るだけ何もしないでボーとしていたい傾向があると思うのです。が、Wの1が強いので、何もしないでボーというのではなく、やらなければならない事をやってからボーとしたいようです。人が変わったかのようにテキパキ? こなします? でも、終わりが無いというか、次ぎから次ぎにやらなければならない事が浮かんできます。イライラして人にあたったりして、そして反省して・・・の繰り返しなんです。タイプ9とW1がひっぱりあっているみたいで辛いのですが、見当違いでしょうか?  物事を処理する早さは、たぶん早い方だと思います。
回答者(りゅうとうまりこ)          MASAさん、こんにちは!        2001/09/04
 
 「タイプ9と、ウイング1が引っ張り合っている」という表現は、よく理解できます。まず、9の性格はのんびり屋で、毎日つつがなく平穏であることを願っています。しかし、ウイング1は、毎日、やるべきことを先にしないと気が済まない性格です。規則正しい健康な毎日を望みます。

 タイプ9でも、ウイングが重くて、1に近いところに位置している人は、かなりまめで、テキパキと用事をこなします。そして、ピリピリタイプですから、短気で、怒りやすく、仕事などが、順序よく予定通りにできないと、イライラします。

 ウイングの性格は表層にあるため、意識的で、自覚的なものです。が、深層にある基本タイプの性格のほうが、本質的な性格で、平穏にのんびりしたがっています。従って、矛盾した傾向を持っているのですから、引っ張り合っていると感じるはずです。
 これは他のタイプにも言えることです。ウイングが重いと、自分の中に矛盾した傾向があると気付くはずです。以下にある当会の「ウイング理論」をお読みください。

     http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory4.htm

 なお、どのエニアグラム本にも、タイプ9を怠惰なところがあると書いています。しかし、9w1でウイングの重い人は、怠惰そうには見えません。が、エニアグラムの解いていることは不精とか、腰が重くて、まめに動かないことを意味するだけではありません。
 実は、好奇心が少なく、新しい知識を得ることに面倒臭くなる傾向も指しています。新たな経験をしたがらない。自分から積極的に獲得しようとしない。向上心が薄れるなどです。

 これはニ〜三十代までは、あまり表面には出ず、問題にはなりません。が、中年以降から、急速に出てくる傾向だとみています。上司に言われたらする、先輩に指摘されてからやる、人目があるからやる、というように、自らするのではなく、他からのプッシュがないと、なかなかできない傾向があります。
 学生の頃はよく学んだ人が、中年過ぎると、本を読んでも熟読できず、すぐにあきてしまいます。厚い本は手を付けられず、読みこなせず、ダラダラとなって、最後まで読めないという傾向もあります。
  
 なお、これも個人差があります。刺激のある生活、活気のある生活をしているタイプ9は、いつまでも積極的な生き方をしています。ですから、自分の環境をそのように整えると良いのではないでしょうか。

 

27   28  ウイングと自己認識について   質問者(Nightwing-M)     2001/05/29

 はじめて質問させていただきます。よろしくお願いします。この前ウイングによって意識の表層での世界認識が変わるという話がありましたが、それは自己認識についても同じと考えていいのでしょうか? 例えば、タイプ4は意識の深層では、「私は世界の淵にいる」と自己認識しますが、w3は意識の表層では、「私は世界とともにある」と認識し、w5は意識の表層では、「私は世界の中心にいる」と認識するのでしょうか?
回答者(りゅうとうまりこ)   Nightwing-Mさん、はじめまして!        2001/05/29

 例を上げましょう。タイプ4は「私は世界の淵にいると自己認識するタイプ」です。しかし、ウイング5の人は「私は世界の中心にいると自己認識するタイプ」の性質を少し持っています。ですから、w3の人より、攻撃的で協調性なく、自己中心的になりやすい気質(=性格)です。

 w3は「世界とともにあると自己認識するタイプ」の気質を少し持っているので、w5よりは協調性があります。相手の様子をよく見て、隠したり格好つけたりします。従って、表面的にしか見ないと、ウイングの重いw3とw5は、同じタイプだとは考えられないでしょう。それほど違います。また、エニアグラム図では、離れたところに位置しています。

 しかし、基本タイプが同じであれば、危機的な状況が近づくほどに、同じ行動パターンを取ります。タイプ4の危機管理意識の高さは、ウイングが違っても同じです。タイプ4はもいわば、がけっ淵にいるのですから、「存在の不安」があり、早めに危機を予測して回避するため、引きこもりをしやすい性格です。

 一方、4w5と5w4と比べてみると、日常的な場面で、攻撃的になりやすいのは、4w5の方で、5w4は日常的に引きこもっている、と言えるような生活ぶりをする傾向があります。つまり、ウイングの性格が表層にあり、日常的に出している性格だからです。しかし、危機的な状況が近づくごとに、4w5は引きこもりの体制に入って行きます。が、5w4は攻撃的な性格がじょじょに顔を出して、引きこもらなくなります。   

 たとえば、松本サリン事件の河野さんは、こちらからは5w4らしくみえます。この河野さんの事件での対応の仕方を見れば納得できるでしょう。なお、この両者は日常的な場合と、危機に際しての行動パターンが逆になります。

 なお、タイプ5は「世界の中心にいると自己認識するタイプ」ですから、存在の不安がありません。5w4は人と付き合うのが面倒となり、4w5は人と付き合う危険性を感じやすいのです。この両者は、エニアグラム図では近くに位置しています。とてもよく似ています。表面的に見ると、同じタイプに見えるかもしれません。または、4w5がタイプ5に見え、5w4がタイプ4に見えることがあります。これを当会では「ウイング理論」と呼んでおり、HPのCの基本理論の中に書いてあります。一度、お読みください。以下です。
       http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory4.htm

 ただし、あなたの書いている「意識の深層では、世界の中心にいると自己認識する」ではありません。「世界の中心にいると自己認識する性格」の人がいると、定義づけているのです。究極には、3つのタイプに分けられることを、その定義づけたもので、説明しているのです。

 例えば、「世界の中心にいると自己認識するタイプ」の人の気質(性格)と、「世界の淵にいると自己認識するタイプ」の人と気質が違ってくるはずです。どのように違うのか、この定義によって、推測できることが大切です。その違いをイメージしたり、予測できるようになると、「気質=性格」を理解できるようになるでしょう。

 「意識の表層で○○と認識する」のではない、という意味について、分りにくいので付け足します。例えば、8・2・5の人たちが、自分は世界の中心にいると自己認識しているとは限らないのです。本人が自覚していることがありますが、無自覚な人が多いと考えてください。では、何を見て、その人を8・2・5だと判定するのかというと、その人の語る言葉ではなく、その人の行動の仕方から見ます。

 例えば、8w7の人の中に、「自分は世界の中心にいる」と自覚している人がいます。7のウイングが重く、7の気質を少なからず持っています。ですから、恐怖感が強いのか、猜疑心や警戒心をあらわに出します。しかし、その人の行動の仕方の全てを、全体的に観察すれば、明らかに世界の中心にいると認識している人に見えるのです。このように、本人が自覚していることがありますが、ほとんど無自覚な人が多いので、自分のタイプを間違えます。

 さらに、タイプ4は「私は世界の淵にいると自己認識するタイプ」です。また、とかく性急になりやすく、がけっ淵にいるような精神状態になる傾向は見えます。本人であれば、深層で感じていることかもしれません。しかし、無自覚な人もいるのです。

 タイプ4が身近にタイプ8を見ると、あきらかに自分とは異質な人間で、住む世界が違うと思うでしょう。マンガ「モンスターMONSTAR」の作者・浦沢直樹さんは、こちらからは4w5らしい人に見えます。彼は、インタビューに「自分が世界の中心にいると思わないで欲しい」と答えています。とかく、タイプ4は敏感ですから、自分とは違い、世界の中心だと思っている人間がいることを、よく観察して知っているのではないでしょうか。

 しかし、8・2・5自身は、生まれながらその気質ですから、自分の行動が、他からは、そのように見えるとは、思いもよらないかもしれません。

 こうしたことは、ワークに参加すると、比較しながら見ていくため、発見したり納得できます。しかし、そうでないと観念の上だけで見るためか、なかなか理解できません。いつも実際の人物を見て行動の仕方を把握して、そこから理論の正しさを確認することが大切と思われます。あるいは、正しい理論ではないかもと、疑いつつ、周囲の人々を観察する必要があります。

回答に対する返事         Nightwing-Mさんより          2001/05/31
 
 確かにそうでした。同じタイプでも表面意識での自己認識は、みんな同じではありませんよね。考えてみれば当然のことでした。ありがとうございました。

 

28  33 ウイングの性格について    質問者(Nightwing-M)      2001/06/03

 こんにちわ!質問コーナーがリニューアルされているので驚きました。さて、質問ですが、各タイプの本質的性格と言うのは、精神的ゆとりを失った状態で表面化するとのことですが、ということは、ウイングの性格はその人の長所として現れることが多いと言う解釈でいいのでしょうか?ちょっと細かすぎる質問かもしれませんが、確認しておきたかったものですから。よろしくお願いします。
回答者(りゅうとうまりこ)  Nightwing-Mさん、こんにちわ!      2001/06/04

 深層にある本質的な気質(基本タイプの気質)は、危機的な状況に近づくごとに、表面に出てくると書きました。「危機的な状況に入る」ことが「精神的ゆとりを失った状態」だと述べていません。似ていますが、イコールではありません。危機時には、かえって精神的にシャキッとして、普段よりも精神統一できる人もいるからです。
 
 つぎに、「ウイングの性格は、その人の長所として現れることが多い」と解釈するのは、大きな間違いです。ウイングの性格とは、例えば、タイプ6w5だとすると、5の気質(性格)ですね。5の気質には長所も短所もあるのですから、「長所として現れる」という解釈は間違いです。5の短所も含まれています。
 さらに、基本タイプの気質にも、長所と短所があります。危機的な時にも、この長所と短所が出てくる可能性があります。

 前にも述べましたが、大森駅での転落事故で、とっさに助ける行動に出た人がいます(以下のアドレスにあり)。彼の気質(性格)に関する情報は、ネットで調べることができ、タイプ2w1である可能性が高いと見ました。「人を助ける人helper」という名称がついているぐらいですから、タイプ2は危機時は、本能的に助ける行動を起こしてしまうのです。

 タイプ2は、物事がよい方向に行くと考えやすい気質です。楽天的でポジチィブな人が多いタイプです。それゆえ、助ける行動を取る人にふさわしいソフト(気質)が備わっています。しかし、ご存知のように、助けられませんでした。ネガティブに考えない傾向があり、それが短所になった事例なのです。

    http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-201~/15-219.htm
     

 一般的には、楽天的とかポジティブという気質は、長所と考えられますが、当会では、長所は、どんな長所であっても、ある時、短所に転じると考えます。

 また、w1は行動タイプの1が入っています。タイプ1は衝動的になりやすく、広い視野で物事を見にくい性質があります。従って、w1の人は行動的ですから、ある時は、それは長所となります。一本気で一直線な気質ですからね。しかし、その長所が、この場合は災いしたので、短所となりました。

 ところで、基本タイプの気質は深層、ウイングの気質は表層と、分けて述べていますが、実際には、線でクッキリと区切られていません。境目のあいまいなもので、便宜的に表層とか深層と言っているに過ぎないものと考えてください。

 あなたがウイングの重い気質だとしたら、自分の中にある或る傾向は、表層にある気質だと意識できるでしょうか? また、今の自分の行動は、深層にある本質的な傾向から来たもの、と、自覚できるでしょうか?

 この事故で助けに入り、亡くなった方の行動は、まず、基本タイプの気質が2であったためです。基本タイプが1の人であったら、起こり得なかったかもしれません。検証できないことなので、証明はできませんが。そして、ウイング1の行動的な気質もあったので、あのような事態となりました。

 さらに、自分が若くて運動能力があると過信していたかもしれません。同じタイプ2w1であっても、老人だとしたら、とっさに飛び込むことはしないかもしれません。つまり、危機的な状況だからといって、ウイングの性格が出なくなったのではありません。

 気質(性格)自体、あいまい模糊としたものですから、基本タイプとウイング、深層と表層などというものも、あいまい模糊としたものなのです。ですから、気質を考える時は、いつも厳密に考えていくと、おおきな間違いを侵すことになります。細かく考えるのも賢いとは言えず、迷宮の森に入ってしまう危険性があります。

 人の気質(性格)を見抜くためには、観念的に見たり、理論だけを知っても、理解は進みません。いつも、現実の人、あなたの目の前にいる人から学ぶようにすると、迷宮に入ることはないでしょう。