[ Masudaのビール作り ] [ ホーム ] [ 目次 ]

[ 進む ] [ 戻る ]

9.Refinenments 洗練


Gypsum 石膏(ギプス)

 石膏は沸騰時に加え、水の硬度を高めて、不安定なモルト蛋白質を凝固させ、イーストを沈殿させるのを促進する。石膏を含んだ水質中和剤や食品用の石膏を自家醸造用品店で購入できる。


Irish Moss アイリシュモス

 アイリシュモス(乾燥した海藻)は、石膏と同様に、不安定なモルト蛋白質をワートから分離するのに役立つ。蛋白質凝固剤の海藻は湯に加えるとゼラチン状になり、モルト蛋白質が沈殿する前にそれに取り着く。茶さじ1/2杯のアイリッシュモスを沸騰の最後の30分間加える。沸騰で凝固したトラブをしっかり固めるためには、アイリッシュモスは石膏とあわせて使うのが最も良い、


Fining 不純物除去、澄ませること、清澄化

 清澄化は自家醸造で瓶のビールの透明度を増し、イースト沈殿物の量を減らすために行われる処理である。通常、無臭の家庭用ゼラチン(Knox等)の溶液を、二次醗酵器のビールにかき混ぜて使う。ゼラチンが沈殿するとき多量の浮遊しているイーストを醗酵器の底に運び、残ったビールを比較的澄んだ状態にする。瓶詰されたとき、適切に清澄化されたビールは、沈殿物の厚みがペンキの幕程もない。

 ビールを清澄化するためには、醗酵がかなり衰えてビールが最終密度に非常に近付くまで待たなければならない。茶さじ2杯の無臭ゼラチンを1カップに冷水に入れ、30分水にひたす。それから180V(80℃)に温める。ビールに混ぜ込む前に(理想的には)ビールを二次醗酵器に入れる。瓶詰前に通常の方法でゼラチンを3日間沈殿させる。


Records 記録

 自分のレシピと醸造法を向上させたいならば、それぞれの醸造毎に正確な記録をとることが肝心である。書かれた記録が無いならば、昨日飲んだ素晴らしいエールが、フーゲルホップが2オンスだったか2.5オンスだったか、またクリスタルグレインが8オンスだったか1ポンドか、と迷ってしまい眠れなくなるだろう。

 混乱を防ぐ簡単な方法は、ビールの成分、イースト添加日時、開始と終了の密度、醗酵温度範囲、瓶詰日時をそれぞれの醸造毎に番号を付けて帳面に記録しておくことである。瓶詰後、瓶の栓にフェルトペンで製造バッチ番号を記入しておく。

 この記録とラベル付の方法は、成功したときを再現しようとするときに混乱を防いでくれるであろう。また4回のバッチのビールが冷蔵庫の中に混在しているときも、栓の上の番号が同じ外観のものを区別できるので、困惑を防ぐだろう。


Beer Glass preparation ビールグラスの準備

 手洗い式の食器洗い石鹸(食器洗い洗剤でなく)でビールグラスやマグを洗うと、乾いた石鹸の幕が残ってしまう。この残り分がビールの泡でできた頭部を攻撃し、注がれてすぐにそれが崩壊する原因となる。もし、グラスを手洗いするなら、塩で擦り落としお湯ですすぐとこの石鹸の幕を除去しやすい。もっと効果的な方法は、金物屋や塗料店で簡単に手に入るTSP(Tri-Sodium-Phoshate)の希釈液に浸けることである。大さじ(約15CC)すりきり3杯のTSPを1ガロン(3.785リットル)のぬるま湯に溶かした溶液をつくり、それにグラスを1時間浸け、水ですすいで乾燥させる。TSPは有害である:箱の注意書きに従うこと。


Yeast from Commercial Beers 市販ビールのイーストを使う

 もし、最近の地ビール業者が瓶詰ビールを売っている様な地域に住んで居るならば、その瓶の中のイースト沈殿物から醸造を開始することができる。最初、多くのビールを売っているとおもわれる酒屋で、できるだけ新鮮なサンプルを手に入れる。古さを示すサインに注意すること、例えば瓶の肩についたほこりとか。ビールをグラスに移し換え、僅かな沈殿物が瓶からこぼれ出す直前に止める。瓶にゆるく栓を閉め、ビールを飲む。もし、ビールが澄んだ味で、イースト臭さや酸っぱさの含みが無いならば、イースト培養基を作る価値がある。

 イースト培養基とは栄養のあるスープ状のもので、中に活動してないイーストを少量入れて、5ガロンのワートを醗酵させるにたる活性化したイーストに育てるものである。培養基は殺菌されてなければならない、他のどんなバクテリアもイーストよりも早く成長し、ビールを台無しにさせてしまうからである。栓を緩く閉め、作業場所のバクテリアの入った空気が入らないようにする。

 まず2カップ(480CC)の熱湯に、大さじ2杯(30CC)の乾燥モルトエキス又は大さじ2.5杯(37cc)のモルトエキスと、3個のホップペレットを加える。20分沸騰させて殺菌し、それから、覆いをし85V(29.4℃)迄冷ます。冷めたら培養基とイーストをビール瓶に入れ、少量のアルミ箔を揉んでエアロックを形作る。温度が60〜80V(15〜27℃)の場所に置き、泡が約1/4インチ(約6mm)瓶の中に盛り上がるのを2〜3日待つ。泡が盛り上がったら、5ガロンのワートの中に入れ、2、3日で醗酵が開始する。

   

  イースト培養器

 

[ Masudaのビール作り ] [ ホーム ] [ 目次 ]

[ 進む ] [ 戻る ]